最近三話更新がデフォって来ている様な気がして来ました。
ま、まぁ、偉大なクーガーの兄貴も速さを信条としてますし多少はね?
第百十六話 巨人墓場再び
二度目となる巨人墓場、此処はあいも変わらず死の瘴気が充満しているな。
照らす光を使用しながら周りの索敵を開始する。
目の前には巨大な骸骨、恐らくは巨人の骨格だろう、アノール・ロンドで戦った巨人兵士と背丈が似通っている。
光波を飛ばしても良いのだが、どうやら闇霊が侵入して来ているらしく、何時もの不快感に襲われている。
姿が見えない為、出来れば闇霊相手に手は晒したくは無い。
初見殺しのアドバンテージは大きい為、それを失わないように、手の内を温存しながらあの骸骨を倒す事にする。
盾の裏に貼り付けた火炎壺、それを彼の後ろへと放物線を描くようにして投擲する。
丁度良く頭を越え、骸骨の後ろで爆煙が巻き起こる。
彼が釣られてそちらに振り向いた瞬間に、一息に踏み込んでアルトリウスの聖剣で叩き斬る。
抜かりなく周りを見渡すが、どうやら闇霊はまだ近くまで来ていないようだった。
取り敢えずは聖剣を背負い直して先に進む。
此処の連中には通常武器が使用できるため、本当に楽に進む事が出来る。
篝火が見える位置まで移動したのだが、丁度その行く手を塞ぐがのごとくに闇霊が立っていた。
森で出会った仮面が持っていた大鎚、それを担いだ山賊姿の男、手足には鋼のような手甲と具足が装着されている。
後は顔のような装飾の施された小盾が付けらている事くらいか。
目の前の男の装備を一通り物色した後、小手調べに杖を取り出してソウルの槍を放つ。
彼はフォースだったかな?、そんな名前の奇跡を発動して槍を弾き飛ばす。
この程度は出来るみたいだな、じゃあ次だ。
盾の裏の火炎壺を取り出し、彼の顔に向けて投げつける。
フェイントも何もかけなかったから、当然の如くに回避されるが、それを見越してナイフを投げる。
回避先の候補全てにナイフをばら撒き、その内の一つが見事彼の右腕に引っかかる。
それによって、彼が右手の武器を取り落とすと同時に、彼の懐まで一気に踏み込む。
腰の混沌の刃に手をかけ、居合い抜きを放つ。
彼は驚愕の表情とも、恐怖の表情とも取れる顔をしながらも左手の盾を刃の軌道に滑り込ませる。
その彼の反応に合わせて、途中まで抜刀していた刃を再び鞘にしまい、再度、居合い抜きで盾ごとその左腕を斬り落とす。
目の前の闇霊は、最後の抵抗にと槍を取り出してきたが、その切っ先を踏み付けて柄を圧し折り、首を刎ね飛ばす。
闇霊が消滅するのに合わせて、篝火に触れておく。
念の為の点火なので対して意味は無い、要は保険だ。
照らす光によって索敵範囲が広がっている為、犬のように地面に四つん這いになっている巨人骸骨が居るのを発見した。
彼は犬のように、俺の匂いを嗅ぎつけたのか、勢い良く突っ込んできた。
飛びかかって来た彼の身体をパリィし、その突進の軌道を変える。
軌道を変えられた犬骸骨は、俺の横をすり抜けるようにして崖から転落して行った。
公爵の書庫での猪をパリィした際の応用だったが、上手くいって良かったよ。
奥に向かって歩みを進めようとすると、目の前を大きな矢が通過する。
耳を澄ませると、キリキリと弓を引くような音が聞こえている、恐らく竜狩りの弓のような大型の弓だろう。
彼方からの攻撃は闇に包まれた場所からな為、その襲撃者を目視する事は出来ない。
取り敢えず、襲撃者の位置を確認する為の第二射を待ちながら、ソウルからゴーの大弓と大矢を取り出しておく。
そうして放たれる第二射、その軌道から彼との大凡の距離と位置を割り出して、改めてゴーの大弓を構える。
目を瞑り、全神経を聴覚に集中させて行く。
イメージするのは、鷹の目の一撃。
盲目の彼がカラミットを撃ち落とした姿を手本としながら大弓の弦を引いて行く。
彼方から聞こえる弓の弦を引く音に合わせて、位置を微調整しながら、第三射が放たれる前に此方からも撃ち返す。
コレは鷹の目の愛用した物だ、その一撃は絶大で、骨が砕け散る音が聞こえてきた。
当たり、だな。
実際に見た訳では無いが、恐らくは直撃だろう。
手応えは有った、それはとても感覚的な物だったが、同時に確信めいた物だ。
大弓をしまいながら、今度こそ先に進むために歩みを進めていった。
イザリスはもう爛れから放浪者と共闘させて二人で無双しよう(提案)
グウィンまで速攻で行けるから構わないよね(白目)