超闘争ALT プロジェクト・ファンタズマ -i 作:独立傭兵月兎(仮)
幕引きは近い。
「ようやく来たわね、戦バカ!」
「ああ、久しぶりだな、彩葉ッ!
それよりも…」
愉しそうに、九朗が私を見た。
「かぐや、また成長したようだな?」
ああ、やっとまた声が聞けた。
だけど今すぐにでも抱きつきたい衝動は抑えて。
「勿論だよ!
かぐや、まだ九朗を倒せてないもん!」
負けじと、声を張り上げる。
この日のためにいっぱい練習して、
何度も死にかけて。
九朗に追い付きたくて、全力だった。
だから…
「だからこそ、今日!
かぐやが九朗を倒すよ!」
「…ククッ、言葉は不要か。
見せてみろ、お前の力」
そう言い終わるや否や、私と九朗は同時に飛び出した。
─────────────────
「かぐや、聞こえる?事前の話の通り、まずは一定の距離を保って!」
「わかった…っ!」
彩葉の声と自分の直感をたよりに、動きを組み立てる。
今私の目の前に相対するは、九朗。
その身体を包む黒い鎧はまるで機械人形のようで、
その手に握られるはツクヨミには似つかわしくない武器…
"
九朗がこの一年でずっと扱い続けてたらしい、
新しい
狙いはつけづらい上に、撃つ毎に反動と言う名の「ブレ」が生じる。片手で撃つ以上は尚更…らしい。
そして何よりも…
「一度撃つ度に一秒以上もの隙が生まれる、ハズ、だけど…!」
「…踏み込めないっ!」
ある筈の大きすぎる隙。
九朗はそれを「交互に撃つこと」「
反動と隙を上手く逃している。
だから対処法は…
「──ここっ!」
ステップの切れ目を見切って肉迫、
懐に潜り込む。これだけだ。
「しまった…!」
この距離なら、長物は使えない。
私は大槌を振り抜いて──
「なんてな」
彼から、電流が迸る。
感じた悪寒に身を任せ、一目散に飛び退いた。
その予感は正しく、目の前で蒼白い花火が咲いた。
咄嗟に棄てて巻き込まれた「うなテボハンマー」はバチバチと音を立て、壊れた。
「───っかぐや、無事!?」
「あっっぶなかったぁ…」
「これも避けるか、流石だな…!」
「おおーっと!渡り鴉いきなりの自爆!しかし体力は少しも減っていないぞ!?」
「コレは新しいウルト…なのか!?」
よくみれば、九朗の衣装から赤い光が漏れている。
きっとさっきの自爆モドキは直ぐには使えない。
だけど…
(九朗にはまだ、月光がある)
九朗の腰元には、暗くて青い光を発する刀が…
「暗月の大剣」らしきものが下げられていた。
…厳密には、鞘の中で光を発するこれは「月隠」なのだが、当のかぐやは知るよしも無かった。
「まぁかぐやも持ってるんだけど、ね!」
自分の腰の…もうひとつの刃を抜く。
それは、九朗が遺し、砕けた筈の月光…
しかし打ち直されたその刃は禍々しくも、美しい赤に染まっている。
「名付けて、月光ー
まだまだ行くよっ、九朗!!」
─────────────────
飛びかかって、撃たれて、切り結んで。
戦況は殆ど膠着…いや、私が劣勢だ。
…やっぱり、強い。
そして、速い。
なにより、九朗が扱う武器の扱い方が恐ろしく正確で、理にかなっているのだ。
まるで、始めから扱い方を知っているかのよう…
いや、それが当然の世界で闘い続けていたのなら
「あれが、九朗の…レイヴンの、本来の動きなの…?」
じゃあ、私は、何?
──そんなことどうだっていい。
私は、九朗に勝ちたい
そのためなら…!
─────────────────
「─────だったらぁあああああッ!!!」
私は月光で、左腕を根本から斬り飛ばす。
「かぐやっ!?いったい何をー」
彩葉が悲鳴をあげる、だけど、今はーー!!
「「犬DOGE」ッ!!!」
「バゥッ!!」
懐から飛び出した「犬DOGE」はそのまま私の左肩に噛みついて、その姿を変えた。
「ほう…!」
「まさか…!」
『───オーバードウェポンの接続を確認』
「かぐや」構成
両手武器:「うなテボハンマー」大槌
腰:「月光ー"REDSHIFT"」光波ブレード
背中:「犬DOGE"デロリアン"」???
ULT:******** *****