SAO~黒の剣士と遊撃手~   作:KAIMU

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どうも、KAIMUです!

 今回から、主観となるキャラの名前いれます。

 ~(キャラ名)サイド、の様に視点が変わる度にいれます。


アインクラッド編
一話 リンク・スタート


 大和 サイド

 

 ついにこの日が来たぁー!ベータテストが終了してから、オレはずっとこの日を待っていたんだ!

 今日は十一月六日―――SAOの正式サービス開始の日だ。ベータテストが八月いっぱいで終了したことを考えると、約二ヶ月間よく我慢できたもんだ。

 いや~この二ヶ月間、ホント退屈だったわ~。テスト版とはいえ、SAOは一日中プレイをほとんど毎日やっても飽きなかったからな~。それがプレイできなかったから、そりゃあもう退屈で退屈で退屈で…………退屈って言葉をいくつ重ねても足りないくらい物足りない日々だったぜ。

 

 「サービス開始まであと五分か~。それすら長いなぁ…」

 

 今のオレは、ナーヴギアを被り、ベッドで横になっている。サービス開始と同時にログインする為だ。その準備として、昼メシだって十二時前に済ませた(サービス開始は午後一時だ)。十分前にトイレも済ませてある。

 

 (キリトのヤツ、ちゃんとログインするかな~?)

 

 ベータの時の相棒、キリト。第六層攻略中に同じソロプレイヤーとして出会い、なんだかんだでウマが合ったため、そっからコンビを組んだ。ネトゲだから、お互いにリアルの事情に囚われる事無く本音を言い合えた。今思えば、リアルの友達よりも打ち解けられた……と思う。少なくとも、オレはそう思っている。アイツもそう思っていると嬉しいんだが…………って、ヤバ!!もう一時じゃねーか!!

 

 「リンク・スタート!」

 

 少し焦りながらも、オレはSAOへログインする。

 

 ~~~~~~~~~~

 

 クロト サイド

 

 五感チェック、プレイヤーIDとパスワードの入力、アバター設定(ここはベータ時のデータを引き継いだ)を終え、オレはアインクラッド第一層”はじまりの街”の広場に降り立った。

 視線を下に向け、自分の両手を見る。うん、男らしいゴツゴツとした手だ。

 試しに開閉して感覚を確かめる。よし、ベータと同じだ。問題無い。

 

 (さて、路地裏の武器屋に行くか!)

 

 オレは武器屋目指して走り出す。くぅ~、この感覚も久しぶりだ!

 途中の露店に飾られた鏡に写った自分を見る。身長や体格こそリアルベース(感覚のズレを小さくするため)だが、その顔は目つきの鋭い青年のものだ。加えてオッドアイ(右目が黒で、左目が赤)である。 何でそうしたかって?カッコイイと思ったからだよ!おい、誰だ!今中二病とか言ったヤツ!!現実じゃ男らしさ皆無な女顔なんだからこのぐらいやらせろよ!!

 

 「な?こっちの方が安いだろ?」

 

 「うぉ、マジか!サンキュー!」

 

 武器屋には先客がいた。しかも三人(内一人はキリト)。ソロのキリトが……群れている……だと…!?

 

 「あの~、どうかしましたか?」

 

 その場で崩れ落ち項垂れている状態のオレに気づいた一人が声をかけてきた。

 

 「大丈夫、何でもない。何でもないから……」

 

 「ハル?どうしたん………ってクロトじゃないか!やっぱりお前もこっちに来たんだな」

 

 「まぁな……それよりキリト、その二人紹介してくれよ。ベータでボッチだったお前が群れてんのが未だに信じらんねぇよ、オレ」

 

 「ボッチとは心外だな!俺だって」

 

 「あれ?兄さんのフレンドリスト二人だけだったよね?」

 

 「………」

 

 キリト、撃沈。さっきのオレみたく項垂れた状態になってる。

 

 「仕方ないなぁ……初めまして。ハル、と言います。あなたがクロトさんですよね?ベータテストでは、兄がお世話になりました」

 

 「おう、気にすんな……って兄?つーことは」

 

 「はい、僕らは兄弟なんです。これからよろしくお願いします」

 

 笑顔で噛まずに言ってきた。やべぇ、コミュ力高ぇ……

 

 「よし、こいつに決めたぜ!って、おめぇ誰だ?」

 

 さっきまで空気(武器を選ぶのに夢中だったようだ)だった三人目がオレに気づく。オレも自己紹介すっかな……

 

 「オレはクロト。ベータん時はキリトとコンビ組んでた。まぁ、よろしくな」

 

 「おう!俺様はクラインってんだ!よろしくな!」

 

 アレッ?コイツもコミュ力高ぇぞ…?何でそんなに自然に笑顔+サムズアップができるんだよ……

 

 「と、とにかくフィールドに行くぞ」

 

 あ、いつの間にかキリトが復活していた。

 

 ~~~~~~~~~~

 

 「ウヴォア!?ま、股座に……」

 

 「うわぁ……痛そう…」

 

 所変わって、オレ達はフィールドで狩り兼レクチャーをしていた。んで、その最中にクラインがフレンジーボア(この世界で最弱mob)の突進を”股間に”モロに喰らったとこだ。つーかハル、お前の攻撃の方が痛そうだよ。

 あ、全員の武器言ってなかったな。オレが短剣、キリトが片手剣、ハルがメイスでクラインが曲刀って具合だ。お?キリトがクラインに何かアドバイスしてんな……

 

 「スキルが立ち上がるのを感じたら、こう、ズパーン!って感じで放つんだ」

 

 「兄さん、擬音じゃ伝わらないんじゃ……」

 

 オレもハルの言うとおりだと思うんだが………ん?クラインの顔つきが変わった?まさか………

 

 「お、おお?」

 

 クラインの曲刀がライトエフェクトを纏っている!?マジであんだけで分かったのか!?

 

 「おりゃあああぁぁぁ!!」

 

 今までのヘっぴリ腰の攻撃とは明らかに違う、洗練された突進攻撃。曲刀の初期ソードスキル『リーバー』は、もともと少し減っていたフレンジーボアのHPを一撃で全損させた。ボアはそのまま不自然な状態で硬直し、その体をポリゴン片に変える。これがこの世界での消滅エフェクトである。

 ボアを倒したことで表示されるリザルトウィンドウを、クラインはぼ~っと眺めていたが、実感がわいてきたようで

 

 「うおっしゃああぁぁー!!」

 

 と勝利の雄たけびを上げていた。けどな………

 

 「おめでとう、クライン。言っとくけど、今のヤツは他のゲームでいうスライムだからな」

 

 「マジか!?俺ぁてっきり中ボスかなんかだと……」

 

 「な訳無いだろ」

 

 キリトの言うとおりだぜ、クライン。最初から中ボスがわんさかでてくるRPGとかもう無理ゲーだろ。

 

 「はああぁぁっ!!」

 

 つーかその間にハルが自力でソードスキル発動しとる………オレだって半日かかってやっと発動したんだぞ……キリトが連れてきた二人、やたらとハイスペックだな………

 

 「プギイィィ!!」

 

 ハルの『パワー・ストライク』を喰らい、ボアが断末魔の悲鳴を上げて爆散する。

 

 「んじゃ、オレもやるか!」

 

 もう二人ともレクチャーは不要な様だ。そんじゃ、オレも暴れるか!!

 

 ~~~~~~~~~~

 

 あの後、オレはベータ時代に培った”ソードスキルのブースト”をリハビリも兼ねてやりまくった。力加減をミスるとスキルがファンブル(失敗)して隙だらけになるが、成功するとボアとかの最低ランクのmobを一撃で倒せるくらいダメージが増やせる。

 まぁ、クラインにしつこく説明を要求されたり、キリトも触発されて”ソードスキルのブースト”をやりだしたりとドタバタしたが。

 そんな数時間の狩りも、今は中断して休憩している。

 

 「しっかし未だに信じらんねぇよな、ここがゲームの中って事が」

 

 「僕もそう思いますよ、クラインさん」

 

 「だろ?いや~、この時代に産まれてマジで良かったぜ!」

 

 「ハルもクラインも大げさだなぁ」

 

 「仕方ねぇだろ、キリト。オレだってログイン初日ははしゃぎまわったもんだ。お前もそうじゃないのか?」

 

 「まぁな。……でも、不思議だよな」

 

 「んぁ?」

 

 キリトのつぶやきに、間の抜けた声をだしてしまう。だがキリトは気にする事無く背中の剣を抜いて頭上に掲げ、オレ達三人に聞こえる声で言った。

 

 「現実じゃいろんなしがらみがあるけど、この世界はコイツ一本でどこまでも上に上っていけるんだ………仮想空間なのにさ、現実より”生きてる”って感じがする」

 

 キリトの独白にオレ達は何も言えなかった。しかし、ベータ時の事を思い返してみると、驚くほどアッサリとキリトに共感できた。

 

 「なんてな。どうする?まだ狩りを続けるか?」

 

 肝心の本人は照れくさかったのか、この後どうするか訊ねてきた。

 

 「あったりめぇよ!……って言いてぇんだが、いったん落ちてメシ食うわ。五時半にピザの出前とってんだ」

 

 クラインは即答。にしても早めの晩飯だな。夜間プレイに備えるつもりか?

 

 「準備万端ですね。僕達はまだ大丈夫だよね、兄さん?」

 

 「ああ、今日はどっちも食事当番じゃないからな」

 

 キリト&ハルはまだ平気っと。食事当番っていうのは気になるが、そこらへんはリアルの事情だろうから聞かないでおく。

 

 「オレもまだいけるぜ」

 

 晩飯までまだ時間あるしな。

 

 「じゃあ、落ちんのは俺だけか。あ、メシ食った後ログインして、他のゲームで知り合った仲間と合流すっけど、お前らもどうだ?」

 

 「え?あ、えっと…」

 

 「いや、無理にとは言わねえよ。そのうち紹介することもあるだろ。」

 

 キリトが難色を示したのを敏感に感じ取ったクラインは、そういって引いてくれた。

 

 「クラインさん、お気遣いありがとうございます」

 

 「いやいや、礼を言うのはこっちの方だ。この礼はいつか必ず、精神的にな」

 

 そう言ってオレ・キリト・ハルと握手とフレンド登録をするクライン。ログアウトの見送りくらいはしていこう。

 

 それにしても、サービス初日にいいヤツに出会えたな~。幸先いいぜ。そう思っていると――――

 

 「ありゃ?ログアウトボタンが無ぇぞ?」

 

 ん?

 

 「何言ってるんだクライン?ちゃんとメニューの一番下に……」

 

 「いや、ホントに無ぇんだって」

 

 んん?

 

 「僕の方も無いよ、兄さん」

 

 マジで?

 

 「俺のも……無い。クロトは?」

 

 「オレは………無ぇな」

 

 なんだろう………イヤな予感しかしない…

 

 「まぁ、今日は正式サービス初日だからなぁ~。今頃運営は半泣きだろうぜ」

 

 「お前もな、クライン」

 

 「へ?」

 

 「今、五時二十五分ですよ。出前は五時半でしたよね?」

 

 「しまったああぁぁー!!俺様の照りマヨピザとジンジャーエールがああぁぁ!!」

 

 悲鳴を上げるクライン。って言うかキリト達に言われてやっと気づいたのかよ。案外抜けてるなぁ…。

 

 「兄さん、おかしいよね?」

 

 「ああ。俺達がログアウトできないって事に気づいてから、もう十五分以上経っているはずなのに……運営は何してるんだ?」

 

 「念のためGMコールしろよ、クライン」

 

 「いや、それがよ……全然反応しねぇんだ」

 

 ますます怪しいな……

 

 オレ達が、あーでもないこーでもないと言い合っていると――――

 

 リンゴーン、リンゴーン、リンゴーン…

 

 「うおっ、何だ!?」

 

 「兄さん!」

 

 「ハル!」

 

 「オレもかよ!」

 

 鐘の音が聞こえてきて、オレ達全員のアバターが光だし、目を開けていられなくなる。幸い、光はすぐに収まったんだが――――

 

 「ここは……?」

 

 オレ達は何故か、”はじまりの街”の中央広場に転移していた……




 誤字、脱字、アドバイス等ございましたら、感想にてお願いいたします。

 読むほうとしてはこれくらいは物足りないものかも知れませんが、書いてるほうとしては、かなりキツイです……文才が欲しいです…(泣)
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