という訳で、リザルト回です
「で、相談てなんだい?」
此処にいるのは平田と彼についてきた彼女の軽井沢。なんか懐かれたのか、犬のようにまとわりついて来る綾小路。なんか話し合いかと首を突っ込んできた櫛田。
櫛田を見つけて山内たちが混じろうとしたが、軽井沢が猫のようにフーーーッと威嚇したら逃げて行った。
「今回の件でなんかCクラスの蛇っぽいのに絡まれてね」
廊下でばったり、三流ホストみたいな長髪に眼をつけられた。細かいセリフは覚えていないが、今回の件よくもやってくれたな、とか絡まれた次第だ。
「それって多分Cクラスの龍園君だね」流石、櫛田は詳しい。「彼がCクラスのリーダーだから、須藤君の件を解決したからって目をつけられたんじゃない」
嫌なことを言う。俺はなにもしてないぞと返すと、
「ちょっと考えてみて。Dクラスで一番、Bクラスと仲が良いって誰?」
「えーと?」とみんなで少し考えて、
「富士宮くん?」と軽井沢さん。なんで?
「そりゃマイに連れられてBクラスの皆とも遊ぶけどさ」
一ノ瀬も網倉も顔を合わせたら話はするし、神崎あたりは男同士で個人的に連絡したりするけど。
「彼女さんを通してBクラスを動かせるのは、富士宮くんだけだと思われたんじゃない?」
「マイは彼女じゃないぞ」
「はいはい、惚気は良いから」
「実際、Bクラスと組んだのは堀北だけど」
Bクラスと協力体制を結んだのは堀北のナイスプレイでスタンドプレイだ。
Bクラスと組んで行動に幅ができるのは良い。
ただ問題なのはそのことを、クラスのまとめ役である平田や櫛田に、報告も連絡も相談もしていないことだ。
前に堀北会長に愚痴ったように『カボチャやジャガイモのよう』と歩調を合わせる相手として意識していないのだ。結果、行動に結構無駄が出ている。
堀北は実は発言力は低く、クラスのリーダーどころか、幹部としても認められていない。事実上の幹部会議であるこの席に呼ばれてないのがその証拠だ。
俺自身もカメラ作戦は高遠に聞いて、そんなことがあったのかと知ったのだ。
「でも、あのカメラじゃな……」
「ダミーカメラで騙そうとしたんだって?」
「ああ、堀北の作戦だな」
「?、人を騙すって堀北のキャラに合わない気がするんだよね」ちらりと綾小路をみて「誰かに入れ知恵された?」
そういえばあの時、特別棟には綾小路もいた。俺の中では二人はセットなので気にしてなかったけど……
無表情でプルプル首を振る綾小路。なるほど、この話はもう終わりでよいか。
「結局だ、今回勝てたのは一ノ瀬のおかげだよ。よくあんなカメラで騙せたもんだ」
彼女が勢いと演技力でCクラスの連中を押し切ってくれた、おかげでなんとかなったというものだ。
「でも、あんなカメラ使う作戦考えたの、実は馬鹿だろ」
「あんなカメラって、なんか変だったの?」
不思議そうな軽井沢に、
「俺達も後で観に行ったんだけど、あれは用途が違うんだよ」
特別棟に仕掛けられていたのは監視カメラでなくて防犯カメラ。あれは目立させて犯罪防止に利用するものだ。ケヤキモールならともかく、校内にはああいう防犯カメラは設置されていない。
「特別棟って薬品とか機材とかあるので防犯用で良いんじゃない」
甘いね。
「一応調べてみたんだけど、特別教室って鍵がかかってる。無理やり開けるとセンサでわかるから警備員が飛んでくるよ」
というか特別教室内にはカメラがあるんじゃないかな?
「そうだ、平田。ポイントが貯まったらカメラ代はBクラスに返したほうが良いぞ」
ダミーカメラの代金はBクラスのクラス貯金で払ったそうだ。協力関係だからと堀北『は』気にしないかもしれないが、常識人として俺『は』お金の問題はしっかりしておきたい。
「一ノ瀬さんが押し切ったんだけどさ、やっぱりBクラス内で不満に思う人もいるみたいでさ」
高遠情報だ。何故Bクラスの貯金をDクラスのために、という人は少なからずいる。やはりなにかしっぺ返しが来る前になんとかした方が良い。
「で、クラス貯金って何?」
?な軽井沢さんに答えると、
「Bクラスでは毎月頭にクラスメイト全員からポイントを徴収してるんだよ、何かあったときに使えるようにって」
クラス委員?の一ノ瀬さんが管理してるらしいというと、何故か綾小路が納得したような感じ。なんだ?
「Dクラスはポイント支給自体がなかったから無理としても、AやCクラスもやってるんじゃないか」
「富士宮くんの活躍と言えばあれもあったんじゃない」と軽井沢さん「審議会で須藤が暴れなかったって」
「そういえば、そんな話があったけど、実際どうだったんだ?」
審議にでた綾小路に問うと、
「ああ、確かに敬語とかは使えてなかったけど、できるだけ丁寧に話すようにはしてたな」
とのこと。
「富士宮くんの調教が効いたという訳ね」
調教って須藤は猛獣かもしれないが、俺は動物使いじゃないぞ。
「つまり、話を総合するとね」
櫛田が締めにかかる。
「Dクラスで一番、一ノ瀬さん達Bクラスと仲が良いのが富士宮くん。
須藤くんが審議で暴れないように調教したのも富士宮くん。
佐倉さんが審議で証言するように説得したのが富士宮くんの彼女。
なので今回の件を裏で操っていたのは富士宮くん。
堀北さんは富士宮くんの指示でCクラスを挑発しただけ」
「と、Cクラスに見られているわけか?」
「うん」「そう」「みたいね」
なので龍ナントカが俺に目を付けたと?、俺は大人しく傍観者で居たいのに……
「……不本意だぁ」
俺は片手を額に、天を仰いだ。
平田は今のクラスに波風立てたくないだけで、長期展望はなし。
櫛田は事件にかこつけて発言権を高めたかったようだけど失敗。
堀北は示唆されて踊らされただけ。
綾小路は影の実力者ムーブ。
佐倉は勇気を出した隠れ巨乳。
そして俺は、Dクラスの裏番扱いか。なんでこうなった! ……Cクラス担当からの報告が怖いよぅ!
防犯カメラはアニメ版のイメージです。赤くて目立って、教室とかにある監視カメラの一応隠している感と比べ違和感バリバリ。それが不自然に沢山設置してある。あれ、騙す気あるのかってくらい異常な光景です。そんな中、石崎達に迫る一ノ瀬さんノリノリでしたね。
で、原作では一ノ瀬さんがかなり目立っているので、龍園くんが鈴音ちゃんに目をつけたのが不思議。
と思ってたんですが、別のパーツを入れたら見方が変わるかなと。
櫛田さんは干支試験の頃は龍園くんと組んでたっぽい。なのでダミーカメラ作戦の時も龍園サイドの可能性あり。鈴音ちゃんが正直にダミーカメラ作戦をDクラス幹部に説明していたら、その情報がCクラスに流れて失敗していたかも。そう考えると鈴音ちゃんの独断も塞翁が馬だったかもしれない。原作で桔梗ちゃんが失敗原因を龍園くんに説明するとして、鈴音ちゃんの所為とするのも頷ける。
本作ではDクラス目線で桔梗ちゃんが纏めた様に、オリ主の(意図しない)動きが多いから龍園くんもナオキ君に目を付けたと。
というか演出上の問題か、この時点では平田を含め常識的な発言をする人間がDクラスにいないんですよね。さりげなく常識的な発言しかしないナオキ君の意見が、建設的として取り入れられてしまう位に。
無人島試験への流れ、これで上手く繋がったかかな?