あと、木場を追ってのお話なのでイッセーは出ません。
と言うか女性キャラが一人も出ていない件について。
まぁ、原作でもこの辺りはそうでしたけど。
雨はまだ降っている。まあ、霊体の俺にはあまり関係ないが。
木場はこんな下らない事に
時間差で出たと言うのもあるかもしれないが、見失ってしまったのだ。
やむなく、レーダーを展開しながら木場を探すことにする。
幸い、レーダーを逆探されると言うことは今のところは無い。
いずれはそういう事態もあるかもしれないが、今は無い。
それはつまり、こちらから探し放題なのである。
そのお陰ですんなり木場は見つかったが……
……余計なものもいやがった。
その悪くない顔に張り付いた、サイコパス丸出しの表情。
聞けば、既に国際指名手配されているらしい連続猟奇殺人犯。
名前は確か……
『
「誰がタダ券だっ、俺っちはフリード、フリード・セルゼンだっつーのっ!
……って姿が見えないってことは。おんやあお久しぶりぶりクソ悪霊くん」
まさか。木場を探していたらこんな奴がいたとは。
あの時、かなり遠くまで吹っ飛ばしたはずなんだが。
「……セージ君か。余計なことはするなって言ったはずなんだけどな」
『……知らんな。そっちの事情は分かったが、それと俺の事情は全く関係ない』
「おんやあ? 俺ちゃん無視して仲間割れ?
……何かシカトされたみたいですっげえムカつくんですけどぉ!!」
怒りながら取り出した奴の剣は……見覚えの無いものだ。
以前振るっていた光剣ではない。その剣を見た木場の態度を見るに、アレがまさか……
「……まさか君が持っていたとはね。聖剣エクスカリバーをっ!!」
なんと。いきなり見つかるとは。
……だがしかし待て。こいつがイッセーの古い知り合いなわけがない。
ま、まあ今はそんな事情背景はどうでもいいだろう。
今するべきことは……ちっ、イッセーがいないから戦えないじゃないか!
大人しく、エクスカリバーについて調べるか……。
「セージ君、手出しは無用だよ」
『出したくとも出せん。実体化もできなきゃ、イッセーもいない。
作戦指示くらいはできるが……どうせ今のお前は聞かないだろう?
なら俺は俺のことをやらせてもらう』
「相変わらず人を嘗めたクソ悪霊だねぇ。
けれどこの聖剣、悪霊だろうとぶった切れるから安心しな!」
木場は手出し無用と言うが、相手は相当にヤバイ業物を携えている。
ここは俺に出来る方法で援護するのが得策だろう。
そもそも、木場に何かあったら主に俺が困る。
……それにだ。俺自身の実体化が出来なくとも攻撃も一応は可能なはずだ。
無我夢中だった昼間のアレは悪いパターンとしても、もっとうまいやり方はあるはずだ。
木場に注意が向いている間に、落ち着いて考えれば道は開けるはずだ。
二人から距離をとり、動きや得物、周囲の状況をしっかりと観察する。
奴が手に持った剣は、確かにそう言う寒気のする代物だった。
幸か不幸か、俺が黙っていれば斬られる心配は然程無い。
いかに悪霊を斬れると言えど、見えないものは斬れないはずだ。
奴はそう言う霊視能力には長けているようには見えない。
攻撃を食らえばタダでは済まないが、避けるのはそう苦にはなるまい。ならば――
COMMON-ANALYZE!!
当然調べる。ターゲットは聖剣。クソ神父は既にこの間調べている。
今更チェックすることではない。聖剣のデータを集めるのも、俺にとっては重要だ。
……む? 何で三本分のデータが出るんだ? こいつは……マズい!!
『木場、油断するな! 奴が持っている聖剣は三本あるぞ!』
「相変わらずネタバレ師だねぇクソ悪霊! けれど、ネタバレしたって
それに対応できなきゃどうにもならないだろぉ!?」
奴の剣戟の速度が上がる。データ照合――
まずい、剣のスピードは木場に肉薄する勢いだ!
木場も凌いではいるが、攻勢に出られないようだ。
ええい、実体化さえできれば……
い、いや、俺自身が実体化できなくても!
まずは奴の動きを読むんだ! そこに仕掛ければ……!
タイミングを見計らい、設置型の武器を実体化させる。
今俺が持っている設置型の武器。それは――
SOLID-SWORD MOUNTAIN!!
「何っ!? どっから剣の山がぁっ!?」
「これは僕の……いや違う、セージ君か! 余計な……」
『俺は直接手出しはしていない。ただ実体化させているだけだ。後は……』
EFFECT-THUNDER MAGIC!!
動き回りながら、木場の
姫島先輩の雷――の劣化コピー――を立て続けに実体化、発動させる。
剣山にクソ神父の服を引っ掛けさせ、雷をそこに落とす。
うまい具合に雨が降っていたため、雷も呼びやすかった。
最も、寸前に服を切り裂き、脱出されてしまったが。
その勢いで、クソ神父は聖剣を振り回してくる。
「いちいち嘗めた真似すんじゃねぇクソ悪霊がぁぁぁぁ!!」
『――っと! 危ない危ない。あと50メートル位ずれていたら真っ二つになっていたか。
……つまりおおはずれだバーカ。いくら悪霊が斬れる剣っつったってなぁ?』
こういう奴は挑発のし甲斐がある。勝手に頭に血を上らせて自滅してくれるからだ。
改めて思ったが、木場と違って剣術とかそういうのは全く考慮されていない様子だ。
ただ、破壊や殺戮のための剣の振るい方。俺にはそう見える。
そんなものに当たってやれる訳が無い。当たったら冗談抜きでやばいけど。
……とは言えこっちも有効打がない。さてどうしたものか。
木場にしたって同じだ。なまじスピードが互角だから、攻めあぐねているようにも見える。
戦況は一進一退。膠着状態に陥っていた。何とかして、次の手を打たなければ。
それにしても地面はぬかるんでおり、動きにくそうだ。走れば転びそうだ。
……ふと、俺の頭の中に何かが走る。
――地面の泥濘……スピード……足元……これだ!
クソ神父が攻撃を繰り出そうとした瞬間を狙い、俺は次の一手を繰り出す。
我ながら妙案だとは思うが……うまく行ってくれよ!
EFFECT-MELT!!
「なっ!? あ、足元が溶けただぁ!?」
『そっちが聖剣を持ち出したようにな、こっちだって手数を増やしてるんだ。
以前と同じ攻略法が通じると思うなよ!』
地面が泥濘どころでない程度に溶けたため、バランスを崩したクソ神父に
木場の一撃が炸裂。手に持っていた聖剣を弾き飛ばされ、丸腰に出来た。
これならば、止めを刺すのは簡単……かに見えた。
――木場が、一向に止めを刺そうとしない!
「つくづく運がなかったね、君も。さあ、次の聖剣を出したらどうだい?」
「おんやあ? いいのかい? いいんですかい? 折角お友達が作ってくれたチャンスなのに?
……ま、ダメって言ってもやるんだけどな!!」
くっ、まさかここまで木場が感情的になっているとは!
まさかとは思うが、全部の聖剣を完封勝ちするとか思ってるんじゃないだろうな?
そんなセンチメンタリズムに、いちいち付き合っていられるか!
それより、次に奴が出してくる聖剣は!?
などと思案をめぐらせていると、奴の姿が突然消えた。
データ照合――
MEMORISE!!
奴の力を記録したみたいだ。恐らくは姿を消せる力か、また大層な物が手に入ったな。
向こうは姿を消したことで優位性を得たのか、笑いが止まらないようだ。
……俺も面白い力を得たことで笑いが止まらないのが腹の内だったりするが。
勿論、声に出して笑えば速攻で居場所がばれてしまうために声は出していない。
「くけけけけけっ! クソ悪霊君!
姿を消せるのがチミだけの特権だと思わない方がいいぜぇ!?」
『……そうだな。だが隠密戦闘行動に関してはこっちに一日の長があるぞ?』
案の定、奴は大威張りでいい気になっているのが声から分かる。
……だが。だがな。これについては「お前はアホか」と言わせていただきたい!
COMMON-LADER!!
『……読みどおりか。こうサクサク行くと拍子抜けするが……まあいい。
これなら……木場! 奴は6時方角から10時方角に移動! 距離は近い!』
「……ふっ!」
そう、姿を消しても無駄だ。こっちにはレーダーがある。
姿を消すのならば、ステルスも併設しておくべきだったな。
今の奴は、かくれんぼでバレバレの隠れ方をしている、あまりにも滑稽な輩である。
「うおっ!? 何で俺様の場所が分かっちゃったわけ!?
ま、まぐれ当たりはそう何度も……」
『次! 2時から4時方向! 一旦距離をとって突撃してくる!』
「……はっ!」
きちんと伝わっているかどうかは心配だったが、木場の方も的確に奴の動きを封じている。
いい調子だ。姿を消せることが必ずしもアドバンテージではないのだ。
「な、何でこっちの動きが分かるんだよ!? ま、まさかまたクソ悪霊が何かしやがったのか!」
『ああ。こっちの「目」にははっきり見えるもんだからな。
それで隠れたつもりかと、腹を抱えて笑いたい気分だよ』
「セージ君のレーダーもだけど、君は殺気が立ちすぎている。
おおよそ奇襲には向かなさそうだし、仕方の無いことだと思うよ?」
木場からも指摘されている。気配を読んで動くっての、木場は得意そうだしな。
塔城さんもそうだけど、悪魔になると勘が鋭く……
……あ、ないな。イッセーやアーシアさんは、悪いがとてもそうには見えないし。
「くそおおおおおっ!
だったらこの『見えない刃』で切り刻んでやるよぉぉぉぉぉっ!!」
散々挑発されたクソ神父が姿を現したと思ったら、今度は剣を持っていない。
見えない刃……ちっ、武器を隠しやがったか!
――ダメだ、細かすぎて金属反応は探知できないし、生体反応で探知しても
得物が見えないんじゃ対処の仕様がない!
『気をつけろ木場! 奴は剣そのものを見えなくしている!
何とか手を打つから、それまで持ちこたえてくれ!』
「君に言われるまでもない!」
やられた。これではレーダーが意味を成さない。
レーダーを収納し、俺は何とか奴の攻撃を凌ぐ方法を思案する。
早くしなければ、木場がやられてしまう。
今の俺の目的上、木場がやられるのはなんとしても避けたかった。
奴は見えない剣を振り回している。見えない剣とは言え剣は剣だ。
自分で勝手に飛んでいって攻撃するような武器じゃない、はずだ。
……それならば。
「ひゃはははははっ!! どうしたよイケメン悪魔君?
やっぱ見えない剣が相手じゃどうしようもないかぁ!?」
「くっ……吹き荒……」
木場が風の剣を振るおうとした矢先、見えない刃に木場の剣が飛ばされる。
マズい! やはり見えないからか、間合いがうまく計れないのか!
「おーぅ。これには俺様もビックリドッキリ。
お前、もうちょい頭の切れる奴だと思ってたが、そうでもないのな。
まあ何がいいたいのかって言うと……大人しく俺に斬られなよっ!!」
「くっ、まだだ……まだ僕は!」
相手の気を逸らそうにも、今は銃を使えない。
厳密には使えるが、銃だけが実体化している状態ではこっちが的になるだけだ。
実体がないのが、こうもまともに戦えない状態だなんて!
このままじゃ、木場がやられる!
何とかして、相手の動きを封じる方法は……封じる……封じる?
――この手があった!
俺は意を決し、実体化していない左手をぬかるんだ地面につけ、カードを引く。
そのカードは――
SOLID-FEELER!!
実体化した触手は、実体のない左手から地面に潜る。
雨で柔らかくなった地面を面白いようにさくさくと掘り進み
クソ神父の足元から一気に地上に飛び出す!
「うおっ!? な、何だぁ!?」
『今だ!!』
足元から飛び出した触手は、一気にクソ神父の両手両足を封じる。
どうだ! これなら如何に見えない剣とは言え、振るえまい!
「……また助けられたね、セージ君。
けれどいい加減、僕の事は……」
『おっと、それ以上は言わせないし言うであろう言葉に対する返答は用意していない。
それにこっちも言わせて貰うけどな。
俺はイッセーみたいに仲間意識でここにいるわけじゃあない。
俺は俺で、依頼を受けてるんだよ。あんたの身柄の確保、ってな』
俺の言葉を聴いた瞬間、木場の表情が一瞬硬くなった。
まあそうだろうな。身柄を確保、なんて言われれば身構えもするだろうよ。
だが勘違いされるのも面白くないので、一応タネは明かす。
『一応言っておくが、グレモリーは無関係だ。
俺にだって色々繋がりがあるんでね、その伝手であんたの身柄の確保
……っつか、護衛の依頼を受けてる。依頼人は、生きてるあんたとの面談を望んでいるんでね。
ま、とりあえずその前に……っと!』
EFFECT-THUNDER MAGIC!!
いつの間にやら、俺も力が増しているらしい。以前ならば考えられなかったことだが
今日二枚目の雷のカードだ。今度は拘束したクソ神父めがけて、触手から流す形で電撃を与える。
漫画ならば、さながらレントゲン状態になっているだろう。
「あがががががががっ!?」
『丁度良いや。お前にも聞きたいことがある。
……その聖剣、どこで手に入れた?』
勿論、素直に答えないことは了承済みである。それを見計らって俺はさらに電撃を流す。
そんなやり取りが、何回か続いたのだった。
……しかしそれは、相手に余計な反撃のチャンスを与えることになってしまっていたのだ。
何度も単調な電撃を流し続けたお陰で
奴に電気ショックに対する耐性が出来てしまっていたのだ。
しまった。その辺まで考えるのを忘れていた。額に水滴をたらし続ける方にすればよかったか!
或いは黒板を爪で引っかいたり、発泡スチロールをこすったり。
おまけに、こっちも拘束のために触手を実体化させ続けなければならない。
思いの他、これが力を消費する。それが、一瞬とはいえ緩みにつながってしまったのだ。
こっちの拘束が緩んだところを見計らい、奴は三本目の聖剣で触手を切断。
天閃の聖剣の力で加速、逃げ出してしまった。
「ぜぇっ、ぜぇっ……ちきしょう、どうにもクソ悪霊と絡むと碌な事ねぇな!
もうてめぇなんぞと付き合ってられるか! 俺はここで逃げるぜ! あばよ!」
「あっ……くっ、逃がしたか。こうなったら……」
木場がおもむろに魔法陣を展開すると、そこには小鳥がいた。
様子から見て、木場の使い魔のようである。
「今の神父を追うんだ」
雨の中とは言え、まっすぐに飛んでいく様はさすが使い魔というべきか。
なるほど、これは確かにイッセーのチョイスがおかしいと言う皆の意見も頷ける。
最も、そのチョイスは俺がこうして使っているわけだが。
確かに俺にもレーダーはあるが、索敵範囲外に出られるとどうしようもなくなる。
「ところでセージ君。君に僕の護衛を依頼したのは、一体誰なんだい?」
『……いずれ話す。公表する許可を得ていないのでな。
とは言え、これで信じろと言うのも無理だろう。だからこれだけ言っておく。
……過去との向き合い方は、何も一つだけじゃない。
それが、俺にお前の護衛を依頼してきた人物の言わんとすることだろうと思う。
ま、自分のことを棚にあげれば俺も同意見だったりするが』
海道さんの事は、諸般の事情で話しても通じるかどうか怪しいものだ。
話の整合性を考えれば、俺は見当違いのことをしているわけではないと思うのだが。
「過去……か。君が幽霊と会話できるってことを、すっかり忘れていたよ。
冷静になって考えれば、彼らが幽霊になってここに迷い込んで来ることもあり得るか」
『俺が見当違いの事を言っているかどうかについては、依頼人に会って確かめてくれ』
そう。俺が本当のことを言っているのかどうか。
それは、依頼人に直接会ってお前が確かめ……確かめ……ん? んん??
あーっ!! 肝心なことを失念していた!!
……どうやって、海道さんを木場に認識させるんだ!?
俺が見えないのに、海道さんが見えるワケが無いだろう!?
俺がなまじ普通に見えていたものだから、つい忘れていた!!
……実体化していないのが幸いしたか。
ここで変な表情をしていることを木場に見られるのはまずかろう。
しかし、ようやく依頼達成かと思ったら……これは少し面倒なことになったかもしれない。
いや、忘れている方が悪いんだが。
『む、物理的に見るのは無理だよな、すまん。依頼人曰く、ギターが得意らしいから
それで誰かは分かるだろ、って言っていた。通訳は俺がやるさ』
納得したような、していないような表情ではあったが、木場に一応の事情は伝えた。
後は、会合のセッティングだ。海道さんに虹川さん、そして俺に木場。
全てのタイミングを合わせるというのは、中々に難しいものだ。
「やれやれ……君の事情は分かったけど、僕は僕で聖剣の在り処を突き止めたい。
その邪魔をするようなら、悪いけど君と言えども……」
『何か勘違いしていないか? この件にグレモリーは無関係だと言ったぞ?
つまり、今俺は俺の意思で動いている。毎度の事だが誰の命令でもない、俺自身のな。
……それにさっきも言ったかもしれんが、万が一があっては困る』
この際、木場と行動を共にした方がいいだろう。イッセーにはああ言ったが
あれは方便も兼ねてのものだ。最終的には木場が生きてさえいればいい。
『諦めろ木場。幽霊はしつこいものだぞ?』
「……幽霊じゃないんじゃなかったのかい?」
フッ。突っ込みをさせるために、わざとボケてみたが無事乗ってくれた。
四六時中ついて回るわけではないが、やはりある程度は
ギクシャクしたものは解いておかないと辛い。
こういうのはイッセーがいれば、円滑に出来るんだがなぁ。
……無いものねだりをしても仕方ないが。
俺の目的の前段階として、木場との共同戦線は不可欠なものだった。
今のあいつには、下手な仲間意識より多少ドライな関係の方が気が休まるだろうと言うのもある。
……俺自身、あまり馴れ合うのは好きじゃないのもあるんだが。
部活動に入っていなかったのはそういう側面もある。それ以上にバイト代だったが。
そういう意味じゃ、今のオカ研の環境は悪いとは言わないが
それが心苦しいと思うときがないわけでもない。今の木場はそうではないかと勝手に思っている。
俺にしたって、目的達成の前の障壁として立ちはだかられたときの事を考えれば
何とも言えないのだ。
今でこそオカ研の皆は仲間かもしれないが、いずれは……
俺が人間に戻ると言うことは、そこから目を逸らしてはならないのだろう。
全くの無関係になるのか、或いは敵になるのか。今までと同様、とは行くまい。
以前も思ったことだが、最近はどうもそういう考えがすぐに頭をもたげる。
「セージ君。これは先輩悪魔として忠告しておくけど、ある程度は自重した方がいいと思うよ。
部長だからこの程度で済んでいるけれど、そうじゃなかったら
今頃君ははぐれ悪魔として冥界のお尋ね者だ。
……ま、僕が言えた事じゃないし、君がこの一言で考えを改めるような奴には見えないけどね」
『ククッ、良くわかってるじゃないか。そもそも俺は事故で悪魔にされたようなものだ。
それを棚に上げてお尋ね者などと、正直それが罷り通る冥界の思想がかなり問題だと思うがな。
……ま、そういう意味じゃグレモリー部長には感謝すべきなんだろうが……それだけだな。
それ以上は無い』
木場の忠告も、根も葉もないことじゃあない。事実、俺の思想は危険であると言うのは
偶々見かけた冥界の情報誌では散々取り上げられていた。まあ、眷属が何考えてようが
眷属の行いの全ての責任は主にかかるわけだから
そういう意味じゃグレモリー部長に頭を下げるべきなのだろうが。
……それ以上に人に断りも無くペット扱いしている現状がそもそも気に入らないがな!
木場はどうもワケありで悪魔になったみたいだし、ある程度は合意だろう。
だがイッセーは言いくるめられたかグレモリー部長に釣られた節があるし
アーシアさんは死人に口なしだ。
この二人ほど結果オーライって言葉が合うケースもないだろうよ。
俺が事情を大体でも把握しているだけでもこの体たらくだ。不平を持つなと言う方が無理だね。
……俺の身体を取り戻す日ももうすぐ。この問題も、向き合うべき時が来たのだろう。
「……君とは試合や訓練以外で刃を交える事が無いことを願うよ」
『そうか。なら、この件が片付いたらもう一度模擬戦するか? 俺はいつでもいいぞ』
「……覚えておくよ。じゃ、そのためにも一刻も早く聖剣を破壊したいところだね」
それから、夜遅くなるまで聖剣の捜索とクソ神父の追撃は続けられたが
その日は、それ以上の収穫を得ることはとうとう出来なかったのだ。
フリード。
一巻時点ではキャラの濃いサイコパス系敵役だと思ってましたが
まさかこの次がああなるなんて……。
因みに本作では……まだ語りません。
……そういえば登場してこの方オリ主に散々良い様にされてますね。
獲物を逃がされたり、町の外まで吹っ飛ばされたり。
後者は実際殴ったのはイッセーですけど。
実はこの辺り、自分の理解不足でしょうがややこしいのがあるんですよね。
一巻でレイナーレが率いていたのも教会。
フリードが聖剣盗んだのも教会。別物ってのは分かるんですけど、ねぇ。
同じようなものに魔力と魔法力。他の作者様もよく混同されているご様子。
原作設定にいちゃもん付けるわけではありませんが
ややこしいとは思います、はい。
今回オリ主がゲットした能力は多分次章活躍予定です。
姿を消す……視界……後は分かりますね?
……霊体化で姿消せる事を考えると微妙能力かもしれませんが。