俺のエクスドリームが止まらない   作:フォイオ

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短め


VISIONS

 

 俺は万津 獏。仮面ライダーゼッツ エクスドリームに変身できる普段はフリーターの好青年だ。

 

 

「あれ味方殺しの……」

 

「うわ、まじ?なんでいるの?」

 

「なんだあいつらぁ?」

 

「っ……訓練所に行ってきます!」

 

 

俺は今、本日行われる千束ちゃんの健康診断とたきなちゃんのDA復帰の直談判を見届けるためにDA本部に潜入している。既にクリアとイレイスの力を発動させてだ。

 

やはり、たきなちゃんの独断専行は噂になっているようだ。しかし、銃の売人は1人として死んでいないのにどうなっているんだ?

 

 

「ちょ、たきなー!」

 

 

俺は訓練所に走っていったたきなちゃんを目で追いつつ、千束ちゃんについて行く。この後、健康診断の後に楠司令と話すシーンがあったはず。そこで何が起きたのか確かめよう。

 

 

「まさか、銃の売人全員が突然死するなんてね。楠さん他にもなんか隠してるでしょ?」

 

「ほう、よく知ってるな千束」

 

「おい、司令の前だぞ!口を慎め千束!?」

 

 

俺は楠司令と千束ちゃん、フキちゃんの3人の会話に聞き耳を立てる。売人全員が死んだ?それも急に?あり得ないが嘘を言っているようには感じられない。

 

 

「たきなに非はないでしょ。戻してあげなよDAに」

 

「悪いがそれはできない」

 

「どうして?!」

 

「銃1000丁の行方は分からずじまい。上は責任を取らせるために犠牲を必要とした。それだけだ」

 

「ふざけんな!」

 

「おい、千束!」

 

 

なるほど。そう言う事だったのか。責任をなすりつけるためにたきなちゃんを利用したのか。ゼッツ本編のCode並に腐ってるな、この組織。

 

 

「私はこれから会議がある。もし、ゼッツを捕まえることが出来たら復帰も考えてやる。じゃあな」

 

「ちょ、待って!たきなをDAに戻してあげて!」

 

「いい加減にしろ、千束!」

 

「私がゼッツを捕まえたらDAに戻れる?」

 

「「あ、たきな」」

 

 

楠司令が去った直後、千束ちゃんたちの背後からたきなちゃんが現れた。どうやら、話を聞いていたらしい。最悪のタイミングだ。

 

 

「ゼッツ……ゼッツは私が捕まえます!」

 

「た、たきな?!」

 

 

たきなちゃんは何かに取り憑かれたようにゼッツを必ず捕まえると呟いている。不味い。本来のリコリコ3話とは全く違う展開が始まってしまった。

 

 

「先に帰ります千束」

 

「たきな!」

 

 

千束ちゃんが呼び止めるもたきなちゃんは聞かずにDAを出て行く。俺はたきなちゃんをこっそり追いかける。

 

 

「ゼッツは必ず私の手で!」

 

 

DAを出て外に来たたきなちゃんは、雨に打たれながら呪いのようにゼッツの名前を吐く。

 

俺がDAにマークされているのは、彼女たちリコリスの前で何度も姿を見せてきたからだ。時にはリコリスに殺されそうになった悪人の命をかけて衝突したこともある。

 

俺は例え相手がどんな人間であろうと己の罪を数えさせるために生かした。それが原因でゼッツはDAにとって任務の最大の障害として捉えられた。

 

 

「たきな、ここにいたんだ」

 

「千束……」

 

 

俺が後悔を心中で吐露していると傘を持った千束ちゃんが小走りでたきなちゃんの前に回り込む。

 

 

「迎えの車はまだだし、濡れちゃうから戻るよ」

 

「千束、私はゼッツを捕まえてDAに戻ります」

 

「たきな……」

 

「ゼッツには助けられた恩もありますが今回ばかりは譲れません……私は戻りたい。どんなことをしても」

 

 

落雷が遠くで落ちる。その瞬間、2人の間に決定的な溝ができたような気がした。

 




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