チートを貰って世界を救う俺。   作:ショーP

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む、難しい……


第五話 仮定して、二人は企む

春凪謡太、橘香、エイミー・K・ライチャーの三人は、仲良く談笑しながら(その裏で探り合いながらながら)、舗装されていない森の中の獣道を歩いていた。

 

「……今更だけどよ、どこに向かってるんだ?」

 

「結局私にはタメ口のままなのですね……」

 

「そうね……香の『風遣い(ウィンド)』での移動が出来なくなったから、一番近くにある村へ行こうと思ってるけど」

 

「『風遣い(ウィンド)』……? それが橘のさっきのやつか?」

 

「ええ、本当は様子を見るだけで直ぐに帰る予定だったから帰りも空を飛んでいくはずだったんだけど……」

 

「貴方がいるから急いだらガス欠になっちゃったのよ! だからその私に対する『うわ〜〜こいつ使えね〜〜』という視線をやめるのです!」

 

「わ、分かったから。落ち着け橘」

 

実年齢より幼く、見た目にぴったりな動きで謡太に抗議する香。それを見ている謡太とエイミーは、探り合うのが馬鹿らしくなってきた。

 

「……なぁ。もうメンドくさいから情報教えあわねぇか?」

 

「……そうね……私にもタメ口で話すほどメンドくさくなったのね……」

 

こうしてめでたく? 三人は互いの事を教え合うのだった。

 

ーーー ーーー ーーー

 

「……本当に異世界があるなんて……誰一人超能力を持っていないなんて信じられないわね……」

 

「こっちとしてはみんなが持ってるってことに驚きですけどね……」

 

「まぁ、それでも千人しか目に見えて結果がでる人はいないんだけどね」

 

「それはそうだけど……ていうか。橘、口調統一しなよ。ですますつけるの? つけないの?」

 

「うっさいのです。これは敬語が苦手だから普段からつけるように努力してるのです」

 

「その結果がこれ、か…………残念なんだね」

 

「どうしてその結論になるのよ!」

 

いつまでも口論を続けるわけにもいかないので、この口ゲンカはエイミーがとめた。

 

「『名前持ち(ネームド)』ね。橘がそうなんだ」

 

「はいです! さっきも言ったですけど、『風遣い(ウィンド)』って名前の超能力なのですよ!」

 

「へ〜もう一回見せて?」

 

「だから、使えないと言ってるです。もうちょっと待つです」

 

「……二人とも、着いたわよ」

 

謡太と香が顔を上げると、村の入り口があった。

 

『アメリア帝国 ワーシーン村』

 

看板にはそう書かれていた。

 

「今日はここに泊まるわよ。明日になれば香の『風遣い(ウィンド)』も使えるでしょうし」

 

ーーー ーーー ーーー

 

時間がたち、夜。エイミーと香の部屋。

 

「香、謡太は嘘をついてるわ」

 

「へ? 何で?」

 

「ハァ……少しは考えなさい。超能力が無い世界から来た人が、『この世界はみんなが超能力を使えるんです』、なんて言われてすぐに受け入れられるわけがないじゃない」

 

「……うーん、急展開に頭がついていってないだけじゃないの?」

 

「いや、それも考えたんだけどね……あれはそうじゃないわ。冷静にしっかりと状況把握していると思うの。私の考えだと……」

 

「?」

 

「彼は……超能力を使えるわ。『名前持ち(ネームド)』と同じレベルのものを」

 

「……! それは……危険、なのかしら」

 

「謡太次第ね。場合によっては……処分しないといけないかも」

 




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