D.C.Ⅱ.C.E. ~ダ・カーポⅡ チェンジエンド~   作:Masty_Zaki

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短めです。


生徒会の仕事は朝から。
音姉ってやっぱ結構無理してたんだな。


少し変わったいつもの朝

12月17日

 

……。

朝か……。

ゆっくりと意識がはっきりしてくる。……が、なんか体が重い。

 

「んん~、なんか苦しい……」

 

目を開き、上体を起こそうとする、が、何かに拘束されたかのように動けない。

 

「す~、す~」

 

……。

実際に拘束されていた。腹回りをがっちりホールドされていた。音姉だった。制服だった。

 

「おい、音姉、音姉ってば」

 

体を揺する。

 

「ん、んん~」

 

さて、どうしたもんか。辺りを見渡す。目覚まし時計が目に入った。とりあえず置いてはいるが、自分で起きられる為、使ったことはない。これを使おう。

現在、6時13分12秒。アラームを6時14分にセット。

6時14分まで、あと40秒。

笑うな、まだ笑うな……。

あれ、なんかデ○ノートっぽくなってるな。

 

10、9、8、……。

 

あと3秒……。

 

2、1……。

 

「40!!」

 

PIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPIPI!!!!!!

アラームがけたたましく鳴り響く。

 

「わわわわっ!!」

 

音姉がびっくりして跳ね起きる。

 

「おはよ」

 

「う、うん、おはよ……」

 

音姉は目をぱちくりさせている。混乱しているのだろう。

とりあえず訊くことは訊いておく。

 

「……なんで俺のベッドに入ってたの?」

 

「えっとね、光くんが生徒会の仕事を手伝ってくれるって言ったから、つい嬉しくなっちゃって、朝一緒に学校行こうと思って、起こしにきたら、光くんが暖かそうに寝てたから、気持ちよさそうだなって……」

 

音姉が口ごもる。んで、顔を真っ赤にする。

 

「んで、とりあえず布団に入ってみたら眠くなって、ついうっかり寝てしまった、と」

 

音姉がこくんと頷く。まったく。なんかちょっと嬉しかったじゃねぇか。

 

「そ、そういうことだから、早く起きてっ」

 

「お、おう」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

~音姫side~

 

まだ日が昇って間もない時間帯、準備を終えて光くんと私は桜並木を歩いています。

 

「……なぁ、音姉」

 

「なぁに?」

 

「由夢と義之、今日遅刻する気がするのは俺だけなのかな……」

 

「大丈……心配だね」

 

確かに、由夢ちゃんも義くんもぐうたらだからね。

義くんの場合のあれは筋金入りだけど。

 

「ところで光くん」

 

「ん?」

 

「もうクリスマスパーティーまであと1週間しかないのに、催し物間に合うの?」

 

「さぁな。でも、間に合わせるしかないだろ。俺も全力でサポートしないとな」

 

光くんのクラスの出し物の進捗状況は、出だしからしてあまりよくない。

計画を始めたのがほんの昨日だっていうものだから、1週間でできるかと聞かれて、はっきり出来ると答えられるはずがない。

 

「本当に、ごめんね?」

 

光くんはクラスの出し物に生徒会の手伝い、さくらさんの学園長の雑務もこなさないといけない。その負担は常人では裁ききれないはずだ。

それをすると言っているのだから、光くんは本当に優しいんだなって思う。

 

「いや、いいよ。自分で決めたことだし。何より、音姉やまゆき先輩たちにもクリパは楽しんでほしいからな」

 

「うん、ありがと♪」

 

ほんと、優しいな。

光くんは、かっこいいし、優しいから、女の子たちから人気がある。その証拠に、彼は、月島さんや雪村さん、花咲さんに白河さん、と、色々な女の子に囲まれている。それだけじゃない。密かに『弓月光雅』には、たくさんの女の子のファンがいる、と聞いたことがある。もちろん、鈍感な本人は気付く気配すらない。

……が、光くんもやっぱり1人の男の子。

好きな人とか、いるのかな……。

 

「それにしても、やっぱ寒いな」

 

「そうだね、それじゃ、えい♪」

 

光くんの腕に抱きついてみた。こうすればあったかいから。

光くん、喜んでくれるかな?

 

「いや、あの、音姉?」

 

「ん?」

 

「なんでこうなる?」

 

「あったかいでしょ?」

 

「いやまぁ、温かいんだけどな?その、なんというか……まぁ、いいか」

 

「えへへ~♪」

 

今日も1日、頑張るぞ!

 

~光雅side~

 

えっと、なんか拙いです、非常に拙いです。

……いや、姉弟が仲がいいのは嬉しいし有難いことなんだけどね、なんていうか、その……ってなんか音姉すごく嬉しそうな顔をしてるし。こりゃ無理に引き剥がしたりは出来そうもないな。

そういえば、音姉は生徒会長で才色兼備。成績も優秀で俺以外には誰に対しても平等で、それこそまさに聖人君主なんじゃないかっていうくらい慈悲深い。人気もものすごく高い。その証拠に、俺が音姉と会話をしてるだけで周りから呪詛の声が飛び交ったり、殺意のこもった視線の矢の嵐が襲ってきたりするわけで。

由夢共々学園ではななかレベルで人気があるというのにもかかわらず、浮いた話は全くない。

……ってか、好きな人とかいるのかな?ちょっと興味あるな。

由夢は、……まぁ、アレだ。頑張れ。

今回クリパの件で生徒会の手伝いをすることになったので、音姉との接点はまた増えることになる。

ちょっと観察してみるのも面白いかもな。

 

「なぁ、音姉」

 

「ん?」

 

音姉が上目遣いで返事する。

 

「その、あれだ。仕事、頑張ろうな」

 

「うん♪」

 

音姉の笑顔は朝から輝いていた。




美少女転校生と衝突。
復讐に燃えるロボットの目付け役を担当。
主人公にはトラブルはつき物である。

――それが、青春物語というものじゃないかな。

次回『増えるのは、仕事と仲間、あと厄介』
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