センセイモドキは先生を辞めたい 作:ブルアカやったことない民
実は私事でこの一週間ほど忙しくしておりました。また細々と再開していきますのでよろしくお願いいたします。
トリニティでの女子生徒の独自の解釈を挟んでいます。
※か〇あげチキンは企業固有の特定商品ですがキヴォトスでも似たような商品が登場しているという形でよろしくお願い致します。
「君達ホントさぁ……やめた方が良いよ?男居るよ?俺男だからね?」
俺は丁度耳にしてしまった。女子の猥談?と言う奴に。
クラス、昼休みに購買でパンを買って戻ってきたところ。まぁ昼休みだ、好きにしゃべりたい時もあるし、女子高生は大体マシンガントークのイメージしかないので喋りたい欲がパないのだろう。会話なんぞ個人の自由だしな。
だが、それも公序良俗に反していなければの話。今のこ奴等にとっては通用せんモンよ。
そう、4人の女子が机を固めて駄弁っているところ。一人が右足をイスに立てて、何やら足の付け根をガサゴソと……おい
「ラスイチ抜けた~。ピンセットサンキュ……なんで剃りにくいところから生えてくるんかね?」
「もう脱毛しかないっしょ。永久脱毛。全身トゥルトゥルにしてもらえ」
「たかいじゃーん。あと痛い。ヘイロー貫通する痛みって何?」
「銃に代わる新たな武器、脱毛器」
「女の子が毛の剃り残しで盛り上がるモンじゃないでしょ……」
ギリギリ見えなかった事に喜べばいいのか悲しめばいいのか俺分からないよ……。
「先生おかー」
「ダメだよー?ソレセクハラだから」
「切実な話だもん、しゃあないしゃあない」
「いや、でも女子にとって剃り残しって天敵だかんね?先生だっていやでしょ?いざコトに及ぶ時『うわっ、手入れしてないんだ……』ってなったらさ」
「あ、やー……あー……」
おーん……クッソ生々しい話なんだよな。男なんてち〇こう〇こレベルだし、男子高校生でレベル上がっても『女の裸体エッッッッッ』くらいの感想しかないぞ。男なんぞどれだけ言葉を振り絞っても『エッッッッッ』で事足りるからな。
ちなみにおけけについてはノーコメントとさせていただく。生えてるのが良い、生えてないのが良いとかそういう好みじゃない。ここで一言でも『うーん、綺麗な方がやっぱいいよね?』みたいなこと言ったらキヴォトス全域に広まるからだ。俺のプライバシー何処……?此処……?
そんな俺の様子に女子4人グループのトリニティ生徒達(ギャル度高め)はケラケラと笑いながら肩をポンポンと叩いてきた。君達ホント距離感近いよね。勘違いしちゃうよ?健全な男子高校生だし。
「やめなって先生ピュアなんだから」
「高校生でそのレベルはちょーっといただけないなぁ〜?」
「女子をちょっとメルヘンな幻想で見てんだから、崩してやんなって」
「ほーら先生~、女の子はトイレしないよ~」
いや、そんなことはないけどさぁ……。
「てか最後の関しては今でも夢見てる奴がいたらやべぇだろ」
「えっ?アイドルがトイレしないみたいなモンでしょ?」
「その夢に囚われてる人多分絶滅してんじゃねぇかな」
兎に角さぁ……
「俺居るからね?確かに俺が例外というか少数派なのはわかるけどさ。異性の目があるって思うと……こう、気にならんもんなの?」
「えーっ、じゃあ先生は今まで男子校だったところにいきなり女子高生が転入して来たらどうなると思うん?」
「食われるね。エロ同人の導入」
「ソレ」
「コレぇ?」
嘘だろ……。俺はエロ同人の導入だった……?
戦慄していると冗談とばかりに笑ったのちに急に真面目な声と顔で
「でも正直、いきなり異性の目があるからって普段の態度変えれるかってと変われんよね」
「それはそう」
はい、それはそうですね。俺はすんと顔を戻しながら買ってきた菓子パンを口に放り込む。ジャムパンとチョコパンだ。ウメェ、高校生の胃袋を満たすほどではないが……空腹感は消えた。
「先生、昼それだけなん?」
「これだけー、金欠なんよね」
「えっ、稼いでるとか言ってなかった?」
「いや、金銭感覚バグりそうだから月の必要な分だけ引き出して生活費別に使ってんのよ」
「えらじゃん」
「えらえら」
「えっら」
「えらすぎ」
「アザスアザス」
ギャルっつーか陽キャ女子の褒めは心にしみわたるね!俺は必須栄養素の一つを吸収してお肌がテカテカになる。こらそこ、油とか言わない!確かに思春期男子の代謝はとんでもないけども!
俺の浪費癖というか向こう見ずに使っちゃう癖はトリニティに入ってすぐに露呈した。ちゃんとした一人暮らしが初めてだったので月の出費こんなもんじゃない?とか思ってたら、その時の生存確認係たるヨシミに目をひん剥かれたのだ。それからというものの、アロナパイセンに頼んで月の金引き出しを制限してもらいつつ、生活しているという感じ。ちなみに前借は出来る。その分来月のお小遣い費用から持ってかれる仕組みだ。
「昨日モール行ったじゃん?」
「あー、ウチらとあともう1グループでいった?」
「そそ。あそこで散財しすぎて月の昼飯代がカツカツなんだよ」
来月のお小遣いもきっと来月のお出かけとかに消えていくので前借は避けたい……!よって俺はモソモソと昼飯菓子パン生活が始まったというワケ。
俺が事情を説明するとバツの悪そうな顔をして各々の昼飯……お弁当のおかずにパン半分、デザートだったであろうプリンを差し出される。いやいやそんな……
俺はそれが下げられる前にいそいそと回収し、ホクホクとした、けど少しの申し訳なさをブレンドし、隠し切れない喜びをトッピングした顔で
「えぇっ?マジで?いーの?」
「あ、うん」
「すご、断りの1ラリーもないんだ」
「良いの?って聞きながら回収してたね」
「食い意地……」
「いやいやいやいや、お前、高校生男子の胃袋舐めんなよ?常に空腹だからな?」
男子高校生は常に焼きそばパンレベルのカロリーを求めてるんだぞ。
「俺は差し出されたものに遠慮なんかしないし、それで遠慮して蟠りがあっても嫌だろ。なら次俺が奢ったりしてトントンにすればいいし」
「先生そこらへんドライに考えるよね~」
「1=1のフィフティフィフティじゃないとこのキヴォトスじゃ生きていけないんです~。先生か弱いんで、借りを作ると『じゃあ体で返してもらうね♡』でイートインスペースからのファストフードでパクッてされて返却台に息絶えたマグロのように返されるしかないんだから」
「ごめん、何の何の何?」
そんな……フードコート例えが通じないなんて……。俺は例えのセンスに軽く絶望しつつも女子高生から巻き上げた飯を食らう。こういうと語弊を招くんだけど大体あってんだよな。うん、女子高生の飯がウメェ。
「お弁当手作りなん?」
「そだよー。やっぱり自炊した方が安上がりだかんね」
「それなー。ウメェ、このお弁当でしか食う機会がないか〇あげチキンが無性に食いたくなる時があるんだよな」
「か〇あげチキンでそこまで喜ぶ人初めて見たな……」
こういうので良いんだよこういうので。思わず五郎さんにもなりますわ。キャラ弁、のり弁、色々あるけど冷凍食品のこんな奴が一番ウメェ。俺はしたり顔で食う。クラス内でそれを見ていた生徒達も次々とおかずを献上もとい差し出してくれるのでくるしゅうないとお殿様になるなどして食いまくっていた。か〇あげチキンを貢がれる率が高くてうれしい。
「か〇あげチキンはなんか食うんだよな」
「言うても冷凍食品じゃん?」
「いやいや企業努力を舐めちゃいけんよ。からあげにチキンだぞ?」
「どっちも鳥じゃん」
「いや……フライドチキンにからあげっていう組み合わせだよ?白飯にラーメンみたいな炭水化物のマリアージュと一緒よ。」
「えっ?普通に鳥だからか〇あげチキンじゃないの?フライドチキンでからあげだからから〇あげチキンなの?」
「いや、それは俺も知らん」
「はっ?」
ひぃんキレられた。
「いやね?思い入れがある味なんだよ。運動会とか校外学習みたいな行事でお弁当を食べると大抵入ってんだ。これがな。動いた後だとクソウメェんだよ。塩っ気の多いおにぎりとかな。バクバク食って午後のイベントに挑むんだよ」
「ウチ入ってなかったかも」
「こっちも」
「何入ってた?」
「サイコロステーキとか……?」
そういえば君達お金持ちの家庭ばっかでしたね……。金持ちは良いもん食ってんねぇ!とひがみも交えつつそういえばと学校の行事の話題に移行する。
「此処ってどんな行事あんの?てか学園祭は見たけど体育祭とかあんの?晄輪大祭しかないん?」
「あー……いや、トリニティがないってだけで他はあるんじゃない?」
「どっちかってと文化系の行事多いよね。美術館見学とか」
「あったあった。音楽鑑賞会もそうじゃない?」
「あとは何?テーブルマナー講習?」
「行事ってか授業の一環……」
「へぇー、ワイルドハントみてぇ」
やっぱしお嬢様学校だからそういうとこで教養が出るんかな。仕事柄……というとアレだが色んな学校を見てるとそれぞれの特色が見えてきたりして楽しいモンである。レッドウィンターとかな。雪かき競走みたいな行事があって面白かった。雪ばっかの場所ならではって感じ。
「ていうか先生んとこの行事とか結構気になンけどね」
「ねっ」
「外の学校ってぶっちゃけ何してるの?」
「特有の奴とか?」
「えー、特有のヤツ……特有のヤツ……」
んだろう。甲子園……?でもこっちも野球の試合あるしな。それのでっかい版みたいな印象しかないだろう。あと乱闘がない。乱闘ってか……銃?銃の乱闘がないしなぁ……。キヴォトスじゃ平然と銃が持ち出されるから乱闘も派手だ。こらこら、手榴弾でノックしないの。どうしてバットのスイングで爆発せずに飛んでいったところで爆発すんだよ。神秘?何でもかんでも神秘のせいにしてやるなよ……。神秘さん過労死しちゃうぞ。
「割と此処……って言うとトリニティは少し外れるが、まぁ普通の行事だな。晄輪大祭を学校内でやる体育祭とか……あと文化祭、修学旅行……」
「修学旅行あんまないかも」
「他校と関わりって言うと最近ワイルドハントと出来たくらいだしね」
「閉鎖的ってか近くにゲヘナが居たからあんま関われなかった感」
「それなー」
「あ~~~修学旅行ね。ゲヘナに関してはまぁわかる」
ゲヘナに修学旅行とか何学べるんだって話だし(ヘイトスピーチ)
話を聞くとどうやら修学旅行自体はあるらしい。あるらしいのだが……さすがお嬢様学校といったところか。“修学”の部分が重要視されるらしく、ひたすらに美術館やら劇場やらそういったところを回されて終わりらしい。学生の気持ちよ。家柄故かそういったものに造詣や興味はあるものの、大半はつまんねぇらしい。だろうよ。
にしても楽しい修学旅行をあんましないというのは意外だったな。てか損してるな……。学生の一大イベントといっても良いぞ。修学旅行。京都に行ってな。生八つ橋をたくさん買って消費に困るっていう一連の流れを味合わないのかね。生ものってね……お土産には向かなくてね。京都に入ったことあるが奈良とか沖縄はないんだよな。そこは学校によるか。
よっしゃ、お兄さんちょっと張りきっちゃいましょ。
「よぉーし、お兄さんたのしい修学旅行を学校行事にねじ込んちゃうぞー。権力ってのはこういう為にあるもんだから。銃の代わりに枕投げして最終的に枕のたたき合いに発展する枕投げ合戦も開催しちゃうぞ~」
女子高生のぐんずほぐれつ(ガチ)枕投げ大会が開催されるとなると先生興奮しちゃうけど、多分マジで暴力沙汰のゴリラ大会になりそうなんだよな。浴衣がはだけるどころじゃないと思う。ミカが投げたらどうなっちゃうのさ。人死ぬよ?枕で。
「おぉー、お代官様?だー」
「ヒューヒュー、先生~ついでに購買全品半額にしてー」
「多分修学旅行の処理で困るのティーパーティーとかだけどがんばえー」
「先生~私オデュッセイア行きたーい」
「ははは、贅沢なやっちゃな~。最初は……ってかはじめは観光とかがちゃんとしてるとこ行くもんよ。百鬼夜行とかな」
ゲヘナも行ってたし。観光地として安心安全だ。
俺は抜かりなく百鬼夜行にその場で連絡し、ティーパーティーにもちょっぱやで連絡を回した。なんかナギナギが文句を言ってきたがそこはシャーレの剛権を振り回した。『先生休止してるじゃないですか!?』とか言ってた気がしないでもないが、多分きっと十中八九メイビー気のせいだろう。
その点ノリのいいセイアは俺の絵に描いた餅をちゃんとした計画書としてまとめてくれたし、なんか文句言ってくる奴らは全員ミカの餌食になった。やっぱ武力ってこういう為にあるんだよ。俺は高々と腕を振り上げ、屍の山を築いたミカを祝福した。
とりあえず一番の問題であろう金についてはシャーレから出せば問題なし。大義名分もゲヘナがやってるのにトリニティやらないのおかしくない?とか言っとけばいいべ。対立心も使いようよ。
残るはナギナギだけとなったがじゃあ今度一緒にワイルドハントで芸術品見に行こうなと約束するとセイアとミカは『その手があったか……』みたいな愕然とした顔をしたし、ナギナギは勝ち誇った顔をしていた。ホントお前そこらへん抜け目ないよな……。
かくして『ドキドキッ、トリニティ枕投げ合戦 百鬼夜行編』が密かに産声を上げた。枕投げが主軸になっているのは俺ではなくセイアの発案だ。あんま修学旅行のメインを枕投げに据えることないけどな。やりたかったらしい。
そんなわけで俺はのんきに『はーやく修学旅行始まんねぇな~』みたいなノリでいたら『いやいや、ちゃんと修学旅行の日程が実行できるかどうか委員会や先生で下見に行くんですよ』と言われた。マジで?
面子はティーパーティーと俺、保険委員枠のミネだけ。
俺は恐らく頼れるのがミネしか居ないという事実に絶望した。食われる二歩三歩手前じゃん……。絶対ティーパーティーの面子勝負キメに掛かるじゃん。なるべく、なるべく使いたくない手なのだが……俺は苦汁の決断を下した。ひそひそとある人物に連絡を付ける。
『ちょっとさぁ……古巣だけど来てくんね?ワカモ』
そう、最終決戦兵器その一、狐坂ワカモの投入である。
学名:センセイモドキ(先生)
補遺56
女子の割と生々しい話を聞いてソワソワとした
補遺57
権力は自らの為ではなく他者の為に振るうものだと思っている
学名:トリニティモブオジョウ(トリニティモブ生徒)
補遺1
先生の前で生々しい話をしたのは悪手だったなと思っている
補遺2
先生は金を貢ごうとすると断るので必ず現物で貢ぐようにしている
次のセンセイモドキが訪問する学園について
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連邦生徒会
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アビドス
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ゲヘナ
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ミレニアム
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アリウス
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百鬼夜行
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山海経
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レッドウィンター
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ヴァルキューレ(連邦矯正局含む)
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SRT
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ハイランダー
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ワイルドハント