節子これ金コイやない、筋コイや   作:ゲーム小僧

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 お久しぶりです。前作が行き詰まったので新作をぶち込みます。

 本作を読む時は部屋を暗くし、なるべく画面に近付いてからご覧下さいませ(大嘘)


プロローグ
あらやだ、プロローグですってよ奥様


 

 

──ポケモンと人々が力を合わせ、穏やかな日々を過ごす世界にて、誰かが言った。

 

 鍛えに鍛え続け、最弱のレッテルを一蹴したコイキングがいると。

 

 コイキングの他にも、鬼のように強い仲間達を連れているトレーナーがいると。

 

 その気になれば軽くチャンピオンになれるだろうに、そのトレーナーは地位や名誉に興味を持たず、辺境の田舎で暮らしていると。

 

 この都市伝説じみた噂を信じ、トレーナーを探す旅に出た者達がいると。

 

 果たして噂は事実なのだろうか、彼等は噂の人物と出会えるのだろうか。これは神のみぞ知る、不思議な物語である──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悠斗トレーナー!是非とも私共の地方にいらして下さい!あわよくばそのままチャンピオンに...!」

 

「いやいや!そんなポッと出の提案など乗らずに、我が地方のチャンピオンになりませんか?今なら此方の特製アイスティーをお付けしますよ!」

 

「そんな見るからに怪しい錠剤浮かべたアイスティーを飲ませようとする奴があるか!?」

 

「あぁん?ホイホイチャーハン?」

 

「なんだコイツ...?(困惑)」

 

「ウホッ!いい魚…♂」

 

「キャー!ユウトサーン!!コイキングサーン!!」

 

「オンドゥルルラギッタンディスカー!!(0M0 )」

 

「帰れぇぇぇ!!強要罪と住居侵入罪で訴えんぞお前等ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 そうなる予定の物語である!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ポケットモンスター、略して『ポケモン』。動植物から始まり、未確認生物や妖怪・神獣、鉱物、はたまたは人工的に生み出された食べ物や道具、機械等にも似た姿をした種類も存在する、正にファンタジーの権化のような存在。

 

 そんな彼等がのんびりと暮らす世界に転生して十七年と少々、俺こと『鳴瀬 悠斗(なるせ ゆうと)』は今世紀で一番の危機を迎えてます。

 ライダー助けて!(届かぬ想い)

 

 因みに事の顛末なんすけど...話すと長くなるから三行で纏めさせてクレメンス...(なん◯)

 

・どっかの誰かが俺の情報をSNSに流したらしく、興味本位で挑んで来たトレーナー達を蹴散らしたら他所の地方のチャンピオンが混じってたンゴ...。

         ↓

・その後『君こそチャンピオンに相応しい』とか言い出したチャンピオンや、話を聞きつけた他所のスカウトマンやら何やらが家に押しかけて来た。止めてくれよ...(絶望)

         ↓

・手持ちに協力してもらい、全員玄関から叩き出した←今こ↑こ↓

 

 

 いや三行で収まらんて。まだ始まったばかりよ?こんなペースでホイホイ進められたら視聴者付いて来れないって...。*1

 

 

「コイ?」

 

「ん?ああ...心配すんな。ちょっと考え事してただけだからさ」

 

「コイ...」

 

 思考に耽っていると、先程手伝ってくれたコイキングが心配そうに顔に擦り寄って来たので頭を撫でてやる。

 

・・・まぁ、あれだけ騒ぎになるのはもしかしなくてもコイキングが原因なんだよな、多分。

 

 不思議そうに此方を見つめる瞳、鯉のぼりのような口、王冠のような背ビレ、ここまでは普通だと言えるだろう。

 

 

「ちょっと...鍛え過ぎたよなぁ...」

 

「コイ?」

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 いや、肉体と呼ぶのも生易しいか。少し身じろぐだけで『ギチ...ギチ...』と筋肉同士が擦れる重低音が響く程に、人間のボディビルダーすら霞むほど鍛えられた八頭身の筋肉という名の鎧が生えているのだ。目立たない訳が無い。

 おまけに色違いなので全身が黄金色に光り輝いており、余計に見た目のインパクトが増している始末だ。

 

 い、いや...違うんだよ?初めて仲間になってくれたのがこのコイキングで、俺はギャラドスに進化させたくて鍛えたんだよ。そしたら何故か進化してくれなくて、ポケモン擬きのバケモンになっちゃってェ...。

 

 なっちゃったからにはもう...ネ...(諦観)

 

 

「・・・はぁ、外の空気でも吸って来るか」

 

 

 不本意ながら有名になってしまった以上、何かしらの手を打たないと騒ぎの元凶共(スカウトマン達)に悩まされるのは自白の明。対策を考える為にも一旦カフェで糖分でもキメて冷静になるべきだろう。

 

 やはり糖分、糖分は全てを解決するッ!(正論)

 

 

 

 

 

 

 

「・・・んで、疲れたから家に来たって?」

 

「そそ。ここいつもガラガラだし、休むには向いてんだよね」

 

「いつもじゃねーし!偶然だ偶然!!普段は毎日満席なんだからな!?」

 

 

 『はいはいワロスワロス』と適当に返しながら、注文したカフェオレを一口含む。その直後、頭に直接染み渡ると錯覚する程の甘みが口内に広がる。

 中々にキツイが、今の俺には丁度良い甘さだな...わりぃ、やっぱつれぇわ(ノ◯ティス)

 

 

「妙に甘ったるいな...砂糖何杯入れてんだ?」

 

「軽く十杯位は入れてるな」

 

「加減しろ莫迦!?」

 

 

 思わぬ量に吹き出すとツボにハマったのか、カウンター越しに佇む黒髪イケメンは何処ぞの特級呪霊達みたくゲラ笑いしている。人の心とか無いんか?(困惑)

 

 こんなんでも友達なんだけどな...名前は『宵闇 文部(よいやみ もぶ)』近所のカフェを営んでる幼馴染なのだが、性格が終わってるせいで未だに彼女が出来ない哀れな奴だ。俺もそうだけどさ(隙自語)

 

 

「それで、結局どうするんだ?チャンピオンになれば将来は安泰だろうけど」

 

「断ったよ。リーグに縛られたくないし」

 

「マジで!?折角オファー来たのに勿体ねぇな...」

 

 

 当たり前だよなぁ?ポケモンと言えば旅よ旅。手持ち達とキャンプしてカレーとかサンドイッチ作ったり、旅先でまだ見ぬ強者達とガチバトルしたり、例の如く湧いてくる悪者を根絶やしにしたり...その辺全部含めてポケモンだと思うんよ。それに──

 

 

「──こんな俺と出会ってくれた手持ち達にも、世界を見せてやりたいしな」

 

「・・・そりゃコイキング達だって強くもなるわな」

 

「おん?なんか言ったか?」

 

「なんでもねーよ。それよりほら、ケーキ食えよ」

 

「ん、頼んでないぞ?」

 

「サービスだよ。良いもん見せて貰った礼だ」

 

 

 訳も分からずに困惑していると、目の前には見るからに美味しそうなガトーショコラが置かれていた。

 

 うーむ、気持ちは嬉しいのだが...バチクソ甘いカフェオレを啜りながら食べても味が分かるかどうk

 

 ウ マ す ぎ る ! !(ス◯ーク)

 

 

「それよりお前...来週旅に出るんだっけ?」

 

「正確には来週の誕生日を迎えてからだ。十八歳になったら旅に出るって両親と約束してるんでね」

 

「そうか...悠斗、これだけは言っとくぞ。どこに旅をしに行ったとしても、絶対帰って来いよ。別に心配とかしちゃいないけど、お前を倒すのが俺の人生の目標なんだからな」

 

「えぇ...?野郎のツンデレはちょっと...ヴォエッ!!

 

「上等だ今すぐボコしてやるから表出ろやゴルァ!!」

 

 

 互いに素直になれずにポケモンバトルで方を付けようとする二人に呆れたのか、手持ち達は『やれやれ...』とボール内でため息を漏らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この時、ヒートアップした文部とポケモンバトルに付き合わせられる悠斗は知る由もなかった。

 

 

「赤いなぁ出てくるのは...やっぱ赤いなぁ...」

 

「ふ、フブキ...?目の下に隈が出来ちゃってるけど...何時から釣り続けてるんだろ...?」

 

「え、えーと...二週間位前に釣り始めたのは見た余?」

 

二週間前から!?そんなに続けてたら死んじゃうよ〜!ほらフブキ、一旦竿を離して...力強っ!?

 

 

 前世で自身が追い続けて来た推し達もまた、トレーナーとして活動していると。

 

 

「へぇ...鳴瀬悠斗、か...」

 

「んー?何見てんのすいちゃん?」

 

「SNSだよ、ほら」

 

「なになに...うわっ!?何この黄金の化物!?」

 

「コイキングだってさ...一応」

 

「え、え...?みこの知ってるコイキングじゃないんですケード...怖...」

 

「うん、怖いね...でも──」

 

 

 

 

「──どのぐらい強いのか、気になるでしょ?」

 

 

 自身が暮らす世界の名称は『オルタナティブ』であると。

 

*1
作者「おお、メタいメタい」




鳴瀬 悠斗(なるせ ゆうと)
 本作の主人公。無意識の内に手持ち達を化物並みに鍛え上げたせいで話題の人物になってしまった。
 ネット民からは『歩く大災害』と呼ばれており、文部をボコして数日後にこの事実を知り、地面の上でのたうち回る事が確定している。

・コイキング(エースポケモン)
 可愛さのアドバンテージを投げ捨て、八頭身の筋肉モリモリマッチョマンの変態になったバケモンポケモン。
 過去に悠斗に助けられ、逆に助けられる存在になろうと鍛えたら伝説ポケモンよりも伝説してしまったらしい。なんでや。

・手持ち達
 名前すら出して貰えずに不貞腐れてる。ちゃんと全員考えてるからユルシテ...ユルシテ...。

宵闇 文部(よいやみ もぶ)
 悠斗の幼馴染。普段は喫茶店を営んでいるが、相棒のミミッキュだけで四天王並みの実力を持つトレーナーでもある。
 実際には悠斗と別れるのが寂しく、旅立ちを止めようとバトルを持ちかけるが秒殺された。かわいそう(他人事)

・ミミッキュ
 匂わせすら無くて絶望してる。ごめんて。
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