クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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狐の魔人、狸の魔人

 ステータスの種は調理しても効能は失わずに、食べれば食べた分だけ能力が伸びていた。

 

 味も若干アーモンドっぽい感じはするが、メインを邪魔する感じではないので、シチューの隠し味として投入したり、小麦粉を使う料理にかさ増しみたいな感じで使えば楽に量を食べることができるだろう。

 

「お姉ちゃん! ステータスがスピードと運以外平均350も上がってる!」

 

「うちはもう少し多くて390やな。やっぱりから揚げを多く食べたからかな?」

 

 ステータスの種を多く収穫できたので、普通に食べているが、一応貴重品だから味わって食べてほしいものである。

 

 ちなみに俺がステータスの種の料理を食べてもやっぱりステータスに変化は現れなかったし、経験値が溜まることも無かったので、俺はステータスの種の効能を受け取れないっぽい……。

 

 残念。

 

 夕方には再び明日収穫分のステータスの種を植えて、大豊作を設定しておいた。

 

 藤原さんはさっきの小麦粉と混ぜて使えるからと、明日はシチューを作るらしい。

 

「で、1日散策してみてどうだった?」

 

「サイトウが求めていた情報だと」

 

 やっぱり冒険者から奴隷落ちした人物が結構な人数おり、値段は平均10万シンク。

 

 ステータスの役職が上位職だったり、能力が高かったりすると青天井。

 

 逆に病気持ちだったり、身長が小さくて、パワーのステータスが外面的に伸びづらそうとかだと安いらしい。

 

「うーむ、能力はステータスの種で何とかなっちゃうからな……ダンジョンに詳しい奴隷とかは高そうだし……うーむ」

 

「別に奴隷じゃなくても良いんじゃない? あと地上に近い階層はそんなに危険なトラップとかもなさそうだし」

 

「確かに……奴隷はそんなもん?」

 

「そんな感じだね。性奴隷っていうカテゴリーでも売ってたけどそれは要らないでしょ」

 

「要らないね……」

 

 まぁそれは置いておいて、他に町を調べてもらったら、冒険者に必要な道具類を売っている店は塔の中はブランド品みたく、質が担保されているが高く、塔の周りから外に行くほど安いく、それに見合った品質になっていくらしい。

 

 まぁ安くても職人が独立したてで実績がなくて安くなっている場合もあるらしいが……。

 

「あとダンジョン攻略本複数冊買ってきたよ。書いている内容が微妙に違うから後で精査しよう!」

 

「そうだな!」

 

 マリーが買ってきた本をテーブルの上に置く。

 

 どれも結構分厚いな。

 

 夕食を食べ終わって、各々風呂へ。

 

 俺も修復した男風呂へと向かうが、お湯を張る事を忘れており、シャワーだけで済ますのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「攻略本値段によって差があるとはいえ、情報量が多いのは30階層までか……」

 

 アイアンからブロンズまでの半人前の冒険者は30階層までで止めておきましょうとも書かれていた。

 

「ふむふむ……ダンジョンの中は人が5人通れるくらいの横幅のある道が無数に続いていて、30階層まではある程度順路が整備されているから、看板を細工でもされていない限りは次の階層へと続く階段に続いているのか」

 

 攻略本には他に、出てくるモンスターの傾向、長時間の行軍になるため、目標階層に向かうための時間、宝箱が湧きやすいスポット、各階層にある隠し部屋の見つけ方、モンスターハウスの場所などが複数の攻略本を見比べることでなんとなくわかってきた。

 

 というか読んだだけでは完全に理解することは難しいので、情報を抜き取って別の紙に纏めて、自分だけの攻略書を作っていく。

 

「うーん、1日じゃ絶対に終わらないな……」

 

「こういうのは私得意だから明日やっておくよ」

 

「ミンナ頼んで良いか?」

 

「任せて!」

 

 ミンナがやってくれるらしいので頼むことに。

 

 俺は……そうだな……ダンジョンに挑むための戦力の整備か。

 

 魔人にした方が良いモンスターもいるからそいつらに名前を付けて、魔人化したりしようかな。

 

「もうこんな時間か……寝ないと」

 

 攻略本を纏めていたら22時を過ぎていたので慌てて眠ることにするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝、アリスと一緒にまたランニングをしにいき、まだ時間的にちょっと早かったので、昨日植えたステータスの花の収穫作業も終わらせてから風呂に入る。

 

 男風呂もちゃんと湯が張っていて、ゆっくり浸かることができた。

 

 朝食は昨日作って余っていたから揚げをおむすびの具にしたのと、味噌汁をいただき、各々動き始めた。

 

 マリーとアリスは今日も町で散策。

 

 ミンナは攻略本の纏め作業、藤原さんはホノノカ姉妹に引き続き料理を教えるで、俺は庭に移動して、どのモンスターを魔人化させるか少々悩んだ末に、人に化けることができそうな仙人ダヌキと九尾の2体と既に名付けているキングメタルスライムのメタリンの3体をホムンクルスと合成して魔人化することに。

 

「さて、合成っと……」

 

 合成は無事に成功。

 

『ん……ご主人様』

 

「お、メタリンか。クラリンの色違いって感じだな」

 

『ん……色以外にも色々違う』

 

 もともとクールっぽい性格をしていたが、喋り方もクールっぽいな。

 

『喋れるようになって言いたいことがある。的役やらせたの……普通に痛いから嫌だった……』

 

「ご、ごめん」

 

『ん、許す』

 

 言葉の前にんを付ける癖があるっぽいな。

 

 クラリンがドロドロって感じに対してメタリンはツルツルって感じの肌をしていた。

 

『ん、あとクイーンメタルスライム娘になったことで、作れる金属の種類が増えた』

 

「お、マジか」

 

『ん……あと鉱石をご飯として食べさせてくれれば、それをインゴットに加工した状態で吐き出せる』

 

「それはありがたいな……メタリンは外になるべく居たいとか希望はあるか? 町中を歩くことは難しいと思うけど」

 

『んー、強くしてくれて、定期的に鉱石を食べさせてくれるんなら問題ない。呼び出したいタイミングで呼び出してもらって構わない』

 

「そうか、それは助かる!」

 

『んー、じゃあ私また捕獲状態に戻る』

 

「おう、ありがとうな」

 

 メタリンは戻っていった。

 

 さて、次に行こう……次は九尾と仙人ダヌキである。

 

「さてと、合成っと」

 

 ホムンクルスと合成をすると無事に成功し、九尾は天女九尾に、仙人ダヌキは仙女へと進化した。

 

「ふふふ、遂に妾を魔人に進化させてくれたな……感謝するぞ主」

 

「いやぁ森では弱者であった化けタヌキのあちきが進化を繰り返して仙女まで至るなんて……感無量であります!」

 

「これまた随分個性的な進化をしたなぁ」

 

 ホムンクルスが女固定だからか、魔人化しても女性にしかならないのであるが、仙人ダヌキなんか前までお前男だったやん。

 

「モンスターなんですから性別なんて繁殖できるかの違いでしかありませんからねぇ……それに仙女になって繁殖欲みたいなのも薄まったでありますよ!」

 

「そ、それはよかった……」

 

 コイツらビジュアルめっちゃいいな。

 

 天女九尾は狐耳に明るめの茶髪を長く伸ばして、モデルのようにスラっとしているし、俺と同じくらい(180センチ)の身長だし。

 

 九尾のもふもふな尻尾が尻の付け根から飛び出している。

 

 逆に仙女は胸はでかくて、太もももはち切れんばかりにむちむちしている。

 

 垂れ目で太眉なのも特徴か? 

 

 なんか大きな水晶玉の上に乗っているし。

 

「いやぁ、人間の体はよく馴染む。ウムウム、そして主に要望がある」

 

「要望?」

 

「ぜひともあちき達に固有の名前を頂戴したい。というかあちき達は人として生活をしたいであります!」

 

 やっぱりモンスターの中にはこういうのも出てくるわな。

 

 やっぱり迂闊に魔人化していくと、人として生きたいっていう奴の不満が溜まる可能性が高いか……。

 

 よかったエレキマッスルとかテディベアを直ぐに魔人化しなくて。

 

「名前は与えるが、人として生きていくなら人間のルールに従えるか?」

 

「それは勿論!」

 

「あちきも守るであります!」

 

「じゃあ……まずは服を着てもらうぞ」

 

 現在彼女らは全裸である。

 

 ちゃんと服を着させないと。

 

「ちょっと待っておれ……ドロン」

 

「あちきも! ドロン」

 

 2人が宙返りをすると、ドロンと煙が出て、天女九尾の狐耳や尻尾は隠れて普通に人間の軽装な冒険者の格好に変わる。

 

 狐の尻尾っぽいマフラーしているのがポイント高い。

 

 一方で仙女も普通の冒険者の服装に化けていた。

 

「これでどうじゃ?」

 

「これなら問題ないであります!」

 

「ちなみに何処まで人間の常識を知っているんだ?」

 

「んー、人間は寝具で眠ったり、トイレで排泄をしたり、風呂で体を清めたり……あと美味しい食事を食べたりでありますかな?」

 

「多少はわかるのね……」

 

 良かった、何も知らない人に教える感じじゃなくて……。

 

「じゃあ名前を付ける! 天女九尾! お前はニャンだ」

 

 中国語で高貴な人物にニャンニャンと言うらしいことをラノベで知っていたので、名前としても違和感の少ないニャン単品に。

 

「仙女、お前はカグヤだ」

 

 由来はもちろんかぐや姫から。

 

 仙女の一種だろうし……。

 

「ほう、妾はニャンか……いい名前よのぉ」

 

「あちきはカグヤ! やったーであります!」

 

「さて、名付けたところで、この世界の常識について教えるからちゃんと覚えてくれ」

 

「「はーい」であります!」

 

 大丈夫か不安であるが、戦力補強は必要なので、ニャンとカグヤの加入は前衛不足解消に役立つだろう……。

 

 

 

 

「すごいなぁ……この2人本当にモンスターなん?」

 

「一応な。普通にしゃべることもできるし、種族的には魔人ってなるけど」

 

「これもサイトウさんの能力なのですか?」

 

「それもある」

 

 夕食の時にニャンとカグヤを紹介すると、アオイとアカリの2人が凄く驚いていた。

 

 前まではミンナと藤原さんも前までは驚いていたのに慣れたものだ。

 

「ふふん、妾とカグヤは魔人……ほぼ人といっても過言ではないゆえに、人と堂々の生活を要求する!」

 

「ニャンはこう言っているけど、モンスターから魔人になったばかりで常識には疎いけど、戦力にはなってくれるだろうから、明日冒険者登録をしに行くけどいいか?」

 

「ちょっと待って……2人のステータスってどうなっているの?」

 

 そう言えば俺も確認してなかったので確認をしてみることにする。

 

「「ステータスオープン」」

 

 2人がステータスを開くとこう表示された。

 

 名前 ニャン

 年齢 16

 性別 女

 職業 天女

 

 HP 1500

 MP 3000

 パワー 850

 ガード 4500

 マジック 4200

 スピード 700

 ラック 65

 

 名前 カグヤ

 年齢 16

 性別 女

 職業 仙人

 

 HP 2500

 MP 1800

 パワー 1900

 ガード 2200

 マジック 1750

 スピード 750

 ラック 86

 

 天使のアリスが強いだけで、コイツらも十分に強い。

 

 ステータスの表記的にも天女や仙人は上位職であるが、これならまだ常識の範囲内である。

 

「とりあえず、今後の数日、俺はこの2人に常識を叩き込むから。あとアオイとアカリに、この2人の部屋を用意してもらえないか? 追加料金は支払うから」

 

「は、はい! お客さんが増えてくれればうちとしてもありがたいので……」

 

「ありがとうな! サイトウさん!」

 

 

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