超闘争ALT プロジェクト・ファンタズマ -i   作:独立傭兵月兎(仮)

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遅くなりました…説明回です。


ALT-6. Someone is always moving on the surface

烏丸研 カフェテリア

 

 

 

「ヤチヨは8000才のかぐやで、九朗の魂は電脳化されてツクヨミの中でまだ生きてる、か…

うん、わからん!!」

「わからんのかい」

「でも、お兄が喜んでそうなのは解っちゃうな…」

 

 

 

今ここに居るのは、あの日集まってくれた皆。

加えて、九朗の両親や、研究者達…「火薬庫」の面々も居る。

 

「これは、九朗を取り戻すための集まりか。

…だが俺たち全員を集めたということは、そう上手く行く話でもないのだろう?」

 

『そこはヤッチョが説明するね~』

 

そして、ヤチヨ(かぐや)…ツクヨミの管理人すら、私たちの味方だ。

 

「…つまり、渡り鴉を『KASSEN』で倒して満足させれば良いんだな?」

『ソユコト♪』

 

「じゃあ、次に話すべきは九朗さんの居場所についてですね!

…尤も、今は「レイヴン」と名乗っているそうですケド」

 

 

『オタ公…広美の言う通りだねー。

九朗が電脳化されたあの日、九朗は私のところに来てくれた。でも、それ以降はほぼ音信不通。

ヤッチョには九朗を呼び寄せられないのです…てことで広美っ、他に解ってることは?』

 

「はいっ、なんでも「レイヴン」は大抵の場合

「KASSEN」に出没しますが、ツクヨミ全域の何処かで騒ぎが起きると問答無用でその元凶のプレイヤーに「KASSEN」を挑み…

その悉くを倒しては何処かへ消えているみたいですね」

 

「それって、まるで…」

「うん。俺たちを守ってくれてた時みたいだよね」

 

心当たりがあるのは、芦花と乃依。

九朗はやっぱり九朗だった。

 

 

「つまり…九朗さんは、騒ぎのある場所に…

戦いがある場所に、引き寄せられる。」

九朗さんらしいですね、とカヨコは肩を竦める。

 

『そう。

…だから、ツクヨミで大規模な騒ぎを…「闘争」を始めれば、九朗は確実にそこに来ると思うよ。』

 

「次は、お兄を人間に戻す手段についてだね?もっとも、

それについてはもう目処が立ってるよ。」

 

凛は自らの使うAMSを取り出し、続ける。

 

 

「結論から言うと、AMSは、お兄の身に起きた事故を"意図的に引き起こす"事が出来る…みたいなの。」

 

「それを逆に利用する。魂さえ捕まえられれば…

 

AMSを経由して現実の身体に引き戻せる筈。」

 

 

 

「ーーただし、もう一つ問題がある。

悠長には時間が取れないぞ。」

 

いけるかもしれない、と空気が明るくなる中で、

冷や水を浴びせるかのように待ったを掛けた人が居た。

 

「…九朗の、お父さん。」

 

苦々しい顔で、再び口を開く。

 

「ウチの…烏丸研に出資してるスポンサーと

クライアントのボケどもが煩いんだ。

「九朗を引き渡せ」とな。」

 

「は、何で九朗をーー

…そういうことかよ、クソが」

 

安東レイ…"火薬庫"の代表が、納得したように眼を伏せ、悪態をつく。

 

「…どう言うこと、なんですか」

これ以上何が九朗を苦しめるのか、と芦花の口から溢れた疑問に答えたのは、九朗の母。

 

「…それはね、うちの子が世界初だったからなの。

世界で初めて、AR技術による死者が出て。

しかもまるで魂だけが消えたと言うじゃない?

今まで一度も起きなかった"イレギュラー"…

世界中が、その理由を知りたがってる。」

 

「何それ…お兄を、物みたいに…っ」

泣きそうな顔のリンを、母親が抱き寄せる。

「そうよね。私たちの大事な家族ですもの。

…でも、世界はそう思ってはくれなかった。」

 

 

 

「…表向きには、「試作型AMSの情報逆流現象による意識混濁」として説明してある。が、幾つかの機関は気付いているかもしれん。電脳化という真相に。それが公になったら…」

 

「九郎はある意味、永遠の命を実現できたことになる。

新たな火種になっちまうとはな…。」

 

九朗の父とレイの言う「最悪のケース」。

それが現実として差し迫ってるかもしれない。

 

「でも、そうなる前にに九朗を現実に連れ帰れればーー」

 

『電脳化なんてありませんでした、何て言い回しはどうとでもでもできちゃうんだな~♪』

 

 

 

 

 

 

「…その、具体的なタイムリミットは?」

「彩葉?」

 

「…向こう一年だ。

それ以上は、出資も打ち切り。研究成果であるAMSも他の機関に差し押さえられるだろう。」

 

 

一年…か。

「「上等だよ。」」

私とかぐやの声が重なった。

 

「一年の内に、かぐやが、九朗を越える!

そんでもって…!」

 

「私達で、九朗を人間に戻すんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日、私たちの計画が始まった。

それは、"幽霊"のようになってしまった九朗を人に戻す計画。

 

名付けるとするならーー

 

 

 

 

 

"PROJECT PHANTASMA -i"

 

 

 

 

 





-i は「invert(逆)」
かつ「!」の上下反転とも取れる






追加:現在の九朗について

使用する武器は十文字槍、刀の他に"スナイパー"に酷似した特性の未確認武器を使用している。
間合いは何れにしろ近接から中距離ばかりである。

「マニュアルエイムだから扱いづらいが、W鳥の戦い方を思い出してきた」
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