超劇場版 ケロロ軍曹 嵐を巻き起こせ!スターダストメモリーズ であります!!   作:虹武者

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ケロンの悪夢…の巻

 広大な宇宙

 そこには数多の星があり数多の命があり無限の可能性がある。そんな宇宙に1機のロボットがいた。全身ボロボロで動きもジグザグになっている。

 

「頼む。もう少しもっていてくれ…」

 

 そのロボットのコックピットには2人の影があった。ロボットを操縦している影は目の前にある星を見つけると巨大なシールドを前に出し大気圏に突入した。

 

 その星の名前は地球。

 そして、ここは西澤邸にあるプール。

 だが、その広さなんと東京ドームとほぼ同じ!広すぎる!

 

 そこに数人の男女がいた。飛び込み台からプールに飛び込む赤色のツインテールの女の子が日向夏美。日向家長女で吉祥学園中等部2年の女の子である。

 

「ママ~!すっごく気持ちいいよ!」

「今、行くわ。」

 

 夏美の声に反応しやってきたナイスバディの女性が日向秋。夏美と冬樹の母親でマンガ雑誌の編集者として働くキャリアウーマンである。

 秋は露出の多い魅惑的な水着姿を晒しながらプールに向かう。それを見ている少年がいた。彼は日向冬樹。日向家長男で吉祥学園中等部1年の男の子である。

 

「ママも姉ちゃんもはしゃぎすぎだよ…」

「冬樹ー!じっとしてないでこっち来なさい!」

 

 夏美に誘われても「アハハ…」とから笑いするだけの冬樹。彼は極度の運動音痴で水泳なんて嫌いを超えた嫌悪があった。そんな冬樹を隣で見つめている少女がいた。彼女の名前は西澤桃華。西澤グループ令嬢で冬樹のことが大大大大大す…(グシャ)

 

 西澤グループ令嬢で表のお淑やかで可憐な桃華と狂暴で粗野な裏桃華の2つの顔を持つ二重人格の少女である。彼女の後ろには執事のポール森山が紅茶を淹れている。

 

(夏休みに冬樹君と…キャー♡)

 

 桃華が心の中ではしゃいでいると遠くの森で爆発が起きた。桃華がせっかくの雰囲気が台無しと頭を抱えている。冬樹が煙が上がった方角を向き夏美が呆れている。

 

「まだやってるの?」

「うん。一応、軍曹は軍事演習って言ってたけど…」

「あれ…演習って言うよりただ遊んでいるだけよね…」

 

 冬樹達が見ている方向。そこに2機のロボットもといモビルスーツがいた。片方はガンダム、もう片方はアレックスだ。ガンダムのビームライフルを避けアレックスがガトリングガンを乱射する。

 

「まだまだでありますなタママ二等兵!」

 

 ガンダムを操縦しているのがケロロ軍曹。ガマ星雲第58番惑星ケロン星出身の宇宙人で地球侵略に来た侵略者のはずだが…現在、絶賛モビルスーツに乗って遊んでいます。

 対するアレックスを操縦しているのがタママ二等兵。彼もケロン星出身のケロン人でケロロ軍曹の部下である。彼も桃華と同様二重人格である。

 

「軍曹さ~ん!これ、操縦しにくいですぅ!」

「愚痴を言うなであります!どんなモビルスーツに乗っても同じパフォーマンスになる訓練であります!」

 

 ケロロ軍曹が熱演しながらタママ二等兵と戦う。その様子をイライラしながら見ているケロン人がいた。ギロロ伍長だ。彼もケロロ軍曹の部下であり幼馴染みだ。

 ギロロ伍長は鋭い目付きでケロロ軍曹が乗るガンダムを睨むとガンダムとアレックスが重なった瞬間にバズーカを命中させた。

 

「ちょっとギロロ伍長!我輩はチームメイトでありますよ

!狙うならタママ二等兵でしょ!」

 

 ガンダムからアフロヘアになったケロロ軍曹が出て文句を言う。

 

「喧しい!何が演習だ!こんな玩具で地球(ペコポン)侵略が出来るかぁ!」

 

 ギロロ伍長が後ろを指差し怒鳴る。そこにはEz8がある。ギロロ伍長は乗る気はないようだ。ケロロ軍曹がギロロ伍長に真剣にやれと命令するもギロロ伍長はこんなので真剣に出来るかと言い返す。その後ろから別の声が聞こえた。

 

「ケロロ君、ケロロ君。誰か忘れてない?と、いうよりこれ何?」

 

 話しかけてきたのはドロロ兵長。ケロロ軍曹の部下であり彼もケロロ軍曹の幼馴染みだ。ちなみに、元々はゼロロだったが特に覚えなくても大丈夫だ。

 

「酷い!」

 

 ちなみにドロロ兵長が乗っているモビルスーツはガンダムジークアクスである。

 ケロロ軍曹がプンプン怒っている。それに怒ったギロロ伍長が自分に似たギロロロボに乗りEz8が持っているシールドを持ち上げケロロ軍曹を殴る…というより潰そうとした。

 

「ギロロ伍長!それはそういう風に使う物じゃないであります!」

「クックックッ…やってらんねぇぜ。」

 

 そんなケロロ軍曹達を見て不気味に笑っているのはクルル曹長。ケロロ軍曹の部下で主に開発担当を担っている。

 

「クルル曹長ー!見てないで助けてであります!」

「やだ。」

「なんで!?クルル曹長にはフルバーニアン任せてるからなんとかできるであります!」

 

 ケロロ軍曹がギロロ伍長から逃げながら必死に頼むもクルル曹長はレーダーを見るだけで無視している。そのレーダーに反応があった。

 

「ん?隊長~。」

「何でありますか!?」

地球(ペコポン)に何か近付いてるぜぇ。」

「何!?」

 

 ケロロ軍曹がクルル曹長の隣に行く。

 

「場所は!?」

「クックックッ…ここ。」

 

 ケロロ軍曹が目を点にする。クルル曹長が真上を指差すとロボットがこちらに向かって墜落しようとしていた。

 

「退避ー!」

 

 ケロロ軍曹達は慌てて逃げる。そこにロボットが墜落した。ケロロ軍曹達はなんとか逃げ切りぜぇぜぇ言いながら息を整える。

 

「軍曹~!」

 

 そこに心配した冬樹達が来た。後ろには西澤親衛隊が武器を持って駆けつけてくる。ケロロ軍曹がおそるおそる近付く。すると、ロボットから1人のケロン人が出て来た。それに驚き下がるケロロ軍曹。

 

「ここは...活動できる環境のようだ。」

 

 砂煙が落ち着き姿がはっきりしてくる。銀色の身体が特徴的な目付きの悪いケロン人だ。ケロン人がケロロ軍曹達に気付くと隠し持っていた拳銃を向けた。しかし、相手が自分と同じケロン人と分かると拳銃を下げた。

 

「ケロン人!?…貴殿は?」

「わ、我輩はガマ星雲第58番惑星宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊隊長!ケロロ軍曹であります!」

「そうか…俺はガマ星雲第58番惑星宇宙侵攻軍デララ艦隊所属第1特殊先行工作部隊隊長!ガトト少佐である!」

「しょ、しょ、しょ…少佐ぁ!?」

 

 お互いに敬礼をして自己紹介する。ケロロ軍曹は相手が自分より遥かに階級が上と知り尻込みする。

 

「申し訳ありませんでしたぁ!」

「気にするな。一応、昔はガトト少佐と言えばケロンの悪夢と呼ばれ恐れられていたが知らない世代も増えてきたか。」

「ケロンの悪夢…どこかで聞いたことあるな。」

「軍の教科書に載ってたような…あれ?」

 

 ケロロ軍曹が土下座するもガトト少佐は気にしていない様子。すると、ガトト少佐はフラフラしながらロボット…ガトトロボのコックピットに入り1人の宇宙人を連れ出した。

 

「え、えっと…」

「綺麗…」

 

 秋がボソッと呟く。その宇宙人はケロン人ではなかった。人型に近いが雪の純白の身体に細長い手足、そして頭部から伸びる触腕が特徴的だった。宇宙人はゆっくりと目を覚ました。

 

「良かった。」

 

 ガトト少佐が安堵すると腹から音が鳴った。それを聞いた桃華はガトト少佐と宇宙人を屋敷に招いた。

 

 ケロロ軍曹達はガトトと宇宙人をジーと見ていた。その後ろではメイド達が皿や料理を忙しなく運んでいた。ガトト少佐は次々と運ばれた料理をガツガツ食べ宇宙人は初めての箸に苦戦しながらも上品に食べている。ガトト少佐が食べ終えるとケロロ軍曹達に頭を下げた。

 

「まずは礼を言わせてくれ。感謝する。それと、この星の礼儀を知らんから失礼な態度をとっていたすまない。」

「い、いえ!」

 

 桃華が大丈夫とジェスチャーする。隣にいた夏美は宇宙人を見る。

 

「それよりも…隣の子、凄い食べるわね。」

 

 夏美は驚いていた。ガトト少佐は皿10枚分だったが宇宙人は既に皿50枚以上の料理を平らげていた。しかも、まだ

 

「すまないな。なんせ、2年間も宇宙を彷徨っていたからな。」

「え、え~と…」

「そうだ。まだ、紹介していなかった。彼女はフィナ。クーリオネ星系ファルフィオネ星の生き残りだ。」

「ファルフィオネ星…聞いたことないでありますなぁ。」

「かなり辺境の星だったからな。」

 

 ケロロ軍曹の言葉にガトト少佐が返す。フィナは食事を止めると頭部の触腕をケロロ軍曹達に向けて伸ばした。触腕の先が指のように分かれそこから黄緑色の粒子がケロロ軍曹達に降り注ぐ。

 

「フィナの種族は触腕から特殊な粒子を飛ばし相手の記憶を読み言葉や文化を学習する能力がある。」

「凄いや!」

 

 驚くケロロ軍曹達にガトト少佐が説明する。それを聞いて冬樹は目をキラキラさせていた。凄い興味を持っている。粒子が消え触腕が戻る。フィナは目を閉じ動かなくなる。どうやら、学習している様子だ。ケロロ軍曹達が見守る中、フィナが目を開ける。

 

「冬樹、好き。」

「「「「!?」」」」

 

 突然のカミングアウトに全員驚く。桃華に至っては飛び出してフィナの肩を掴む。

 

「な、な、な、何を言ってるのかしら!?」

「さすが冬樹殿。宇宙人に好かれているでありますな。」

 

 赤面する桃華。照れる冬樹。

 

「サブロー先輩、好き。」

「ちょっと!?」

 

 今度は夏美が飛び出した。

 

「恥ずかしいから言わないで!」

「フィナ。好きが好き!」

「えっと…」

「おそらく、好きという感情が気に入ったのだろう。」

 

 ガトト少佐が冷静に分析するもそれどころではない。

 

「この前、やっとサザビー完成した。」

「なに!?」

 

 今度はケロロ軍曹が狼狽えた。いつの間にか近付いていた怒りモードの夏美がケロロ軍曹を鷲掴みにする。

 

「ボ~ケ~ガ~エ~ル~!」

「待つであります夏美殿。それはガンプラではなくて…」

「問答無用!」

 

 夏美がケロロ軍曹を連れて行く。それと同時に桃華がフィナを連れて行った。残ったのは冬樹とガトト少佐だ。冬樹はいろいろと質問したいけどどうしようか悩んでいる。そこにガトト少佐が話しかけてきた。

 

「貴殿は冬樹と言ったな?」

「はい!日向冬樹です!」

「珍しい。侵略者と仲良くなる原星民がいるなんてな。」

「げんせいみん?」

「その星に元から住んでいる生物のことだ。この場合は地球(ペコポン)人のことだ。」

 

 ガトト少佐が教えてくれた。

 

「ケロロ小隊は武力ではなく別の方法で侵略をしてているのだな。お互いに余計な血を流さないのはいい。」

(多分、違うと思う。)

 

 冬樹は笑顔で対応する。そこにクルル曹長がやって来た。

 

「ク~クック…大変だぜぇ。」

「ん?」

「ケロン星本部に確認したがガトト少佐どころかデララ艦隊すら存在していないことになってるぜ。」

「なにぃ!?」

 

 ガトト少佐がダンッ!と音をたてて立ち上がる。

 

「どういうことだ!?」

「さぁ?」

「もう一度かけ直してくれ!今度は俺が直接説明する!」

「なら、我輩達の基地に来るといいであります!」

 

 夏美にボコボコにされたケロロ軍曹が提案する。

 

「すまない。」

 

 ガトト少佐が提案に乗りケロロ小隊の基地。つまり日向家の地下に向かって行った。

 

 一方、西澤邸地下

 そこにはケロロ軍曹が密かに作っていたモビルスーツ格納庫があった。そこにはガトトロボも保管されている。そのガトトロボに謎の靄が纏わり付いていたことにまだ誰も気付いていなかった。




ケロロ軍曹の思い出

最初に知ったのは映画かいけつゾロリと同時上映していた《超劇場版ケロロ軍曹》
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