反転術式で行く薬屋世界ハピエン計画   作:蜂鳥

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羅漢と鳳仙の悲恋に脳をやられたので衝動で書きました。

筆者はアニメ勢で、アニメ第1期しかまだ見ていません。
矛盾等もあるかもしれませんが、気にせず楽しめる方だけ読むことをおすすめします。




気づけばそこは、古代中国でした。

 

「薬屋のひとりごと」という小説がある。

 

薬屋の娘である少女・猫猫が、身につけた毒と薬の知識をもとに、後宮を舞台に様々な事件・謎に関わっていく

物語だ。

 

最初は最近そんなのが流行っているなぁ〜、程度で見向きもしなかった。

ただここ最近ショート動画で流れてくることが多く、ちょっと見てみるかと見たのが、沼に落ちたきっかけだった。

 

主人公猫猫と絶世の美男子である宦官・任氏との関係性。

いやなんでこの時代でその知識あんの?と思ってしまうほどの猫猫の優秀さ。

後宮、妓女といった男女の関係がもたらす様々な人間ドラマ。

 

そのどれもが面白く、あっという間にグッズを集めるまでになってしまった。

 

中でも一番俺の脳を破壊したのは、猫猫の両親である軍師・羅漢と妓女・鳳仙のお話だ。

失顔症を煩い、人の顔が碁や象棋の駒に見えている羅漢と、高級妓女で聡明な鳳仙の恋模様は、不器用ながら

互いを想い合う二人の愛が感じられてとても美しかった。

 

しかし、鳳仙が羅漢の子供を身籠ったことをきっかけに、様々な不幸が重なり二人は離れ離れ、

鳳仙は高級妓女から失脚し、結果梅毒に犯され余命幾ばくもない身となってしまう。

 

最終的には羅漢と鳳仙は結婚するものの、鳳仙が梅毒に犯され、心身ともにボロボロになっていく様は、見ていて

脳が軋む思いをした。

 

その後二次小説やイラストで羅漢と鳳仙が幸せになる作品をいくつ漁ったか数えきれない。

 

もし、この二人が無事に結ばれていたら。

 

もし、奇跡的に何かが起こって、鳳仙の病気が治って姿ももとに戻ったら。

 

もし、自分にそれを為せる力があって、その場にいれたら。

 

そんなありもしない妄想ばかりを繰り返していた。

 

そんな妄想が、まさか現実になるなんて、思っても見なかった。

 

 

これは、俺が薬屋世界で、羅漢と鳳仙、その他多くの不幸を癒しで解決していくことになる物語だ。

 

 

=======

 

気づいたら、自分は汚い荒屋に一人座っていた。

つい先程まで、自分はどこか違う場所にいた気がしている。

 

ただ、それがどうしても思い出せない。

なんとなく、頭に浮かんではくるのだが、どうしても靄がかかって、掴もうとすると消えていくような感覚だ。

 

周りを見渡してみると、荒れ果てて打ち捨てられた人家の様子が見てとれた。

障子は紙がついているところの方が少なく、壁にはところどころ拳ほどの穴が開いている。

 

自分の姿も、今までの自分とは似ても似つかない気がした。

ボロ布を纏った程度の服。履き物を履いていないせいで泥と皮で分厚くなった両足。

伸び放題の髪の毛を触ればフケとシラミが落ちてくる。

 

あまりのことに、自分は発狂し、一目散に家を飛び出した。

汚い、臭い、痒い。

この状況をなんとかしたいと、ひたすら川を探して走り回った。

 

その時目に入ってきた光景は、まさに貧困のスラム街そのものだった。

道には病人と死体が転がり、家の影には娼婦らしき女性が光を失った目で立っている。

 

ただそんなことに気を回せる余裕など何一つなく、走っていた先で見つけたそこそこ大きな川に飛び込み、

一心不乱で体と服を擦り、洗い続けた。

 

 

時期は春だったようで、川に飛び込んでそのまま体を冷やし死亡とはならず、体を綺麗にすることができた。

それでもやはり少し寒いので、服を枝に掛けて乾かしている間、日差しを浴びて暖かくなっていた大岩に齧り付いていた。

 

だんだんと体が暖かくなり、体の不快感も幾分がマシになったことで思考が動き始めた。

ここはどこで、自分は誰なのだろう。

川を覗き込み、自分の姿を見てみる。

 

そこには6歳くらいの男の子が映っていた。

汚れで醜くなってはいるものの、顔立ちは整っており、黒の紙と茶色の瞳が黒曜石のように淡く輝いていた。

 

だが何より、その姿形に、いや、その絵のタッチに、自分は覚えがあった。

 

それは、自分が、いや俺が、大好きだった...

 

「薬屋のひとりごと...?」

 

 

 

 




現時点での時系列

オリ主
6歳

羅漢
21歳(鳳仙と緑青館で初めて会う)

鳳仙
21歳(羅漢と緑青館で初めて会う)


あくまでざっくりとした時系列&年齢です。
間違っている場合は修正します。
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