【書籍化決定】クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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100階層 初めてはラブホテルで

 100階層……多くの冒険者にとって未知の領域。

 

 過去にこの場所にたどり着いたのは勇者と呼ばれる異世界から召喚された者が率いるパーティーに限られるとされる。

 

 そんな場所に俺はクリエイティブモードを使って、向かっていた。

 

「ここが100階層……」

 

 そこはまるで神殿のようになっており、大量のカオスストーンのブロックが並べられていた。

 

(絶対釣りで釣り上げていたの……ここの神殿の一部だよな……)

 

 周りを見てみると、ところどころカオスストーンのブロックの一部が不自然に抜き取られているような場所が見受けられた。

 

 疑念が確信に変わる。

 

 そのまま神殿の中を進んでいくと、中央に魔法陣と台座が置かれていた。

 

「なになに……力ある者よ……ダンジョン最深部にようこそ……ダンジョンの仕組みを作り出した先駆者からの忠告……元の世界に帰れると思うな。召喚者の意図を疑え……か」

 

 絶対過去の勇者か転移者がこのダンジョン作っただろ。

 

 日本語で書かれているのもあるけど、元の世界に帰れると思うなはパラレルワールドの日本に飛ばされるからってことだよね……絶対。

 

「一応この部屋のギミックを確かめてみるか……ゴーレム出てこい」

 

 俺はカオスゴーレムを召喚すると、この部屋の仕組みが動き出して、神殿の中央の魔法陣が光出して、どんどん姿を形成していく。

 

 最初、泥のような液体が魔法陣から溢れ出し、泥の中からどんどん人型に姿が形成されて、中性的な人型の何かが出現する。

 

 高いステータスをしていたカオスゴーレムが一瞬で細切れにされて、俺に近づいてくるが、俺には攻撃が当たらない。

 

 泥のような鞭で俺に攻撃を続けたり、鎖の様な物を飛ばしてくるが、クリエイティブモードである俺には効かない。

 

「モンスターなら……捕獲することができないか?」

 

 俺は技の捕まえるを選択して攻撃してくる泥人形を見つめるが、捕獲率は2%……これは長期戦になりそう……と思ったが、俺はホワイトマンを1体外に出す。

 

 姿、戦闘能力、魔法、思考……感情以外をトレースすることができるホワイトマンならダメージを与えることができるんじゃないかと思ったからだ。

 

 その予想は当たっており、ホワイトマンは直ぐに泥人形の能力をコピーして、攻撃を開始する。

 

 互いに熾烈な攻撃を続けるが、俺がホワイトマンを複数体召喚すると、本体の泥人形は徐々に劣勢になっていき、捕獲率が徐々に上昇してくる。

 

 12%……失敗。

 

 25%……失敗。

 

 33%……成功! 

 

 泥人形は俺に捕まって図鑑に登録される。

 

 ホワイトマン達も本体がいなくなったことで、白い人型の姿に戻る。

 

「ありがとうなホワイトマン軍団」

 

 俺はホワイトマンを戻すと、図鑑を確認して、先ほど捕まえた泥人形のモンスターが何だったのか見てみる。

 

 エルキドゥ……神々が作った人工生命体。

 

 通常生まれないホムンクルスの上位種。

 

 高い戦闘能力を保有し、単体で勝つには勇者、もしくは魔王でなければ相手にならない。

 

 ステータス

 

 HP 300000

 MP 300000

 パワー 300000

 ガード 300000

 マジック 300000

 スピード 150000

 ラック 50

 

 清々しいまでの暴力的なステータスである。

 

 というか、過去の転移者はこんなモンスターをよく使役か生み出すことができたな……ボス部屋の仕組み的にリポップされることがあるってことだろ? 

 

 えげつないな……。

 

 捕獲してしまったので、倒した判定にはならず、伝承によるとボスを倒せばダンジョンの核が出てくるという話だったが、壁抜けで周囲を確認してみてもどこにも存在して居なかった。

 

「まぁでも……凄く強いモンスターをゲットすることはできたし……このモンスターをホワイトマンで繁殖させることってできるのか?」

 

 俺は試してみると……エルキドゥとホワイトマンを選んで繁殖させてみたら、できてしまった。

 

 5分後、2体目のエルキドゥが産まれたが、幼体って表記が追加されていて、ステータス値が6分の1になっていた。

 

 まぁそれでも強いのだが……。

 

「図鑑だとこの状態でもホムンクルスと合成できるってなっているんだけど……」

 

 俺は好奇心が抑えられずに、エルキドゥの幼体とホムンクルスを合成してみると……女神(幼女)が出来上がってしまった。

 

「神様生まれちゃったよ!」

 

 とんでもないことになったぞ……と思いながらも、とりあえず皆の元に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「ええ、神様合成できちゃったの!」

 

「というか100階層のボスモンスターを捕まえてくるなんて……」

 

 綾乃、ミンナの2人が順にツッコミを入れる。

 

 ちなみに場所はホノカ亭の食堂である。

 

「ちなみにこの子が幼体の女神様」

 

「……」

 

 俺の横にちょこんと座っている緑色の髪を伸ばし、額にエメラルドっぽい宝石が埋め込まれている5歳くらいの幼女がそこにはいた。

 

 合成直後は全裸だったので、俺が女児用の服を作って着させていた。

 

「「「かわいい!」」」

 

 女性陣が幼女の女神に抱きつくが、幼女の女神も嬉しそうに笑っている。

 

「この子の名前は? 決めているの?」

 

「どうしようか……全く思いつかないんだよな」

 

 東條に質問されたが、俺は思いつかないと素直に言う。

 

 すると東條は少し悩んだ末に、

 

「衣織(イオリ)って名前はどう?」

 

「由来を聞いても?」

 

「衣通姫って昔の偉人にそんな名前の人がいて、大変な美人かつ教養のある人って言われていたから、女神の名前にはぴったりじゃないかなって思ってね」

 

「イオリ……好き」

 

 今まで黙っていた幼女女神がボソッとイオリという名前が気に入ったのか、そう呟いてこっちを見ている。

 

「はいはい、今日からあなたの名前はイオリな」

 

「うん、イオリ! ありがとう!」

 

 100階層のボスモンスターを捕まえたら、幼女の女神が仲間に加わったのだった。

 

 

 

 

 

 

 翌日、冒険者ギルドの受付に行くと、スズナリさんから査定額が提示された。

 

「おめでとう。査定金額は大台の1億を超えて2億8500万シンクだ。これが詳細」

 

 俺は詳細が書かれた書類を受け取ると、確かに2億超えの内訳がズラッと書かれていた。

 

「昨日よりは少ないですけど、今日も換金お願いします」

 

「おほ! 今日も換金か! 任せろ!」

 

 この調子ならあと2週間頑張れば目標の20億シンクには届くけど、普通に入植するのに必要な金額だから……俺達の場合は島の開発権利を得る依頼をするのであれば20億シンクもいらない気がしなくも無いけど……。

 

 まぁ、当初の予定通りだし、問題はないだろう。

 

 ただスズナリさんには悪いことをしてしまうな……目標金額が貯まったら移動してしまうって……。

 

「一応言っておくか……スズナリさん」

 

「ん、どうした?」

 

「ちょっとお話が……」

 

 現在30.5階層のホノカ亭やアリスの工房などは移住に伴い解体するが、ジパングにいつでも来られるように倉庫の拠点は残しておくつもりだ。

 

 なので移住後も金を稼ぐためにジパングのダンジョンに潜ることはあると思うが、頻度は絶対に減るため、数週間ガッツリ稼いだら、その後は1ヶ月に1度の頻度で潜る感じになってしまうと伝える。

 

 スズナリさんは少し悲しそうな顔をしたけど、今の稼ぎであれば十二分にギルドとしても潤っているし、ここでの活動頻度が減っても、辞めないのであれば何も問題ないと言われた。

 

「俺としても引き続きサポートするし、何ならサイトウ達の稼ぎであればこの塔の上層で暮らすこともできると思うが……」

 

「いや、それは大丈夫です。ただ一応言っておこうと思って」

 

「分かった。ありがとうな、パーティーの事情を教えてくれて」

 

「いえ、ただここから数週間は稼ぎまくりますのでよろしくお願いしますよ!」

 

 俺とスズナリさんは握手をするのだった。

 

 

 

 

 

 一応100階層のボスモンスターも捕まえたことだし、あとはお金を稼ぐだけの作業となる。

 

 毎日4時間ぐらいダンジョンに潜って、残りの時間は東條に勉強を習ったり、自分の工房で色々物を作ったり、俺や綾乃、東條や山本の誰かと一緒に日本に行ってみたり……。

 

 そんなある日、俺と綾乃は日本で買い出しをするためにスーパーマーケットを巡っていた。

 

「やっぱり色々な食材があるね!」

 

「ああ、別世界とはいえ日本は日本だな……そう言えば前に日本の牛肉を使ったすき焼きを綾乃が作ってたけど、大好評だったな」

 

「そうだね……肉がこんなに味が染み出してとろけるように口の中に消えてくなんてってミンナが言っていたっけ」

 

「マリーも王宮の食事みたいですって言ってたな……その肉に負けないくらいの牛とかを育てたいなぁ……」

 

「きっとできるよ隆史君なら」

 

「ありがとう綾乃……」

 

 カゴいっぱいに食材を買い込んで、お会計を済ませて外に出ると、ポツポツと夕立が振り始めてしまった。

 

 俺達は雨宿りとして近くのホテルに移動するが、そこはラブホテルだった。

 

「雨が止んだら直ぐに移動しようか」

 

「そ、そうだね……」

 

 俺達は2人して照れていたけど、せっかく来たんなら休憩していかないか……と2時間6000円の部屋を俺が指差すと、綾乃も照れながら頷いてくれた。

 

 お金をフロントで支払って鍵を受け取り、部屋の中に入ると、案外想像していたよりも落ち着いた雰囲気であるが、部屋の備品としてコンドームが置いてあったり、ローションがあったりと、普通のホテルとはやっぱり違うし、ベットの数もキングサイズが1つだった。

 

「このまましちゃうか?」

 

「そ、そうだね」

 

 互いに服を脱いで、シャワーを浴び、裸の状態になる。

 

 何回か見てはいるけど、ムードというかそういうのがホテルで増しているような感じがする。

 

「あ、あれ……コンドームが入らない!」

 

 俺の息子にコンドームが入らず困っていたが、綾乃が、

 

「そんなのいらないでしょ……それに今日は大丈夫な日だから」

 

 と、誘ってきて、俺は綾乃の始めてをラブホテルで貰うのだった。

 

 ちなみに、買い物から帰ってきて、綾乃の歩き方が違うのを見たミンナが、俺と綾乃に、

 

「おめでとう」

 

 と言われてめっちゃ恥ずかしかった。

 

 その後、綾乃とは定期的に2人で空き部屋を使わせてもらってストレスを発散するようになるのだった。

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