不死の英雄伝 〜始まりの火を継ぐもの〜   作:ACS

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魔改造ニト剣の性能はゆっくり考えたいので、イザリス終了時まで未定です。

みんなでかんがえたさいきょうのけん、これを目指して頑張りましょう(白目)

強力な性能な反面、相応のデメリットを付ける必要が有りますが。

後、既にゴーに会ってるのでミミックの中身が変化しています。



不死の英雄伝 87

第八十七話 縛られた者

 

 

下に居る九体の住人達をどう処理するか、その答えは俺の手の中にあった。

 

 

さっきのミミックが落としたあの人面、コレは声のような音を発する代物だ、ソレを利用して此処を切り抜ける。

 

 

幸い、階段を降りきった場所の左側に別の部屋に向かう通路らしき物が見えている。

 

 

音送りの方が効率的だろうが、此処まで来て引き返すのは出来ればしたくは無い。

 

 

単純に道中の敵が強く、それの処理が面倒なのと、記憶している魔術を態々取り替えてまで覚える必要は無さそうだからだ。

 

 

光波の爆風やソウルの槍の着弾の際の爆発音で誘導する方法もあるが、今回は魔術師が居るため、魔力の収束で此方の位置を勘付かれてしまう。

 

 

そう考えると、音送りも得策とは言い難いな。

 

 

ソウルから人面を取り出し、手すりの上から出来るだけ彼らから遠く離れた場所に向けて投げる。

 

 

地面にぶつかった衝撃で人面が声を発し、周囲に居る住人達の視線を一点に集める。

 

 

その隙に階段を飛び降り、左の通路に転がり込む。

 

 

暫く隠れて居たが、追っ手が来ることはなかった。

 

 

どうにか凌いだか。

 

最悪、この狭い通路で一戦交える覚悟はしていたけどね。

 

 

此処なら魔術師の援護を制限出来るため、竜狩りの槍を持って後退しながら槍を突いていればまず死にはしない。

 

 

 

何体か誘い出して処理しておこうかと思ったが、藪蛇になりそうだったので止めて、先に進む。

 

 

階段を上って道なりに進みながら、如何にか彼らをやり過ごして此処を突破出来ないかを考えて行く。

 

 

あの数を魔術も無しに相手にするのはかなり骨が折れる。

 

この道も途中から途切れてしまっている、正面から当たるしか無いのだろうか?

 

 

来た道を引き返していると、暖炉の灯りが目に映る。

 

丁度そこは、飛び移れそうな場所だった。

 

これ以上の収穫は無さそうだったので、そちらに飛び移る。

 

そこには市民が周囲を徘徊していたようで、着地と同時に目が合ってしまった。

 

 

左手の竜狩りの槍で市民を貫き、彼を消し炭にする。

 

側にあった宝箱を月明かりの大剣で斬りつける。

 

 

またもやミミック、もう慣れてきたため彼が立ち上がった際に光波を口の中に叩き込んで消し飛ばす。

 

 

彼が吐き出した物、それは新たな魔術書だった。

 

 

闇の霧。ウーラシールの魔術師が狂気に見出した深淵の魔術、闇の霧を発生させる。

 

人間性に近しい筈の闇の霧は、人にとっては恐ろしい毒となる。

 

多くの人が、よく人を蝕むがのごとく……。

 

 

この研究資料には人間性についてが記載されていた。

 

人間性は人の魂その物。

 

不死人はそれを取り込み続ける事で新たな命を宿し、永遠に死ぬ事は無い。

 

ならばその性質を利用して、人間性に限りなく近い猛毒を送り込めれば、彼らは抵抗出来ずに身体を蝕まれるのでは無いだろうか。

 

 

この魔術書がある事を考えると、当たり前だが研究は成功を収めたのだろう、寧ろ成功し過ぎたようだ。

 

 

この霧は目的した性能とは大きく違っていて、人間性を汚染する力も兼ね備えてしまったらしい。

 

 

その所為で、この霧はあらゆる生物の脅威になった。

 

 

残りの頁はこの霧を創り出してしまった事への後悔の念が書き綴られていて、収穫が無さそうだったので読むのを切り上げる。

 

 

辺りを見渡して行くと、屋根の上に出れるようだ。

 

何とか彼らをやり過ごせたな。

 

そのまま進んで行くと、昇降機を発見した。

 

それを起動させ、その先が何処に繋がっているのかを確認する。

 

 

昇降機の先は、篝火の直ぐ近くだった。

 

 

闇術を覚えるかどうか悩んだが、深淵の力を得ている彼らには効果が薄いだろうと考え、そのまま先を急ぐ事にし、昇降機を降ろして行く。

 

 

目の前には二体の市民、更に奥には二体の魔術師が居る。

 

 

月明かりの大剣に結晶のエンチャントを施し、光波を二つ飛ばし、奥の二人を消し飛ばす。

 

 

その爆音に反応した市民を斬り捨て、奥へと向かう。

 

そこで俺を待っていたのは、全身を鎖で縛られた者だった。

 

 

その鎖には囚人の足に付けられている鉄球のような物が繋がれている。

 

彼も俺を見つけたようで、重い身体を揺らしながら此方に向かってきた。

 

 

先手必勝。

 

光波を迷わず叩き込み、彼を消し飛ばそうとしたのだが、彼は止まらず、その巨大な鉄球を振り落としてきた。

 

 

横っ飛びで回避し、鎖を両断しようとした時だった。

 

 

急に後頭部に衝撃が走り、身体が消滅しながらもそちらを向く。

 

赤い鎖の男、それが俺の後ろにいた。

 

もう一体居たのか……。

 

此奴は、厄介だな。

 




ビーファイターが懐かし過ぎて一気見してました。


マジでかっこいい。

特撮が苦手な私も大好きな作品です。

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