クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

37 / 41
風呂場で告白

 よくよく考えたら、ニャンとカグヤも女性だし、俺が別の部屋に移動した方が良いんじゃね? 

 

 冷静に考えるとそうなり、先ほどの発言を撤回し、女性陣の許可をとって、俺が個室をとることに。

 

「あの……申し訳ないんやけど、1人用の部屋が無くて、2人泊まれるスペースある部屋でもええか?」

 

「ああ、それは構わないし、これがカグヤとニャンの2人が滞在する費用ね」

 

 俺はインベントリから2人が2ヶ月滞在できるだけのお金を渡す。

 

「助かります!」

 

「あとこれが俺が別室を使うための追加料金」

 

 俺は2万万シンクを追加で渡す。

 

「こ、こんなにいいんですか? 本来なら修繕含めてこっちが支払わないといけないのに!」

 

「とっておけよ。ただし他の客が来ても俺のステータスだったりニャンとカグヤが元モンスターだったりするのは内緒な」

 

「「はい!」」

 

 ニャンとカグヤはアリスがお姉さんぽく振る舞って常識を教えていた。

 

 アリスも後輩ができて気合が入っているのだろう。

 

 それに彼女は手を握ることで情報抜き取れるから、なにに困っているとか読み取るのも得意だしな。

 

 何ならアリスがミンナの次に常識とかに詳しいまである。

 

 認識阻害で済ませて服着たがらないっていう欠点はあるけど……。

 

 1人部屋に荷物を移動させて、ベッドにダイブする。

 

「かぁ……異性しかいないのつれぇ! 運動することで性欲発散しているけど、一人部屋や風呂の復旧が終わって良かった……混浴のままだったら絶対いつか暴走していたわ……」

 

 そんな事を考えながらも、久しぶりの1人部屋を満喫するのだった。

 

 

 

 

 

 

「朝か……」

 

 翌朝、体が日の出と同じ頃に起きる体内時計ににっているので、自然と目が覚めるが、今日の天気はあいにくの雨……というか土砂降りである。

 

「今日は基本家での活動になりそうだな……おっと、ステータスの花の収穫だけチャチャっと終わらせるか」

 

 俺はゴム素材で長靴を作り、クリエイティブモードで透けている状態になると、外に移動した。

 

「やっぱりクリエイティブモードだと雨に濡れることもないか」

 

 俺はインベントリにある木材を選択して、ステータスの花が咲いている場所に雨に濡れない程度の簡素な壁と屋根を取り付け、クリエイティブモードを解除して収穫していく。

 

「雨具を着て収穫しても良いけど、雨に濡れた雨具を乾かすのが面倒くさいからな」

 

 範囲を拡大した状態で鎌を振るうと、ステータスの花がこぼれ落ち、木の床を作って、その上で、ステータスの花から種を取り出していく。

 

 全部終われば範囲選択からの全解体。

 

 あっという間に壁や屋根、床が綺麗に無くなり、跡には収穫されて何も無くなった土だけが残る。

 

 クリエイティブモードで雨に濡れることなく部屋に戻り、その後朝風呂を入りに行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「朝風呂、朝風呂ー」

 

 俺が風呂に入りに行くと、片方が清掃中の立て札がされていた。

 

「アカリかアオイのどっちかがもう起きて掃除しているのか? ……まだ誰も起きてない時間だし、男湯って暖簾がかかっているから、こっちに入るか」

 

 俺は気にすることなく風呂に入りに行く。

 

 籠の中に服を入れて、風呂場に行くと、そこには先客が居た。

 

「さ、斎藤君!?」

 

「藤原さん!? なんで! 男湯に居るの!?」

 

「いや、私が入りに行ったときに女湯だったよ」

 

「え!」

 

 犯人はアカリ。

 

 早く起きた藤原さんが風呂に入った後に、俺が早起きしていつも朝風呂を浴びるからと女湯を男湯に確認せずに暖簾を変えて、掃除を始めた……アカリ側の気遣いによる事故である。

 

 いや、藤原さんが入っているの確認してから暖簾変えろよって話だが……。

 

「ちょっと俺出るから」

 

「待って……」

 

 俺が風呂の戸を閉じようとすると、藤原さんから待ってと引き止められた。

 

「私気にしないから……入っていいよ。元々ここのお風呂は混浴何だし……」

 

「いや、それは昨日までで、男湯直ったし……」

 

「まだ混浴なの!」

 

 藤原さんに押し切られて、俺もシャワーを浴びて、体を洗ってから風呂に入ることに……

 

「「……」」

 

 互いに何を話していいか分からないから黙って仕舞う。

 

 湯浴み状態の藤原さんも可愛らしい。

 

 藤原さんは俺のことをじっと見て顔を赤くしているが、たぶん俺も顔赤くなっているからお相子だろう。

 

「「あ、あの……」」

 

「藤原さんどうぞ」

 

「いや、斎藤君から」

 

 互いに譲り合ったが、藤原さんから話し始める。

 

「お礼を言いたくて」

 

「お礼?」

 

「改めて私とパーティーを組んでくれてありがとうって……私斎藤君におんぶに抱っこの状態で……斎藤君がモンスターを捕まえて狩りをしてくれるおかげで不自由ない生活ができているし、ステータスの種を融通してくれたおかげで上位職になることもできたし……それにこれからダンジョンに挑むのに、私は参加してもしなくてもいいって……特に気を使ってもらっているのがわかって……」

 

「最初は同じクラスメイトってだけの関係だったけど、1ヶ月ちょっと……同じ生活や活動をして、俺的にはこれでも藤原さんに負荷が掛かってるんじゃないかって心配で、ストレスとかない?」

 

「ぜ、全然ないよ! でもどうして私にこんなに良くしてくれるの?」

 

「いや、パーティーメンバー全員の事を考えて役割分担してもらっているだけだけど……ダンジョンに挑まなくてもいいっていうのは、攻撃魔法が使えないし、ダンジョンの中だとクロスボウも使えるだけの広さは無いから……怪我させるくらいだったら宿でホノノカ姉妹の面倒を見ていてもらえるだけでもこっちとしては安心して冒険できるから助かるって話なんだけど」

 

「そ、そうなんだ……でも私がやれることって料理作ったり掃除したり、洗濯したりくらいだよ?」

 

「それがどれだけ助かるか……旅している最中も藤原さんが皆の服を洗濯してくれたり、宿から退室する時に掃除をパパっと終わらせてくれたり……本当に助かるし、これからダンジョンに潜るようになったら、美味しい食事を作って待っていてくれるってことや、装備品の洗濯をしてくれるので神みたいな扱いだと思う。そのありがたさが分からない仲間はいないと思うけど」

 

「そ、そうかな? 役に立ててるなら良かった。ミンナさんみたいに引っ張る感じでも無いし、マリーやアリスみたいに戦闘できるわけじゃないし……」

 

「ちゃんと役立っているから安心して良いよ。ダンジョンに潜っている間は一緒に冒険はできないかもしれないけど……お金貯めて俺が大農園を作るってなったら……藤原さん……一緒についてきてくれませんか!」

 

「え、ええ! こここ、告白!?」

 

 風呂場で告白って前代未聞であるが、興奮してしまって、つい口走ってしまった。

 

「……私で良いなら」

 

「よっしゃぁ!」

 

 俺は思いっきりガッツポーズ! 

 

 気の知れて、農家をやりたいといって付き合ってくれる彼女……まさに元の世界で俺が求めていた彼女像そのまんまである。

 

 しかも藤原さんという美人さんが付き合ってくれるなんて……感無量だ。

 

「あ、やべ……興奮しすぎて意識が……」

 

「ちょ! 斎藤君! しっかりして!」

 

 薄れゆく意識の中……最後に見えたのは藤原さんのDカップおっぱいだった……。

 

 

 

 

 

 

「ん……ここは……」

 

「よかったぁ……起きた……斎藤君興奮しすぎてのぼせたんだよ」

 

 俺は脱衣所の椅子に藤原さんが運んでくれたのか、そこに座っていた。

 

 何なら風を送る魔法で涼しい風を送ってくれている。

 

「ごめん……助かった」

 

「よかった……でも斎藤君のちんちんって凄く大きいんだね。男の人ってしぼんでいる状態でも15センチ近くあるんだ……」

 

「藤原さん!?」

 

「ご、ごめん! 変なこと言っちゃって」

 

「いや、大丈夫……」

 

「あと……はい、飲み物」

 

「ありがとう」

 

 冷たい水をコップに入れて、持ってきてくれたらしく、魔法で作った氷が入っていてのぼせた頭が冷えてくる。

 

「藤原さん……俺告白したよね?」

 

「うん、された……あ、あの……斎藤君……これから下の名前で呼んじゃ駄目かな?」

 

「いや、俺の方も藤原さんの下の名前で呼んでも良い?」

 

「うん……じゃあ隆史君」

 

「綾乃さん……」

 

 下の名前で呼びあったが、やっぱり恥ずかしくて互いに顔が赤くなってしまう。

 

「じゃ、じゃあ私朝食の準備してくるからゆっくり休んで」

 

「お、おう」

 

 パタパタと藤原さんは走って脱衣所から出ていった。

 

 残された俺は、手の熱で溶け始めた氷を口の中に入れて、転がすのであった。

 

 冷たい氷を噛み砕くが……砕かれた氷の感触が思ったよりも口の中で残った。

 

 

 

 

 

 朝食は昨日の夕飯だったシチューの残りをご飯にかけたシチューライスで軽く頂く。

 

 雨が降っているので、今日は皆宿の中で思い思いに過ごしていく。

 

 アリスはニャンとカグヤに一般常識と簡単な文字の読み書きを教え、俺はミンナと一緒に攻略本の纏める作業。

 

 藤原さん……いや綾乃はホノノカ姉妹に料理を引き続き教えるが、マリーが料理の勉強がてら参加していた。

 

「おおよそまとまってきたな……後は実際にダンジョンに潜ってみるしかないだろう」

 

「そうだね」

 

 午後にはある程度纏め終わることができ、一旦全体を確認してみる。

 

 まぁ必用なのは30階層までの地図だったり、モンスターが湧かないセーフティエリア、トラップの有無。

 

 あと倒したモンスターの素材の換金額だったりか。

 

「低階層でもマジックアイテムが宝箱から出れば1万から3万シンクくらいにはなるのか」

 

「そうだね。ただ運が良ければ部屋に置かれている宝箱だけでなく、特定のモンスターを倒した際に宝箱がドロップする場合があるっていうから、そっちの方を狙ったほうが良いかもね」

 

「あと平原や森でできていたキングスライム軍団を使った遠隔狩りは他の冒険者と鉢合わせる事があるから出来ないな……で、他の人がやらなくて、うちのモンスター軍団を最大限活用できるとなると……」

 

「各階層にいるボスモンスター狩りかモンスターハウスでの集団戦かな?」

 

 ダンジョンと言うと、ボスモンスターが次の階層の前に鎮座していて、行く手を阻むっていうのが異世界物のテンプレだが、ここのダンジョンでは各階層にボス部屋がある感じで、ボスを倒せば高い確率で外れ無しの宝箱がドロップする……というありがたい存在なのだが、階層のモンスターに比べると2周りほど強いということもあり、嫌厭されがちであまり挑む人は居ないし、攻略本でもオススメしないって書かれていた。

 

 あと倒すと数分間のクールタイムが必要なので、連戦に時間がかかるのも人気がない理由である。

 

 あとオススメされてなかったのがモンスターハウスに挑むことで、普通なら自殺行為って紹介されていた。

 

 ただ俺の場合はクリエイティブモードに俺なっておいて、傷ついたりしたら捕獲状態に戻し、体力を回復させて別の仲間に戦わせるっていうバグ技ができるので、モンスター狩り放題の金策ポイントになるんじゃないかって予想される。

 

 実際できるか分からないけど、できたら美味しいスポットである。

 

「あと30階層以下から本番って感じか……宝箱の中身の質も上がるらしいし」

 

「そうね……でも攻略本のおかげで30階層まではきちんとした地図も出来上がったし、これで準備万端ね!」

 

「ああ、もう数日ゆっくりしたらダンジョンに挑むことにしよう!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。