大空スバルの部屋がノエル先輩の甘い沼になるまで 作:しまうまP
・ノエスバの妄想小説です。甘々・キス描写(リップ音)あり。スバルがめちゃくちゃ乙女化してます。
・ホロライブの二次創作ファンフィクションです。
・公式の二次創作ガイドラインを遵守しています。
・ハーメルン、pixivで同時連載しています。
【第7話】『大っ嫌いっす』
「もーーーーーーーっっっ!!! ノエル先輩のいじわるーーーーーーーーっっっっ!!!!!」
ついにキャパシティが決壊したスバルは、真っ赤な顔をして大絶叫した。
そして、目の前でにやにやしているノエルの胸もとを、ポカポカと小さな拳でたたく。
「知ってるクセに! 絶対に分かってるクセに! スバルに言わせて楽しんでるでしょ!! 最低っす! ノエル先輩のドS! 大馬鹿野郎っすーーー!!」
「あはは、スバルちゃん怒った顔も可愛いねぇ。もっと怒っていいんだよ〜?」
「なっ……!!」
スバルがどれだけ怒っても、ノエルは余裕の笑みをくずさない。
それどころか、怒ってバタバタしているスバルの手を優しく包み込んで、愛おしそうに眺めている。
そのノエルの「余裕」な態度を見ていたら、スバルの胸の奥で、怒りとは別の、なんだか切なくて苦しい感情がじわじわと込み上げてきた。
(……なんで、ノエル先輩はそんなに平気そうなの……?)
スバルはこんなに心臓が張り裂けそうなくらいドキドキして、恥ずかしさを必死にこらえているのに。
ノエル先輩にとっては、ただのツンツンしたくなる相手でしかないのかな、なんて、ネガティブな思考が頭をよぎってしまったのだ。
「……っ、〜〜〜〜〜〜つ」
ポカポカとたたいていたスバルの手が、ぴたりと止まる。
スバルはきゅっと唇をかみしめ、うつむいた。
その短い前髪の隙間から、大粒の涙がポロポロとあふれそうになっているのが見えた。
「……スバルばっかり、バカみたいじゃん……っ」
「え……? スバルちゃん……?」
さっきまで怒っていたスバルが、急に静かになってシュンと肩を落とした。
その変わりように、ノエルの声から一気に余裕が消え失せる。
「スバルは...その……ノエル先輩と...ちゅ...ちゅーが...したくて……っ。でも...自分から言うの...めちゃくちゃ恥ずかしくて……っ。それなのに...ノエル先輩は面白がって...全然してくれないし……っ。もう...ノエル先輩なんて...大っ嫌いっすっ!!」
涙目でノエルをキッとにらみつけるスバル。
怒って、悲しんで、それでも隠しきれない「ノエル先輩が大好き」っていうピュアな照れ。
すべての感情がちゃんぽんになってさらけ出されたスバルの顔は、ノエルの想像をはるかに超える破壊力で、あまりにも、あまりにも可愛すぎた。
「あ、……う、うわあああああああああ!!!!!!」
今度は、ノエルの顔が一瞬で真っ赤に染まった。
スバルのあまりのけなげさと可愛らしさに、ノエルの中の何かが完全に限界をむかえたのだった。
◇
◇
◇
【第8話】『初めてのちゅーは甘くてドロドロの沼の中』
「もうダメ……っ! 団長、限界です!! ギブアップ、ギブアップだよぉぉぉお!!!」
さっきまで小悪魔全開でスバルをじらしていたノエルが、突然頭をかかえて叫んだ。
涙目で自分をにらみつけながら「大っ嫌い」なんて健気すぎるおねだり(?)をしてくるスバル。
そのあまりの愛おしさと破壊力に、ノエルの理性の壁は粉々に粉砕されていた。
「ノエル...先輩……っ?」
スバルが驚いて涙を引っ込めた、次の瞬間だった。
「んむ……っ」
不意に、スバルの両ほっぺがノエルの大きくて温かい手のひらによって包み込まれた。
視界が急に狭くなったと思ったら、目の前にノエルの顔が迫り――。
――ちゅっ、❤
静かなリビングに、驚くほど鮮明で、少しぬれたような甘いリップ音が響き渡った。
スバルの唇に、ノエルの、驚くほど柔らかくて温かい唇がぴったりと重なる。
ほんの数秒。
だけど、スバルにとっては永遠のようにも思える時間。
ノエルの甘いシャンプーの香りが脳内を直接支配して、スバルの思考は完全にホワイトアウトした。
「……んはっ、」
ノエルの唇がゆっくりと離れる。
スバルは完全にフリーズしたまま、目を丸くして、自分の唇を震わせるのが精一杯だった。
「……ふふ、スバルちゃん、初めてのちゅー、奪っちゃった……❤ 団長のこと、大っ嫌いなんて言っちゃダメなんだからね?」
ノエルは顔を真っ赤にしながらも、勝利の笑みを浮かべてスバルの頭をぎゅーっと自分の胸もとへと抱き寄せた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっ!!!!!」
抱きしめられたノエルの胸の中で、スバルは声にならない叫びを上げていた。
顔から湯気が出るんじゃないかっていうくらい全身が熱い。
心臓の音がうるさすぎて、ノエル先輩に全部聞こえてるんじゃないかって本気で焦る。
(……ちゅー...しちゃった……。ノエル先輩と...本当に...しちゃったっす……っ)
頭がぽーっとして、身体から完全に力が抜けていく。
あんなにイジワルされて怒っていたはずなのに、一度唇を重ねてしまったら、もうノエル先輩の腕の中から一歩も動きたくなくなっている自分がいた。
「……ノエル先輩の...ばか……」
スバルは真っ赤な顔をノエルの服にうずめたまま、消え入りそうな声でつぶやいた。
そして、今度はじらされる前に、自分からもっと強くノエルの腰に腕を回して、ぎゅーっと抱きつき返す。
「んふふ、スバルちゃん、おかわりが欲しいの〜? 団長、今なら何回でもしてあげるよぉ……❤」
「っ...もう...しゃべるなっす……っ!」
完全に乙女モードのスイッチが入ってしまい、ノエルの甘い「ちゅーの沼」から二度と抜け出せなくなってしまったスバル。
夜がふけるまで、ノエルの部屋には何度も何度も、甘い音が響き続けるのだった――。
(おわり)