準特級術師はカプ厨につき!   作:波間こうど

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 じゃがりこにハマっていると書きましたね。ブームは続いております。


第六話 その者自由につき

 

 生まれたときから誰よりも傑れていた。

 

 誰よりも恵まれていた。才能も、体質も、家柄も、頭脳も、顔も、何もかも持っていた。誰もが俺の顔色を窺う。そんな生活が嫌になって、俺は実家が近くにあって干渉される恐れのある京都じゃなく、わざわざ東京の呪術高専を選んだ。誰にも干渉されない場所に行きたかったからだ。

 

 外の世界を知りたかった。誰にも束縛も干渉もされない自由な世界を見てみたかった。我儘でも、どうせ誰も俺に勝てない。俺が一番強くて、世界は俺の思うままに回るのだとしても、それでも外に飛び出してみたかった。

 

 そこで俺は、大海(たいかい)の広さを知った。

 

「ん。これで今日27回目ね」

「…………」

「ほら、あとは夏油くんとやってね。ウチ休憩するから」

 

 両腕を投げ出すようにして地面に転がった俺は乾いた笑いが出てくるのを止めることができなかった。季節は十二月、吐く息が白く濁るこの寒空の下、投げ飛ばされて地面を転がった俺はその高く見える空に自分の前で何食わぬ顔で立っている男に目を向ける。

 

 九条(くじょう)詩刀子(しとね)。東京都立呪術高専の四年生で、この世にただ一人、準特級という役割を与えられた術師狩りのスペシャリストだ。禪院家がかつて所持し、今は失われてしまった特級呪具「天逆鉾(あまのさかほこ)」と同じ性能を有する術式、『天逆処調(あまのさかとこのしらべ)』を有する彼は、文字通り術師内最強の実力者である。

 

 こんなのが一般家系から生えてきたっていうんだから同期の(すぐる)然り、血なんて大したアドバンテージにならないんじゃないだろうか。コイツら普通は湧いて出てくるレベルじゃないはずなんだけど……。何があったら一般家系から生まれてくるんだよ。

 

「ん〜、やっぱ十二月ともなると寒いねぇ。今年の冬コミも寒波が予想される……」

「アンタまたあのトンチキお祭り行くわけ? 学習しないわねぇ」

「お、歌姫ちゃん。ご飯できた?」

「だから呼びにきたのよ」

「おっけー、それじゃあ今日の訓練はここまでにしよっか」

 

 長く切り揃えられた黒髪を靡かせながら、先輩は飯ができたことを言いにきた歌姫(こいつも先輩だが敬意の対象ではない)と一緒に寮に向かって歩き出した。そこを後ろから呼び止めるように声をかける。

 

「先輩、もう一戦だけ頼んでいい?」

「……君、少しは懲りたらどう? ウチもう疲れたんだけど」

「そんなこと言っても傑は先輩が鳩尾殴ったからダウンしてるんだもん。俺の相手できんのが今アンタしかいねぇーの」

「えー……ウチはもう休憩したいんだけど……ご飯まで歌姫ちゃんに膝枕してもらうから」

「しないわよ」

「え?」

 

 先輩が本当に信じられないみたいな顔をしてるけど、歌姫はもう呆れてるみたいだし、諦めて俺の練習相手になってくれないかな。

 

 というかコイツら恋人でもないのにやたらと距離感が近いのはなんなんだ……やっぱ、ヤってんのかな? でもいきなり部屋突撃しても漫画読んでたりゲームしてたりするだけだしな……そもそも夜以外いつ行っても歌姫の方が先輩の部屋にいるのどうかと思うけど。

 

「あと一戦だけ! もうちょいでなんか掴めそうなんだよ!」

「なんでウチが五条くんの気付きに付き合わなきゃいけないのさ……ウチ本当に疲れてるんですケドォ……」

 

 先輩が髪の毛に手櫛を通しながら言葉尻を伸ばして疲れたって態度を前面に押し出すが、俺は自分の意見を曲げるつもりはない。その様子を見て、諦めたのか先輩は顔を顰めた。

 

「ラストね……ほんっとにラストだからね」

「やっりぃ! だから先輩好きだわ。歌姫も見習ったらぁ?」

「馬鹿言わないでよ。詩刀子が体力お化けなだけで私がアンタらの相手ずっとできるわけないでしょうが」

「……ウチ今さりげなくディスられた?」

 

 不服でーす、と言った顔をしている先輩の隙を伺うように体を半身に構える。……モデルみたいに腰に手を当てて立っているだけなのに隙がなさすぎる。

 

 傑が初任務の際に感じたという常在戦場。

 

 それもおかしなことではない。この男は、ただその場にいるだけで常に戦場にいるかのようないるオーラを醸し出している。話せばそのオーラが決壊することが多いけど、それでも……。

 

「どしたん? 来ないならウチからいくけど」

「……冗談。先輩から来てもらうとか流石に礼儀がなってなさすぎるでしょ」

「え、そういう礼儀みたいなのしっかりしてるタイプだったっけ?」

 

 はにゃ? と首を傾げる彼の顔は男とは思えないほど可愛らしいが、その体が纏う緊張感が途切れることはない。少しくらいは油断しろよ。

 

「じゃあ、いくよ」

「いつでもウェルカーム。かかってくるがいいゾ」

 

 お言葉に甘えて俺は地面を蹴り付けて一気に加速した。

 

 距離感を詰めて打撃戦に持ち込む。今まで先輩と半年以上組み手をしてきてわかったことだけど、先輩は空手的な打撃の要素と、柔術的な投げの要素の二つを融合させたような戦い方を好む。

 

 打撃の方も警戒すべきだけど、それよりも要注意なのは投げだ。組まれたらその時点で詰む、だから間合いを上手く取りながら戦うのがセオリーだけど……先輩の異様に長い手足がそれを許さない。俺の攻撃が当たる距離感なら、先輩の腕や脚は俺に届く。

 

「なら打撃でいくしかねぇよな!」

「んー、ずっと思ってるけど潔すぎない?」

 

 グンッ! と腕をしならせて拳を先輩に叩きつけんと引きつけた。先輩がようやく腰から手を離して防御のモーションに移る。

 

 そこが、チャンスだった。

 

「オッッッラッッ!!」

「お、」

「これ、受けんのかよ……!」

「おぉ、」

「ッッッ!!」

「あー……」

 

 拳をフェイクとして繰り出したのは卍蹴り、上半身を倒して死角から蹴りを放つ蹴り方だ。それを両手で受けた先輩は俺の体が目の前にないせいで一瞬判断に困ったらしい。つーか、なんで咄嗟にガードできんだよ。

 

 だが、俺の目的はその先にある。ゾ 俺はそのまま蹴り脚をを基点として体を捻って両足で先輩の両腕を封じてしまった。そして両足を使って先輩の体を固定し、腹筋を収縮させる。一瞬のうちに両腕を使えない先輩に接近して拳を握りしめた。拳を思いっきり顔に打ち込む。

 

 獲った!! という確信が頭によぎって。

 

 ……拳が届くよりも早く、視界がぐるんと回った。次いで、顔に強い衝撃、そして痛みが襲い掛かってくる。身体から力が抜けて地面に転がってしまう。

 

 ヨロヨロと体を起こすと先輩は何事もなかったかのように地面に立っていた。……何が起こった?

 

「うん。凄い動きするねぇ。曲線的でびっくりしちゃったよ。ごめん、つい強めに蹴っちゃった」

「蹴……?」

「うん、蹴」

 

 先輩は俺の手を取って立ち上がらせると、俺のことを吹き飛ばした仕組みを説明してくれた。曰く、バク転して俺の拳をからぶらせながら視界を動かしてバク転のついでに俺の顔を蹴り飛ばしたということらしい。なにそれ、それが人間の動きかよ。

 

「はい。これでおしまい。ご飯食べよ〜、一応硝子ちゃんに見てもらいなね。……その前にシャワー浴びたいな。でもそれより疲れちゃったからまず休憩……」

「アンタがそんなに疲れてるの見ると五条の方のガッツを素直に尊敬するわ。今日は何戦したのよ」

「28。無敗だよ無敗。すごくない? 何回かヒヤッとしたけど。まだ若いもんには負けんよ」

「硝子に担がれて保健室に運ばれてきた夏油の分と合わせたらアンタ今日50戦近く模擬戦してんの? 後輩育成に熱心ねぇ」

「でしょ? 褒めていいよん。あ、階段登るの怠いや。歌姫ちゃん、膝枕ぁ」

「嫌よ。汗だくじゃない」

「……五条くんのせいなんだケド! 歌姫ちゃんに嫌われたらどうしてくれるの!」

 

 プンスコと怒る先輩はまだ本気を出してない。本気を出さなくても俺を御せるのだ。傑と合わせて都合本日累計49連戦。その上で無敗……俺たちは術式が使えないとはいえ、先輩も使わないのだからイーブンである。マジでバケモン。

 

 五条家次期当主。術式を使わないって条件の中での戦闘とはいえ、これで通算1200戦全敗。笑えてくる。どこまで強いんだよコイツ。

 

 しかも当人は息すら乱してない。それならまだいい、服に汚れすらついてない。化け物みたいな存在だ。俺よりも格上の存在、多分特級術師九十九由基にすら勝る体術を持った、俺の知る限り、最強の術師。

 

『坊ちゃんは呪術界を統べるお方です』

『禪院や加茂に負けない、そんな英才教育を行います』

『悟様の術式も体術も歴史上でも比類なき天才です! きっと最高の御当主になられますよ!』

 

 そんな言葉をかけられて育てられてきた。天狗になったわけじゃないけど、自分でも自分が弱いだなんて思ったことがない。この術式に、六眼を合わせて生まれてきた江戸時代以来の才能。俺が一番強いと信じて疑ってない。それは今も変わらない。きっと才能は俺の方が上だ。

 

 それでも。

 

「ん? なに? 五条くんもいる? チュッパチャップス」

「……なにしてんの?」

「なにって……歌姫ちゃんを説得して膝枕してもらってんの」

「交換条件は?」

「ダッツ」

 

 新しい包み紙を開けて口の中に球体の飴を放り込んでコロコロと転がした先輩は、俺の方を見る。その瞳は日本人特有の至って普通の黒目なのに、吸い込まれるみたいで——。

 

 呪具がなけりゃ4級呪霊すら祓えない。それでも、この男が今の所、「最強」の座に一番近い。

 

「……いやぁ、そろそろいいかな?」

「いいんじゃない? 私は別に関わってないし」

「そんなこと言っちゃってさぁ。ウチのこと手伝ってくれたじゃん」

「アンタが勝手に巻き込んだんでしょーが」

「いひゃいいひゃい、頬っぺた引っ張らないで」

 

 もうこの半年で見慣れた二人の漫才を見つめる。やっぱりこの二人仲良すぎると思うんだよな。なんか漫画の中から出てきたみたいな、そんな感じがする。別に漫画たくさん読んでるわけじゃないから例えが難しいけど……やっぱりヤっただろコイツら。

 

「それじゃあちょっと休憩もしたし、ご飯食べに戻ろうか。あんまりにも遅すぎたらご飯冷めちゃうしね。寮母さんを悲しませるやつはウチが全員叩き潰す」

「洒落にならないからやめなさい」

 

 重い腰を上げるようにして立ち上がった先輩が俺の方に目を向ける。そしてクイッと親指を立てた。

 

「五条くんご飯いこーぜ」

 

 

  × × ×

 

 

 食堂へと歩く足取りは軽い。俺の、というわけじゃなくて先輩のではあるけど。先輩はルンルン気分といったような顔でスキップしていた。高専の老朽化した床がガシガシと音を立てる。

 

「いや〜、ご飯楽しみだなぁ〜」

「ちょっと、床軋んでるから、跳ねないでくれない?」

「だってご飯楽しみだからさぁ〜、ウチお腹空いてるのよ」

「ガキかよ」

「ガキだけど何か?」

 

 俺と歌姫にガキ扱いされてなおヘラヘラしてる先輩は食堂が見えてくると少し足が浮ついた、よっぽど早く飯が食いたいらしい。

 

「それじゃ、ウチが扉開けるね!」

「……もう、早くしたら?」

「言われずとも!」

 

 先輩が取っ手に手をかける。そして勢いよく扉を開いた。見慣れた食堂にはもう既に傑と硝子が──。

 

「五条くん誕生日おめでとう〜!」

「は?」

「ほらほら、この襷掛けて、あと誕生日席座って!」

「それと、悟。パイだよ」

「え、あ? ブフッ!」

 

 寮の食堂に入るとクラッカーが俺のことを出迎えてくれた。垂れ幕には「五条悟生誕16周年」の文字と、やけにカラフルにデコレーションされた食堂は折り紙やら風船やらが見える。サッサと身繕いでもされるみたいに襷をかけられた俺は所謂お誕生日席に座らされると、そのまま流れるようにパイを顔面に食らった。

 

「…………」

「ハッピーバースデーってやつだね、五条くん!」

「プッ……ふふ、ククク、似合うじゃないか悟……」

「五条髪だけじゃなくて顔も白くなってるじゃんウケる」

「これはちなみにウチの案だけど、夏油くんノリノリだったからウチのせいじゃないってことは言っておく」

 

 みんなの顔が見える。その顔一つ一つが今年出会ったばかりのもので、実家の奴らなんかよりも仲は浅いはずなのに、それなのに、こいつらと過ごしてきたこの半年が、すごく大事な物のように感じる。大事なものだと感じるから、こんなにも——。

 

 パイのクリームを一筋の涙が流した。自分でも気がつかないうちに涙が流れてくる。

 

「あれ、なんだこれ……なんだ……?」

「え゛っ」

 

 涙が溢れる。ポロポロと溢れて、流れていく。一粒一粒が、目の前を霞ませて仕方がない。嗚咽こそ出なかったものの、なんでこんなに涙が出てくるんだろう。なんでこんなにも俺は涙を流してるんだろう。なんでこんなにも……。

 

 苦しい? 痛い? 切ない? 全部違う。

 

「な、泣かせた……」

「九条先輩、責任とってください」

「え!? これウチが悪いの!? 嘘でしょ!? 実行犯は夏油くんじゃん!」

「五条家次期当主を泣かせるとか、五条家を敵に回すようなものね。今後術師として生きていくのは大変なんじゃない? 海外とかに飛べば?」

「歌姫ちゃんはなんでそんなに冷静なの!? ウチがいなくなってもいいの!?」

 

 ……俺のことをほったらかして騒ぎ出すこいつらがどどこまでも愛おしくて、この感情を定義づけるならなんなんだろうか。自由はここまで素晴らしいのだろうか。

 

 自由は自由足り得てるから、幸せなのだ。

 

 どうやら俺は、この自由を満喫しているらしい。あんな退屈な日常よりも優れた日々。その証拠に、この涙は、嬉しさが溢れたものだったようだ。溢れて、零れて。

 

「プッ、ハッハッハッハッハッ!!」

「とうとう、悟が壊れた……」

「やっぱりお縄についた方がいいんじゃない?」

「ウチが悪いの? 確かに企画立てたのはウチだけどさぁ……おっかしいな〜……ウチの予想では夏油くんと揉める……もといイチャイチャするはずなのに……」

 

 ブツブツと言ってる先輩的には俺が思いがけない出来事で泣いたと思っているらしい。勘違いも甚だしいな。俺がこの程度で泣くわけないだろ。これは目にクリームが入ったとかそういうのだ。

 

 この雰囲気を誤魔化すためにも俺は照れ隠しの言葉を咳払いを一つしてから溢した。

 

「……で、誕生日ってなったらプレゼントだよなぁ。先輩はよっぽどいいの持ってきてくれたんだよなぁ?」

「えぇ……ウチが誕生日プレゼントなんて用意してると思う?」

「硝子はブランド物の財布買ってもらったって言ってたけど」

「そうなんだけどね。うーん……まぁ、用意してるけどぉ……そんなにハードル上げられると超えられるか分かんないなぁ」

 

 ゴソゴソと先輩が何やら取り出す、期待は別にしてないけど、それなりのものが来ると見込んでふんぞり返っていると、先輩が取り出したのは一枚の雑誌サイズの本だった。

 

「はい。夏油くんの写真集」

「えっ」

「アハハハハハハ!!」

「ポロリもあるよ」

「ぶわっはっはっはっは!!」

 

 俺は手渡された親友のブロマイドを見て校舎が揺れるほどの大爆笑をしてしまった。傑が見たことないほどに顔を赤くして立ち上がる。その顔は知らないって様子だな。なんで自分でも知らないうちに写真集作られるんだよ。

 

「九条先輩!!」

「え、写真撮るよ〜って撮ってたじゃん」

「普通に思い出とかアルバムくらいのノリだと思うじゃないですか!」

「ノリノリだったくせにぃ〜、ウチ的には12ページとか渾身の出来」

「……九条先輩は強くなれって言いましたね。それは、こういうときに、大事な物を守るためだったんですね」

 

 傑が呪霊を展開した。それを見てようやく思ってるよりも怒っていることに気がついたのか、先輩も驚いたような声を上げた。本人的にはノリノリだったし良いだろって思ってるらしい。馬鹿すぎるだろ。俺でも自分の写真集……作るだけならまだしもプレゼントにされるのは恥ずいわ。

 

「表に出てくださいよ」

「ウチなりのジョークじゃんかぁ!!」

 

 傑の手持ち呪霊が先輩に襲いかかる。それを障害物を使って器用に避けながら、先輩は謝罪を何度も繰り返していた。その全てが「話せばわかる」みたいなもので、どう考えても舐めている。犬養毅? つーか、こんな狭いところで呪霊と鬼ごっこするな。

 

「あ、雪……」

 

 硝子が窓の外を見てポツリと呟いた。外は確かに雪が降っていて、街灯と月の光に照らされてチラチラと光った。別に雪が降ったことは関係ないだろうけど、アラートが鳴り響く。というか普通に傑が呪霊を出したことによるアラートだ。校内に呪霊が侵入したことを示す警戒音。マジで雪と関係ねぇじゃねぇか。

 

「傑!! 校内で呪霊を出すなと何度言えばわかる!! ………………歌姫、なんだこの惨状は」

「あ、夜蛾先生。今馬鹿と夏油が追いかけっこ始めたところです」

「またやらかしたのか? あの馬鹿は」

「はい。馬鹿ですよね」

「ちょっと! 歌姫ちゃんもヤガセンも! ウチがこんなに必死になって走ってるのが見えないわけ!? 早く止めてよ夏油くん!!」

「どうせお前が悪いんだろう?」

「そんな殺生な!!」

 

 俺が実家を飛び出して初めての誕生日。

 

 それは粉雪とアラート、それからクリームに包まれて。

 

 心の底から笑える、そんな誕生日になった。

 

 ……傑の写真は全部謎に凝ったアングルで撮られていて男の俺がいうのもなんだけどやけにこう、扇情的で魅惑的な姿で撮られていた。

 

 ……ダメだろ。普通に発禁だわ。

 

 あの先輩は何を思ってこの写真集を俺に渡そうと思い至ったのだろうか、やはり馬鹿なんだろうか。そんなことを思った冬の日、16歳の誕生日はこうやって、騒がしく過ぎていく、騒がしく、楽しく。

 

 





詩刀子「喜ぶかなぁ……と思って……上手くいけば意識とかしてくれないかなぁ……と思って……イチャイチャしないかなぁ……と思って……」

 如何でしたでしょうか、毎日投稿も慣れたものです(大嘘)

 いつもたくさん見てくれてありがとうございます。これからもこの物語を続けていきます。高く評価してくれて、お気に入りもたくさんつけてくれて嬉しい。ありがてぇんだ……そういう一つ一つの行動が創作者を突き動かす……ありがとうございます! これからもよろしくお願いします!!
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