強欲の旅人は神の恩恵を受けない   作:ルクエリシオン

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第61話 塔の見える丘

朝日が宿場の屋根を照らし始めるより早く、〈渡り鳥の止まり木〉の一階には旅支度を整えた者たちが集まっていた。

 

荷を背負う旅人。

 

馬車の車輪を確かめる商人。

 

眠そうな子供を抱えた母親。

 

武器の留め具を何度も触る、冒険者志望の若者たち。

 

誰もが同じ方向を意識している。

 

西。

 

迷宮都市オラリオ。

 

「バンさん、起きてください」

 

カイルの声が、二階の個室に響いた。

 

返事はない。

 

「もう朝ですよ」

 

扉を叩く。

 

やはり返事はない。

 

カイルが困ったようにリナを見る。

 

「昨日、あれだけ飲んでたから」

 

「でも、酒には強いって言ってたよね」

 

「強いことと、朝起きられることは別じゃないか」

 

テオが静かに言った。

 

「扉、開いてる」

 

リナが取っ手へ手をかける。

 

鍵は掛かっていなかった。

 

三人が恐る恐る中を覗く。

 

寝台の一つには、ザルド。

 

窓際の椅子には、目を閉じたアルフィア。

 

そして床には、毛布に包まれたバンが転がっていた。

 

正確には、毛布の上半分だけを身体に掛け、下半分は完全にはみ出している。

 

枕代わりにしているのは、自分の荷物だった。

 

「寝てますね」

 

カイルが小声で言う。

 

「見れば分かる」

 

アルフィアの目が開いた。

 

三人の背筋が揃って伸びる。

 

「す、すみません!」

 

「何をしに来た」

 

「出発の時間かと思って」

 

「分かっている」

 

アルフィアは立ち上がる。

 

すでに髪も衣服も整っている。

 

眠っていたというより、周囲の音を避けるために目を閉じていただけらしい。

 

「こいつを起こせ」

 

「俺たちがですか?」

 

「起こしに来たのだろう」

 

カイルが床のバンを見る。

 

「どうやって?」

 

「普通に声をかければいいんじゃない?」

 

リナが言う。

 

「さっき反応しなかった」

 

「肩を揺らすとか」

 

「やめておけ」

 

ザルドが寝台から上体を起こした。

 

大男が動いたことで、寝台が大きく軋む。

 

「寝ている戦士へ不用意に触るな」

 

「攻撃されるんですか?」

 

「可能性はある」

 

カイルが一歩下がる。

 

「じゃあ、どうすれば」

 

「食い物だ」

 

ザルドは卓上に残されていた紙包みを取った。

 

昨夜、バンが厨房を手伝った礼として女将から渡された焼き肉と黒パン。

 

包みを少し開く。

 

香草と肉の匂いが広がった。

 

「……朝飯?」

 

床から声がした。

 

バンの目が開く。

 

「起きた!」

 

カイルが驚く。

 

バンは寝転んだまま鼻を動かした。

 

「肉の匂いすんな」

 

「起きろ」

 

ザルドが言った。

 

「まだ朝早ぇだろ」

 

「出発する」

 

「塔は逃げねぇぞ」

 

「都市も逃げない」

 

「じゃあ、もう少し寝ててもいいだろ」

 

「朝食がなくなる」

 

バンが起き上がった。

 

「それは駄目だな」

 

「早いですね……」

 

リナが呟く。

 

バンは大きく伸びをする。

 

「おはよ」

 

「おはようございます」

 

「三人とも早ぇな」

 

「バンさんが遅いんです」

 

カイルが言う。

 

「オレも今起きたから早いだろ」

 

「どういう理屈ですか」

 

「朝のうちに起きた」

 

「雑すぎるよ」

 

リナが笑う。

 

アルフィアはすでに荷物を持ち上げていた。

 

「五分で支度しろ」

 

「飯は?」

 

「歩きながら食べろ」

 

「行儀悪くねぇか?」

 

「お前が言うな」

 

バンは黒パンへ焼き肉を挟み、口へくわえた。

 

「準備できたぞ」

 

「まだ靴を履いていない」

 

アルフィアが冷たく指摘した。

 

 

       ◇

 

 

宿場を出ると、街道は緩やかな上り坂になっていた。

 

昨日までよりも、人の流れはさらに濃い。

 

幌付きの大型馬車。

 

武具を積んだ荷車。

 

薬品を運ぶ商人。

 

遠征帰りらしい、傷ついた冒険者の一団。

 

反対側から来る者の多くは、オラリオを出た者たちだ。

 

大きな袋を背負う者もいれば、ほとんど荷物を持たず、俯いて歩く者もいる。

 

「冒険者を辞めた人でしょうか」

 

リナが、すれ違った青年を見送った。

 

剣は持っている。

 

だが、鞘の先が地面を擦っていた。

 

「分からん」

 

ザルドが答える。

 

「怪我もしていないように見えました」

 

「身体に傷がなくとも、戦えなくなる者はいる」

 

「怖くなったから?」

 

カイルが尋ねる。

 

「それもある」

 

ザルドは青年の背中を見ない。

 

「仲間を失った。金を失った。自信を失った。理由はいくらでもある」

 

「一度オラリオへ行ったのに、戻る人もいるんですね」

 

「当たり前だ」

 

アルフィアが言った。

 

「迷宮都市へ来た者すべてが、望んだものを得られるわけではない」

 

「でも、帰る場所があるなら、戻るのも悪くないんじゃねぇか」

 

バンが黒パンの最後を飲み込む。

 

リナがバンを見る。

 

「バンさんにも、帰る場所があるんですか?」

 

「ああ」

 

「遠いんですか?」

 

「かなりな」

 

「この旅が終わったら帰るんですか?」

 

バンの足が、ほんの僅かに緩んだ。

 

赤い長衣の裾が、朝風に揺れる。

 

「さあな」

 

「帰り方が分からないんでしたっけ」

 

「そういうこと」

 

答えは軽い。

 

だが、それ以上は話さなかった。

 

アルフィアが横目を向ける。

 

ザルドも何も言わない。

 

カイルは空気の変化を感じたらしく、別の話題を探すように前を向いた。

 

「オラリオへ着いたら、最初に何をすればいいんでしょう」

 

「宿を決めろ」

 

ザルドが答える。

 

「ファミリアを探す前に?」

 

「荷物を持ったまま歩き回るつもりか」

 

「安い宿でいいんですか?」

 

「最初はそれでいい。ただし、客室に鍵がある場所を選べ」

 

「荷物を盗まれるから?」

 

「ああ」

 

「オラリオって、治安が悪いんですか」

 

「場所による」

 

アルフィアが言う。

 

「都市の治安はガネーシャ・ファミリアが維持している。だが、全ての路地へ常に目が届くわけではない」

 

「神様の街でも盗人はいるんですね」

 

「神がいようと、人間の性質は変わらない」

 

バンが笑う。

 

「財布には気をつけろよ」

 

「バンさんが言うと、妙に説得力がありますね」

 

テオが言った。

 

「何でだ?」

 

「手つきがそれっぽい」

 

「見る目あんな」

 

「褒められていない」

 

アルフィアが即座に返した。

 

「昔はちょっと手癖悪かっただけだぞ」

 

「ちょっと?」

 

リナが聞き返す。

 

「他人の財布を見つけるのが得意だった」

 

「それは盗んでますよね」

 

「見つけただけだ」

 

「持っていったんですよね」

 

「落とした奴が悪い」

 

「落としてないと思います」

 

カイルたちは呆れたような顔をする。

 

ザルドが低く笑った。

 

「お前たちも気をつけろ。オラリオには、こいつより腕の悪い盗人が大勢いる」

 

「何でオレが基準なんだよ」

 

「腕がいいからだ」

 

「褒めてんのか?」

 

「事実を言っただけだ」

 

「最近それ好きだな」

 

「便利な言葉だ」

 

ザルドは平然と答えた。

 

 

       ◇

 

 

街道は徐々に高くなり。

 

周囲の木々も低くなっていった。

 

丘陵地帯。

 

道の両側には、旅人向けの小さな祠や石碑が並んでいる。

 

無事に都市へ辿り着けるよう願うもの。

 

迷宮へ入った家族の帰還を祈るもの。

 

名前だけが刻まれたもの。

 

花が供えられた石もあれば、長く放置され、苔に覆われた石もあった。

 

リナがその一つの前で足を止める。

 

「これ、墓ですか?」

 

「墓ではない」

 

ザルドが言った。

 

「オラリオへ向かったまま戻らなかった者のための祈念碑だ」

 

「遺体がないから?」

 

「ああ」

 

カイルの顔が少し強張る。

 

昨日までなら、すぐに「俺たちは大丈夫だ」と言っていただろう。

 

だが今は、何も言わない。

 

テオが石碑の表面を見る。

 

刻まれた名は、雨風に削られ、半分ほど読めなくなっていた。

 

「怖くなったか?」

 

バンが尋ねる。

 

カイルは少し迷ってから答えた。

 

「少し」

 

「そりゃよかった」

 

「よかった?」

 

「怖くねぇって言ったら、アルフィアに愚か者って言われんぞ」

 

「言う」

 

アルフィアが答える。

 

「ほらな」

 

「でも、怖いままで進んでもいいんですか?」

 

カイルが聞く。

 

「足が動くならな」

 

バンは石碑の横を通り過ぎる。

 

「逃げたくなったら逃げりゃいい。進みたきゃ進めばいい」

 

「簡単に言いますね」

 

「難しく言っても、やることは変わらねぇだろ」

 

カイルは石碑へもう一度目を向け。

 

それから、三人の仲間と一緒に歩き出した。

 

 

       ◇

 

 

昼近く。

 

丘の斜面を登り切る直前。

 

前方を歩いていた旅人たちの足が、次々と止まり始めた。

 

「見えたぞ!」

 

誰かが叫ぶ。

 

「オラリオだ!」

 

街道に、ざわめきが広がった。

 

馬車の御者が立ち上がる。

 

子供が荷台から身を乗り出す。

 

冒険者志望の若者たちが、一斉に丘の頂上へ駆けていく。

 

「俺たちも行こう!」

 

カイルが走り出しかける。

 

「走るな」

 

アルフィアの声で止まった。

 

「転べば、都市へ入る前に怪我人になる」

 

「でも!」

 

「塔は逃げない」

 

「昨日、バンさんも同じこと言ってましたよね」

 

「オレは正しかったな」

 

「お前は起きなかっただけだ」

 

バンたちも、丘の頂上へ向かう。

 

最後の斜面を登る。

 

空が広がる。

 

視界を遮っていた丘が途切れ。

 

その先に。

 

一本の塔が立っていた。

 

「……でけぇ」

 

バンの口から、素直な声が漏れた。

 

地平の向こう。

 

巨大な城壁に囲まれた円形都市。

 

幾重にも重なる建物。

 

遠くからでも分かる、人と馬車の流れ。

 

その中央。

 

天を突き刺すように、白亜の摩天楼がそびえている。

 

バベル。

 

都市のどこからでも見上げられる、迷宮の蓋。

 

丘の上に立つ旅人たちの中から、いくつもの歓声が上がる。

 

「すごい……」

 

リナが呟いた。

 

「本当に、空まで届きそうだ」

 

テオも目を細める。

 

カイルは言葉もなく、塔を見上げていた。

 

故郷の小さな村では、最も高い建物でも二階建てだった。

 

石造りの城さえ、遠くから一度見ただけ。

 

その少年の前に、街そのものを見下ろす巨大な塔が立っている。

 

「俺、あそこへ行くんだ」

 

震えるような声だった。

 

「そうだ」

 

ザルドが答える。

 

「迷宮都市オラリオ」

 

カイルが拳を握る。

 

「冒険者になるんだ」

 

リナが隣に並ぶ。

 

「私たち三人でね」

 

テオも頷いた。

 

三人の顔には、不安も残っている。

 

だが今は、それ以上に期待があった。

 

バンは彼らから視線を外し。

 

遠くの都市を見る。

 

「お前、初めて見た顔をしているな」

 

アルフィアが言った。

 

「初めて見たからな」

 

「感想は」

 

「塔は馬鹿みてぇにでかい」

 

「それだけか」

 

「街もでけぇ」

 

「見れば分かる」

 

「酒場何軒あんだろうな」

 

「結局それか」

 

ザルドが低く笑う。

 

「都市中の酒を飲むつもりか」

 

「うまいのだけでいい」

 

「選べるだけの金があるのか」

 

バンが腰の小袋へ手を伸ばす。

 

鳴った硬貨は少ない。

 

「……何とかなる」

 

「何ともならん」

 

「オラリオ着いたら稼ぐって」

 

「その前にお前へ渡すものがある」

 

ザルドが言った。

 

バンが振り返る。

 

「何だ?」

 

「着いてから話す」

 

「気になるだろ」

 

「なら早く来い」

 

「今話せよ」

 

「都市へ着いてからだ」

 

「二人とも知ってんのか?」

 

バンがアルフィアを見る。

 

「知っている」

 

「教えろよ」

 

「断る」

 

「何でだよ」

 

「ザルドが着いてから話すと言った」

 

「素直だな」

 

「お前に教える義務がないだけだ」

 

バンは二人を交互に見る。

 

「変なもんじゃねぇだろうな」

 

「お前の物だ」

 

ザルドが答える。

 

「オレの?」

 

「ああ」

 

「オレ、何か預けてたか?」

 

「預けたわけではない」

 

「余計分かんなくなったぞ」

 

「考えながら歩け」

 

ザルドは街道を下り始めた。

 

バンは納得していない顔のまま、その背中を追う。

 

「おい、ヒントくらい寄越せよ」

 

「大きい」

 

「何が?」

 

「重い」

 

「食える?」

 

「一部はな」

 

「ベヒーモスか?」

 

ザルドの足が僅かに止まる。

 

バンが笑った。

 

「当たりだな」

 

「無駄に勘がいい」

 

「食えるって言ったら分かるだろ」

 

「ザルドが食べられるものは多すぎる」

 

アルフィアが言った。

 

「確かにな」

 

「納得するな」

 

丘を下る街道の先。

 

オラリオは、少しずつ大きくなっていく。

 

城壁。

 

門。

 

都市を囲む農地。

 

荷車の列。

 

武器を持った者たち。

 

神々の街へ吸い込まれるように、人の流れが続いていた。

 

 

       ◇

 

 

丘を半分ほど下った場所に、街道沿いの休憩所があった。

 

一行はそこで昼食を取ることにした。

 

昨日、宿で受け取った黒パン。

 

焼いた山鳥。

 

干した果物。

 

バンが朝のうちに簡単な香草ソースを作り、肉へ塗ってある。

 

カイルが一口食べ、驚いた顔をした。

 

「冷めてるのにうまい」

 

「冷めても食えるように作ったからな」

 

バンが答える。

 

「温かい料理と同じ味つけにすると、冷めた時にぼやける」

 

「何が違うんですか?」

 

「塩と香草を少し強めにする。脂も落としすぎねぇ」

 

「そんなことまで考えてるんですね」

 

「料理だからな」

 

「昨日まで、ザルドさんに作ってもらってばかりだったのに」

 

「任せられる奴がいる時は任せりゃいいんだよ」

 

「怠けていただけだ」

 

アルフィアが言う。

 

「旅の途中じゃ、ちゃんと働いただろ」

 

「食べ物を探すことだけは熱心だった」

 

「大事な仕事だぞ」

 

「半分は酒だった」

 

「酒も旅には必要だ」

 

「お前にだけな」

 

リナが笑う。

 

しばらくは和やかに食事が進んだ。

 

だが、食べ終わる頃。

 

カイルが都市を見ながら尋ねた。

 

「ザルドさんとアルフィアさんは、帰ったら何をするんですか?」

 

「報告だ」

 

ザルドが答える。

 

「長く都市を離れていた。主神と団員へ戻ったことを知らせる」

 

「ファミリアのみんな、待ってるんですね」

 

「ああ」

 

カイルはアルフィアを見る。

 

「アルフィアさんも?」

 

「当然だ」

 

「家族みたいなものですか?」

 

アルフィアの目が僅かに細くなる。

 

「ファミリアは、神と眷族の集まりだ」

 

「家族とは違う?」

 

「同じではない」

 

冷たい答え。

 

だが、その後に続いた声は、僅かに低かった。

 

「それでも、帰る場所ではある」

 

バンがアルフィアを見る。

 

彼女は都市から目を逸らさない。

 

ザルドにも。

 

アルフィアにも。

 

城壁の向こうに待つ者がいる。

 

長く空けた席がある。

 

戻れば、帰還を迎える声がある。

 

「バンさんは?」

 

リナが尋ねた。

 

「オラリオで、どこへ帰るんですか?」

 

バンは答えず、遠くの街を眺める。

 

ザルドが口を開く。

 

「ゼウス・ファミリアへ来ればいい」

 

「ヘラ側でも、滞在場所くらいは用意できる」

 

アルフィアも言った。

 

「お前が余計な騒ぎを起こさないならな」

 

「二人とも優しいな」

 

「勘違いするな」

 

「放置すれば、何をするか分からん」

 

「心配してんだろ?」

 

「監視だ」

 

「同じじゃねぇか」

 

バンは笑う。

 

けれど。

 

都市へ向けた目は、どこか静かだった。

 

「ま、着いてから考える」

 

「またそれか」

 

ザルドが言う。

 

「まだ街にも入ってねぇだろ」

 

「宿くらい決めておけ」

 

「金もあんまねぇしな」

 

「だから、こちらへ来い」

 

「考えとく」

 

バンは立ち上がり、赤い長衣の埃を払った。

 

「そろそろ行くか」

 

「まだ早いだろ」

 

カイルが言う。

 

「都市は逃げないんですよね?」

 

バンが笑う。

 

「でも、ここまで来たら早く入りてぇだろ」

 

「それは、そうです」

 

三人の若者も立ち上がる。

 

荷物を背負う。

 

武器を確かめる。

 

目の前には、憧れ続けた迷宮都市。

 

バンはザルドとアルフィアを見る。

 

二人にとっては、長い旅の終着点。

 

そして。

 

帰る場所。

 

「じゃあ、帰ろうぜ」

 

バンが言った。

 

ザルドが僅かに目を見開く。

 

アルフィアも、ほんの一瞬だけバンを見る。

 

「お前の帰る場所ではない」

 

アルフィアが答えた。

 

「今はな」

 

バンは笑った。

 

赤い長衣を翻し、街道を下っていく。

 

ザルドがその後を追う。

 

アルフィアも何も言わず歩き出す。

 

若者たちも続いた。

 

丘の上から見えていた巨大な塔は。

 

一歩進むごとに。

 

少しずつ近づいてくる。

 

神々。

 

冒険者。

 

迷宮。

 

酒。

 

料理。

 

強者。

 

そして、まだ誰も知らない出会い。

 

そのすべてが集まる都市へ。

 

三人の旅人は、帰っていった。




今回は丘の上から、バンが初めて迷宮都市オラリオとバベルの塔を見る回でした。

帰る場所のあるザルドとアルフィア、まだオラリオに居場所を持たないバン。その違いを描きながら、三人で都市へ向かう場面にしています。

特に、バンが二人へ「じゃあ、帰ろうぜ」と声をかける場面がお気に入りです。
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