大空スバルの部屋がノエル先輩の甘い沼になるまで 作:しまうまP
・ノエスバの妄想小説です。甘々・キス描写(リップ音)あり。スバルがめちゃくちゃ乙女化してます。
・ホロライブの二次創作ファンフィクションです。
・公式の二次創作ガイドラインを遵守しています。
・ハーメルン、pixivで同時連載しています。
【第5話】『お泊まりの夜』
「スバルちゃん、スバルちゃん。映画、おもしろいねぇ?」
「え? あ、あー……うん、そうっすね、ノエル先輩……」
白銀ノエルの部屋。
照明を少し落としたリビングで、大空スバルは完全にキャパオーバーを起こしていた。
大画面のテレビには、ノエルが選んだロマンチックな恋愛映画が流れている。
だけど、スバルの目はさっきから一秒たりとも画面をとらえていなかった。
なぜなら、2人で並んで座っているソファの距離が、あまりにも、あまりにも近すぎるからだ。
スバルの左肩には、ノエルの柔らかい頭が預けられている。
ノエルの部屋着から香る、甘くて優しいシャンプーの匂いが鼻をくすぐるたびに、スバルの心臓はうるさいくらいに跳ね上がっていた。
(……ちゅー...したい...なぁ……)
ふと、スバルの脳裏にそんな大それた、恥ずかしすぎる思考がよぎった。
すっかりノエル先輩の沼にハマってしまった自覚はある。
大好きだし、付き合ってる(?)みたいなものだし、そういうことをしたいって思うのは……べ、別に普通のこと、だよね!?
そう自分に言い聞かせるものの、いざとなると恥ずかしさが勝って、自分から「ちゅーして」なんて口が裂けても言えるわけがなかった。
「…………」
スバルは、きゅっと唇を結んだ。
そして、ノエルのスウェットのすそを、小さな手でぎゅっと、無意識ににぎりしめる。
画面の明かりに照らされたノエルの横顔。
その少しふっくらとしたやわらかそうな唇を、スバルは上目づかいでじーっと熱をおびた目で見つめてしまった。
(ノエル先輩……気づいて...っす……。スバルの...この気持ち……っ)
言葉にできない代わりに、視線と、服をつかむ手にありったけの「おねだり」を込める。
そんなスバルの視線に気づかないはずもなく。
ノエルは映画からふっと視線を外すと、スバルの方を振り返った。
その顔にはすべてを察しているような、少しイタズラっぽい笑みが浮かんでいて――。
「んふふ。スバルちゃん、どうしたの〜? 団長のお顔に、何か美味しいものでも付いてる〜?」
「――っ!?」
わざとらしく小首をかしげ、ぽやぽやとした声でトボけてみせるノエル。
完全に気づいているクセに、あえてスバルに言葉で言わせようとするその態度に、スバルの顔は一瞬で真っ赤に染まったのだった。
◇
◇
◇
【第6話】『白銀の騎士は最高にイジワルな小悪魔』
「な、何にも付いてないっすよ!! 映画見てただけっす!!」
スバルはバッと顔をそむけ、つかんでいたノエルの服のすそをパッと離した。
心臓がうるさい。
顔が熱い。
完全にバレてる。
でも、自分から「ちゅーして」なんて恥ずかしすぎて、絶対に口が裂けても言えない。
そんなスバルのあからさまな動揺を見て、ノエルの口もとがさらに意地悪く、にやあ……とゆがんだ。
「え〜? 本当にぃ〜? 団長の唇、ずーっとじっくり見てた気がするんだけどなぁ、スバルちゃん?」
ノエルはソファの上でずるずると体を動かし、スバルの正面へと回り込んできた。
そして、逃げようとするスバルの両肩を、その白銀のパワーできゅっと優しく、でも確実に固定する。
「ひゃっ!? ちょ、ノエル先輩、近いって!!」
「んふふ、団長、スバルちゃんが何を考えてるか当ててあげよっか?」
ノエルが顔を近づけてくる。
お互いの吐息がかかる距離。
ノエルのうるんだ瞳が、いたずらっぽく細められる。
「スバルちゃん、もしかして……団長に、よしよし(頭なでなで)してほしいのかな〜?」
「えっ……? あ、いや、それはそうっすけど、そうじゃなくて……っ」
「じゃあじゃあ、ぎゅー(ハグ)ってしてほしいの?」
「それも、嬉しいっすけど……っ! 今は、その、違くて……っ」
ノエルは確信犯だった。
スバルが求めている「正解」を完全に知っているくせに、わざとその周りの選択肢だけを並べて、スバルをじりじりとじらして楽しんでいるのだ。
「え〜? よしよしでも、ぎゅーでもないの? じゃあ、団長、スバルちゃんが何を求めてるか分かんないなぁ……。スバルちゃんのお口から、ちゃんと言ってくれないと、分かんないぞ〜?」
ノエルはそう言うと、わざとらしく自分の唇を人差し指でツンツンと触ってみせた。
「ほら、ここでしょ?」と言わんばかりの、あまりにも甘くて残酷な、最高にイジワルなおねだり。
「う、ぐぐぐぐ……っっっ!!」
スバルは顔を真っ赤にし、耳まで茹でダコみたいになりながら、言葉にならない声を上げた。
自分から言わせようとするノエル先輩のドSな攻勢に、スバルの理性のキャパシティは、いよいよ限界を迎えようとしていたのであった。
(つづく...)