ハイスクールD×D ゴールデンウィークのアポカリプティック・ビースト   作:超戦龍覇

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魔龍聖

僕はイッセーくんに呼ばれて彼の別荘を訪れた、イッセーくんはここで、三上くんとの決闘に備えて特訓をしている。その最中の呼び出しとなれば、用件は自ずと想像がつく。

 

「木場。三上との決闘に向けて、ちょっと稽古相手になってくれねえかな」

 

 僕にイッセーくんは予想通りの事を言ってきた僕はレイヴェルが入れてくれたアイスティーを一口飲み、努めて冷静に返事をする。

 

「それは出来ないな、二つの理由で」

 

「二つの理由って?」

 

「まず、三上くんは僕とは全く違うタイプの剣士だ、刀と能力から鳶雄さんに頼んだ方がいい」

 

そう言うと、レイヴェルが返事をする

 

「そう思い、刃狗(スラッシュ・ドッグ)チームに連絡したのですが、忙しいらしく断られました」

 

「じゃ、じゃあ、もう一つの理由ってのは何だよ?」

 

「単純に、僕個人の感情だよ、三上くんが決闘を挑んだ経緯……」

 

「うっ……」

 

僕はアイスティーを飲み干し、「ごちそうさま」とだけ言って、別荘を出た、レイヴェルが玄関まで送ってくれる。

 

「本日は申し訳ありませんでした、祐斗さん」

 

「……レイヴェル。君も姉さんからの伝聞で経緯は聞いていると思ったんだけどね」

 

「もちろんですわ。ですが、私はイッセー様のマネージャーですもの。私情は挟まず粛々と務めを果たすまでです、利己的な事を言わせていただきますけれど、でないと私の評価に響くかも知れませんので」

 

「……そう」

 

その辺については、ああだこうだ口を挟むべきではないだろう。

 

「それともう一つ……万が一にもイッセー様に死なれては困ります。あれでもまだまだ冥界には必要な方ですから」

 

確かに、今回の一件で陸はだいぶ頭に来ている、短い時間しか関わりはないが、陸はそうゆう奴だろう、

 

陸は特訓した、とにかく特訓した、覇龍(ジャガーノート・ドライブ)を発動させたときは暴走したがイングヴェルトの歌で制御してもらった、イングヴェルトは「終わる翠緑海の詠(ネレイス・キリエ)」という海とドラゴンを操る神器(セイクリッド・ギア)を持っているようだ、うーん神滅具(ロンギヌス)、そしてイングヴェルトの眠りの病を「神の指輪と魔術王の魔導書(ゴッドリング・レメゲトン)」で治したり、イングヴェルトに協力してもらって覇龍を制御し尚且つ覇龍の強化も出来た、

 

「そういえば、何で陸は特訓しているの?」

 

「そういえば、言ってなかったな」

 

陸は一誠との決闘に至る経緯を話した、

 

「まあ、そんな酷い人がいるのね」

 

「ああ、しかも周りが言うには強いらしいからな、勝つために特訓をしていた。さて、明日が決闘だ今日は俺の家に帰ろう、許可はとったから」

 

そうして久しぶりに駒王町に帰ってきたとき、一瞬ふらついたと思ったら、いつの間にか全く別の場所にいたのだ、ゴツゴツとした岩が周囲に散見される、だだっ広い荒れ地であった、空を見上げると、いつもの青空ではなく、紫色だ。

 

「冥界?なんで?」

 

イングヴェルトが言う

 

「俺がここに転移させた」

 

ゴロゴロとした響きのある声が、何もない空間から聞こえてきた、その声のした辺りの空間が陽炎めいて揺らめき、小型犬ほどの大きさの、一匹のドラゴンが現れる。

 

「貴様がミカミリクだな」

 

「おっおう」

 

「聞いたぞ。たかが人間の分際で、偉大なる赤龍帝兵藤一誠に決闘を挑む不届き者、果たして貴様ごときちっぽけな小僧にその資格があるかどうか、俺が見定めてくれよう!」

 

「ああっ?ちっぽけな小僧だと?」

 

小型のドラゴンは言うなり、全長十メートルを越す巨大なドラゴンとなり、陸を見下ろしていた。

 

「我が名はボーヴァ! 元六大龍王『魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)』タンニーンが一子ボーヴァ・タンニーン! 貴様の首を、赤龍帝への仕官の手土産にしてくれる!」

 

 元ドラゴンにして最上級悪魔に名を連ねる転生悪魔『魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)』タンニーンには、三人の息子がいる。その三人の息子の末子に当たるのがボーヴァ・タンニーンである、父タンニーンの弟子に当たる兵藤一誠に対して強い憧れを抱いており、彼が上級悪魔に昇格したと遅ればせながら聞きつけ、何とか臣下の末席にでも加えてもらおうと掛け合うと、マネージャーを名乗る小娘に門前払いを食わされた、どうも大事な決闘を控えているらしい、その決闘相手の事を調べると、神器が二つ宿っているという人間の少年だった。邪龍戦役を始めとした戦いに全く参加していないようだ。駒王町を襲ったはぐれ悪魔を退治したらしいが、不遜にも決闘を挑むちっぽけな人間の小僧。

 

陸目掛けて、ボーヴァは口から隕石と見紛う巨大な火の玉を吐き出した、陸は「斬刀龍の神剣(スラッシュ・エッジ)」で巨大な火の玉を斬った、

 

「それじゃあ、お前、決闘の準備運動に付き合えよ」

 

そう言い、陸は黒いオーラを全力で出す、

 

「我、目覚めるは」

 

「刃を司りし邪龍なり」

 

「無限を知らず夢幻を憎む」

 

「我、邪なる龍の神となりて」

 

「汝を我が無間地獄引きずり込もう」

 

覇龍(ジャガーノート・ドライブ)

 

陸はボーヴァと同じくらいの大きさの、頭に刀のような角があり足、膝、手、肘、等全身から刀を生えたような翼のない龍となっていた、

 

「ギャアァァァァアア」

 

陸が叫ぶと、ボーヴァに無数の斬撃が襲ってくる、それと同時に陸も身体中の刀を使い攻撃をする、ボーヴァはなんとか避けようとするが手足を斬られた、

「ぐうぅ……ま、まだまだぁ……!」

 

ボーヴァは口から煙を上げながら、立ち上がった。、血走った眼で、三上を睨み付ける。

 

「貴様ごときに遅れを取っては、赤龍帝の牙になるなど夢もまた夢、断じて負けられぬ!」

 

ボーヴァは翼をはためかせて、更に高く上へ上昇し、ボーヴァは大きく口を開けた。

 

 己れの肉体すら焼き尽くしかねないほどの火力を、一点に集めて、火の玉を形成する、もはやボーヴァは、赤龍帝に仕官するという目的すら忘れている、相手が父や兄たちなら、負けてもしょうがない、赤龍帝や白龍皇でも同様だ、D×Dに所属する、戦士たちもだ、だが、こいつは違う。

神器をつい最近目覚めただけの、ちっぽけで非力な存在の一人でしかない、そんな小僧ごときに、負ける訳にはいかないのだ、ボーヴァは今、目の前の勝利のために、それ以外の全てを投げ捨てた、ボーヴァは必死必勝の想いを込めて、最大火力の炎を吐いた、その超高熱の炎は、もはや閃光

 

だが

陸は避けず、防御もせずにその炎に突っ込んできた、陸は何事もなかったかのように無傷でボーヴァの目の前に飛んで、刀の生えた腕でボディーブローを叩き込んだ、

 

「ぐはぁ!?」

 

ボーヴァは地面に激突する

 

(ここまで……か……)

 

決死の想いで放った炎を無傷で耐えられ、ボーヴァの闘志が完全に挫けた

俺の負けだ、殺せ。という言葉を、ボーヴァはグッと飲み込んだ。生殺与奪の権限は、勝者にこそある。勝者の意思に粛々と従うのが、敗者の礼儀だ、ボーヴァは、ゆっくりと目を閉じた。

陸は元の姿に戻り「神の指輪と魔術王の魔導書」でボーヴァの傷を治した。

 

「俺を、助けたのか?」

 

「おう、感謝しろよ」

 

「何故だ、俺は、お前をさらって、殺そうとしたのだぞ?」

 

「いや、イングヴェルトの前で殺すとかあんまりしたくないし、あと戦う前に、『たんにーん』の一子とか言ってたろ? その『たんにーん』ってのが、お前のお父さんだかお母さんだかなんだろ?」

 

「父だ」

 

「わざわざ言うってことはいいお父さんなんだろ?」

 

「ああ、尊敬すべきドラゴンで、俺はその息子であることを誇っている、」

 

陸は父親である三上慎二のことを思い出す、昔、他校の奴らと喧嘩をして警察のお世話になったことがあり危うく陸が悪い事になりそうだったが父親と母親は最後まで味方でいてくれた、特に父親はヤクザのコネを使ったとか、最終的に目撃者がいたらしく、無罪放免となった

 

「お前が死んだら、お前のお父さんが悲しむだろ?」

 

「……はは」

 

ボーヴァは、力なく笑った。

 

「何、笑ってんだお前」

 

イングヴェルトがこっちへ来た、

 

「陸、大丈夫?」

 

「おう、早く帰ろうぜ」

 

そうして陸は「神の指輪と魔術王の魔導書」で二人は転移して帰った。

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