ついでに旅行で江ノ島水族館と横浜中華街も。
次のライブもぜひ行きたいですね。
また今日から書いていきます。
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よければお願いします。
貴族の若君と思ったら、まさかの次期皇帝陛下でした。
こうして見てみるとやはり顔面偏差値が実に高い。イケメンというよりは、男前という言葉が似合う顔立ちをしている。アジア人とは思えないようなほりの深さだ。
こういうのをソース顔と前世では言っていたのだったか。
そんなことを考えつつ、負傷した足を揉んでいく。
按摩として2年になるが、ちゃんとした医療知識や資格を前世で取得していたわけではないし、この世界でもちゃんと学んだわけではない。
前世でじいちゃんばあちゃん、あと友人の体をマッサージしてあげたことがある程度の技術だ。そんな拙いレベルのマッサージでも、本人たちは気持ちいいと言ってくれていたし、こっちの世界でやってあげた人たちも喜んでくれていたため、まあ下手くそというわけではないと思う。
俺の按摩の最大の利点は反転術式によって体の内側から痛みとコリ・疲れを治すことができるという点だ。マッサージはやりすぎるともみ返しでかえって体に不調をもたらすことがあるし、完全に疲れを取れるわけではない。
確実にその人を回復させられるマッサージを提供できるという点が、俺の最たる強みだ。
脹脛を上から下に、ゆっくりと揉みほぐしていく。それと同時に手から反転術式を放出し、断裂した筋肉と神経を繋いでいく。按摩として反転術式の放出を何度も行ったことで、現在では細かなコントロールもできるようになっている。出力も痛みを和らげる小から、欠損部位を一瞬で直す大まで使い分けて行っている。
下手に出力を絞らず通常通り行ってしまうと、マッサージ以外の部分も直してしまって騒ぎになってしまうからだ。
今回は相手が次期皇帝ということもあるので、下手に直すとそのまま宮殿に連れて行かれて緑青館に辿り着けなくなる可能性がある。そのため完全には直さず、なんとか歩けるレベルの筋肉痛くらいにまで治しておく。
「はい、少しの時間ですがお加減はいかがですか?」
「...お、おお?おお!」
マッサージを終えた足をさすって、皇帝がゆっくりと立ち上がる。先ほどよりも痛みがだいぶ和らいだことに驚いたのか、その場で歩いたりちょっと跳ねたりして、具合を確かめている。
おい、いくら8割ほど治したからって飛び跳ねるんじゃないよ。
後ろで従者さんがヒヤヒヤしているぞ?
「すごい!完全に痛みがなくなったわけではないが、先ほどの燃えるような痛みではなくなっている!」
「あくまで応急処置ですので、まだ痛みと腫れはしばらく残ると思います。街まで行って、ちゃんと医師の診察を受けて、安静にしてくださいね?」
「承知した!いや、お主すごいな!見たところ私よりも10ほどは下の齢であろう?」
「そうですね。今年で8つとなります。」
「その年でこれほどの按摩の技術とは。うむ、今後が楽しみだな。」
めちゃくちゃベタ褒めだな。
あんまり褒められて仕えろとか言われても困るのだが。
そんなことを懸念していたら、案の定皇帝はこちらに対して、専属の按摩にならないかと打診をしてきた。
「どうだ?お主さえよければ、私のもとで働かぬか?これでも私はそれなりに裕福な商家の長男だ。それ相応の対価を払うこともできるし、住む場所も提供できる。悪い話ではないと思うぞ?」
まじかほんとに来たよ。これは少し面倒くさいことになったぞ。
何しろ相手は次期皇帝。頼む、の言葉は命令と同義である。断ればそれこそ首が飛ぶ可能性もある。原作でも猫猫が皇帝から梨花妃の病気の治療を頼まれた際、命令と同義であることを言っていた。
さてどうするか。
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しくじった。馬から落ちる瞬間、痛みで歪む視界の中で思わず私はそう思った。
父たる主上より命を受け、遥か遠方のこの地にて見聞と民草の暮らしを知るために任について暫く経つ。
次期皇帝として民草の暮らしを知る。それが重要であることは十分に理解している。
しかし、時期が悪かった。
我が最高の友であり、最愛の女でもある阿多の懐妊が分かって、一月も立たぬうちに辺境への任を申しつけられた。無論断れるわけなどなく、我が子を身籠る阿多から遠く離れた地に一人いくことへの寂しさと不安は、言葉では言い表せないものがあった。
「父になるなら、そんなしょげた顔を見せるな。笑われるぞ。」
阿多は強い女だ。私がいなくとも大丈夫であると伝えるために、わざとそのような物言いをしたのだろう。
...いやあいつのことだから割と本気で思っているかも知れぬが、そうに違いない。うん。違いない。
しかし、初めて子を身ごもり、産むことに対して一抹の不安がないなどあろうはずがない。
できれば、あと二月、せめて一月だけでも共にありたかった。
そのようなことをこの地に来てから常に思い続けて早四ヶ月、ようやく宮中へと帰還することとなったのだが、少し離れた場所に安産のご利益がある社があるとの噂を耳にした。いかほどの効果があるかわからぬが、戻る前に祈願をしておこうと思い、従者を一人だけ連れて抜け出し、祈願とお守りを手に戻っていた矢先のことだ。
飛び出した狐に驚いた馬を制御しようとした瞬間、足が燃えたかのような熱を帯び、同時に言いようもないような激痛が襲ってきた。
当然馬など制御できるわけもなく、振り落とされ、逃げられてしまった。従者は馬には乗っていなかったため、二人してこの人も通らぬ山道にて立ち往生することとなった。幸い日はまだ高いものの、それでもこの足で街になど戻れるわけもない。近辺に野盗や賊の話は聞かぬが、襲われるとも限らぬ。
背中に脂汗とは違う、冷たい汗が流れている感覚を感じながら、痛みに震えている時。そんな時に、彼奴がやってきたのだ。
「もし。どうかされましたか?」
痛みで霞む目に映ったその男は、齢10にも見たぬ童であった。太めの木の棒を杖として持ち、麻布でできた紫の衣を纏った子供。艶やかに光を反射する黒髪と、茶瑪瑙の如く美しい瞳が、なんとも言えぬ妖しさを放っていた。
こんな山の中で会うなど、もしや妖の類かとも思った。
「よろしければ、見てもよろしいですか?私は按摩をしておりまして。」
按摩?こんな子供が?
ますます怪しく感じられた。
しかし、痛みはひどくなる一方。このまま痛みに悶え、山の中夜を迎えるよりは、少しでも楽になるよう頼んだほうが良いと思い、按摩を頼んだ。
しかし、童が私の脹脛に手を添え、揉み始めた瞬間。その不安が杞憂であったと感じた。
......暖かい。それに、痛みがじんわりと安らいでいく。
童が一揉みするたびに、脹脛の火炎の如き痛みは炎、火とその勢いを徐々に徐々に失っていった。
代わりに、まるで太陽の如く優しい暖かさが、足全体を包み込んでいった。
宮中にも按摩はいる。しかし、このようなじんわりと広がる暖かさを感じることはなかった。
宮に使える選りすぐりの按摩師たちよりも優れた技術を持つこの童。
一体何者なのか、その疑念が胸のうちに湧いてきた。しかし、その疑念も広がる暖かさに包まれ、やがてどうでも良くなっていった。
この痛みが和らぐのであれば、些細なことである。
痛みは先ほどと比べると大きく落ち着いている。時折寝る前に感じる足の痛みほどにまでになっており、これならば今日の日暮までには街に着けるだろう。
「あまり動かれなさりませぬよう。あくまで応急処置ですので。」
痛みが緩和したことにはしゃぎすぎて、思わず注意を受けてしまう。身分を偽っているとはいえ、皇太子たる私が叱られるなど。なんともいえない感覚になる。皇太子たる私を諌めるものなど、宮中でもそうはいない。それゆえ、私の身を案じて注意してくれたこの童の言葉は、少し嬉しく感じた。
改めて、童の顔を見る。少し垂れた眉に、左目の下にある泣き黒子。そして黒曜石のような艶のある黒髪と瑪瑙の如き瞳。宮中でもなかなか見ぬ整った顔立ちをしている。このような童が一人旅をしているなど、それこそ人攫いに拐かされてもおかしくはない。その上按摩の腕も宮中の物たちにないものを持っている。
私は、童に私のもとで働かないかと提案をしてみる。あくまで今の身分は商家の長男坊という設定であるため、無理やり連れて行くことはできないが、できれば欲しいと思ってしまった。
「申し出は大変ありがたく存じます。しかし、誠に申し訳ございませぬ。この身は未だ修行の身。旅の中多くの人々の痛みと辛さを取り除き、按摩としてより成長することこそ、この未熟な身には必要なことと考えます。ゆえに、お断りさせていただきたく思います。」
「な、恐れ多くも若旦那様の誘いを断るともうすか!?平民の身分でありながら!」
童の話を聞いて、従者が思わず不満を口にする。
私も、無理強いをする気はない。しかし、なぜなのか理由は聞いておきたかった。
「私の元であれば、より按摩としての技術も名声も、今以上に高めることができよう。結果、多くの人々の辛さ・痛みを除くことに繋がると思う。それでも、私の元には来ぬか?」
童は顔をふせ、私の言葉に対して、次のように返した。
「確かに。技術も名声も、今以上に身につけ高められましょう。...しかし、商家のお抱え按摩となっては、無償で、あまねく人に按摩をすることは叶わぬでしょう。」
「商いとは、対価があって初めて人々に利を提供するのが本質であるからです。」
「それが悪いなどとはかけらも思ってはございません。しかし、どうしてもそこに来れる人々は金を払えるものになってしまうでしょう。」
「人目につかぬ場所にも、花は咲いているのです。私はその花にも、手を差し伸べてあげられるものとなりたいのです。」
...なるほど。『汎愛衆而親仁(ひろく しゅう を あいして にん に したしむ)』か。誰かだけを特別扱いするのではなく、全ての人々に対して、広く愛情を注ぐことが大切であるという孔子の教えだ。
童でありながら、その心意気はすでに成人、否聖人に近しいものがあるようだ。
これでは、こちらが無理に宮中に呼ぶのは難しいであろうな。
「...なるほど。そうか。確かに、そなたのいうことにも一理ある。」
「若旦那様!?」
「良い。無理に連れていったところで、本人にその意思がないのであればその力の半分も出せぬであろう。いや、出さぬ、が正しいかな?」
「...滅相もございませぬ。」
「とにかく、そなたの思いはわかった。無粋なことをした。許せ。」
「若旦那様?!!」
皇太子たる私が一平民に謝罪をしたことが、よほど応えたのだろう。従者が驚きと困惑の声を上げる。皇太子としては正しくはないが、今は一商家の長男坊なのだ。そう騒ぐものではない。むしろ私が何者かバレるではないか。
いや、すでにこの童はすでに気づいているのやも知れぬ。
それは、童にしかわからぬことだがな。
「さて。ではすまぬが代わりに街まで連れていってはくれぬか?何しろこの足だ。そなたの按摩にぜひ頼らせて欲しいものなのだが?」
でも、それはそれとして街に着くまではその腕をぜひ借りたいものだ。
もちろん、断らぬよな?
「もちろん。街までの間、お供させていただきます。」
童は、にこやかに笑って応えた。
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あ〜、びびった。なんとか切り抜けられたようだ。
断ってすぐ斬首なんて可能性もありえたからな。
その際は、一目散に逃げるつもりだったが。
何はともあれ、俺の答えで納得してくれたのか、それ以降皇帝から誘いの言葉はなく、一緒に街に向かうこととなった。
その間、皇帝は最近奥さんとの間に子供ができたこと。あと五ヶ月ほどで生まれる予定であることを話してくれた。
その時の皇帝の顔は、本当に嬉しそうで、こちらも思わず顔が綻んでしまった。
おそらく、時期的に奥さんは阿多妃で、その子供は任氏様だろうな。
皇帝との間に子をもうけていたのは、梨花妃と玉葉妃、そして阿多妃の三人だけだったはずだ。現在皇帝はおそらく16歳ほどの年齢だろう。であれば、その相手は阿多妃と考えるのが妥当だ。
しかし、阿多妃は任氏様を出産するときに皇太后の出産と重なってしまったため、出産の優先順位を下げられてしまい、結果子宮を失うこととなる。
また取り違えで皇太后の息子を実の息子として育てるものの、侍女頭である風明の与えた蜂蜜が原因で亡くなってしまう。
ぶっちゃけ、亡くなった皇太后の息子についてはなんともいえないが、阿多妃に長年支えた風明さんが意図せず赤子を殺してしまい、その結果処刑されるというのは見ていてなんともいえないものがあった。
聞けば、皇帝は今回奥さんのために安産で有名な神社?にいって、祈願とお守りを持って帰る途中で怪我をしてしまったとのことだ。
せっかくだ。これも何かの縁と思い、やれるだけのことをしてあげよう。
俺の反転術式は、通常とは異なり物に込めることもできる。効果は込める呪力量で変化するのだが、込められる呪力量は込める物の格で決まってくる。
例えばそこらの木の棒では、込めれて出力小の反転術式一回だ。肩こりを楽にするくらいの反転術式しか込められない。
今回は、俺が霊媒師として活動しているときに使っているお守りに反転術式を込めて渡す。出力大の反転術式を1回だけ込めておく。
ちょっと今回込める反転術式は、通常のものより少し変えておく。まあ、反転術式の範疇なので、問題はない。
念の為、任氏様と皇太后の息子さんの分で2つ渡しておく。
これで、風明さんの未来が少しでもいい方向に動いてくれたら、いいものだ。
「それでは、童よ。世話になったな。この恩はいつか必ず返すぞ。」
「滅相もございません。私は、私がやりたくてしたまでのことでございます。恩義を感じていただけるのであれば、どうかその恩を、他の方へ回し向けてあげてください。」
「...全く。短い間だが、お主は本当に童には見えぬな。もしや仙人ではあるまいな?」
惜しい。近いとこ行っているよ。反転術式しか使えない呪術師です。
「はは!仙人であれば、どれほど良いことでしょうな!そう言われるような按摩になれるよう精進して参ります。」
「うむ。期待しているぞ。もらったお守りも、ありがたく頂戴する。妻と我が母に確かに渡しておく。」
「はい。どうかお二人が無事、赤子を出産できますよう、お祈り申し上げております。」
「かたじけない。...それでは、達者でな。童。」
「はい。」
「...そういえば、そなたの名はなんというのだ?」
名前?そういや考えたことなかったな。
名前。...名前か。
「私の名ですか?...私の名は」
まあ、この姿に準えてこれでいいだろ。
「黒曜と申します。」
時系列
オリ主
8歳:危うく宮中エンドになるとこだった...
皇帝
16歳:次あったら皇太子の立場として確保しよう。
阿多妃
16歳:また騒がしくなるな。
羅漢&鳳仙
23歳:♡♡♡