超闘争ALT プロジェクト・ファンタズマ -i   作:独立傭兵月兎(仮)

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追憶せし、アナタの思い出。


ALT-3.Remember

 

「ーーー♪」

「ーー♫」

 

かぐやの為の歌を、かぐやと一緒に歌う。

 

「ーーーっ♪︎」

「ーーー♬…」

 

 

何度も何度も繰り返し歌いあう中で、

うっすらと感じていた違和感…"既視感"は確信に変わった。

 

あまりにも、似ているのだ。

歌い方も、フレーズも、メロディでさえ。

 

「…ふぅ…ねぇ、かぐや。」

「うん、彩葉。」

 

どうやら、かぐやも気付いたらしい。

 

「どうせなら、一緒に言ってみよっか。」

「そだね。

きっとかぐやも同じこと考えてるもん。」

 

せーのっ。

 

 

 

「「ヤチヨは、かぐやだ。」」

 

 

 

 

 

 

 

「ーーようやく気付けたか。」

 

イヤホンに割り込んできた声に、辺りを見回す。

まさか、とスマコンをつけてツクヨミを見回してみれば。

 

「…FUSHI!?」

 

ヤチヨのお供のウミウシが、単身で私の前に現れた。

「詳しい話は後だ、着いてこい。」

 

 

「わ、わかったーって速!?」

「彩葉、急ごう!」

私はツクヨミを抜け、慌ててスマコンを着けたかぐやと共に後を追いかける。

…そこに流れていたニュースには、

終ぞ気付くことは無く。

 

 

 

 

 

『不審者情報です。

只今、ツクヨミ「KASSEN」にて正体不明のユーザーが出没しています。

当該ユーザーは自らを「レイヴン」と名乗りーー…』

 

 

 

 

 

ーーーー

そうして、たどり着いた先にあったのは…

「なにこれ…光る、タケノコ…?」

水槽の中で胎動する筍だった。

いやに、見覚えのある光り方をしていて…

 

「ねぇ、いろは、これ…」

「かぐや?」

あり得ない、といった表情でかぐやは続ける。

 

「"もと光る竹"…なんで、こんなところに…

でも、壊れてる…?」

 

「ここから、ツクヨミに入れ。」

FUSHIに促されるまま、再び私達はツクヨミに入った。

 

そこは、見覚えのあるあのアパートの一室で…

 

「…やっほ。

 

待ってたよ、いろは、かぐや?」

 

隣の彼女のような空気を纏うヤチヨが、

私達を出迎えた。

 

ーーー

ーー果たして、その仮説は正しかった。

 

ヤチヨは、8000年前に落ちてしまって、ずっと私達に逢いたがっていたかぐやだったんだ。

「ちょっと待ってよ!

だとしたら、かぐやとヤチヨがここに存在するのは、変なんじゃーー」

 

「うん。だけど…この世界は私たちが思ってるのとは違うみたい。

少しずつ、ずれてるの。」

 

「ずれてる…?」

 

訳が解らない、といった様相を隠せない私を前に、ヤチヨは続ける。

 

「私の…かぐやの見てきた九朗は、あの日のリンに

勝ててない。卒業ライブの時だって、月の軍勢が二割を切ったくらいで倒されてた。

持っていた武器だって、あんな大きな機械じゃなくて。ただの柱を振り回して、月人たちを蹴散らしてたんだ。」

 

「そ、それでも二割は削ってるんだ…

待って。二割を残して倒れたってことは、さ」

 

九朗は、「前の周」では生き残っていたかもしれない。

でも、それなら、何でーー

 

「そしたら、何で九朗は消えちゃったの。」

 

かぐやは決定的な問いを、ヤチヨに投げ掛けた。

 

 

「それじゃあ、もう一つ昔話をしてあげる。

 

…黒い鳥のお話をね。」

 

黒い鳥…九朗の事だ。

 

私たちはそこに座り、その物語に耳を傾けた。

 

 

 

 

 

 

 

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