様々な異世界と繋がりを持つ世界『ワンダーワールド』略して『ワンワー』を支配していた異世界の魔王が勇者によって討ち取られて100年。その末裔、ユイ・ゼノフォードは…
ユイ「んぐぐ…セリアの天門、なんでそんなレート高いのばっかなんだよ!」
セリア「まぁ…色々と…ね?」
ユイ「こうなったらヤケ殴りじゃ‼『ブレイズ・クロー』でシールドに攻撃!」
セリア「じゃあシールドトリガー『ヘブンズ・ゲート』。効果で手札から『ウェルキウス』と『サイフォゲート』を出すね。さらにこの2体の出た時効果で『H・アルカディアス』と『アケルナル』を出すよ。」
ユイ「それが人間のすることかよォォォ‼」
幼馴染のセリア・シルフィーネと一緒にデュエマをしていた。
数分後…
セリア「じゃあ『ゲンムエンペラー』でダイレクトアタックで。」
ユイ「ノォォォォォ⁉」
デュエルに負けたユイは撃沈していた。
「あのぉ…」
ユイ「あ、お客さん?どぞどぞ。いや~見苦しいとこ見せちゃったねぇ~見られたからには死んでもらう。」
「えぇッ⁉」
ユイ「な~んちゃって☆嘘だよ嘘。」
「は、はぁ…」(これが勇者の末裔って世も末だな…)
ユイ「んで、お客さんってことでOK?」
「あ、はい。」
ユイとセリアは『ゴールデン・リバティ』という何でも屋を経営しており、今日もそこに依頼しに来た客がいるようだ。
「僕にはサギちゃんっていう推してるアイドルがいるんですけど…その娘が全部で15種類ある限定ブロマイド付きCDを発売したんですよ。」
ユイ「ほうほう。」
「中には特別でエッな㊙ブロマイドまであるらしくて…みんなそれが欲しくて大量に購入したんですけど…みんなどれだけ出ても1種類のしかでなくて…2種類目が出ればいい方って感じなんですよ。」
セリア「はぇ~」
ユイ「なんか怪しい感じしかしないけど…まぁそんな怪しさ満々な商品を購入した貴方の自業自得ということで。」
セリア「まぁエッな㊙ブロマイドなんてどう考えても怪しいしね…」
「正論なんか聞きたくないッ!詐欺行為に脱税…本当に酷い女なんです!」
ユイ「ならそんな女見限ればいいだろ。」
「でもね…まだアイドルになりたてで頑張っている頃の彼女を思い出したら…応援し続けちゃうんですよ。」
ユイ「ふーん。」
「ということでサギちゃんの本当にエッな㊙ブロマイドくださいッ!」
ユイ「そこは本人を昔の頃に戻してとかじゃないんだ?まぁ写真撮ってフルボッコにすればいい?」
「いや…フルボッコはちょっと…やっぱ応援してたみですし…」
ユイ「でもまぁ…一応サービスで地獄に送っときますね。」
「え、ちょっまっ…‼」
そしてユイはサギの身元を特定するためにまずは情報収集を行った。
ユイ「ということで来ましたぜ役場‼」
セリア「ユイちゃん、なんで役場なの?」
ユイ「なんか知らんけどここの役場はワンワーのありとあらゆる情報を握ってるんだよ。」
セリア「何ソレ怖い‼」
ユイは役場に入るとズカズカと進み職員カウンターに肘をかける。
職員「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
ユイ「アイドルやってるサギって女の住所教えて。」
職員「すみません個人情報のほうはちょっと…」
職員が申し訳なさそうに断ろうとするのを見て、ユイは懐から1枚の真っ黒いカードを取り出す。ワンワーで勇者の末裔であるユイしか持っていない色々なことが許されるカードである。
ユイ「自分勇者の末裔のほうやらせてもらってるんですけどー…」
職員「サギさんの住所でしたら…」
勇者カードを見た職員は掌ドリルでペラペラとサギの個人情報を喋り出した。
全て聞き終えたユイは満足そうに役場を出る。
ユイ「情報収集完了。それじゃ行きますか~」
セリア(改めて私の幼馴染ってすごいんだな~…)
ユイは職員に教えてもらった住所に向かうと、そこにはモダン建築の一軒家があった。
ユイ「ここがサギの家だな。それじゃカード使うわ。」
セリア「うん。」
ユイは懐から1つのカードファイルを取り出す。
そしてファイルを開くとそこには多種多様なイラストが描かれたカードがびっしりと収納してあった。
ユイ「どのカードを使おうかな~『デカハンマー』でぶっ壊してもいいし…『ロイヤルカロネードキャノン』もいいな。」
セリア「あまりやりすぎないようにね?」
ユイ「それはできない相談だな…エイ‼」
ユイは『ロイヤルカロネードキャノン』のカードを発動して1つの巨大な大砲を出現させた。
ユイ「狙いよーし…発射ァ!」
ユイの掛け声とともに大砲から巨大な砲弾が発射される。
砲弾は一軒家の1階のみを綺麗に破壊し、落ちてきた2階からは声が聞こえる。
「いったーい‼」
ユイは構わず窓から侵入する。
ユイ「ちゃ~す。サギいる~?」
サギ「なにアンタ!なんで私の住所知ってんのぉ⁉」
ユイ「役場で勇者カード出したら教えてくれた♪」
サギ「はぁ⁉人権侵害でしょこんなの!」
ユイは自分の頬を両手で押さえてもじもじくねくねする。
ユイ「わたしぃ~超法規的行為が許された存在なんですぅ♪」
ユイはすぐにカメラを用意するとサギのジャージズボンを脱がせようとする。
ユイ「というわけでお前のエッな写真撮らせろォ!」
サギ「嫌よ!ファンにはあのほぼほぼ1種類のブロマイドだけで十分!」
サギはそう言って逃げ出す。
ユイ「逃がすかよォ!『地面から触手トラップ』!」
ユイが再びファイルからカードを発動させると、地面から触手が3、4本生えてきてサギを捕える。
サギ「いやぁ~⁉」
ユイ「悪いがエッな写真、撮らせてもらうぜ。」
ユイはそう言って腰に挿していた鞘から剣を抜く。
ユイ「行くぜ、『暗黒魔剣デスグリード』。」
暗黒魔剣デスグリード、それは先代から受け継がれてきた魔王を討ち取った『聖剣セイクリッドライザー』を成人して正式にユイの元に受け継がれた時、手に取った瞬間変化してしまった剣である。
全ての悪しき存在に対して無敵ともいえる性能を誇るセイクリッドライザーに対して、デスグリードは所有者の欲望に応じて様々な効力を発揮する。
ユイ「デスグリード!サギの服を下着だけのこして都合よく斬ってちょ!」
そんなユイの欲望に呼応するかのように、デスグリードの刃は都合よくサギの服を下着を残して原形もないほど細切れにした。
ついでにセリアも巻き添えを喰らった。
サギ「いやぁぁぁぁぁ!」
セリア「なんで私もッ⁉」
ユイ「成敗!」
そしてユイはサギの写真を撮ったのだった。
ちなみにその後サギは罪を償って改心しただとか…
依頼人「ユイ様!」
ユイ「おう、ドルオタ。ちゃんと約束のブツ、持ってきたぜ。」
ユイは依頼人にサギの下着姿の写真を渡す。
それを見た依頼人は歓喜のあまり全身で震えながら膝をついた。
依頼人「お…おぉぉぉぉ…!」
周りにいたサギファンの男たちも大興奮した。
「うぉぉぉぉぉ!」
「すげー!神かこの人!」
「さすが勇者様だー!」
ユイ「これでドルオタ共に平和が訪れたな。」
セリア「いや…むしろあの写真をめぐって混沌と化した気が…」
依頼人「ありがとうございます!これでこれからもサギちゃんも推していけます!」
ユイ「うん…相手の感情を全く考慮しないのは直した方がいいと思うぞ…」
依頼人「ってかCD買うのにお金使いすぎちゃって…値切ってもらえません?」
ユイ「てめっこの野郎!」
結局依頼料は3000円になった。
ユイ「ま、金が手に入るのは気持ちよいもんですな。アッハッハ!」
セリア「…アハハ…」
その後、写真をめぐって争いが起こり街は火の海になったらしい…