終ワルのハデスになった誰かの話   作:色々残念

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思い付いたので更新します


神時代と魔眼の小人

神がエピメテウスに与えた天の炎と神創武器エトンは、この世界に神が実在することを証明していたが、天界に居るという神々が地上に降りてくることはこれまでなかった。

 

しかし神ウラノスを筆頭に、様々な神々が地上に降りてきていたらしく、神々は人々に神血で神の恩恵を刻み、怪物達と戦う力を気軽に与えていたようだ。

 

地上に降りてきた神々が地上で生活していく神時代と言われるような時代となったが、この世界の神々は地上では、神の力の使用を禁じているようで、もし神の力を使用すれば天界に送還される決まりとなっている神々達。

 

一部の神を除いた大多数の神々は、地上には遊ぶ為に来ており、自らの享楽を優先するろくでなしな神々が殆どであるのは間違いない。

 

そんな神々の中には地上での出来事を眺めていた神々も存在し、此方を黒竜を討伐した大英雄扱いする神々も少なくはなかった。

 

神々は自らの神血で神の恩恵を与えた人々を眷族としてファミリアという集まりを作っていたが、ファミリアに入らないかと此方を勧誘してくる神々は多かったな。

 

しつこい勧誘から離れるついでに、久しぶりにオリンピアに顔を出してみたが、ベヒーモスを単独で討伐したエピメテウスも神々には大人気であったようで、態々オリンピアにまでやって来て、エピメテウスを自身のファミリアに勧誘してくる神々も居たそうだ。

 

ひたすら勧誘してくる神々を鬱陶しく感じていたのはエピメテウスも同じだったらしく「手荒に扱う訳にもいかん。面倒な来客達だ」と、うんざりした顔をしていたエピメテウス。

 

神々が地上で使える神威という神の威圧は、別世界の神の肉体であるこの身には通じんので、神々の首根っこを掴んでエピメテウスから引き剥がすという作業を繰り返しておくと、エピメテウスは疲れたように溜め息を吐いていた。

 

「疲れているようだなエピメテウス」

 

「ああ、ひっきりなしに神々がオリンピアまでやって来て、俺を勧誘してくる日々が続いていてな」

 

「地上に神々が降り、人々に神の恩恵を与えたことによって、怪物による被害に抗う力を人々が得たことは悪いことではないが、どうやら恩恵を与える神々の方に問題があるようだ」

 

「それは深く実感している。俺を眷族に誘う神々の多くは、まるで人気な玩具を求めている子どものようであったからな。欲しいものを我慢できない子どもにしては純真さは欠片もないが」

 

「地上に降りてきたこの世界の神々は、一部を除いて享楽的なろくでなしという認識でも、間違いではないのでな。そのような連中を真面目に相手をしてやる必要はないぞ」

 

「これからはそうしておくとしよう」

 

疲れた様子のエピメテウスを休ませておき、充分な休息で元気を取り戻したエピメテウスとは再会の約束をしてから別れ、オリンピアを後にしてからは、流れるように世界を巡る旅を続けていく。

 

長い時が流れようと容姿が変化することがない神々が地上に降りてきてからは、この身が老いることがなくとも怪しまれることはなくなったが、そのことだけは神々に感謝してもいいかもしれない。

 

神々が地上に降りてきてから数百年以上が経過した頃、とある村で乱暴者と有名な小人族の少年と出会うことになったが、かつて怪物が湧き出す大穴を塞ぐ為に戦った小人族の騎士団長フィアナの弟であるディムに似ていた少年は、ディムナという名前であるようだ。

 

感情が昂ると両目が紅くなるディムナは、フィアナと同じく生まれつき狂猛の魔眼を持って生まれたようで、紅い目になると自身の狂暴性が増すことを気にしていた。

 

小人族だと馬鹿にしてくる相手は、大人だろうとぶちのめしたことも沢山あるというディムナに、思う存分全力を出させた状態で相手をしてやると、スッキリとした顔をしていたディムナは、持て余していた力を発散できなくてストレスが溜まっていたのだろう。

 

しばらくディムナの相手をしてやりながら村で過ごしていると、村に入り込もうとしていた怪物達の群れを発見。

 

此方が振るうバイデントの剛突により、紙切れの如く千切れ飛んだ怪物達の身体。

 

剛槍の刺突の連撃で呆気なく絶命する怪物達の群れは、この身なら容易く倒せる相手ではあるが、ただの村人達では少々荷が重い怪物は残らず倒しておくとしよう。

 

怪物達の群れを手早くバイデントで処理しておくと、バイデントで怪物達を倒した此方に憧れるかのような目を向けていたディムナが居た。

 

普段は素手でディムナの相手をしていたので、バイデントを武器として使うところを見せたのは初めてだったな。

 

どうやらディムナにとってバイデントで怪物達を打ち倒した此方が、英雄であるかのように見えていたようで、槍の使い方を教えてほしいとディムナに頼まれるようになる。

 

その日からディムナに槍を教えることになったが、1000年以上エピメテウスの鍛練に付き合ったことで、剛槍以外の槍の扱いも可能となっていたこの身は、小人族でも可能な槍の使い方を最初に教えることもできた。

 

しかし狂猛の魔眼持ちであるディムナは、フィアナと同じく此方の剛槍を学びたがったので、魔眼によって強化された状態なら剛の槍を使えるディムナに、しっかりと此方の剛槍を教えていく。

 

気軽に用意できる木製の槍ではディムナの剛槍には耐えられない為、アンタレスの槍を貸し出して、剛の槍の鍛練を積み重ねたディムナは、槍の扱いも巧みになり、ちゃんとした槍を使えば怪物の群れも1人で倒せるようになっていた。

 

ディムナを連れて村近辺の怪物討伐を繰り返した結果、村の近くの怪物が居なくなって、しばらくは安全が確保された村。

 

旅を続ける為に此方が村を立ち去るつもりであることをディムナに伝えると「俺も一緒に連れてってくれ」と頼んできたディムナ。

 

無断で連れていくのは問題があると判断し、先ずはディムナの両親に話を通すことにして、ディムナが村を出る此方に着いていきたいと考えていることをディムナの両親に教えておくと、ディムナの両親は「それがこの子の選んだ道なら」とディムナを引き留めることはない。

 

ディムナへの愛がない訳ではなく、息子の意思を尊重する親として「ディムナのことをよろしくお願いします」と此方に深々と頭を下げて頼んできたディムナの両親。

 

「愛されているな」

 

そう言った此方に、明らかに恥ずかしがっていたディムナが照れ隠しに放ってきた拳を受け止めておく。

 

それからディムナと共に旅に出た此方は、神ロキやハイエルフとその従者、力自慢なドワーフと出会うことになって、ロキ・ファミリアが結成される瞬間に立ち会うことになったりもした。

 

鍛練を積み重ねたことで狂猛の魔眼を自在に操れるようになった今のディムナなら、ただの乱暴者ではなく、優秀な戦士として戦えるのは間違いない。




両親を失うことがなかったディムナが、フィンを名乗ることは無くなり、狂猛の魔眼持ちなディムナは戦闘力が高めになってます
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