ケロロ軍曹 異世界の花束との出会い、であります! 作:MIKA0716
百合ヶ丘駅から百合ヶ丘女学院まで行く列車に乗り換え窓の外に見えるヒュージネストを見ながら校門までやって来た梨璃は早速トラブルに巻き込まれていた
楓「貴女もう帰ってもよろしくてよ」
梨璃「ええっ!」
『なんか初対面の相手に帰れって言われてますけど大丈夫ですか』
その後なんとか誤解を解いた梨璃は自分を使用人と勘違いした少女、楓・J・ヌーベルと共に百合ヶ丘女学院を目指し歩き始め校舎まで近づいた梨璃と楓は校舎付近にできた人だかりを見つけた
梨璃「あれは...」
楓「大方血の気の多い新入生が上級生に絡んでいるのでしょう」
梨璃「そんな、リリィ同士でCHARMを向け合うなんて」
楓「リリィと言っても所詮は所詮は16.7の小娘ですから...あら?あれは!」
人混みの中にあるリリィの姿、そしてその片方に梨璃は見覚えがあった
楓「白井夢結様ですわ、ごきげんよう梨璃さん!」
梨璃が見覚えのある少女白井夢結を目視した楓は梨璃と別れ人混みの中に加わった
百合ヶ丘女学院地下 工廠科
梨璃と楓が百合ヶ丘女学院の校舎付近まで来た頃、地下に潜ったギロロとタママは固く閉ざされた扉の前まで来ている
ギロロ「クルル、ケロロがいるのはこの先なんだな?」
クルル『ク〜ックックック、間違いねぇ。ハッキングに時間がかかったが隊長がいるのはその先にある収容区画だ』
百合ヶ丘女学院の施設内にある薄暗いサーバー室、その中でクルルの顔が液晶の光に照らされて不気味に浮かび上がっている
既にクルルはこのサーバー室でケロロが収容されている部屋とその周辺の監視カメラ映像の偽装とその他妨害工作の準備を完了させていた
クルル『分厚い防壁だったんで過去の監視カメラ映像までは確認できなかった、これ以上はこっちの居場所がバレちまう』
ギロロ「リリィと遭遇したらその都度対応するしかないという事か...」
ドロロ『こちらドロロ、学園内でリリィ同士の小競り合いが発生したでござる!』
そこへ地下へ潜ったギロロ達と違い校舎の屋上で周囲を確認していたドロロか通信が入る、ドロロの視線の先では人だかりができていてその中心に黒髪とピンクの髪の二人のリリィが見えピンクの髪のリリィが上級生と思われる黒髪のリリィに絡んでいるようで少し離れたところにいた茶髪のリリィが人混みに向かうのが見えた
壱「亜羅椰のやつ一体何やってんのよ」
樟美「喧嘩売ってるんだよ、いっちゃん」
壱「止めます?」
天葉「私は興味あるかな?」
壱「じゃあ見てますか」
そこから少し離れたところでピンク髪の少女、遠藤亜羅椰の友人である田中壱と江川樟美
そして樟美のシュッツエンゲルである天野天葉の三人が眺めていた
タママ「え〜、喧嘩ですか?」
クルル『だったら好都合だ、事を起こすなら今だぜぇク〜ックックッッ』
ギロロ「よし!ケロロ救出作戦を開始する!」
タママ・ドロロ・クルル「「「了解ですぅ(でござる)(だぜぇ)」」」
ギロロの号令と共にクルルが生徒会メンバー全員に「リリィ同士が喧嘩をしている」という偽のメッセージを三人の生徒会長それぞれの名前を使いバラバラの場所に呼び出し初動を遅らせ肝心の生徒会長達も理事長代行からの偽のメッセージで既に誘導済み
さらにギロロ達の退避ルートにはガーデンから拝借した材料でドロロによるトラップが設置してある
簡素なものだが小柄な自分達の体躯を生かし自分達よりも大きなリリィの足を止めるように設置されている為足止めには十分だった
クルル「よーし、ゲートを開けるぜ」ピピッ!
生徒会メンバーの移動を確認したクルルによりギロロとタママの目の前にあるドアがゆっくりと解放され二人が突入しケロロの収容されている部屋を目指す
そして作戦開始からわずか数分で突入したギロロから連絡が入った
ギロロ『こちらギロロ!ケロロを発見した、これより救出する』
ドロロ「了解でござる...ん?あれは」
楓「はーいそこ、お待ちになって!」
ドロロ「いいタイミングでござる...こちらドロロ!先程の騒動にまた一人加わったでござる、付近にいた生徒会のメンバーも向かっているのも確認!隊長殿を救出するなら今でござる!」
ギロロ『了解だ!』
ドロロが見ている前でまた新たなリリィが騒動に加わったのを確認すると地下へ潜ったギロロ達へ連絡を送った
ドロロ「さて、こちらと動くでごさる...ん?」
ギロロからの返事を聞き移動を始めようとしたドロロがふと騒ぎが起こっている方を見ると得物を抜こうとした茶髪のリリィの手を押さえるクローバーの髪飾りを付けた小柄なリリィの姿が見えた
ドロロ「あの少女、さっきまで離れた所に...人混みを押し退けた様子もない、一体いつの間に」
夢結「いいわ、まとめて相手してあげるからかかって来なさい」
梨璃「えぇ、私は...」
ズドーーーン!
梨璃「な、何!?」
本日二度目の誤解を受けた梨璃が訂正しようとした直後地面が揺れる程の爆発音が響き驚いた梨璃が周囲を見渡すが他のリリィも困惑するばかりで何が起こっているのか分からなかった
そしてその直後校舎から鐘の音が響き渡りCHARMを構えた一人のリリィが梨璃達に声をかけた
史房「何をなさっているんですか貴女達!」
数分前
亜羅椰達が騒いでる隙にケロロの元までやって来たギロロ達は収容されている部屋の窓から中を覗き込みケロロに声をかけた
ギロロ「無事か?ケロロ」
ケロロ「ギロロぉ!タママぁ!助けに来てくれたでありますか!」
タママ「今助けるですぅ」
ギロロ「こちらギロロ!ケロロを発見した、これより救出する」
ケロロ「待つでありますギロロ伍長、逃げてもすぐに捕まる可能性が...」
ギロロ「心配するな、お前のお隣さんの力を借りるさ」
ケロロ「ゲロ、それって...」
ドロロ『こちらドロロ!先程の騒動にまた一人加わってござる、付近にいた生徒会のメンバーも向かってるのも確認!隊長殿を救出するなら今でござる!』
ギロロ「了解だ!ケロロ、ドアから離れてろ!」
カチッ
ケロロ「えぇっ、ちょっと離れてろってどういう...」
ピッピッピッピッ
ケロロ「え、ちょっ、これ何の音...」
ギロロに質問をしようとした直後、謎の音を聞き視線を落としたケロロが見たのはドアに貼り付けられた物体...爆弾だった
ギロロ「起爆!」カチッ!
ズドーーーン!
ケロロ「ゲェロォ!」
ケロロが爆弾を視認した直後ギロロがスイッチを押し爆弾を起爆
吹き飛ばされたドアと共にケロロは吹き飛ばされ壁とドアの間に挟まれペシャンコになった
ギロロ「無事かケロロ!」
タママ「軍曹さん!」
ケロロ「ケロォ、たしゅけてぇ」
ググッ!
ギロロ「離れてろと言ったろ」
ケロロ「ケロォ...爆弾使うなんて思ってなかったでありすよぉ」
タママ「急ぐですぅ、クルル先輩とドロロ先輩の妨害もそう長くは...」
タッタッタッタッ!
百由「ちょっと!一体何の騒ぎってなんか増えてる!仲間?」
ギロロ達がケロロを部屋から出した直後隣の区画にいた百由か駆けつけて来た
ケロロ「ゲロォ!見つかったであります!」
百由「逃さないわよ!大人しく部屋に...」
ギロロ「そうはいかん!お前の相手はコイツに...」
ズドン!!
ギロロがケロロの隣に収容されていたヒュージを解放する為に起爆ボタンを押そうとした瞬間、床が震える程の衝撃が隣の部屋から発生した
ギロロ「なんだ!?」
百由「奥の部屋から?」
タママ「あ〜!」
ギロロ「どうしたタママ!?」
ギロロが振り返ると隣の部屋の窓にタママが張り付いていた
タママ「隣のやつ居なくなってるですぅ!」
ギロロ「何ぃ!」
百由「何ですって!」
ゲシッ!
タママ「タマァ!」
一瞬とはいえ敵対した事を忘れタママを吹き飛ばし一緒に収容室の窓から中を覗いたギロロと百由が見たのは空っぽとなった部屋の分厚い床に開けられた巨大な穴だった
ギロロ「クソッ!やつも脱走を企てていたのか!」
百由「ありえない!厚さ50センチもあるのよ!」
ケロロ「そーっと、そーっと...」
百由「ん?こらー!逃げるなーー!」
ケロロ「ゲロッ!やばい!逃げるであります!」
ギロロ「行くぞ、タママ!」
タママ「りょ、了解ですぅ!」
百由「待ちなさい!逃がさないわよ」
ギロロ「クルル!」
クルル『了解だぜぇ!』ピピッ
バシューン!
ギロロの連絡を受けたクルルにより隔壁が閉ざされ百由の行手を阻んだ
百由「あっぶな!どうして隔壁が...」
隔壁が閉ざされた事で追跡を中断せざるを得なくなった百由は生徒会長のメンバー連絡をとった
百由「このままじゃまずい!もしもし私よ!昨日捕獲したヒュージと謎の生物が逃げ出したわ!」
史房「分かりました、百由さんもすぐに捜索に加わって...ん?」
百由からの電話に応じながら移動していた史房は夢結と向かい合う楓と亜羅椰、そして楓に引っ付く梨璃の姿があった
史房「何をなさっているんですか貴女達!先程、生体標本にするために捕獲していたヒュージと研究対象の未知の生物が脱走したと連絡が入りました。出動可能なリリィは捕獲に協力にしてください」
夢結「分かりました」
史房「待ちなさい夢結さん、このヒュージは周囲の環境に擬態する能力を持っていますが未知の生物の能力は未知数です一人で対処してはいけません...そうね、貴女夢結さんと一緒に行きなさい」
楓「は、はい!」
梨璃「あ、あの!私もお供します!」
梨璃と夢結、楓が捜索に出た裏でギロロとタママに連れられケロロは途中でクルルと合流し出口を目指して走り続けていた
リリィ1「待ちなさい!」
リリィ2「絶対に逃さない!」
ケロロ「ゲロォ!まだ追いかけてくるであります!」
ドロロのトラップである程度数を減らしたとはいえアンチバリアも使えない上に体力の低いクルルをギロロが背負って逃げている為あっという間に追いつかれてしまった
グイッ!
リリィ1「えっ!」
リリィ2「キャア!」
ドサドサッ!
ドロロ「皆今のうちでごさる!」
リリィの手がケロロに迫った瞬間ドロロがワイヤーを貼りリリィ達を転ばせその隙にケロロ達は窓から飛び出し脱出に成功する
リリィ1「ま、待てぇ!」
後方から追いかけてきたリリィの声が聞こえたがそれを無視しケロロ小隊の姿は森の中へ消えた...
そして脱出から数分後、廃墟となった街で梨璃と夢結がヒュージを捜索し梨璃の同行に楓がぶつぶつと文句を垂れていた頃
ケロロ「ふぅ、助かったであります」
ドロロ「無事でよかったでござる」
ギロロ「ひとまずこの洞窟を拠点にして帰る方法を探すぞ」
脱出したケロロ達は百合ヶ丘女学院付近にある古い遺跡に身を隠していた、ここには既にクルルとドロロが持ち出したコンピュータや食料などの物資が運び込まれていて小さな拠点に改装されている
ケロロ「帰る方法って言っても一体何をどうするでありますか?」
タママ「元の世界に帰る方法は分からないんですかぁ?」
クルル「なんも分かんねぇな、だが俺達が吸い込まれたあの穴がヒュージの使うケイブによく似ているっつーのは分かってる」
ギロロ「つまりヒュージの事を調べれば元の世界に帰る方法が分かると」
クルル「かもしれねぇなククッ!」
するとそこへ
梨璃「何にも出ませんね」
ドロロ「この声は!」
外から聞こえた声を確かめる為に穴から顔を出したケロロ達は周囲を探す梨璃達の姿を見つけた
ケロロ「あれは...」
ドロロ「あの少女達は先の騒動の...」
ギロロ「まさか、もう見つかったのか?」
クルル「念の為調べたが隊長の体に発信器の類は付いてなかったぜぇ、おそらくここに来たのは偶然だろ」
クルルがケロロの体のスキャンした結果を表示するとどこにも異常はなかった
ガシャン!
ギロロ「ん?なんの音だ?」
音がした先を見ると洞窟の奥にケロロの隣に収容されていたヒュージの姿があった
ケロロ「ゲロォ!こいつこんなところに!」
ヒュージ「キュアーー!」
タママ「タママインパクトォ!」
ケロロ「ちょっ!こんな狭いとこで!」
ズドーーーン!
梨璃「な、何!?」
楓「爆発?」
ケロロ「ケロォ!」ヒュ〜〜ン
梨璃「え?」
ゴチン!
ケロロ「ゲロォ!」
梨璃「あうっ!」
綺麗な放物線を描きながらケロロが落下した先に偶然にも梨璃がおり二人は頭を思いっきりぶつけ梨璃は尻餅をつく
梨璃「な、何この子?」
ケロロ「ケ、ケロォ...」
梨璃とぶつかった事で目を回すケロロだがそれを見逃すヒュージではなかった
ヒュージ「キュアーー!」
梨璃「危ない!」
ケロロ「うぐぇ!」
ズガン!
梨璃がケロロを抱き抱え下がった直後ケロロがいた場所にヒュージか腕を突き立て地面が抉れた
夢結「一旦逃げるわよ」
梨璃「は、はい!」
ケロロ「ゲロォ!」
襲い掛かるヒュージの攻撃を躱しながら夢結に連れられ梨璃は楓と共に逃げ出したケロロを抱き抱えたまま