さて、いよいよ始まったレーなんたらゲーム。
うまく作戦通りに敵を倒すことが出来ればこっちの勝ち。
グレモリー部長がやられればこっちの負け。
向こうの王――ライザー・フェニックスとやらを倒せば
後どれだけ部下がいようがこっちの勝ちになるが……
相手の戦力を無視して直接攻撃に行くのは、現実的じゃない。
こっちの戦力を考えると、総力戦で当たらないと倒せる相手じゃない。
超長距離からスナイピングして仕留められる相手じゃあないし
そもそもそんな攻撃手段を持っていない。
となると、なるべく消耗を抑えつつ横槍を入れられないよう部下を無力化。
然る後こちらの全戦力を以って相手の王を倒す、これが一応の俺のプランだ。
で、俺――歩藤誠二は何をするのかというと。
「部室でも思ったが、体育館の再現度も高いな……」
「……ここから演壇に上がれるはずです」
俺と同行していたのはイッセーと塔城さん。
俺たち三人で体育館の制圧がとりあえずの目的だ。
「それよりセージ、気分のほうはどうだ?」
「絶好調ってほどじゃないが、普通に戦う分には問題ないさ。
俺だってこんなふざけた格好してる以上、いの一番に脱落するつもりはない」
「……ふざけた格好って自覚あったんですか」
おっと。久々に塔城さんの毒のある突込みをもらった気がする。
実際、シャークマウスマスクのやや大柄の男が出てきたら
変態かあらくれか何かだと思われたって仕方ないだろう。それくらい今の自分の格好は
ふざけた物であるという自覚自体はしている。
「なら取れよ、それ」
「この戦い、非公式とは言え見られてるんだろ。だったら取るわけには行かないな。
悪魔社会とは、必要以上に関わりあいたくないんだよ。顔を売るなんて以ての外さ」
そう。もう契約を交わしてしまった虹川さんら悪魔としての顧客はともかくとして
俺は必要以上に悪魔社会に関わりを持つ気はなかった。
人間じゃない力を持っているし、生活リズムも人間のそれから大きく外れてしまったが
俺は、人間としての生活に未練がある。やりたいことはまだ沢山あったのだ。
それを放り出して悪魔社会でなりあがる気など、俺にはない。
悪魔として栄光を掴むよりも、人間として平凡な生を選びたい。それなのに……
……いや、今はよそう。それよりも。
「……っ! 悪魔の匂いです。こっちを待ち伏せていると思います」
舞台袖から体育館のコートの様子を探っていた塔城さんが、敵の気配に気づく。
本来なら俺もレーダーを展開しているのだが
開始直後にジャミングを受けてしまい、使えない。
いつでも作動できるよう、スタンバイはしているのだが。
そしてここ体育館は、最初にレーダー探知をしたときに敵部隊がいると表示された場所。
敵がいたところで何の不思議があるだろうか。
「よーし、一気に蹴散らし……っ!?」
「待てイッセー。のこのこ演壇から出たらいい的だ。
幸いここは体育館。相手の気を逸らせそうな物は、何かしらあるはずだ」
馬鹿の一つ覚えの如く飛び出そうとしたイッセーを引っ張り、舞台袖に引っ込む。
大まかな作戦は既に出ているとは言え、現地で戦術を立てるのはよくあることだろうが。
「それもそうか。気を逸らす……そうだな、照明を落として
スポットライトに乗じて奇襲をかけるのはどうだ?」
「……悪魔は夜目が利きます。暗闇に乗じての奇襲は、あまり効果がないと思います。
それに、カーテンを閉めないといけませんし」
「カーテン閉めてる暇は……無さそうだな」
舞台袖で相手に気づかれぬよう、如何にして相手を出し抜くかの作戦を立てる。
一気に突っ込んで蹴散らせれば楽なのだが、それをやるには体力の消費の面で辛い。
なるべく相手の総大将と戦うまで、体力や気力はセーブしておきたい。
「……今ふと思ったんだが。俺の記憶では、ここにいたのは『
そして向こうのその駒には、遠距離攻撃を行うものはいない。
だがこっちは、俺が遠距離攻撃が出来る。俺がギャラリーから援護射撃を行うから
二人で四人を引き付けてもらう事は出来るか?」
「……それで行ってみましょう。イッセー先輩の負担が大きくなりそうなので
セージ先輩はイッセー先輩の援護をお願いします。『戦車』は私が足止めしますので」
「三人相手かよ……まぁいいや。セージ、頼んだぜ」
話は決まった。本命はこのすぐ後なのだが
そのためにはあいつらをここに釘付けにしないといけない。
それをやるのにしたって、体力の消費は少ないほうがいい。
SOLID-GUN!!
俺は銃を実体化させ、懐にしまう。イッセー、塔城さん、そして俺。
互いに頷き合い、イッセーと塔城さんは演壇から、俺は舞台裏の階段を上りギャラリーへ。
それぞれ駆け出した。
――――
ギャラリーのカーテンも完璧に再現されていたため
俺はカーテンの陰に隠れながらコートの様子をチェックしている。
兵士の方は確か棍使いのミラ、チェーンソーをぶん回すイルとネルの双子。
やはり、コンビをぶつけて来たか。
しかし相手を頼んでいるイッセーには悪いが、この位置は狙ってくれって言ってるようなものだ!
ここから射撃して、相手の気を逸らさせる。
これがライフル銃とかなら一撃必殺を狙えるのだろうが、拳銃でそこまでやるのは多分無理だ。
いくら弾が祓魔弾だからって。それに肝心の相手の得物はチェーンソー。ならば……
COMMON-ANALYZE!!
アナライズ。以前やろうとして失敗したが、今回は少なくとも同じ原因による邪魔は入らない。
射撃を行う際にはこれをやった方が安定する。下手な鉄砲とは言うが、当たり所も大事だ。
「このすっごくキモい悪魔は」
「すぐ解体しないとね!」
「「バラバラバラバラー!」」
悪魔である以上、あれが見た目どおりの年齢のわけがないんだが
傍から見たらシャークマウスマスクの俺より危ないようにしか見えない。
どこの世界にチェーンソーぶん回す女の子がいるんだよ。あ、ここか。
攻撃を避けているイッセーも、以前よりはいい動きをしている。
しかしこれ以上は、イッセーに余計な負荷がかかりかねない――と危惧した矢先。
アナライズ完了。急所に関しては、見てくれどおりに人間と同じらしい。
チェーンソーの方は、弾丸にちょっと魔力を込めて撃てば爆発しそうだ。
刃毀れを狙うよりは、動力部を狙ったほうが確実に武器を封じられるだろう。
――ククッ、そのチェーンソーで神はバラバラにできるかもしれないが
俺の相棒はやらせんよ!
隙を見て、俺はギャラリーのカーテンから躍り出る。狙いはチェーンソーの動力部!
ついこの間から銃を使い始めた俺にとっては些か難易度の高い的だが
そこはイッセーがうまく動いてくれたお陰で、すんなりと照準内に収めることが出来た。
サイレンサーなんて洒落たものはないので、外したら作戦は失敗になってしまう。
息を呑み、俺はチェーンソーの動力部めがけて引鉄を引く。
「きゃあっ!? なんで急に爆発するのよ!?」
「お姉ちゃん!?」
――着弾。それと同時に双子の片割れのチェーンソーは火を噴き、爆発を起こす。
よし、まずは一つ破壊した! この調子で……
「二人とも、上!」
「えっ……あっ!」
「むーっ! 卑怯よ! ヘンテコ仮面! 降りてきなさーいっ!!」
む。気づかれたが、もう遅い!
しかもご丁寧に、まだ生きているチェーンソーをこっちに向けてるじゃないか。
何だこれ。撃っていいのか? 答えは聞いてないが。
俺は二発目の引鉄を、遠慮なくもう一つのチェーンソーめがけて引く。
「ああっ! また!!」
「こんのぉ……よくも私達の武器を! 降りてきなさいよっ!!」
魔力弾は見事着弾し、またも爆発を起こす。これで二人の武器は無力化できた!
思いの他すんなり行って俺もびっくりだよ。
あの様子じゃ、罠とかもとりあえずは無さそうだし。
「セージ、やったな!」
「ああ。見事な釣り餌っぷりだった、イッセー!」
そう。見事にイッセーというエサに食いつき、魚二匹は己の牙を失ったのだ。
牙のないピラニアなど、ただのまずい魚だ。
リリースしたいところだが、場合によっちゃ駆除も必要になるか、これは。
「お前、俺はエサかよっ!?」
「ははっ、お前は虫じゃなくて海老だと俺は思ってるがな!」
そんな馬鹿みたいなやり取りをしているうちに塔城さんが相手の戦車を押さえ
イッセーも以前は俺がアシストしなければまともに戦えなかった兵士と互角以上に渡り合っている。
あの特訓の成果、絶対に無駄じゃないな。特にイッセーは。
……これは、何とか「イッセーは」勝たせてやらないとな。
「こ、これじゃライザー様に怒られちゃう!」
「うーっ、絶対バラバラにしてやるんだからーっ!」
「へへっ、鬼さんこちらっと! あ、上にも気をつけろよ?」
……うわあ。見た目どおりの精神年齢だ。
武器を失ったことで双子の兵士はその身一つでイッセーを押さえ込もうとするが
そうなれば二階にいる俺に対する注意は散漫になるわけで、そこを撃たれる。
そうしている間に、双子は疲弊しミラの棍はイッセーに叩き折られ
相手の武器はこれで全部無くなった。思いの他早く無力化できたな。
作戦を待たずして止めを刺そうかとも思ったが、ここで勇み足を踏むのも
如何な物かと思ったため、牽制射撃に留める。
それにこの銃の弾丸は元々祓魔弾。当たればただではすまない。
こんな下らないゲームで命の危険を冒すのはちと忍びない。
そう考えた結果、俺はお節介にも自分の手の内を晒してしまっていた。
「そろそろ降参しな、お三方。この弾は祓魔弾だ、食らったらただじゃすまないぞ?
次は命中させる……命が惜しければ降参しろ!」
「バッカじゃないの? レーティングゲームで死ぬことなんてまずないのに」
「それに降参なんてしたら、ライザー様に相手してもらえなくなるもん。絶対イヤ!」
……なるほどね。それが答えか。仕方ない。
警告を無視したのはそっちなんだ、悪く思わないでくれよ!
一撃で戦闘不能に追い込めるよう、俺は狙いを眉間に定めたが――
その寸前、イッセーが何やら相手に触れていた。
マズい。この状態で撃ったらイッセーに当たる。
まあ、あいつはあいつで何かやる気だ。ここは無駄弾撃つよりはイッセーに任せるか。
さあ、見せてくれ! お前の特訓の成果を!
……だが、それはある意味悪手だったとすぐに思い知ることになる。
そう、次の瞬間――三人の兵士の服が弾け飛んだのだ。
その光景を見たとき、三人の悲鳴に乗じて俺のほうも変な声がでた。
「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」」
「おぅ!? な、何だぁ!?」
「見たか! 俺の必殺『
おいイッセー。今ちょっとだけ感動した俺の感動を返せ。
やっぱお前どこかで始末しとくべきかもしれないわ。同じ男として見るに堪えん。
案の定、兵士三人ともへたり込んでしまい全く身動きが取れない状態である。
塔城さんも、敵の戦車も、イッセーに冷ややかな目を向けている。言わんこっちゃない。
お前、本当にハーレム作る気あるの?
そしてさらにまずいのは、これ中継されているって事だ。
つまり、この子ら三人は公衆の面前に裸をさらしてることになるわけで。
……ああもう、ゼッケンじゃちょっと足りないから緞帳切るしかないか!
SOLID-SWORD!!
今、すっごいコストの無駄遣いをしたと思いつつも、俺は緞帳を適当な大きさに切って
コートでへたり込んでいる三人の元に向かった。
――――
「お前はアホか! と言うか北風と太陽の話を知らんのか!」
「セージ! 俺の煩悩もとい修行の成果にケチつける気か!?」
緞帳で作ったマントを手に、俺はイッセーと口論していた。
俺の言い分はこうだ。「服を脱がせたいなら無理やりじゃなく然るべき手順を踏め」と。
と言うか煩悩は心のうちに秘めてこそ煩悩だろうが。
そりゃまあ俺だってそういう妄想を一切したことがないと言うと大嘘になるけど。
けれどここまで下劣じゃない、と思いたい。
公衆の面前、しかも中継されているような場所でひん剥くなんて行為に出るなんて!
そもそも、服も合わせていいんであって、その服をひん剥くなんて邪道も邪道。
何にも分かっちゃいない!! 生地の質感、スリットから覗く脚、全体のシルエット……
っていかんいかん。クールダウン、クールダウン……。
……それにしてもイッセー、覗き魔から強制猥褻犯にクラスチェンジするつもりか?
強制猥褻は結構罪重かった気がするんだが。少なくとも覗きよりかは。
イッセーを一頻り叱り付け、俺は緞帳のマントを三人の兵士に手渡そうとするが
ここでふと思いとどまる。別に見惚れたわけではない。
と言うか、彼女ら三人は皆俺のストライクゾーンからは思いっきり外れている。
「……あんまり気分のいいやり方じゃないけど、これ欲しかったら降参しろ。
俺はともかく、こっちのはこのまま放っておくともっとひどいことをされるぞ。
それに……言いたくないが、この戦い、中継されてるんだろ? つまり……」
「わ、わかった! 分かったわよ……」
「……ほんっと。リアス様の眷属ってサイテーね」
「……何とでも言ってくれ。一応勝負なんだ。勝てば官軍って奴だ」
そうだな、俺もこれはサイテーだと思う。
流れでこういう手を使っているだけで、本当は俺だってやりたくない。
まあ、言い訳にしかならないから言わないが。
全く。一人がこういう事をすると他の奴まで同じ目で見られる。ああいやだ。
肝心の主犯は塔城さんに見損なわれたのが堪えた表情をしているが……
自業自得だ。俺は何も言わんぞ。
ぼやきながらひん剥かれた相手の兵士三人にマントを羽織らせた上で
ついでに手を後ろに組ませ、縛る。万が一と言うこともあるからな。
だからこそまず武器を封じ、戦力を無力化させた。
それでも刃向かって来る以上は、身体そのものを縛り付ける必要がある。
……結果、ある意味オーバーキルになってしまったが。
淡々と作業を終わらせた俺のところに、グレモリー部長からの無線が入る。
曰く、姫島先輩の準備が出来たそうだ。
「……一応最後に聞くがお前達、まだ戦う意思があるのか?」
「当たり前よ! 武器を壊した程度でいい気になるな!」
「そーよ、あんたなんかライザー様のところに行く前に倒されちゃうんだから!」
あっそ。それが答えか。降参するんならこれ以上痛めつけるような真似はしないように
一応プラン立ててたんだけどな。まだやるんなら仕方がない。
……雷にでも打たれてろ。
俺達三人は、敵の兵士や戦車をその場に置き去りにし、体育館を後にする。
体育館に雷が落ちたのは、その直後の事だった。
――――
気がつけば、レーダーが正常に稼動していた。
姫島先輩の起こした雷が、この周囲のジャミングを払ったようだ。
敵の撃破を示すアナウンスが鳴り響いたと同時に
敵影を示す通知音が俺のレーダーから鳴り響く。
――マズい、しかもこれロックオンされてる!?
EFFECT-HIGHSPEED!!
俺は慌ててイッセーに憑依し、カードを引く。
そのまま塔城さんを抱え、その場を一目散に離れる。
先刻のあの技のせいで、塔城さんの顔が一瞬強張ったが、今そんな場合じゃない!
『みんな、急いでここから離れて伏せるんだ!』
「え? おいセージ、どういう……っ!?」
イッセーに関しては、俺がシンクロして無理やりやらせた。
塔城さんも俺、と言うかイッセーから飛び退き、俺の指示通りに動いている。
姫島先輩は確認できなかったが、多分位置的に飛び退いていたのだろう。
俺達と違い、彼女は上空にいたのだ。確認ができてないので憶測だが。
その確認ができなかった理由。それは、俺達の背後で凄い爆発が起きていたのだ。
「……ちっ。運のいい坊や達だこと」
「あらあら。不意打ちとは随分ですわね、『
セージくんが言ってくれなかったら、小猫ちゃんが消し炭になってたかと思うと……
お仕置きが必要ですわね」
ギリギリセーフか。少し背中が熱いが、この程度で済んで幸いだったと言うべきだろう。
あの爆発のど真ん中にいたら、多分吹っ飛んでいる。
「……多分、あの4人は最初から私達を狙うための囮」
『なるほど、倒して安堵しているところを爆撃する算段だったのか。
レーダーが回復しなかったら、やられていたな……』
「何だって!? ちくしょう、なんて奴だ! そんなけしからんおっぱいには
俺が洋服破壊でお仕置きしてやる!」
イッセーの意見は横に流すとして、塔城さんの読みはおそらく当たっているだろう。
体育館は向こうも重要な拠点としてみている。
そこを俺達が必死になって確保しようとすることも。
そのためにわざわざ戦力を配置。それも囮として。
考えてみれば、王がわざわざ「一番弱い」と公言したあのミラって子を配置してた時点で
囮の可能性も考慮に入れておくべきだったかもしれない。
……今回は結果オーライだが、次もこううまく行くかどうか。
しかしまあ、一歩間違えれば死ぬかもしれない作戦をあっさりやらせる方も
それに何の疑いも持たない方も、どうかしてやがる。
悪魔と人間じゃ、こうも命に対するものの考え方が違うのか?
悪魔は全体的に命を軽く見ているのではなかろうか。
フェニックスってのがなまじ不死身だから、命の価値が薄くなっているだけかもしれないが。
だとしても俺はやはり……いやだ。
始まったものに対してうだうだ言っても仕方ないし、ここで降りる気もないが
こんなことは、もうこれっきりにしたい。
イッセー……いや最悪グレモリー部長と、もう一度話をつける必要があるかもしれない。
『イッセー、憑依を解くぞ。お前の代わりに俺がひん剥いておいてやる。お前は木場のところへ』
「……いえ、ここは私と朱乃先輩で引き受けます」
「あなた達にはやる事があるでしょう? 後から追いつきますから、待っていてくださいね?」
……普段は頼りになるこの二人だが、どうも嫌な予感がする。
今言ったこともそうなのだが、向こうはまだ切り札を隠し持っているに違いない。
もし、その切り札をこいつが持っていたら。
だが、譲り合いでグダグダするよりは……2対1ならあるいは、という淡い期待も含めて
ここは彼女らに譲ることにした。
『む。姫島先輩、塔城さん……死なないでくださいよ。
同じ釜の飯を食った仲間が、誰かの尻拭いで死ぬなんて非常に夢見が悪い。
俺が思うに、王を倒すには全員でかからないと倒せない。
こっちが片付いたら、すぐに援護に来ます。それまで……どうか死なないで』
「あらあら、心配性ですわねセージくんは。大丈夫、そこまで危ないことはしませんわ」
「……右に同じく、です。早く行って下さい」
何だか、いつぞやの教会の時みたいだ。時間があれば、あいつをアナライズして
戦況を優位に進めるくらいは出来たかもしれないが……そんな暇は無さそうだ。
心の中のモヤモヤは取れないまま、俺はイッセーに憑いたまま体育館跡を後にし
木場と合流すべく運動場へと駆け出した。
『――こんな戦い、さっさと終わらせてやるぞ。イッセー』
「ああ。部長の将来がかかってるんだ。絶対に負けねぇ!」
そういえばライザー眷属の兵士って双子多いなぁ、と。
飛び道具の有無で戦術が大きく変わる好例、のつもりです。
……地味にセージ無双になってる部分がある点については否定しませんが。
作戦立案と武器の無力化と小猫救出と。
……しかし洋服破壊って良くも悪くも頭悪い技だなぁ。
着エロスキーの敵だっての、イッセー(と言うか原作者)は
分かってるのでしょうかねぇ。