本編に入る前に読んでいただけると、バンの状態や、ダンまち世界の魔物・魔石・素材の扱いが分かりやすくなると思います。
本作は『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の世界に、『七つの大罪/黙示録の四騎士』のバンが転移するクロスオーバー作品です。
原作設定を尊重しつつ、両作品の世界観・能力体系・魔物の性質が異なるため、本作独自の解釈や調整を含みます。
特に、バンの強さ、魔力《強奪(スナッチ)》、ダンまち世界のモンスター・魔石・素材・食材の扱いについて、読者の方が混乱しないように整理します。
■1 本作の基本方針
本作のバンは、原作キャラクター本人です。
オリジナル主人公ではなく、転生者でもありません。
時期としては、『黙示録の四騎士』時点のバンを基準にしています。
そのため、不死身ではありません。
また、ダンまち世界に来ても神の恩恵は受けません。
ステイタスもありません。
ファミリアにも所属していません。
バンはあくまで、神の恩恵を持たない異世界の旅人として行動します。
英雄になるつもりはありません。
冒険者になるつもりもありません。
神の眷族になるつもりもありません。
飯を食い、酒を飲み、気に入らないものをどかしながら旅をする。
それが本作におけるバンの基本方針です。
■2 バンの状態について
本作のバンは、煉獄を経験し、不死性を失った後のバンです。
七つの大罪時代のように、肉体を破壊されても再生する不死身の戦い方はできません。
一方で、煉獄で鍛えられた肉体、戦闘経験、生命力の扱い、魔力《強奪(スナッチ)》、そして長年の実戦で培った判断力は健在です。
また、煉獄で身につけた生命力の扱いは、《贈物(ギフト)》として他者へ力を分け与える形でも使われます。
そのため、本作のバンは「不死身だから強い」のではなく、
「死ななくなった後も、なお強い」存在として描きます。
ただし、不死身ではない以上、無茶をすれば傷を負います。
毒も受けます。
血も流します。
身体に限界もあります。
それでも、バンは簡単には倒れません。
死なないから立つのではなく、
まだ死んでいないから立つ。
それが、本作におけるバンの強さです。
■3 バンは弱体化しているのか?
結論から言うと、本作のバンは単純に弱体化しているわけではありません。
ただし、転移直後は本来の力を完全には発揮できません。
理由は、ダンまち世界の魔力体系、魔石、神の恩恵、ダンジョン由来のモンスターの性質が、バンの元いた世界とは異なるためです。
バン自身も、序盤の時点で「力が落ちた」というより、
「盗りづらい」
「感覚がズレている」
「この世界の理にまだ馴染んでいない」
と感じています。
そのため、序盤では魔力《強奪(スナッチ)》の出力や感覚に違和感があります。
物語が進み、バンがこの世界の魔物や魔力の流れに慣れていくことで、少しずつ本来の戦い方を取り戻していきます。
つまり本作のバンは、弱体化しているというより、
「異世界の理にまだ馴染んでいない状態」です。
■4 魔力《強奪(スナッチ)》について
バンの基本魔力は《強奪(スナッチ)》です。
これは、相手から武器、物体、魔力、身体能力などを奪う力です。
単純な火力技ではなく、相手の強みを盗み、戦闘の流れを崩す能力です。
本作では、以下のような使い方をします。
・武器や道具を奪う
・相手の身体能力を一時的に奪う
・攻撃の勢いや流れを盗む
・相手の魔力や生命力の一部を奪う
・毒や呪い、封印などの流れに干渉する
・敵と何かが繋がっている場合、その「糸」のようなものを感じ取る
ただし、万能ではありません。
相手があまりに巨大だったり、神の理、ダンジョンの性質、精霊、封印、世界そのものに近い力が絡む場合、すべてを奪うことはできません。
無理に奪おうとすれば、バン自身にも反動が返ります。
特に三大クエスト級の怪物や、古代の封印・精霊・ダンジョンの異常が絡む相手には、《強奪》だけで簡単に勝てるわけではありません。
本作では、バンの《強奪》を「何でもできる万能能力」ではなく、
相手の流れを読み、必要な一点を盗む力として扱います。
■5 バンの主な技について
本作で使用する主な技は以下の通りです。
・身体狩り《フィジカルハント》
相手の身体能力を奪い、自分の力として上乗せする技。
相手を弱体化させながら、自分を強化できます。
ただし、奪いすぎるとバン自身の身体にも負荷がかかります。
自分の器を超える力を無理に奪えば、反動で身体を痛める危険があります。
・獲物狩り《フォックスハント》
離れた対象や、相手の武器・急所・核となる部分を奪う技。
本作では、魔石、毒針、封印の糸、敵の核などを狙う場面があります。
単に物を盗むだけではなく、戦闘の要所を抜き取る技として扱います。
・絶気配《ゼロサイン》
気配を断ち、相手に察知されにくくする技。
偵察、奇襲、離脱などで非常に有効です。
ただし、遺跡全体やダンジョンそのものと繋がる敵には、完全には通用しない場合があります。
気配を消せても、存在そのものを世界から消せるわけではありません。
・乱獲《クレイジーハント》
複数の敵を相手に、広範囲で奪い、狩る技。
雑魚の群れには強力ですが、大規模に使うほど負荷も大きくなります。
数で押してくる相手には有効ですが、三大クエスト級の怪物をこれだけでどうにかできるわけではありません。
・バニシング・キル
高速で間合いを詰め、相手を仕留める接近技。
本作では、決定打や突破技として扱います。
敵の防御を崩した後や、一瞬の隙を突く場面で使用します。
・贈物《ギフト》
煉獄で得た経験と、生命力の扱いに関わるバンの重要な力です。
単なる回復魔法ではなく、自身の生命力や力を他者へ分け与える性質を持ちます。
本作では、負傷者の応急的な延命、毒や衰弱への補助、生命力を削られた者への一時的な支えとして扱います。
ただし、万能の回復技ではありません。
バン自身の生命力や体力を削るため、連発すればバンにも大きな負担がかかります。
また、神の恩恵、呪詛、精霊、ダンジョン由来の異常などが絡む場合、完全に治せるとは限りません。
そのため本作では、《贈物》を「何でも治せる便利な回復技」ではなく、
バンが自分の生命力を削ってでも誰かを支える、代償のある力として扱います。
■6 ダンまち世界の恩恵・ステイタスとの違い
ダンまち世界の冒険者は、神の恩恵によってステイタスを得ます。
経験は能力値、スキル、魔法として反映され、大きな偉業によってレベルアップします。
しかし、バンは神の恩恵を受けていません。
そのため、ステイタス、レベル、スキル、発展アビリティは存在しません。
バンの強さは、神の恩恵による成長ではなく、
元の世界で培った肉体、技術、魔力、経験、生命力の扱いによるものです。
ダンまち世界の人々から見れば、バンは「ステイタスがないのに異常に強い存在」として映ります。
逆にバンから見れば、神の恩恵によって成長する冒険者たちは、彼の元いた世界とは違う理で強くなる者たちです。
そのため、本作ではバンと冒険者たちの強さを、単純にレベルだけで比較しません。
バンにはステイタスがありません。
しかし、ステイタスに表れない経験と技術があります。
冒険者には神の恩恵があります。
しかし、バンには神の恩恵とは別の理で培った強さがあります。
■7 モンスター・魔石・素材・肉の扱い
本作では、モンスターの肉や素材について以下のように扱います。
ダンジョン産モンスターは、体内に魔石を持つ存在です。
討伐されると魔石やドロップアイテムを残します。
魔石を抜く、または破壊すると、肉体が灰になる個体が多いです。
ただし、すべての部位が消えるわけではなく、牙、爪、角、皮、骨、羽、薬の材料になる部位などがドロップアイテムとして残る場合があります。
また、モンスターによっては肉や内臓などが食材として扱われることもあります。
ただし、すべてのモンスターが食べられるわけではありません。
毒、臭み、硬さ、魔力汚染、調理難度などの問題があるため、食材化できる種類や部位は限られます。
バンは料理人としての腕も持っていますが、初めからダンまち世界のモンスター肉の扱いをすべて知っているわけではありません。
旅の中で地上の獣や魔物を狩り、現地の人間から話を聞き、ダンジョン産モンスターの性質を知ることで、少しずつこの世界の食材事情を理解していきます。
■8 地上モンスターとダンジョン産モンスターの違い
本作では、地上に出るモンスターとダンジョン産モンスターを分けて扱います。
ダンジョン産モンスター
ダンジョン内部で生まれる魔物。
魔石を持ち、討伐後は魔石やドロップアイテムを残します。
資源としての価値が高く、オラリオ経済にも関わります。
魔石を抜く、または破壊すると灰になる個体が多く、肉体がそのまま残るとは限りません。
ただし、ドロップアイテムとして素材や肉が残る場合もあります。
地上モンスター
ダンジョン外で残存・繁殖している個体や、特殊な環境で生きる魔物。
ダンジョン産とは性質が異なり、魔石を持たない、または魔石性が弱い個体もいます。
倒した後に肉体が残る場合があり、肉、皮、牙、骨などを利用できます。
そのため、バンが旅の中で狩って食べるのは、基本的に地上の獣や地上モンスターです。
ダンジョン産モンスター肉については、種類や処理方法を知ってから扱います。
■9 モンスターの危険度イメージ
本作では、ダンまち世界のモンスターの危険度を大まかに以下のようにイメージします。
これは公式の強さ比較ではなく、本作内で読者がイメージしやすくするための目安です。
D1〜D2:上層低危険〜新米殺し級
ゴブリン、コボルト、キラーアントなどの上層モンスターが中心。
バンにとっては基本的に問題なく狩れる相手です。
ただし、一般人や新米冒険者には十分危険です。
特に群れ、毒、増援、奇襲が絡むと、格下でも事故が起きます。
D3〜D4:上層強敵〜中層主力級
オーク、シルバーバック、インファント・ドラゴン、ミノタウロス、ワイヴァーンなどの強敵。
単体ならバンが優位に戦える相手が多いです。
ただし、群れ、毒、飛行、地形、奇襲が絡むと面倒になります。
バンにとっては「倒せない敵」ではなく、
「雑に相手をすると面倒な敵」という位置づけです。
D5〜D6:下層・階層主級
下層の強敵や、階層主級の怪物。
バンでも油断できません。
単純な力押しではなく、《強奪》や戦闘経験を使い、相手の流れを崩す必要があります。
正面から殴り合うより、弱点を読み、相手の強みを盗み、戦況を動かす戦い方になります。
D7〜D8:深層大災害〜世界災害級
三大クエスト級の怪物や、都市・国家規模の討伐対象。
バン単独で正面から簡単に倒す相手ではありません。
この級の相手に対して、バンは単独討伐者ではなく、
流れを盗む、隙を作る、致命傷をずらす、味方を生かす、戦況を変える存在として動きます。
■10 三大クエスト級の怪物について
三大クエスト級の怪物は、本作でも世界災害級として扱います。
バンは非常に強い存在ですが、三大クエスト級の怪物を単独で簡単に倒せるわけではありません。
ベヒーモス、リヴァイアサン、一眼の黒竜は、それぞれが国家や世界に関わる規模の脅威です。
バンは正面から力で押し切るのではなく、
・相手の力の流れを盗む
・味方が攻める隙を作る
・致命的な攻撃をずらす
・撤退の時間を稼ぐ
・味方を死なせないために無茶をする
という形で戦況を変えます。
特に黒竜については、討伐ではなく「敗北の中で何を残すか」が重要になります。
本作のバンは不死身ではありません。
だからこそ、三大クエスト級の怪物との戦いでは、彼自身も傷つき、血を流し、死にかけます。
それでも、まだ立てるなら立つ。
まだ盗れるものがあるなら盗る。
まだ誰かを逃がせるなら逃がす。
そういう戦い方になります。
■11 本作におけるバンの立ち位置
バンは冒険者ではありません。
英雄を目指しているわけでもありません。
神の眷族でもなく、ファミリアにも属していません。
彼はただの旅人です。
腹が減れば飯を探し、喉が渇けば酒を探し、面白そうなら首を突っ込みます。
ただし、泣いている者を見捨てるほど薄情ではありません。
飯が不味くなるから。
酒が不味くなるから。
気に入らないものが目の前にあるから。
その程度の理由で、彼は世界規模の事件に踏み込んでいきます。
バンは英雄になろうとして歴史を変えるのではありません。
うまい飯を食うため。
うまい酒を飲むため。
泣いている誰かの横で飯を食いたくないため。
その結果として、神々と迷宮の世界の歴史を少しずつ変えていきます。
■12 最後に
本作のバンは、不死身ではありません。
神の恩恵もありません。
ステイタスもありません。
ファミリアもありません。
それでも、彼は立ちます。
死なないから立つのではなく、
まだ死んでいないから立つ。
飯を食うため。
酒を飲むため。
気に入った奴を見捨てないため。
これは、神の恩恵を受けない赤い旅人が、
神々と迷宮の世界で、いつの間にか歴史を変えていく物語です。
設定資料でした。
本編を読むうえで重要になりそうな、バンの状態、魔力《強奪(スナッチ)》、煉獄で身につけた《贈物(ギフト)》、ダンまち世界の魔物・魔石・素材・肉の扱いについて整理しました。
本作はクロスオーバー作品のため、両作品の設定をできる限り尊重しつつ、物語として成立するように一部独自解釈や調整を入れています。
今後、物語の進行に合わせて必要があれば、設定資料も追記・修正していく予定です。
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