便利屋68 黄金将軍   作:まーろう

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27 死と崩壊

 アルは長いこと、指令室内に鳴りやまぬ警報を茫然とした心境で聞いていた。スピーカーは危機感を煽る甲高いサイレンを繰り返すばかりで、空電混じりの傲慢な電子音が話しかけてくる気配はもうない。避難せよ、あらかじめ録音された標準的な女性のアナウンスがしきりに命じてくる。

 

 サオリがいった。「一刻も早く逃げるべきだ。じきに自爆するといっていたからな」

 

 ムツキとハルカがアルの名を呼んだ。カヨコが側に来て、静かな声で促す。アルは俯き気味に、黙って小さく頷いた。

 

 葛藤がせめぎ合う。コガネに鍵を持たせたまま、逃がしていいはずがない。逃亡を許せば、やつはどこかで遺産の利用を再び目論むだろう。あのAIをコガネが手に入れれば、自分の名を後世に残すだけでは済まなくなる。NASSを作ったような女が、巨大すぎる力を手中にして、それだけで止まるはずがない。

 

 しかし今、鍵を破壊するという選択の有効性も怪しくなりつつある。たしかにコガネの企みは潰えるだろう。その他誰にも遺産を使わせないことが、一番有効な対策だと信じていた。

 

 しかし遺産自体が自我を持っているとなると、話が変わってくる。やつは自分が世界を作る神のような存在だと信じ切っている。そして実際、やつはそれに等しい能力を持っているのだ。未来を選択し、現実の一部を改変すれば、やつの思い描く未来が訪れる。確かにこれは、放ってはおけない危険な兵器だ。しかも電脳世界の住人では、面突き合わせての対決もできない。できるのはせいぜい、やつの意志を代行する人間を止めることくらいだ。ところでその代行者とは誰なんだ?

 

 くぐもった爆発音が、アルを我に返らせた。指令室の窓の向こう、未だ煙の晴れないドーム壁面が次々に弾け、解放されたダムから放流される水のごとく、火と煙が一気になだれ込んできた。地面が小刻みに揺れ始め、否が応でも退避を余儀なくされる。

 

 アルはカヨコたちを見回した。「さっきのトロッコで逃げましょう。コガネを追うわよ」

 

 それを合図に、一斉に走り出した。イサミとバットが心配だったが、あの二人なら大丈夫だろうと思えた。抜け目ない二人のことだ、どこかから脱出してるに違いない。

 

 廊下を駆け抜け、先ほど再会した終点区画へ逆戻りする。地震に見舞われたような揺れはますます大きくなりつつあった。コガネを取り逃がしたあの部屋に入ると、レールには無人のトロッコがちょうど二つ停まっていた。先にサオリとハルカ、ムツキを乗せて、トロッコを押し出す。アルとカヨコは残りのトロッコへと乗り込む。トロッコは滑るように走り出した。指令室を抜けだし、ドームの円周へ沿うように走る。イサミとバットの姿は粉塵で見えない。抜け出してくれているのを祈るしかない。がくんと勢いよく進路が変わると、トロッコは薄暗い洞穴のなかへ吸い込まれた。

 

 舗装されてないトンネルをまっすぐ突き抜けていく。時速七十キロは出ているかもしれない。前方にムツキたちの乗る貨車の後部が見えた。振り向いたムツキがこちらに気づき、無邪気に手を振ってくる。ジェットコースターに乗っている感覚なのだろう。だがムツキの笑みは途端に消え去った。こちらの背後を指さし、トンネルに反響する声で叫ぶ。「アルちゃん、カヨコちゃん、誰かが追ってくる!」

 

 二人は同時に後ろを見た。車輪を特急列車みたく唸らせながら、三台目のトロッコが急速に追い上げてくる。丸石を満載した貨車の上には、両足を踏みしめ、驚異的な体幹でまたがる人影があった。イサミでも、バットでもない。灰色の長髪をなびかせ、腰に差した刀へ手をかけている。隣でカヨコが舌打ちした。アルも決して良い気分はしない。

 

 豹藤ギルはただ一人、便利屋を逃がすまいと執拗に追跡してきた。とうとう鞘から抜刀すると、トンネル内を照らす石油ランプの光が刃にゆらぎ、顔の高さに構えた刀が銀色の光沢をきらめかせる。

 

 アルは聞いた。「速度を上げられないの?」

 

 カヨコが首を振った。「操作板がどこにも見当たらない。自動運転だから、トロッコごとの最高速度が違うんだと思う」

 

 ギルの乗ったトロッコがますます迫ってくる。満載した岩石を素早く運ぶためなのか、向こうは明らかにエンジンの馬力が違う。人を安全に運ぶための乗り物とは歴然の差だ。このままだと数秒後には、背後へ追いつかれる。

 

 アルは立ったまま狙撃銃を水平に構え、揺れる車内からギル目掛けて撃った。トンネルに大袈裟な発砲音が反響する。確実に胴体へ命中したかに見えたが、稲妻のような素早さで刀が正面へ振り下ろされると、赤い火花を散らして弾かれた──切られたのか?いちいち確認などしていられない。

 

 カヨコが拳銃のサイレンサーを外した。「社長、代わって」

 

 猛スピードで自走するトロッコの車上で、カヨコは銃身の短くなった拳銃を構えた。客船での一撃が想起される。アルは隣で耳を覆いながら、絶えず敵へ目線は向けていた。どんな攻撃も凌ぎとおせるといわんばかりに、ギルは刀を握って構え直す。カヨコの指がトリガーへかかった。混沌をもたらす一撃が放たれようとしている。

 

 トリガーを引き絞る指の動きと連動するように、ギルが眼前で刀を水平に倒した。細長い刃に目元が隠れた瞬間、紫色の閃光が鏡のような反射率を持つ刃にはしった。

 

 それを見た直後、アルは突然盲目になった。視界が焼け付いたレンズみたく白み、固くつむった目が岩のように開かなくなった。カヨコも閃光の反射を受け、隣で小さく唸った。何も見えない。なんとか失われずに済んだ聴覚は、なおも迫り来る車輪の回転音を捉えていた。

 

 サオリの叫びが響いた。「後ろに跳べ!」

 

 アルとカヨコは迷わず後方へ飛びずさった。その瞬間、トロッコが激突した衝撃音がした。心臓が跳ね上がる。空気を切る音が鳴った。背中がトロッコの内壁にぶつかり、かろうじて車上に踏み留まる。おぞましい殺気が体を包み込む。すぐそばに敵が迫っていると直感でわかった。まだ視力は戻らないのか!

 

 アルは勘で体を深くしずめ、姿の見えないギルの足元めがけて飛び出した。かろうじて二撃目を逃れたらしく、体のどこも切断されたような感触はない。カヨコへ無事かと呼びかけると、短い返事が聞こえた。こんな状態では、どれだけ持つかもわからない。

 

 頭のなかでトロッコの広さと、ギルの体の動きを思い描く。やつは視力を守ったが、代わりに聴力が失われているはずだ。しかしそんなものは、肉薄した状況ではハンデにもならない。こちらは目が見えないのに!アルはしゃにむに回避しようと体を動かした。こうなったら確実なものは何もない。とにかく立ち止まることだけは絶対駄目だ!動きを緩めた瞬間、藁人形にやるみたく肩から袈裟斬りにされるか、首がすっ飛ぶかだ。視力が戻るかどうかが、勝敗の──ひいては生死をわける鍵だった。

 

 大鎌のような鋼の刀が、狭いトロッコ上で振り回される。アルはまたも直感に従い横っ飛びに逃れた。一瞬後には、アルのいた裏の手すりに刀が当たって音を立て、ギルが喉の奥から低い唸りを漏らす。引きつったように固まっていた目元の筋肉がようやく緩み、わずかに目を見開いた。長いまつ毛のシャッター越しに、車外をすっとんでいくオレンジ色の石油ランプの列と、風になびく灰色の長髪が見えた。

 

 糸目のまま、アルは立ちあがった。ギルは決定的な有利が揺らがぬうちに仕留めようと、また襲い掛かって来た。振り下ろされる刃を回避すると、またもトロッコの側面に当たる。ギルが刀を抜かず横なぎにすると、鉄と木で組まれた手すりの一面が車体から外れて、猛スピードで流れる車外へ落下した。破壊音が遠ざかっていく。アルは敵の狙いがわかった。落下を防ぐ手すりを壊そうとしている!手すりを破壊してしまえば、車上から突き落とすだけでいい。自爆する地下基地もろとも、生き埋めの運命だ。

 

 ギルは鋼鉄の刀を振り降ろし、アルとカヨコを斬殺しようとしながらも、着実にトロッコを破壊へ追いやっていく。トロッコが揺れると、またも手すりが切断面から車外へ倒れ、でこぼこした坑道が眼下に現れる。

 

 刀を相手に素手で戦いたくはない、だが銃を使うには肉薄しすぎている。アルは打開策がないか、周囲へと目を走らせた。

 

 カヨコが捨て身の覚悟で、ギルの刀へ手を伸ばした。死角からの接近に気づかなかったのか、ギルは内懐への接近を許した。一番の脅威を奪い取ろうともみ合ったが、ギルの剛腕がカヨコの体を難なく持ち上げると、後方の岩石が積まれた車上へと勢いよく投げつけた。カヨコの体が岩の上を転がり、スピードも相まって貨車後方へ追いやられていく。アルはとっさに名を叫んだ。カヨコは転がりながらも両手を動かし、積載物を固定している鎖を掴むと、ぎりぎりで転落を免れた。アルの注意が逸れた途端、視界の端でギルの腕が迫った。

 

 力のこもった腕がぶつかり、アルの体は衝撃でトロッコの床へ叩き込まれた。アルが体勢を立て直そうとしたとき、世にも恐ろしい顔が見下ろすと、銀の刀が高々と振り上げられた。

 

 すかさず身を左へよじると、耳の近くで死の金属音が鳴り響いた。すかさず腕を上げ、またもギルが刀を振りかざす。今度は右へ体を思い切り捩じれば、反対側の耳のそばで刀を打ちつける音が奏でられる。アルは目を見開いて、わずかな兆候も察知しようとした。回避する方向を間違えれば、その時点で終わりだ。後頭部のすぐ近くで、高速回転する車輪の唸りがする。横殴りの風が吹きつけるなか、鋭く光る銀色の刃が風を切りつつ、顔面目掛けて振り下ろされた。

 

 車体にまたも衝撃がはしった。けたたましい金属音が響き渡る。

 

 ギルの刀は空中で押しとどめられていた。遮ったのは紫色の散弾銃だった。ハルカは低い姿勢で割り込み、散弾銃を両手で掲げ、水平に据えていた。

 

 仰向けに倒れるアルの上で、刀と散弾銃が十字型のつばぜり合いになり、互いの力が拮抗する。ギルは歯ぎしりしていた。ハルカも両手の関節を白くさせ、腕力に満身の力を込めている。

 

 ハルカが唸るように震える声を絞り出した。「よくもアル様と、カヨコ課長を……」

 

 前屈姿勢のギルの腹ががら空きになっていることに、アルは気づいた。視界の左端で、ムツキたちが乗るトロッコが接触しているのが見えた。先頭まで追い付いたのか。頭の片隅で理解すると、アルは両膝を折り曲げ、左右のヒールでギルの腹を蹴り上げた。ギルはわずかに唸り、前のめりのまま後ずさる。二歩も下がると、憤怒の色でアルとハルカを睨みつけた。

 

 いきなり横から新たな人影が、ギルの背後へ飛び掛かった。カヨコが積載用の鎖をギルの首へ素早く巻き付け、後ろで結んで固定した。ギルは思わず刀を手放し、背中に組み付くカヨコを引きはがそうともがく。ハルカが咄嗟の判断で、床に落ちた刀を蹴った。最大の脅威は車外へ転落した。カヨコが叫んだ。「ムツキ、車輪を撃って!」

 

 ムツキは即座に反応して、先頭車両側面から身を乗り出した。サオリも反対側から、アサルトライフルを後方へ構えた。最後尾のトロッコ、岩石を積みながら勢いよく回転している車輪へ狙いを定め、同時に掃射した。揺れる車上で標的から着弾が逸れぬよう、両手で強く固定する。黒々とした車輪がさかんに跳弾の火花を散らし、金属音が奏でられる。

 

 掃射は数秒続いた。まったく効き目がないかに思われたが、使い古された車輪は金属疲労も相まって、着実にダメージが溜まっている。ギルはカヨコの頭髪を鷲掴みにし、背負い投げを放った。カヨコは仰向けに床の上へ倒される。鎖を引きちぎろうとしたとき、とうとう前輪が吹き飛び、最後尾のトロッコ前面がレール上へ落下した。むろん車体全体に急ブレーキがかかり、後輪が浮き上がると、逆立ちするみたくひっくり返る。積載されていた岩石が投げ出され、アルたちにも襲い掛かるかに思えたが、ぎりぎりで届かなかった。直列した二台のトロッコは、勢いそのままの速度を維持している。

 

 ギルが背後を素早く確認した。間もなくおとずれる処刑の瞬間から、アルも目が離せずにいた。首に巻かれた鎖は脱線したトロッコに繋がったまま、みるみる緩みがなくなっていく。ピンと張り詰めたが最後、車外へ投げ出されるのは必至だ。

 

 ギルがこちらを向き、一瞬、アルと視線が絡み合った。ギルの瞳はすでに濁った死の色を浮かべていたが、その底には墓の中から湧きあがるようなどす黒い憎悪がよどんでいた。

 

「くそ」おぞましい声を発し、ごきりと折れる音──血も凍るような、おぞましい苦痛の音とともに、ギルの体は車外へ転落した。

 

 たくましい四肢が勢い任せに投げ出されるさまは、まるで後方から死神によって、いきなり首輪を引っ張られたようだった。脱力しきった体が遠ざかる。レールが曲がってカーブに入ると、トンネル内壁に隠れて見えなくなった。この速度で鎖を引かれれば、力は頸椎の一点に集中する。骨もばらばらだろう。

 

 車輪の音が唸り、トンネルの空気が吹き付けるなか、アルは仲間たちの顔を見つめた。ぼろぼろのカヨコも見返す。ハルカ、ムツキ、サオリも、激戦を終えた二人を長いこと見つめていた。仲間のありがたさが、ひしひしと胸にしみる。彼女たちの助けなしにはアルは死んでいた。

 

 だがまだだ、まだ終わってない。笑顔を交わし合える心境ではなかった。二台の車体は直列したまま、少しずつ速度を落としていく。アルが取り落とした銃を拾うと、二台のトロッコはもつれあうように終点へ到着した。

 

 一台のトロッコが、先に到着していた。全員の視線が扉へ集中する。地上への扉は開きっぱなしだった。足早にトロッコを降りて、地上への階段を登る。

 

 石造りの狭い階段が地上へ近づくと、うっそうとした木立が見上げられた。隠し扉は開いたままだ。拳銃を仰角に維持しつつ、アルは最後の階段を駆け上がった。夜風が木々の隙間を縫うように吹きすさぶ。枝葉がこすり合わさる下には、草を踏み分けた足跡が残っていた。コガネだ。戦場ヶ原へと逃げている。アルたちは平原へ走った。

 

 視界が開けた。平原へと出た。煩雑に放置された古い兵器たちが、静かに眠っている。ふと平原がオレンジ色に照らし出され、アルは光源のほうへ振り向いた。黒々とした火山の火口部から爆発が上がり、赤い火柱が黒煙とともに夜空へ噴き上がる。噴火さながらの光景だった。

 

 アルは察した。あのドームのような地下基地は、火山の内部に隠されていたのだ。天蓋は火口に似せて作られ、上空からは見分けがつかないよう偽装されていたに違いない。今となっては瓦礫の山と化した城は、本当の基地を気づかれにくくする張りぼてに過ぎない。コガネのいった通りだった。自然のなかへ隠れるとは、コガネもうまい偽装を思いついたものだ。

 

 真昼のように照らし出された平原に、動めく影があった。アルは振り返った。放置された大砲の一つが、砲口でこちらを狙いすましていた。アルは反射的に叫んだ。「避けて!」

 

 全員が横っ飛びに逃れた。アルの叫びをかき消すように、真っ黒のボーリング球が打ち上げられた。ひゅるひゅると笛のような音を立てて、地面へ着弾すると、象が暴れたような地響きがした。不意打ちに失敗した人影は、大砲から離れて逃げ出した。黒い着物と金髪が明るみに出る。アルは狙撃銃を向けて、大声で牽制した。「止まりなさい、コガネ!もう逃げられないわよ」

 

 はっと息を呑んだコガネが、振り向きざま右手を突き出した。黄金色のデリンジャー銃が握られている。だが振り向こうとして、立ち止まったのがやつの命取りとなった。

 

 アルは射線を予測して、身を逸らしながらトリガーを引いた。スコープを覗く必要もない。狙撃銃特有の反動を全身で受け止める。銃火とともに銃声が轟く。弾丸はコガネの胸部の中心部へ命中した。コガネの体は地面から持ち上げられて宙に飛び、後方に吹っ飛んで仰向けに倒れた。デリンジャー銃から撃ちだされた弾丸は、アルの体をかすりもせずに飛び過ぎていった。

 

 狙撃銃があげた銃声がこだまするのを、アルは静かに聞いていた。夜空へ溶け込むように消えていく。コガネは手負いの小鹿みたく、身をよじりながら、うわごとを繰り返していた。「私は……王になる……運命……」

 

 アルはコガネへ近づき、倒れる姿を見降ろした。足音が近づく。顔を上げると、社員たちが歩み寄った。サオリも銃を降ろし、コガネを見つめている。ムツキがアルに近づいてきた。

 

 コガネを一瞥したのちムツキがいった。「鍵は?」

 

 アルは膝をつき、大の字に横たわるコガネの首から、十字架型のペンダントをもぎ取った。夜空へ昇る噴炎を照り返し、煌々と微光を放っている。これが手元にある限り、コガネの企みは阻止され、AIが自立することもない。

 

 ずっと緊張の面持ちを崩さなかったサオリの顔にも、ようやく安堵の色が浮かんだ。これでアリウスの信頼も回復する、そういいたげな微笑だった。

 

「便利屋68」サオリが静かに告げてきた。「お前たちには、また助けられたな。礼をいう」

 

 アルは照れくさそうに返した。「何いってるのよ。こちらこそ助かったわ、あなたがいなきゃどうなっていたことか。ねえ、みんな……」

 

 だしぬけに悲鳴が聞こえた。カヨコの声だった。アルはびくっとした。ムツキとサオリが反射的に振り返った。

 

 長身の人物がカヨコの体を拘束し、頭へ拳銃を突きつけていた。氷野イサミが冷酷な声を響かせた。「よくやってくれた、便利屋68。さあ、鍵を渡してもらおうか。遺産は我々トリニティがいただく」

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