夢を見ていた、君と出会ったあの日の夢を
「じゃあ!ふたりで約束しよう!下の子達を楽にしてあげるよう頑張るって!ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます!」
「じゃあ!約束だよ!」
ここは、病院か、風太郎は大丈夫なのだろうか、
結局、五月との約束も果たせなかったし、一花にも迷惑かけちまったな、、、
あれっ、俺、なんで泣いてんだ?
誰か来る前に隠しとかねぇと、、
よし、、
ガラガラ
「失礼します!」
『なっ、五月、、、』
「体調は大丈夫ですか?って、泣いて、、、」
『ない!泣いてなんかいないさ、』
「ウソです!いや、とにかく今はカーテンの裏に隠れさせてください!」
『いや、なんで?』
「とにかくです!あとここにいることバラしてはダメですからね!」
『は?なんで、、、』
ガラガラ
「やっほー!体調は大丈夫?林間学校ぶりだね!」
『一花、来てくれたのか』
「うん、野暮用があってね、ついでに様子見、」
『そこはついでじゃなくて、本命ってウソでもつくところだろ、』
「アッハハ、そっちの方が嬉しかったか〜」
一花は突然会話を辞め俺の顔をじっと見つめてきた。
『えっ、急に何、、』
「いや、なんかノア君、泣いてた?」
『えっ、いや、泣いてないが、、、寝すぎて涙が出たのかもな』
「ウソだよ、今君の目の前にいるのは人気急上昇中の女優様だぞ!隠せると思われたら大間違いだよ!」
『アハハ、困るな、、』
「その作り笑い、やめなよ?とか言ってみたり」
『なっ、まさか逆に言われる日が来るとは、、、』
ニヤニヤして言ってくんのなんか癪だな、、、
「アッハハ!それで、なんで泣いてたの?」
『それは、、、』
ガラガラ
「すみません!ここに五月が来ませんでしたか?って一花!ここにいたんだ」
「うん、ノア君の様子を見にね、」
「ちょっと五月!出てきなさい!私はもう腹を括ったわよ!」
二乃が急に部屋全体に聞こえるよう大きな声で呼びかけた。
腹を括ったって、そんなに怖いものがあるのか?
「おはよ、ノア」
『ああ、おはよ、』
「ん?クンクン、肉まんの匂いがします!」
『あいつ、朝から食べてきたのかよ、、、』
俺が位置言わなくてもバレそうになってんのな、
「いつも通りだね、、、」
「どうせあんたもカーテンの裏でしょ!」
二乃が部屋のカーテンを開けた
「ええ!なんで分かったんですかー!!」
「あんたの考えてることなんかお見通しよ!」
「いや、さっきの二乃と同じことしてたから」
「あんたね、、、」
「うぅ、、、」
『なんで隠れたんだ?』
「私達、これから予防接種だから、、」
『なるほどね、』
「い、いえ、決して針が怖いからとか、ではありませんからね!」
『誰も針が怖いなんて言ってないぞ、』
「はっ、、」
「アハハ、五月ちゃんは天然だね〜」
「あ、あとこれ、休んでた時のプリント」
『良かった、ちゃんと行ってるんだな、』
いくら夢を応援するとはいえ、いきなりの別れは寂しい気もするしな、、、
「フータロー君にもさっき言われたよ、(あんなところ未練なんてないって思ってたけど、、なんで君なんだろうね、)」
「じゃあそろそろ行くね、」
「希空さんも早く元気になってくださいね!」
『ああ、、』
「上杉君は、明日で退院だね、勉強が遅れて不安かな?」
『いえ、俺は全然、ただ、教えてあげなきゃ行けない生徒を待たせてしまっているので、心配かけた分も全力で返していこうって気持ちですね、』
「そうかい、では診察はこれで、」
『あ、はい、』
「上杉君、これからも励たまえよ、」
『えっ、』
励たまえ?俺に?
「そういえば聞きたいことがありました。」
『おー、急に入ってきたな、、』
「先程風太郎君から勉強する理由をお聞きしました、次はあなたから聞こうと思います」
『勉強をする理由か、、まぁ家の借金を返して、あいつらに不自由のない生活をして欲しいからじゃないか?』
「希空君ならそうですよね、、てっきり、京都について聞けると思ったのですが、、、」
『えっ?あいつ、京都について話したのか?』
「えっ、はい、そうですが、、」
『、、、何か言ってたか?』
「いえ、なんか女の子とあって、将棋星人が地球を爆発するとか何とか、」
あいつ、終わらせ方雑すぎんだろ、、
まぁ、五月に話しただけでも凄いことか、
『そうか、』
「知ってるならば教えてください!」
『うーん、どこまで話していいのか、』
「できる所まででいいです!教えてください!」
『まぁ、あの頃の風太郎は、今と違ってヤンチャだったからな、良くも悪くも、人にちょっかいをかけてしまって嫌がられてる部分もあったんだ。京都駅に着いた時、風太郎はお腹が痛くなったらしくてな、その間に風太郎を置いてみんな行っちゃったんだ。』
確かに、ヤンチャだったが優しいやつだった。まぁ、今はガリ勉のデリカシーのないやつになったが、、、
「そうですか、」
『俺も、1回痛い目にあったほうがいいと思って、途中まではついていってたんだけど、さすがに置いてけなくて、引き返したんだ。まぁその時にはもういなかったけどな、俺が知ってるのはここまでだ、』
「ええ!それあなたはどうなったんですか!」
『どうもこうも、迷子だが?』
「そこからどうやって帰ったんですか!!」
『そんなに、気になることかよ、、この話はもう終わりだ。用事が終わったならさっさと帰るんだな、どうせ俺たちがいないと勉強もしてないだろうしな、』
『うっ、、そうですね、では失礼します』
「退院そうそうなんなのですか?」
退院後、一発目の家庭教師は風太郎による全員同じ髪型になって並べという話から始まった。
「急にどうしたの?」
「同じ髪型にしろって」
「五月、三玖、四葉、二乃、一花!」
「私、三玖、五月、四葉、一花よ!」
「今日は家庭教師の日じゃなかったの?」
「なんだ二乃らしくなく前向きじゃないか」
『そりゃ、話し方的に三玖だろうからな、』
見た目は分かんなくてもそれなりな違いならそろそろ分かってくる頃だろうよ、
俺は、ショートカットとの違いぐらいなら絞れるか?
「むっ、」
「二乃は私よ、」
「とこのように、何のヒントも無ければ誰が誰だが分からない!最近のアイドルのようにな!」
「それはフータロー君が無関心なだけだよ、」
「ともかく!」
バン
「この中にテスト0点の奴がいる!!」
『来た時びっくりだもんな、まさか風呂上がりとは』
「ちょっとあんた達見たの!?」
『これは不可抗力だ!』
「その時に投げつけられたものがこれだ。」
「全教科0点」
「ご丁寧に名前は破られている、バスタオル姿が誰かは分からないか、この中に犯人はいる!四葉、白状しろ、」
「当然のように疑われてる!?」
「それで同じ髪型にしたんだ。」
『まぁさすがに同じ髪型にされたらロングかショートかの違いしかわからんがな、』
「逆になんでお前らは見分けがつくんだ。」
「えっだって、こんな薄い顔三玖しかいないわ!」
「こんなうるさい顔、二乃しかいない」
「はぁ、」
「上杉さん!いいこと教えてあげます!私たちの見分け方はお母さんが言ってました。愛さえあればいいと、」
「どうりで分からないわけだ。」
まぁ俺も見分けついてないけどさ、その即答はどうなんだよ、、
「もう戻していいかな?なんで今日はそんなに真剣になってるんだろ、」
「ん?シャンプーの匂い、」
『ちょっとそれはキモイぞー』
「ん?そうだ俺を変態と罵ってくれ!」
「あんた、手の施しようのない変態だわ」
「違う!そう心に来る言い方じゃなくて」
「ホクロで見分けるやり方もあるけど、」
「ほんとか!それはどこにあるんだ!」
風太郎が三玖に詰め寄り、傍から見ると押し倒してるようになっている。
風太郎、あまり宜しくないからそれ以上近づくのはやめような、
「え、えっと、フータローになら見せてもいいよ、」
「ダメです!そもそも本人のホクロを見ていないと意味がないです!」
「それもそうか」
「フータロー君、もしかしたら犯人はこの中にいないのかもしれないよ、」
「どういうことだ。」
「落ち着いて聞いてね、私たちには隠された6人目の姉妹、六海がいるんだよ!」
「なっ、」
「なんだってー!」
『本当にいるなら、お前は知っておけよ四葉、』
「ややこしい顔しやがって、もうわからん、こうなったら最終手段だ!」
「(この問題集にはさっきの問題が集めてある。一番解けなかったやつが犯人だ。)」
「なんでこんなことになるのよ、」
「うう〜」
「納得できません」
「今日のフータロー、ちょっと強引」
それぞれがこのテストに不満を感じているようだ。
同じ問題なんだから、勉強してたらむしろチャンス問題だろうよ、
「(追い詰められたねフータロー君、あの時はびっくりして、らしくもなく追い返しちゃったけど、逆にそれが功を奏した、小テストの時は油断しちゃったけど、私だってやればできるんだから、)」
「はーい!一番乗り!」
『ん?』
一花が最初に終わったようだ。けど、この書き方、、、
「お前も気づいたか、犯人はお前だな、」
「あれっ、何で!?筆跡まで変えたのに、、」
「ここ、bの描き方、1人だけ筆記体なのは覚えてた、俺は、お前たちの顔を見分けることはできないが、お前たちの文字は嫌というほど見てるからな、」
「や、やられた、、」
『詰めが甘いんだよお前は、』
俺は、一花をからかうよう笑ってやった。
「なっ、(なんでこんな言葉にドキドキしちゃうんだろ、、)」
「あのー、私達も終わりました、」
「ご苦労、ひとまず採点だ。」
「くっ、お前ら!1人ずつ0点の犯人じゃねえか!」
「バレた、」
「何してんのよ一花!こいつが来る前に隠しておくって言ってたじゃない!」
「ごめーん、」
「俺たちが入院した途端これか、」
「上杉くん、今日あなたが顔の判別にこだわったのはこの中にいると思ったからですか?【耳打ち】」
「そうだ。この中で昔、俺にあったことあるって人!」
『風太郎、、、』
そうだな、もしかしたらこの子たちかもしれないよな、だとしたら俺が出会ったあいつは、、、
「何よ、急に、」
「どういうこと?」
「そりゃそうだ、お前らみたいなバカがあの子のはずねぇわ、」
『おい風太郎、やめとけよ』
この中にいる可能性だってあるんだ。言いずらくさせてどうする?
けど、誰も名乗りでなかった。
お前は違うのか?長女さんよ、
「ば、バカとは何ですか!」
「間違ってねぇだろ、良くも0点のテスト隠してたな!今日はみっちり復讐だ!五月」
「むっ、もしかしてわざと間違えてる?」
どうやら、風太郎が話しかけたのは三玖だったようだ。
髪型戻してんならわかってやれよ
「ううっ、」
「フータローのことなんてもう知らない、」