俺のエクスドリームが止まらない   作:フォイオ

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Crime and Punishment

 

 俺は万津 獏。仮面ライダーゼッツ エクスドリームに変身する普通の好青年だ。俺は現在、フリーターの仕事をしながら機械に繋がれた老人松下の日本観光を見張っている。

 

 

「あれ、獏さんだ。どうしたのこんな所で?」

 

「見ての通りたこ焼き屋のバイトだよ。お一ついかが?」

 

「万津さん、こんにちわ。今日もバイトされてるんですね」

 

「フリーターだからね。そちらのご老人は?」

 

「この人は松下さん。私とたきなでボディガードしてるだ!」

 

『初めまして。松下と申します。貴方が万津 獏さんですね。千束さんたちから噂は聞いておりますよ』

 

 

俺たちは自己紹介を軽く済ませる。遂にリコリコ5話が始まった。今回の話は機械に繋がれ余命宣告を受けている老人松下がキーパーソンだ。

 

彼を裏で操る吉松シンジが手配した殺し屋ジンを千束ちゃんたちと争わせ、千束ちゃんにリコリスとしての使命を果たさせる……つまり、彼女に人殺しをさせるのが目的だ。

 

そんなふざけた計画は俺が許さない。絶対に阻止してみせる。

 

 

「じゃあ、このたこ焼きは俺のサービスであげるよ。いいですよね、店長?!」

 

「可愛いお嬢ちゃんたちに負けて大奮発だ!いっぱい食いな!」

 

「わぁー、ありがとうございます!」

 

「……万津さん。以前私と何処かでお会いした事はありませんか?」

 

「たきなちゃん?」

 

「どうしたの、たきなー?なんか変だよ?」

 

「お店以外で会ったのなんて今日が初めてだからね。何か勘違いしてるんじゃないかな?」

 

「……そうですか」

 

 

怪しむたきなちゃんから目線を逸らし誤魔化す。もしかして、無意識のうちに俺が夢に潜入していたのを覚えているのか?

 

 

「それより、今日はその人のボディガードが仕事なんでしょ?ほら、行っておいで」

 

「じゃあ、またねー獏さん」

 

「では、万津さん。またお店で」

 

 

やっと千束ちゃんたちが離れていった。エージェントとして万が一にでも機密が漏洩してはならない。今後はリコリコに通うのは控えた方がいいかな?変にたきなちゃんの記憶を刺激して俺がゼッツだとバレるかもしれないし。

 

 

「じゃあ、店長。次のバイトがあるので!」

 

「おう、いって来な獏!」

 

「はい!」

 

 

今日は長い1日になりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

————————————————————————————

 

 

 

 

 

【フルライズ!メツァメロ! メツァメロ!メツァメロ! メツァメロォ!!】

 

「I'm on It(さぁ、やろうか)変身!」

 

 【アブソリュート! ライダー!ゼッツ・ゼッツ・ゼッツ! ゼーッツ!エクスドリーム!】

 

 

俺は仮面ライダーゼッツ エクスドリームに変身してクリアの力で透明になり、水上バスに忍び込んでいた。

 

 

『少し暑いですね。私は中で休んでいます』

 

 

松下が室内に入って行くのを見届けてから、俺はベンチで休むちたさきの真横に立ち、彼女たちの会話をこっそり聞く。

 

 

「今朝の話本当なんですか」

 

「本当だよ。鼓動なくてビックリするでしょ?」

 

「……本当ですね」

 

「公衆の面前で乳を触るな!」

 

 

千束ちゃんは元々幼少期から先天性心疾患を患っており、余命は長くなかった。

 

しかし吉松シンジに「殺しの天才」と認められたことで、アラン機関の支援による最新型の無拍動人工心臓を移植された過去をもつ。

 

 

「千束ちゃん、君も必ず守る。それが俺のミッションだ」

 

「ん?今獏さんの声がしたような?」

 

「私には何も聞こえなかったですよ?気のせいでは?」

 

 

まずは、吉松シンジが操る松下……それを狙って現れる暗殺者ジンを倒す。もうしばらく彼女たちを監視しよう。そうすれば、必ず奴は姿を見せる。その時が絶好のチャンスだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

————————————————————————————

 

 

 

 

 

 

 

俺はバイトに偽装して、千束ちゃん達の後をつける。

 

 

「あれ、獏さん?またバイトー?」

 

「うん、今度は牛乳屋のバイトー」

 

 

時には牛乳屋の運び屋を。

 

 

「あれ、またですか。万津さん」

 

「はぁはぁ、新聞屋のバイトが……はぁはぁ、次はラーメン屋のバイトが!」

 

 

時には新聞屋のバイトに精を出し。

 

 

「獏さーん!次は何のバイトー?!」

 

「ラーメン屋のバイトと電気屋のバイトと掃除のバイトと後は宇宙刑事のバイトー!」

 

「最後のバイトは何ですか?!」

 

 

時に突っ込みを受けながらバイトを通して彼女たちを監視し続ける。そうして、ようやくジンが動き出した。

 

近くの工事現場で物凄い勢いでたきなちゃんとジンが落下する。俺は仮面ライダーゼッツ エクスドリームに変身して現場に急行した。

 

 

「……」

 

「サイレントジン、お前の悪夢はここで終わりだ!」

 

「な、ゼッツ?!どうしてここに?!」

 

 

俺は銃を落下の際に落として逃げるたきなちゃんを守るようにジンとの間に割って入る。ジンは噂通り寡黙な相手だった。しかし、俺がファイティングポーズをとった瞬間に異常事態が発生した。

 

 

「ぐうっ?!ウワァアアアア!!!」

 

『お前は有罪か?無罪か?ハハハハハ!』

 

「人がナイトメアに?!」

 

「何が起きてるの?!」

 

 

突如、ジンの体に鎖が現れ身体中をぐるぐる巻きにするとジンの姿がナイトメアに変化する。

 

 

「ガンナイトメアか!」

 

「……フン!」

 

「きゃあああ?!」

 

「危ない!」

 

 【バリア!】

 

 

 

ガンナイトメアが銃と化した腕でたきなちゃんを狙う。俺はすぐさまバリアカプセムの力を発動してたきなちゃんを守る。緑色のドームがたきなちゃんを狙う銃弾を弾く。

 

 

「何が起きてるんだ?!くっ、オォオオオ!」

 

 【インパクト!】

 

「グォオオオオオオ?!」

 

 

俺はたきなちゃんを守りながら戦闘を開始する。先手を打ったのは俺。インパクトの力を込めた拳でガンナイトメアを数十メートル先まで吹き飛ばす。

 

 

「アァアアアア!!」

 

「チッ?!」

 

「そ、そんな?!」

 

 

ガンナイトメアはふらつきながら立ち上がり、銃を手当たり次第に乱射する。放たれた銃弾は建設途中の工事現場を破壊し尽くした。やがて、倒壊する建設現場の建材が上から大量に俺たちの元へ降って来て飲み込む。

 

 

「ハ、ハハハハハ!ハハハハハハハハハハ!!」

 

 【フルライズ!】

 

「悪夢の終わりだ!」

 

 

俺は銃を乱射する前、ナイトメアがふらつきながら立ち上がる寸前までを夢オチにする。そして、必殺技を発動して奴の腹部に叩き込む。

 

 

「ハァアアアアア!」

 

 【ライズ! グレートバニッシュ!ゼェッツ! ゼッツ!! ゼェーッツ!!!】

 

「ガァアアアア?!!」

 

 

ナイトメアが爆散し、気絶したジンが地面に倒れ伏した。でも、どうしてジンが突然ナイトメアになったんだ?

 

 

「今の怪物は一体?」

 

「今のはナイトメア。夢に現れる怪物だ」

 

 

これ以上、隠し通す事は出来ないと判断した俺はたきなちゃんの疑問に答える。

 

 

「夢の怪物……もしかして、私の夢で起きた事は?!」

 

「そう、事実だ。俺は君の夢に潜入してナイトメアと戦ったことがある」

 

「ゼッツ……いえ、ゼッツさん。貴方は何者なんですか?」

 

「俺は……」

 

「たきな!大丈夫?!」

 

「千束?!」

 

 

千束ちゃんが走りながらたきなちゃんの元へ駆け寄って来た。

 

 

「あなたはゼッツ?!どうしてここにいるの?!」

 

「またね、千束ちゃんにたきなちゃん」

 

「ま、待ってください!」

 

 【クリア!】

 

 

俺はクリアカプセムの力で透明化し、バイクでその場から走り去った。

 

突如、ナイトメアに変貌した暗殺者ジン。ここに来て人がナイトメアと化すブラックケース。何としてもその実態を明らかにしなければ。

 

俺はバイクのグリップを強く握る。敵は吉松シンジだけじゃない。ナイトメアにも変化が起きてる。俺が止めなければ。

 

 

 

 

 

 

 

 

————————————————————————————

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうして、ゼッツは私たちの名前を知ってたんだろう?」

 

「あの声、もしかして……」

 

 

 

 

 

 

 

 

————————————————————————————

 

 

 

 

 

 

 

 

『昨日未明、世界各国の犯罪歴のある人々が一斉に不審死を遂げ……』

 

『罪人には裁きが訪れる!フハハハハハッ!!』

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