超闘争ALT プロジェクト・ファンタズマ -i   作:独立傭兵月兎(仮)

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騙して悪いが、書けてしまったのでな。
投稿させて貰う。 






ALT-4.5 Precious Park

SIDE:彩葉

 

 

「ねぇ、ヤチヨ、それ…」

かぐやは震える声で尋ねる。その目線の先にあるのは、蒼い光を放つ彼の象徴…

 

「月光」。

どういうわけか、今それを手にしているのはヤチヨだった。

 

 

「おっと、別に奪ったとか、そういう訳じゃないよ~?

 

──ヤッチョが目を覚ましたときには、これだけポンって置いて消えちゃってたの。

それに、今の彼は代わりの刀もあるからね」

 

「ヴェ!?それって、まさか…??」

 

どうやらかぐやは何かを知っている。

…それは後で問い詰めてやるとして、今は…!

 

「かぐや、いける?」

 

「もち!!」

 

まずはヤチヨを倒してから考えるっ!

 

武器を構え、互いに飛びかかった。

 

 

 

─────────────────

数分の死闘の後。

先に膝をついたのはヤチヨだった。

私の残り体力は3割、かぐやは7割。

 

…幾ら私も九朗とやりあってたとは言えど、二人に「着いていく」ことが精一杯だった。

 

「ゼェ…ゼェ…どーだぁ…!」

息を切らしながらも、勝ったぞと言わんばかりに笑うかぐや。

 

 

 

 

 

 

私はそれでも、構えは解かなかった。

 

「う、嘘っ…こんなことって…

 

 

 

 

…とでも、言うと思った?」

 

 

ヤチヨが、いたずらっぽく笑う。

 

 

 

「この程度、想定の範囲内だよっ!!!!」

 

その直後、ヤチヨの姿が、弾けた。

 

そこに立っていたのは、なおも優しい光を放つ月光と、見慣れた大槌を振るう兎耳のお姫様。

 

慌てて構え直すかぐやを尻目に、私は…

 

 

 

 

「…なんだ、ずっとそこに居てくれてたんじゃん。

 

 

 

 

 

 

 

かぐや。

 

私の問いかけに、照れ臭そうにヤチヨ(かぐや)が笑う。

 

「うぇへへ…さぁ、第二ラウンドといこっか!!」

─────────────────

 

 

SIDE かぐや

 

穿つ、跳ぶ、受け止める。

ヤチヨ(わたし)がかぐやになっても尚、私たちはどうにか渡り合えていた。

 

そして何よりもいま辛いことがあるなら───

 

「やっぱりそっちだけ武器と残機多いのズルじゃん!!」

 

「でもかぐや(ヤチヨ)は二体一だよっ!?」

 

「そうだったァ!!」

 

私の大槌…「うなテボハンマー」による打撃と、

彩葉の双剣による遊撃。

 

ヤチヨ(わたし)はそれを一人でこなしている。

 

 

…やがて、ヤチヨ(わたし)についてこれなくなった彩葉の体力が先につきた。

 

「っ、しまっ…ぅあ!?」

 

「これで1対1ぃ!!」

 

「彩葉っ!?」

 

今彩葉が居なくなれば、

大振りな攻撃を晒す私は良いカモだ。

 

「よそ見してて、良いのかなッ!」

 

「っぐぅぅ…!!」

 

敢えなく私は体勢を崩され、止めを刺さんとヤチヨ(わたし)が月光を上段に構える。

ああ、せめて、打刀の1本でもあれば…!

 

「かぐや!これ、使って!!」

 

そう思考がネガティブになりかけた直後、消えかかっていた彩葉が何かを此方に投げてきた。

反射的にそれを掴み、ヤチヨの月光を受け止める。

 

「ーーっ!?」

「うそ、これって…」

 

 

 

 

 

刃を受け止めていた"鞘"が割れ、その刀身が顕になった。

 

 

 

…その姿は、月光そのもの。

 

しかしほの暗い青の輝きをもったそれは、

月の姫が伴侶に贈る祈りの剣。

 

「"暗月の大剣"…なんで、彩葉が!?」

 

 

「九朗が態々私に送ってきたの。

気付いたのはたった今だけどね!」

 

…未遂とはいえ、知らない内に抜け駆けしていたヤチヨ(わたし)に私は少し嫉妬していた。でも、そんなことよりも

 

 

「ーーこれで、五分だよッ、私ぃ!!」

 

「確かに、これで、正々堂々だッ!!」

 

────私は、(ヤチヨ)に勝ちたい

 

いまは、これ以上の道理など不要だ!

 

 

─────────────────

 

「うなぎ砲」の残弾は互いにゼロ。

示し合わせたかのように大槌を棄て、お互いの月光で切り結ぶ。

 

 

 

 

「強くなったじゃん、(かぐや)ッ!」

 

「そっちこそ、

ずっと研鑽してたんでしょ、(ヤチヨ)!!」

 

片や、8000年ずっと九朗を越えるべく鍛え続けたヤチヨ。

片や、受け継いだ力を昇華させ続けているかぐや。

 

どちらも、九朗のためだけに研ぎ澄まされた殺意()だ。

 

だけど。

 

「だからこそ、かぐや(わたし)は負けられない!!」

 

「だからこそ、かぐやはかぐや(ヤチヨ)を越えるっ!!!」

 

一閃、二閃。

やがて、激しい音と共に、何かが砕けた。

それは、かつての鴉の導きの光。

 

「…っ、月光が…!」

 

「───っやぁあああああああああああ!!!!」

 

 

 

 

そして、それでも砕けなかった暗月。

青い光が、月兎の身体を切り裂いた。

 

 

 

 

「ごめんね…ありがとう、月光…」

 

砕けた月光の柄を愛おしそうに抱きしめながら、

かぐや(ヤチヨ)は満足そうに散っていった。

 




暗月の大剣

投稿日(07/08)に2話の最後にちょろっと追加した、本編でも九朗がヤチヨから賜った武器。
九朗は自分に賜る資格は無いと彩葉に渡し、巡りめぐってかぐやの手に渡った。
(尚後々それを知った三人はキレる)
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