先日、風太郎と五月が喧嘩したらしく、俺まで怒られた。その内容について問い詰めているところだ。
『で、何言ったんだよ?』
「そ、それはだな、」
『まぁ、だいたい想像が着くけどな、急に、『私たちは金儲けの道具じゃありません!』って詰められたんだぞ、』
「それはすまん、、」
『お前、家族には気を使えんのに、なんで五月の時はダメなんだよ、、俺はお前が言ってくれた自分優先したって誰も怒らねぇよ、って言葉すごく嬉しかったぞ、』
「ぐっっ、、」
『でもお前が何もなしにそんなこと言うとも思えないしな、何があったんだよ、』
「実は、さっきあいつらの親から電話が来て、次の中間試験で全員赤点回避しないと、クビにするって言われたんだ。」
『そうか、、、、』
クビか、、、
「それで、焦ってつい、、」
『まぁとにかくやれるだけやるしかないだろ、ほかの3人だけでも赤点回避させてやろうじゃん、、』
「はああああ、やってしまった、、、、」
「五月ちゃん、落ち着いて、」
「落ち着けないです!!なぜあんなことを、、、希空君に八つ当たりしてしまった...」
「それにしても何があったの?五月があんなに、怒るなんて、」
「実は、、、、」
「フータロー、そんなことを、、」
「やっちゃったか、、、でもフータロー君って理由もなしにそんなこと言わないと思うけど、、、」
「うんうん!何が理由があるはずだよね!」
「じゃあ明日の家庭教師で聞いてみよっか、」
「休憩は終わりだ!勉強の続きをするぞ!」
「ええ、でも今日はいっぱい勉強したし、」
「もう頭がパンクしそうです。」
「無理は良くない、」
「それはそうだが、」
赤点取ればクビ、さすがにこんなこと言われちゃ焦らずにはいられないわな、
『どうするか、別教科やったところで脳のリフレッシュはできるのか?』
「俺たちなら可能だろうが、今まで勉強してこなかったこいつらには、、、」
「フータローもノアも、いつもより焦ってる、私たち、そんなに危ない?」
「そうそう、ノア君、昨日とは進み具合もやり方も全然違うよ?昨日は得意科目を完璧にしようって話だったのに、、、」
『ちょっとな、風太郎と話し合って、5教科満遍なくやろうってことになってな、』
「えー?私には昨日のやり方の方があってたのになー」
『そう、だよな、』
一花は覚えがいい、でもそれはゆっくりやるからであって一気に詰め込んだら覚えられるもんも覚えられない。俺から見てもそう思うんだが、、、
二乃「あー!勉強サボって遊んでるんじゃない!私もやる!あんた変わりなさいよ」
「フータロー?」
「えっ、いや、何でもない、(あのことをこいつに知られてみろ、どんな行動に出るかわかったもんじゃない、)」
「五月、昨日はその、」
「私はこれから自習があるので、、、」
テストも問題だが、五月とこのままってのもお互いの精神状態に良くないぞ、、、
「ほらあんた達も今日の家庭教師終わったんでしょ?さぁ帰った帰った、」
「なっ、ちょ、おい」
「ちょっと君たち!約束とちがうじゃん?」
『「えっ?」』
「今日は泊まり込みで教えてくれるんでしょ、」
「風呂長いね、」
『俺が呼びに行ってくるよ、』
「ああ、上杉さん!おかえりなさい!」
「待たせて、悪かったな、希空、入ってきていいぞ、」
『ああ、じゃあ行ってくる。』
「それじゃ早速試験対策を、」
『んー、何してんだ?』
「おお、おかえり、今ね、フータロー君の好きな女子のタイプランキングやってるんだ」
『本当に、何してんだ?』
「あ!ついでにノア君のも聞いてみたい!」
「たしかに、」
「それいいですね!」
『そうか、なら俺もTOP3まで、考えておくから課題をノートまるまる解くことに教える、』
「はい!」
『第3位は何事にも挑戦する人だな、そういう奴が近くにいると俺も頑張ろうと思えるからな』
「はい!終わったよ!」
『第2位はなりたいもののために努力する人だな、どんな形であれ、ものにしようと頑張る人は見てて支えたくなるからな!』
「はーい!」
『第1位はお兄ちゃん思いだな!』
「それあんたの妹ちゃん!」
『二乃聞いてたのかよ、、』
「耳に入ってきたのよ、それに2人して1位が妹って、、、」
『悪いかよ、』
「全然、むしろ家族思いだなって感じ」
「2人ともらいはちゃんが好きなんだね、、、」
「言っただろ、俺は恋愛なんて、、、」
「おっ、三玖もう課題終わらせてる!フータロー君!頑張った子には褒めてあげないと!」
「えっ、」
「はい、頑張りました」
一花は風太郎の手を三玖の頭の上に乗せた。
あいつに照れるなんて感情表に出てくることあんのか?
「よーしよし、ほらドキドキしない?」
「別に、、」
「むぅ、、四葉チェック!」
「わーー!」
「お、おいやめろ!」
「上杉さん、ドキドキしています!」
『あんだけ走ったら関係なくねぇか?』
「騒がしいですよ、勉強会とはもう少し静かなものだと思っていましたが、」
「ごめんね!」
「三玖ヘッドホンを貸してもらってもいいでしょうか?」
「いいけど、なんで?」
「1人で集中したいので、、」
「五月!お前のこと信頼していいんだよな?」
「足手まといにはなりたくありません、」
『はぁ、これじゃ勉強する空気にもなれないだろうしな、そういえば2人にはしてなかったな、』
2人にもご褒美は必要だろう。
四葉と一花の頭を撫でた。
「「えっ?」」
自分はやられると思ってなかったんだろうな、顔が真っ赤だぞ2人とも、、
『お前らも頑張ってたしな、みんなにご褒美だ。』
「、、、ねぇ、星見に行かない?」
『星?』
「うん、おいで!良かったらフータロー君も!」
「五月ちゃんと喧嘩しちゃった?」
「いつもの事だ。」
「だね、フータロー君と五月ちゃんは顔を合わせる度に喧嘩してる。ふたりは似た者同士だから、」
「似た者って、お前が言うか?」
「ウフフ、でもね今日は違う気がした。2人には仲良く喧嘩して欲しいな」
「矛盾してる」
『まぁ、言いたいことが分かるような気がする。』
ギスギスするほどの喧嘩にまでは行って欲しくない。それは、姉妹も俺も感じていることだろう。
「フータロー君は意地になってるんだと思う。違う?あの子も不器用だから、素直になれないだけなんじゃないかな、きっと今も一人で苦しんでいると思う。私にできることはやってみるけど、フータロー君にしか出来ないこともあるから、お願いね、」
『そうだな、心から謝ればきっと前みたいにパートナーの関係になれるんじゃないか?』
「そうだな、2人とも助かる、じゃあ」
そう言って、風太郎は部屋の中へと戻って行った。
『俺はまだ星を見てるよ、一花も寒いだろうし、先中入ってな、』
「ううん、まだここにいる。君にも聞きたいことがあるし、」
『聞きたいこと?』
「フータロー君と五月ちゃんがケンカしちゃった理由とか知ってる?そうすればこっちもサポートしやすいんだけど、」
『ああ、知ってる。でも言えない。』
これを言ったらプレッシャーになるだろうしな、万が一があって、罪悪感は感じて欲しくない、ならば俺たちだけの秘密にしておいた方がいいだろう。
「なんで、、」
『あまり負担になるようなことを言いたくない、君たちには勉強に集中できる環境にいて欲しい、だから、君たち3人は今まで通り、疲れるかもしれないけど、俺たちが叩き込むから必死に着いてきて欲しい、それだけで十分救われるんだ。あいつも俺も』
「君って優しいんだね、」
『お前が長女としてみんなのことを気遣ってくれるから、こうやって関わることもできてる。頑張ってるな』
俺は、労いの意味も込めて、一花の頭を撫でた。
「、、、何この手?」
『は、はぁ?頑張った人には撫でてあげた方がいいんだろ?』
「勉強分はさっき貰ったよ?」
『自分で言ってんじゃねぇか、これはお前が長女として頑張ってきた分なんだよ、大人しく貰っとけ!』
「は、はあ?」
『もう寒いから、早く部屋入るぞ』
あのままいて風邪ひかれても困るしな、、、
「寒い、かな?」