クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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え?ミンナも合成されたいの?

 ダンジョンにホノカ亭を移動して翌日。

 

 光るコケが大繁殖していて、隠し空間は太陽の日差しが差しているよりは劣るが、植物がその光で成長するくらいには明るい。

 

 ステータスの種だけでなく家庭菜園程度の畑を作って野菜を作り始めた。

 

 そんな中、俺達は今後の事について話し合いが行われていた。

 

「さてさて、ホノカ亭の移設も終わったことと、アオイとアカリ2人の借金が既に行政上は無いものとして扱われていたことで、2人にこれ以上借金返済に充てることがなくなりました」

 

「「イエーイ!」」

 

 ホノノカ姉妹は喜んでいるが、まぁ色々あったので顔は笑ってない。

 

「でだ、アオイは戦闘ができるようになりたいってことで良いか?」

 

「せやね、戦える様になれるんだったらそっちの方も鍛えたいわ」

 

「よろしい、アカリは引き続き綾乃に教わるでいいかな?」

 

「そうですね……私は引き続きフジワラさんに教わりたいです。戦闘向きの性格しているとは思えませんし……」

 

「よし、わかった。でもとりあえず2人は明日教会に行って転職の手続きをしようか。種族が変わるに伴ってステータスも大幅に変わっているだろ?」

 

「「はーい」」

 

 というわけで明日の予定は教会に行くことが決定。

 

 一応何か起こっても対応できるように俺も一緒に付いていく。

 

「で、今後の事だけど、こんな腐った行政の国に長く居たくないからお金を稼いだらとっととこの国から出ていくことにするよ。それで皆いいよね」

 

「「『異議なし』」」

 

 アオイとアカリ2人と行政の腐敗を見てしまった俺達にとって、ダンジョンが魅力的な国から行政が腐った早く出ていきたい国に意識が切り替わった。

 

 勿論出ていく際にはホノカ亭もダンジョンの中ではなく、別の場所に建て直す。

 

 というかホノノカ姉妹もこうなった以上俺達に付いていくって言っているし……。

 

「とりあえず地図がある49階層と50階層に数日後挑んでみて、仲間のモンスターの戦闘能力的に大丈夫そうなら時間をかけて51階層から下を自分達で地図を作りながら進んでいこう。ラミアが生息する60階層まではたぶん大丈夫だろうけど……」

 

 というか余裕があれば50階層のボスにも挑んでおきたい。

 

 楽に勝てるようであれば80階層のモンスターともある程度戦えるってことだし……。

 

「あとアオイとアカリを上げてなかったレベルをせっかくだから今日上げておこう」

 

「レベルって何ですか?」

 

「俺のステータスにあるんだけど、レベルが上がればステータスに恩恵を与えることができるんだ。恩恵を受けていた綾乃は家事手伝いから一気にハウスキーパーって上位職にジョブチェンジすることができたし」

 

「おお! ぜひやろう! うちもそれで上位職!」

 

 あとホノノカ姉妹の2人は前からステータスの種を使った食材を俺達と一緒に食べていたので、元々スピードとラック以外のステータスが1500くらいになっていた。

 

 簡単に拐われたのはそのステータスがまだ体に馴染んでなかったからであり、誘拐されるのがあと1ヶ月遅かったらホノノカ姉妹は普通に返り討ちにすることができていただろう。

 

 まぁ今はアオイが平均ステータスがラック以外5000、アカリが平均2500って感じで普通に高い。

 

 まぁステータスの種の恩恵はリセットって感じだけど。

 

 というかよく見たらラックこの2人低いな両方30代って……そりゃ不運に巻き込まれますわ。

 

 まぁ俺達としては結果的に信用に値する人物2人(片方はステータス勇者並みの激強)を仲間に加えることができたわけだが……。

 

 チョンチョンとミンナが俺の肩を叩いてきた。

 

「なんだミンナ?」

 

「お姉さんも合成進化すれば勇者並みのステータスに成れたり?」

 

「えー、なに、合成希望なのミンナも」

 

「だって正直に言うとマリー加入した辺りから私の価値が常識を教える役目になってない? 戦闘員としては周りが強すぎて価値の低下を危惧してるんだけど」

 

 確かにミンナの立場的にこれって言うのがだいぶ薄れている。

 

 魔法使いとしての実力は天才ヴァンパイア元王女と属性過多のマリーの方が高い。

 

 魔法の種類を教えるのもこれまた古代天使という属性過多のアリスが普通の魔法も現代では失伝している古代魔法、他にも記憶を読めるので相手の習熟度に合わせて魔法を教える能力もある。

 

 それでも、

 

「俺的には地図作ってくれたり、冒険者としての役割は替えが利かないと思うけど? それにステータスの補正で今でも十分に強くない? ステータスなんてステータスの種で幾らでも伸ばせるんだから……」

 

「うーん、でもね」

 

 ミンナ的にはそれを踏まえても勇者並みの成長能力があるというのは魅力的らしい。

 

「お願いできない?」

 

「はぁ……確かに今後ダンジョンの深部行くのに冒険者としての知識があるミンナがいた方が楽に進むか……」

 

「でしょでしょ!」

 

「わかった、わかった! まだホムンクルスのストックもあるからやりますよ」

 

「やった!」

 

 ということでミンナもホムンクルスと合成することに。

 

「せーの、ガッチャンコ」

 

 合成が終了して、ミンナのステータスを確認すると、種族が魔女に変わっていた。

 

「図鑑図鑑……」

 

 図鑑を確認すると、種族としての魔女は長命種であり、長い期間若い姿で居ることができる魔法がとても得意な種族と表現されていた。

 

 そして現在では絶滅しているとも表記されていた。

 

「あー、やっぱりそんな予感はしたんだよなぁ……」

 

 ミンナが外に出てくる。

 

「超人になれないじゃない! ステータスは……MPとマジックが高くなってる?」

 

 あと浮く事が出来るようになったらしい。

 

 MPとマジックの伸びは勇者には劣るらしいが十分な成長力であること長命であるってので十分にお釣りは出ると思うが? 

 

「そうよね! 強くなれたんだから良しとしましょう!」

 

 まぁそれでもマリーの劣化ステータスって言わざる得ないけど……。

 

 それは言わないでおこう。

 

 ミンナもホムンクルスと合成したことでレベルがガッツリ下がってしまったので、アオイ、アカリと共に鍛えるを選択。

 

 74レベルまで上げるのに11時間もかかるっぽいので、今の時間からだと朝頃になるのかな? 

 

 ……そう、今回も人間を倒したことで一気にレベルが9も上がった。

 

 この人を殺してレベルが上がる感覚はどうしても気持ち悪さがあるので、効率が落ちてもモンスターを倒してレベルを上げたい。

 

 ミンナも成り行きで合成することになったが、戦力はしっかり増えた。

 

 ステータスの種もここでならもっと数を育てることができるので、収穫作業は暇してるラミア娘のラミーにやってもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「凄い! 疲れとかが綺麗さっぱり吹き飛んだ!」

 

「私今日月のものの日だったんだけど全く重くない! 滅茶苦茶元気!」

 

 朝起きると、ちょうどアオイとアカリのレベルアップも終わったらしく、元気な姿で俺の部屋で騒いでいた。

 

「ああ、やべ、ちょっと寝坊したか」

 

「今時間5時だよ!」

 

「体内時計は正確か……2人共、まだ他の連中は寝てるから落ち着け」

 

「「はーい」」

 

 2人も落ち着いたようで、ステータスを整備していく。

 

 アオイとアカリは70レベルを超えたおかげで全ステータスをCにしておく。

 

 アオイとかステータスCかつ各ステータスが5000を3倍されるので、1万5000とか馬鹿みたいなステータスになっているし……。

 

 めっちゃヤバいな……。

 

「今から俺はアリスを誘ってランニング行ってくるけど、2人はどうする?」

 

「フジワラさんと一緒に朝食を作るね! あとお風呂の整備も」

 

「やっておきます!」

 

 俺の部屋から2人は元気よく出ていった。

 

「さてと、アリスと一緒にランニングに行くか」

 

 

 

 

 

 

 アリスと合流して、ホノカ亭の入口に置かれている転移水晶を握って転移すると、借りている倉庫に移動した。

 

 扉を開けて、外に出ると、光るコケとは違う太陽の光を浴びる。

 

 赤外線が気持ちいい。

 

「せっかくだし、新しいランニングルートを開拓するか」

 

 アリスと走りながら新しいランニングコースを探すが、ここでは朝市をやっている場所にちょうどぶつかるっぽい。

 

 倉庫街の近くだから作物を保存して置きやすい場所だからかもしれないが……。

 

「賑わってるな……野菜や肉もここだと安いか」

 

『流石にこの人達を巻き込みかねないダンジョンを消してしまった方がいい発言はやりすぎでした』

 

「行政でも腐っているのは一部だからな。でもアリスが過激な意見を言ってくれたおかげで俺も怒りを落ち着けることができた。ありがとうね」

 

『うん、ナデナデを要求します』

 

「ほらナデナデ」

 

『えへへ……』

 

 嬉しそう。

 

 でも朝市だと食材が本当に色々安い。

 

 何なら作物の苗とかも売っていた。

 

「お、兄ちゃん朝からデートかい?」

 

 苗を売っているおじさんに声をかけられた。

 

「どんな作物の苗を売っているんだ?」

 

「ん? 普通の野菜だぞ。もう少しで夏が始まるから春の終わりに植える作物何かが中心だな。トマト、ナス、キュウリ、ピーマン、トウモロコシなんかだな。買っていくかい?」

 

「うーん」

 

 俺は少し悩むが、地下でも育つか実験するには良いだろうと思い買っておく。

 

「まいどー」

 

 朝市は新鮮な魚とかも売られているから、活きの良さそうな魚や鮮度のよい肉を購入して、ランニングを終えるのだった。

 

「悪い人も居れば、良い人も居る……こればっかりはしゃーないか」

 

 気持ちを切り替える。

 

 

 

 

「これどうしたの?」

 

「外の倉庫の近くで朝市がやっていたから安くて良い食材買ってきたわ。昼飯や夕食に使ってくれ」

 

「ありがとう! 今日はこれで料理作るからね!」

 

 綾乃に食材を渡して、俺は風呂場に移動するのだった。

 

「ふう……」

 

 風呂に浸かりながら少々思考をまとめ上げる。

 

(ミンナは合成進化なんかしなくても良かっただろうに……まぁ本人が強さを求めたんだ。これでいいだろう。影が薄くなっていると言えばニャンとカグヤの方だろ。戦闘能力は高いけど、元モンスターだから常識はまだ疎いし……ただ2人は野生の勘というか嗅覚と感覚でトラップを見抜く力があるからな。俺達とは見えている視点が違うんだろう)

 

 うちのパーティーはトラップを解除できる者は居ないけど、事前に気がつくことはできる。

 

 気がついてトラップを破壊できるようであれば俺の力かマリーの魔法で破壊してしまうので、今のところ大きな怪我とかもしていないのがよい点か。

 

「これからアオイが加わるわけだけど、手綱は引き締めないと……というか俺達モンスターハウスでは戦わないから、道中の移動中くらいしか戦闘しないんだけどね」

 

 まぁ戦闘技能を磨きたいなら圧倒的なステータスある状態で、30階層のモンスターハウスで揉まれる程度ならアオイも死ぬことはないだろうし、多少の怪我は捕獲状態になれば治るし……。

 

「よいしょっと」

 

 今日は朝食を食べたら教会へ。

 

 アオイとアカリの2人の役職がどうなるか楽しみだ。

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