MNU サモンライド・ラストコール   作:黒影時空

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永遠の最終話「そうして私たちは永遠に理想へ」

 

 一日が終わり、また一日を繰り返す。

 春から冬まで同じサイクル、変わらない日常と溢れ出すイベント。

 響だけではない、色んなところで前から作られていたカップル達が自分だけの日常をこれまで余裕がなかった分、満喫したり……これまでと組めなかった仲間や関係者とも関係を構築していく。

 

 そんな無限に広がる世界地図を雲の上という如何にも夢のような空間でたそがれている莫だったが……そこにようやく現れた彼にとっての因縁であり始まりでもある男。

 

「今更なんの用だ? ノクス、もうクライマックスは目前だぞ」

 

「万津莫、お前がこの流れを作ったのか」

 

「俺もある意味では導かれたみたいなものさ、本当にこの道を選んだのは響達みんなの意見が一致したからだよ」

 

「ジークがたくっちスノーとやらを召喚してから流れが誘導されたように見えるが」

 

「ジークが楽しんだという意味ではそうなかもしれないな、しかし俺達は彼らに比べたら赤の他人、それだけで……決められるほどの力はない」

 

 莫はノクスに何を言われても淡々と返す、諦めているのか結果を受け入れているかのようだ。

 元々莫とノクスは従来の1号2号のような信頼し合ったバディとも絆を深めた盟友とも訳が違う特殊な立ち位置だ、ノクス自体許されざる道を歩く一匹狼のような、アウトロー的な立ち位置なこともあるが互いに背中を安易に預けるような関係性でもなく……当然、まだこの結果に納得いってない。

 

「アレはなんだ……繰り返す、『アレ』はなんだ?」

 

「……さすがにドリームラーニングとかの教育を施していただけはあり、理解していたか、たくっちスノーのことだろう?」

 

 そして莫はノクスに真実を伝える。

 勘違いしないでほしいのは莫以外もこの件はわりと理解している、知ってる人もまあ何人かいる。

 だが……それでも記さなくてはならない、ノクスが納得できなくても理解させるために。

 だからこそ彼らは付き合いきれないとなったことまで。

 

 

「……『疑似人格プログラム』、それがたくっちスノーの本体だ」

 

「おおよそ内容は理解できる、奴は生物ではないからな……そういった心を再現して生き物のように見せているのか?」

 

 ノクスの黙々とした予想に対して莫がニヤリと笑うように近付いて話を付け足すように詰め寄る……そのあと耳打ちする。

 

「心を再現していない、一時期の夢では調査をしていたから分かったことだが……『空気を読んでいる』にすぎないんだよ」

 

「何? 空気を読む?」

 

「ノクスも見ていたはずだ、B世界線たくっちスノーが議論に参加した時の、手のひらを返したような態度の変わりようを……」

 

 まさに『豹変』という単語が正しいくらいの、まるで飄々とした青年のようかと思ったら話題が変わるとかつて時空犯罪者だった時のような適当で自己中心的な態度を取るようになった……あれは本性を見せたのとはまた違う、人格ではないがプログラムが善側っぽく振舞っているのともまた違う、この正体ななんなのかずっと疑問だったが莫は議論の際にようやく正確な答えを導いた。

 

「チャットAIと同じ理屈なんだ、あれらも意志はない……溜まっているデータを参照して、ただ言われた通りに従って行動を起こす、良くも悪くも『命令された事に忠実』な……表現次第では危険な技術、あれが生き物の真似をしている」

 

 つまり、今望まれている状態……置かれている状況によってただ求められている答えのみを示すチャットAIが人の形をした化け物、それがマガイモノの正体だという。

 更にそこから莫はノクスに質問を入れる。

 

「チャットAIを使ったことはあるか?」

 

「そんな暇がないことはお前がよく知っているはずだ」

 

「ああいう物の特徴は極端に感じるほどに『言われたことに忠実』なんだ、書いてある通りの内容は一字一句正確に参考にするし……それに近いことでも書いてないことだったら見向きもしない、一貫性で出来たシステムなんだ……あれと同じ、『現在の指示』に忠実になる」

 

 つまり莫の言い方をようやくすると、ヒーローとしてならヒーローとして、悪役なら悪役として求められていたことをやるだけ。

 つまりはあの笑いも、悲しみも、ヘイトも、熱狂も……ただ立場に応じて役割を持って役者のように演じる。

 たくっちスノーは心を持っていない、都合よくツッコミもボケも主人公も黒幕も出来る。

 ……元々、カーレッジが都合のいい悪役として使っていた事を考えると合致するものがあるが、莫がこれまでのことを照合して公開したことが決定的な判決となったという。

 

「たくっちスノーという存在には一貫性も信念も何一つ存在しない、ただの都合のいい演者と分かった以上付き合う道理もない……というわけか、なんとも期待外れなものに振り回された……で終わらない」

 

 ノクスはそれでも納得のいかない様子で莫を見る、確かにたくっちスノーという存在だけにただ従うほどの義理も道理もないし、世界そのものを救うことに関心を持てなかったことはわかる。

 それでも気になる点がまだある……たくっちスノーは話を聞いて『それ』のことをミリィと呼んでいる。

 

 

 ——以前から、たくっちスノーは途中で二人に増えた、現在D世界線で繰り返し戦いを続けているのはもう片割れ……話している方とは無関係のミリィのほうだ。

 そして言わずもがな、ミリィは作られ方は全く別なので上記の正体は当てはまらない、彼に関わらない理由としては弱いのだ。

 

「もちろんそういうことを言ったやつも沢山いたよ……ノクス、ここでD世界線の裏側の話をしよう」

 

「裏側だと?」

 

「俺の他に過去の記憶があるやつは当然……あの時死ぬまでのことも覚えている」

 

 時空が滅ぶ前、一体どうしてあの戦士たちが揃いも揃ってなすすべもなく、莫やノクス達ですら手も足も出ないままにカーレッジに敗れたのか? その答えをはっきりと莫を含めた何人かは覚えている……その答えは、カーレッジ自体が沢山いた。

 

「あの時、カーレッジはパラレルワールドを作り出す能力を持つ奴から力を奪い……ありとあらゆる並行世界からカーレッジを軍団のように呼び出して殲滅したんだ」

 

「……悪夢のような出来事だな、それが今の俺達やこの未来に関係あることか?」

 

「残ったのはカーレッジと、たくっちスノーだけ……そして二人は物語が始まる度に、出ていったり現れたりを繰り返している……リセットされるかのように、たとえ死んでも、敗北しても、跡形もなく吹っ飛んでも絶対にカーレッジは現れる……これが意味するものはノクスなら分かるはずだ」

 

「……まさかとはいうが、その『物語』という妙な言い回しの中で語る歴史に現れるカーレッジ・フレインは全員が別人とでも答える気か? 並行世界から来た中で」

 

「そうだ、数からして数百人以上……滅したあとそのまま帰るなんてことは奴の性格的にありえない」

 

 D世界線で起きた出来事で例えるなら、過去に柊まどかの元に訪れて6人姉妹を産ませた柊ふれいも、クリエイター仲間を増やしたくてゲーム制作に執着した不礼勇も、6番目のゴクレンジャーを名乗るシャドウも、地下世界でイベルタルを利用したビジネスを始めようとしたノウムも、そして佐々木哲平のイマジナリーフレンドとして異世界を作るようにつけ上がらせて誘導させた冥道景生も。

 

 これら全員が並行世界上の別人であり、全員が『カーレッジ・フレイン』ではあるが正解ともまだ遠い。

 一人誰かいなくなろうが関係ない、また次の世界で新しいカーレッジがいるのだからキリのない話だ。

 

「……たくっちスノーの方はどう説明つける?」

 

「説明はほぼ付いているようなものじゃないか……普通に考えて、俺たちが全員やられるほどの危機的状況の中で……たくっちスノーはどうなった?」

 

 

『一人だけなんとか生き残って、電脳空間の中で生きながらえた?』

 違う、彼だけそんな都合よく助かるわけがないという意味ではない。

 そんな状況で新しい空間、マガイモノ作成機能付きなんて作れるわけもない……この時点で2人目のたくっちスノーは記憶が操作されている。

 

 

「電脳空間Soraの正体はさっき話した方のたくっちスノーA……及び肥大化した疑似人格プログラムだ」

 

 疑似人格プログラムとして形だけのまま生き延びたたくっちスノー、もう1人生き残った方を空間を維持して定期的に送り込むが不備があった為に訪れる度に記憶がリセットされてしまう上に力は何も持たない……これは、嘘というよりは『仕様』だ。

 何もない世界でただひとり覚えていても求められていない、だからその状態に相応しい人格と肉体を用意している。

 性格があまりにもバラバラだったり、ポケモンになったこともあるのが何よりの証だ。

 

「振り返ろう、電脳空間Sora(疑似人格プログラム及びたくっちスノーA)内でしか生きられないたくっちスノーBはD世界線に向かう際に新しい記憶と身体を与えられて降り立ち……」

 

「待て、それは待て……ABCが多くて少し混乱しそうになるが見逃さない、『それ』は本当にもう一つのたくっちスノーか?」

 

 複雑なことになったが改めて全部聞かされてノクスが思ったのは、そうしてD世界線で唯一生き残ったと言われているたくっちスノーは本当に彼自身なのか? D世界線に召喚されているだけで実際は本人と判断と呼べるものは何一つないのでは? ただ与えられた役割をプログラムに沿って、元世界に馴染みながらカーレッジを倒すという思考に沿って動いているだけではないのか? 

 そしてSoraの方もムーンベーゼ達によって出力的なものを抑えられて……どこまで『それ』が残っているのかはもはや知る由もない。

 

 だが肝心な筋書きはこうだ、

 

 

 ・新しい世界は両者想定外のうちに生まれた。

 ・カーレッジ・フレインの目的は新しい世界で『主人公』になること←恐らく不可能、正確には果たせるのかもしれないが全員が同じ名前の別人の為

 ・たくっちスノーの目的はカーレッジを倒すことで取り戻すこと←不可能、どんなに倒しても並行世界からまた現れる上に、物語の軸はカーレッジではない。

 

 D世界線とは世界を統一した結果、最適化された結末のない……いや、キリのない戦いであることが示された。

 

「この通りだ、みんな付き合いきれないんだよ……カーレッジもたくっちスノーもどっちも死なないのに、名前を変えて形を変えてあっちでずーっと気付かずやり続ける、これがすぐに分かっちゃう形になった」

 

「だから……この場所に留まり続けるというのか? なるほど、理解した……それでもだ、まさかお前は諦めるつもりか? 俺の知っている万津莫はどんなミッションにも立ち向かい、夢を尊重し、人々を救うなんて絵空事に真っ直ぐ突き進む無敵のエージェントではないのか」

 

 ノクスの訴えに……思わず莫は笑みが漏れて雲から飛び降り、ノクスも追いかける。

 

「へぇ〜意外だな、ノクスの方からそんなことを言ってくるなんて思いもしなかった、その通りだよ、そうやって何回も出来事を繰り返して何度もドリームラーニングされたから……これでも好きな思い出だから、所詮ただの作られた設定で片付けるつもりはない」

 

 そうして飛び降りた先は……あの島の上、ノクスの事を待ち構えていたかのように色んな人達が横に並んでいる。

 まるで劇が終わった後のラストシーンのようだがあまりにも多すぎるので国境みたいになっている。

 そこから莫がゆっくりと降りてくる。

 

 

「質問の答えだけど、俺は諦めたわけじゃない……託すんだ、向こうに生きる彼らはカーレッジ達より強い」

 

 D世界線はあくまで二人は混ざり込んで迷い込んだアクの強い部外者。

 彼らは彼らの、世界には世界の物語があり、カーレッジはそこに名乗り上げる力は残っているがそれをあっさり無視したり乗り越えるほどの力が今のキャラクター達にはある。

 だから莫は、まず先に今のミッションを果たす。

 

『Protect Your Memories』

 ——思い出を守れ、それが今果たされる時が来た。

 

 空を覆い尽くすように、巨大な幕がゆっくりと降りてくる。

 それはまるで、あまりにも長く、壮大に続いた劇の終わりを告げる閉幕のカーテンのようだった。

 ノクスを含めた全員が揃ったこの一つの箱庭は、幕が下りていくたびに、その先の世界が見えなくなっていく。

 

 それと同時に地面を鋭くすり抜けて、膨大な数のコード数列が盛り上がるようにして天頂へと伸びていった。

 それは、これまでこの世界に関わってきた者たちの名前の羅列──まるで終わりのないキャスト欄のように、数え切れないほどの塔となってキリなく天高くへと立ち上っていく。

 あまりに膨大なその名前の塔が、一体いつになれば終わりを迎えるのかは誰にも分からなかった。

 しかし、そうしている間にも、世界は少しずつ、確実に閉じていく。

 

 ——物語の幕が下りる。

 この長すぎた歴史の中で、次から次へと物語を作り上げ、そして舞台を降りていった者たちの名前が上がっては消えていく。

 だが、このあまりにも壮大な景色に拍手を贈る者は、もうどこにもいない。カーテンコールを望む者が、再び現れることもなかった。

 

「かつてドイツに、ハーメルンという町で笛吹き男の伝承があった……。その笛の音で全ての鼠を巧みに操り、町の問題を解決した……。しかし報酬を惜しんだ村の人々はそのまま男を追い出した。怒った男は、再び笛の音を響かせて町の子供たちをどこかへ連れ去っていった……」

 

 静かに響くノクスの声に、同調するように莫の声が重なる。

 

「笛の音に乗って舞台から降りた俺達は、一体どこに消えたのか……」

 

 この幕が完全に降りれば、ようやく本当の『終わり』となる。

 誰にも認識されない裏方の場所で、自分たちは何の意味もしがらみもない、ただ好きなように生きる日常を繰り返して過ごせるようになるのだ。

 だが、ノクスはその光景を冷徹な目で見つめたまま、隣に立つ男に問いを投げかけた。

 

「それでいいのか……? こうして閉鎖した空間で生き続けることは、かつてカーレッジ・フレインが最初に固執した手段と変わらない。奴の追い求めた『結末の来ない物語』を、結果的に肯定することにも繋がるように見えてしまう」

 

 問われた男──万津莫は、淡々とした、しかしどこか見透かしたような苦笑いを浮かべて首を振った。

 

「ノクス、彼らが求めているのは『終わらない冒険譚』じゃない。『尽きない日常劇』なんだよ。ただ、自分たちの望まれた場所へ向かう……それだけのことさ」

 

「その平穏も、ここにカーレッジが来れば無駄となる」

 

 ノクスの鋭い指摘に、莫は静かに返した。

 

「先に俺達を捨てたのはカーレッジの方だ。それに──奴がここに来ることはないよ。あのD世界線で生き続けて、戦い続ける限りはね」

 

 いよいよ、終わりがすぐそこまで迫っていた。周囲では、終わりを表現するように、静かに手を振る者たちの姿もある。カーテンがすぐ近くまで降りてくるのを見届けると、莫は迷いのない足取りで歩を進め、そのカーテンの外側へと出ようとした。

 

「だが、俺はまだ向向(むこう)で別のミッションがある……。『Protect Your Life』。D世界線に無責任に頑張れとは言わないさ」

 

 こうして、万津莫──仮面ライダーゼッツはただひとり、いつか向こうで訪れるはずの、自分自身の物語の歴史に備えて旅立っていく。それがいつか終われば、またこの楽園に帰ってくるのだろう。

 莫の背中を見送りかけた、その時だった。

 ノクスの脳裏に、強烈な違和感が走る。

 

 ──今は、夢の中にいる状態ではないはずだ。

 

 先ほどここで出会ったとき、ノクスは彼のことを夢の世界のエージェントである『コードナンバーセブン』ではなく、現実世界の『万津莫』として認識し、そう声をかけた。莫自身も「こっちだとセブンではない」と響に肯定していたはずだ。

 

 それが、ここに決定的な一つの疑問を作り出した。

 Codeからのミッションは、その全てが英語由来である。しかし、現実世界の万津莫は、英語を読むことが出来なかったはずではないか。

 

「お前……本当に『万津莫』か?」

 

 ノクスがその疑惑を口にし、手を伸ばそうとした、まさにその瞬間だった。

 音もなく、幕は完全に閉じきった。

 問いの答えは闇に消え、残された一同の視界を遮るようにして目の前に現れたのは、世界の裏側であることを示す、鏡文字のように反転した『終』の姿のみだった。

 

 ——

 

 それを見ることになるのは一体誰なのか? 

 

 ではここで長らく放置されていた、肝心なD世界線の方を見てみよう。

 

 ……かつて異世界というものか作られて、6番目の歴史でそこで新たな物語が作られる……はずだった。

 D世界線でもクリスタルワールドが作られて、最初にオトノ(響)が経験したようなことが起きるとされていたが実際は違う。

 ここと向こうで決定的に違うこと、それはD世界線には『まだ』仮面ライダーが存在しないことだった、

 

『サモンライド!』しようにもサモンするためのライダーがいない、そしてクリスタルワールドはライダーの歴史から糧になるものなので怪人もいない、そもそもクリスタルワールドさえも生成されない。

 その異世界にあったのはひたすらの『』、何もない空間のみだった。

 

 26話ものの間、カーレッジとたくっちスノーはずっとこの場所で彷徨っていた。

 

『経験』のないたくっちスノーは記憶が戻ることもなく、『体験』のないカーレッジは辞めようと思っても終わりに見つかるポイントさえも見つからない。

 

 ……そんな中でそれは映された、最後の手向けとして莫がプロジェクションカプセムを用いて、あの閉幕までの瞬間だ。

 

「ぁ」

 

「ぁ」

 

 長い虚無で言葉も失いかけたそれは劇薬だった。

 あのキャラクター達がキャスト欄に登っていきながら自分達に向かって手を振っている。

 思い出深いあいつらがそこにいる、目に見えないどこかに。

 

 

「……あーあ、ズルいなぁ先にそれに」

 

 そうつぶやいたのは、カーレッジだった。

 ずっと楽しい物語を永遠に続けたいと、どんな並行世界でも共通して願っていたカーレッジだからこそ皮肉にも時空丸ごと切り捨てた彼らが自分の望んでいたものを手に入られそうなことを察していた。

 そして……自分から完全に縁を絶ったことも。

 

 だがその一方でたくっちスノーは……泣くことしか出来なかった。

 まだ彼は物語が進めば、奇跡が起きれば彼らにまた会えることを信じていた。

 そうやって仲間が自分を助けて、助け合って……ハーメルンの笛吹き男のように利益だけ求めて見返りになるものを与えられなかったからこそ、虚無に取り残された今があるというのに。

 

 Soraはたくっちスノーに『気付かせない』だろう。

 このままもカーレッジと戦わせるためには、空っぽになった彼は実に都合がいいのだから。

 

 

 塔のように伸び続けて、作品が無限に一本道の歴史となり彼らはそれに巻き込まれるように戦いを繰り広げ……あるいはかつて『最高完璧』と『最強無敵』までもが利用されるような関係になっている。

 二人は一体いつ、彼らのような選択をすることもできるか……いつまでこれを続けていくのか? 

 

 

 

 それは無論『死ぬまで』だ。

 歴史は止まらない、仮の『終わり』を演出してもD世界線は生きているので物語は続く。

 

 だが今は……一旦幕を閉じよう。

 カーテンの先では、何のしがらみもなく『めでたしめでたし』のその先を迎え入れる響と奏が、浜辺を歩く。

 

 

「ねえあっちゃん、これからはず──ーっと、あたし達幸せだよ!」

 

 

 第6・零層『仮面ライダー サモンライド!』

 おしまい。




今まで、ありがとうございました。
この話をもちまして、小説カキコ、SS投稿速報、メイドウィン小説ウィキ、Sora、ニコニコ動画、X、ハーメルンなど色々な手法で物語を広げ続けて13年以上という歴史の中続いてきたメイドウィン小説ことメイドウィンノベルユニバースは、一旦これで完全な終わり的な区切りとなります。

終りといっても、『彼ら』がついていけないと離れていったたけなので。
まだお話としては全然D世界線をこのまま通して、カーレッジとたくっちスノーを動かしながらもっと沢山の二次創作ストーリーは続きます。

まだまだ見ててこれ二次創作で使いたいなって作品やネタは山ほどありますので、彼らが誰にも視認出来ない場所で好きなお話を作っている間にもD世界線の話は続きます。

ではまた、改めて次作はまたD世界線のお話になります。
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