センセイモドキは先生を辞めたい 作:ブルアカやったことない民
俺達はブラックマーケットのとある場所に向かっていた。ちょいとばかしヒフミもといファウスト様のご威光をお借りして敵対企業をぶっ潰しに行くためだ。俺は不労所得の為ならば努力を惜しまない男……!キヴォトスでロクな仕事がねぇ中で無限の労働力から繰り出される大金ジャブジャブ生活を維持するのは絵に描いた餅よりも難しい。どれくらい難しいかというと、ハナコがまともになるくらい難しい。
そんな俺はちょっとヒフミの行く末が心配だ……。進路相談をするにはあまりにも場違いだがまぁ先生の授業は時と場所を選ばないので……。
「真面目にさぁ、ヒフミはどこを目指してるの?将来。就職先はゴッドファーザーならぬゴッドマザーだったりする?」
「しませんよ!!」
「えぇ……?」
本当にぃ?俺は疑いの目をグルングルンと向けた。疑惑メーターなるものがあればそれはもう80%くらい溜まってるくらいに。ヒフミのやったことを挙げていったらナギナギ死んじゃうよ?それくらいやることやってるかんね?
疑いの目を向ける俺にブラックマーケット入ってから紙袋を装備し続けているファウスト様はもごもごと答えた。別に人通り少ない所を選んでるしバレてもファウスト様だってわからないんだから着けなくていいじゃん。寧ろ付けたことでより公表してるっていうか……。
「で、でも必要な犠牲と言いますか、しないといけない時ばかりで……」
「でもお前ペロロの為にブラマ潜るのはダメだろ」
「それは必要な犠牲ですよ!」
「不必要な犠牲だろォ!?」
こんのペロロ狂いめ……!あんな舌出した鳥のどこが良いんだ。でもキモカワの部類に入ると言われるとまぁそんな風に見えなくも……いや見えねぇや。ごめん。
「まぁ好きは人それぞれとはいえよ。その為にテストブッチするお前の頭は少なくとも通常のシラフじゃないワケ」
「で、でも……!」
「はいはい、その普通を熱望する心はしまっちゃおうねぇ……今のお前はブラックマーケットのトップ、ファウスト様だ。オラッ、ご威光を世に広めるんだよ!」
「それ先生のせいでもあるじゃないですか!!いや、ズルイですよ!ペロロ様グッズを報酬に出されて依頼場所に向かったらガチの隠密と拘束使うのは!」
「その節はどーも。仕掛ける俺も俺だけど引っかかるお前もお前だぞ」
俺はまぁとても、それはもうとても優しいのでヒフミにファウスト様だろ?なぁ?と接触したりするんじゃなく、やさしーくファウスト様として接触した後『お前ヒフミだろ?調べはついてんぞ』した。優しいだろ?
協力してくれたネルパイセンに感謝だ。隠密についてはアロナちゃんにお助けしてもらいました。電子機器さえ持ち込めばなんとか出来るアロナちゃんマジヤバくね?残念なこと?にアロナちゃんは対ストーカー技術を極めた結果色々出来過ぎる感じになってしまった。これを成長と見るべきか、悲しい過去と見るべきかは本人のみぞ知る。でもそれ利用して色んなとこ潜ってたりするし差し引きプラスなんじゃなかろか。
ネルパイにはお口チャックを頼みつつ、一日格ゲー三昧に招待した次第。ネルパイって一緒に生活するとわかるけど、ヤンママ味がすごいんだよね。あんな劇物と一緒に居たら脳が爆発四散しちゃうよ……。だってあの子、風呂上がりにほぼ半裸よ?タオル巻いて終わりのスタイルは青少年の健全な心をいともたやすく粉砕するから。
そんなわけでものの見事に引っかかったヒフミを俺は使い倒した。いやだって本編まるでうまくいく気がせんかったもん。最低でもブラックマーケット掌握して無限の労働力に対するやっかみを潰せるくらいにはなんとかしないとさぁ……。てことで馬車馬の如く働いてもらいました。
「ヒフミィ、一旦お前の中の普通をキチンと整理する必要あるぞ」
「わ、私は普通で……」
「ブラックマーケットの実質ボスが普通だったら世の普通が挙って消滅しちゃうぞ」
「うぅ……」
はいはい、俺はしょげたヒフミの背中を撫でてやりながら、ふっとブラマの隅を偶然通ったのであろう顔を出した不良生徒に手を挙げて何でもないことを伝える。
「見てない、聞いてない、知らない。それで。指示を待て」
こくりと頷く不良生徒を横目に向き直る……なんだよ。ヒフミ。俺の顔になんかついてるのかよ。
「先生も、大概ですよねぇ……」
「はぁ?」
何を言うんだお前。俺はヒフミの頭をノックして脳みそが入ってるかどうかを確かめた。うむ、ちゃんと中身は詰まってる。となると……
「ヒフミ、神経がちゃんとつながってない可能性がある。病院で診てもらえ」
「つながってますよ!!先生も大概やることやってるじゃないですかぁ!言えませんよ人の事!なんですか今の!?指示が具体性ない代わりにリアルじゃないですか!」
「身を守る手段なんていくらあっても足りないんだからしょうがないだろう?私兵みたいなもんだよ」
「超法規的措置を使える人が私兵持ったら独裁一直線じゃないですか!」
「いやいや、君臨すれども統治せずだよお前……俺はファウスト様のご威光の下、好き勝手やるだけだから」
「私に全部擦り付ける気だ……」
へへっ、ファウスト様にはいつもいつもお世話になってるようで。俺は揉み手をしながら、いやいやと思い出した。話を戻せよムーヴメント。
「それにお前、必要なことだからやっただけだよ。知ってるだろ?俺が銃で撃たれて死にかけたってことも。あれ以来四の五の言ってられねぇってなるよ」
「それは……まぁ、はい。えと、大丈夫なんですか?後遺症とか?」
「あるにはある。痛む時あるし、なんかギシギシする。でも生きてるだけでモーマンタイよ。それよか二度とこんなこと起こらないように頑張らないとさぁ、今度は誰かしらが死んじゃうよ?復讐とか怨念的な意味で」
「あぁ……」
心当たりがあるんだろう。そうだよね。あーた、ナギナギ激荒れ事件知ってるもんね。真面目な委員長タイプの子がたまりにたまった鬱憤を爆発させたときが一番怖いからね。その時のナギナギ激荒れ事件は酷かった。なんかもう悲しくなっちゃうほどに。
ナギナギはなぁ。エデン条約の時、一種のパラノイア状態になってたからなぁ。
それに俺への攻撃を防げなかったとヒナもしんどくなってたんだぞ。それが今度、俺が今度も死にかけるようになったらヒナどうなっちまうんだよ……。
「ナギナギに感謝しとけよお前……割とお前に甘い方だぞ」
「それはまぁ……でも先生も先生で酷い扱いでしたよね?」
「いや、アレはさぁ。ちょっとナギナギに慣れてもらわないとなっていう優しさで」
なにしたかって?耳元でヒフミから録音した『あはは……』のボイスをループ再生で流しただけよ。いや、ヒフミと一緒になって誤魔化す笑いをしただけで発狂されちゃあ困るでしょ。で、反対の耳で俺が諦めんなよ!の人みたいに応援するって感じのごり押し療法ね。嫌がらせも兼ねてたけど。
ほら、電気ショックも流され続けると慣れるみたいなこと言うし。筋肉と同じだよ。激しい運動で壊れた筋繊維がより強靭に回復するって奴ね。つまりナギナギの脳はもう強靭に回復したってことよ。
「でもナギサ様、私と出会うたびにちょっとビクってなるのもはやトラウマの領域だと思うんですけど」
「いやいや、でもなんか幸せそうな顔するじゃん」
「それは多分先生の応援ボイスが脳内再生されているだけなのでは……?」
「あー、だからナギナギ、ヒフミと出会う時変な感じにトリップする時あるんだ」
「先生……ナギサ様の扱いが」
「いや、それに関してはアイツが悪い面もあるから」
人の気も知らねぇで勝手に暴走したアイツにも悪いところはあったと思います。パラノってたからしょうがない?あーはいはい、そうですかそうですか。俺はナギナギのモモトークを開いて、アハハと打ち込んだ。
「やめてくださいよ……ナギサ様そのセリフ見ただけでも発症するようになっちゃったじゃないですか」
「それね。アハ体験ならぬアハハ体験で遊んでる。日常にあははを仕込むのよ。それに気づいたナギナギが意図したものかそうでないのか苦悩しながら発狂する様を見て楽しむっていう」
「人の心……」
こらこら、俺の胸をノックして心の在処を疑問視しないで?俺だって心あるから。
「俺の心はほら、着脱式なだけよ」
「人智を超えてはいませんか?」
「いやだって着脱式にしないと心が保たないんだもん。お前んとこのハナコが一番ヤバいぜ?あの距離感でノーガード戦法してきたら俺はもう心を殺すしかないんだよ」
俺がこの技術を体得したのはこっちに来てからだぞ。トリニティはまだマシ。なんせ存在自体がセクハラな奴がハナコしか居ないからね。中身がドスケベな奴はそこそこいるけど……ミカとかね。ソイツラから心を守る為には心をHDDの如くオンオフするしかないんだよ。
聞いてよ。最近のハナコが怖い。俺はストックしてあるハナコエピソードを一つ披露した。俺の生存報告係に不正就任したハナコは、俺の部屋に不法侵入して何をしてたと思います?俺の布団の中に入って、ジッとこっちを見てたのだ。じゃあ起きたら起きたでどうしたのかって?布団から動かねぇんだよ。俺が起きて家事やってる間、アイツ布団の中で動かなかったんだぞ。怖いよ。抱き枕?いや、抱き枕にしたってもっと生き物味あるよ。
「それは……はい、ウチのハナコちゃんが申し訳ありません」
「そうザマス!どういう教育なさってるんザマスか!?オタクのお里が知れるザマスね!!」
俺はザマス口調で罵った。ホンット、どういう教育ザマスか!?ご丁寧に手の甲を頬に当てるのを忘れずにだ。
「先生だって距離感バグってるじゃないですか!!アズサちゃんが言ってましたよ!先生が銃を撃ちたくて駄々こねた挙句、最終的に腰にしがみついて離れようとしなかったって」
「いや、アレはセリナが怖かったからでぇ!マジで怖くてぇ!掴まってないとセリナに暗黒面に引きずり込まれそうになるって思った位でぇ!」
「なんで銃を撃とうとするんですか!死んじゃいますよ!」
お前それは俺の耐久力を舐めすぎ。ギリギリ死なないから。8割致命傷なだけで、2割生きてるし。
「いやだってマジで護身用の武器欲しいし……アロナに頼りっきりなのダメってわかったし……。それはそれとして銃撃ちたいし」
「本音出てるじゃないですかぁ!」
「うるせぇうるせぇ!俺にも銃を扱わせろォ!」
俺とヒフミは取っ組み合いの喧嘩をする。お前の銃を使わせろよなァ!とばかりにガッと掴みかかるとヒフミが即座にペロロガードで防いでくる。俺はピィーと口笛を吹くと物陰や廃墟の隙間からザッと無数の銃口が向けられる。俺はサッと引いて合図した。
「やれ、殺すな」
「ゴッドファーザーじゃないですか!」
「ちがわい!」
バババッと非致死性弾を撃たれるのをペロロでガードするが、馬鹿め……!俺謹製の私兵がその程度で終わるわけないだろう!俺は次の射撃と作戦を伝えつつ、近場に居た一人に伝える。
「ファウストは手ごわい、油断はするな。足止めに終始しろ」
「わかりました」
その言葉とともに下がる不良生徒に俺はフフフと笑いながら暗闇に消えていった。
「ちょっと待ってくださいよ!私を置いて行かないでください!」
俺は定期的にヒフミの実力を試すようにしている。なんでって?コイツの巻き込まれ体質は異常だからだ。ならもう鍛え上げるしかない。俺は涙を呑んで傍にいた不良生徒の肩に手を置いた。本気でやれよ。
「不良生徒を切り抜けたら迎えに行くから」
「待って!ちょっと、銃撃が激しく……!」
「じゃあ俺、美味い中華食ってくから!切り抜けたらおごってやるよ」
「マトモに食わせてください!」
叫びながら銃撃を切り抜けつつデカペロロで殴りかかる様はジョンウィック並みだなぁと思いつつ、いやマジでホントスゲェな。どうして包囲射撃を乗り切れるんすか?
俺はそのままブラマの奥に引っ込んでいった。あぁちゃんと護衛の子は居るよ。ウチでなんかメキメキと強くなった在野の強者の不良生徒ちゃんだ。ここらへんで美味しい中華料理屋出来たんだってね?行こうぜ。
学名:センセイモドキ(先生)
補遺50
当初の目的を忘れ美味い中華料理を食べに行った
補遺51
不良生徒を鍛え上げ私兵を作り上げブラックマーケットに潜ませている
学名:トリニティペロロスキー(阿慈谷ヒフミ)
補遺1
センセイモドキに良いように使われた結果ブラックマーケットのトップに立つことになった
補遺2
ちょくちょくセンセイモドキに無意味に襲撃された結果、ジョンウィック並みの対応力を持つ
次のセンセイモドキが訪問する学園について
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連邦生徒会
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アビドス
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ゲヘナ
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ミレニアム
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アリウス
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百鬼夜行
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山海経
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レッドウィンター
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ヴァルキューレ(連邦矯正局含む)
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SRT
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ハイランダー
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ワイルドハント