ミに来た、実力至上主義の教室を   作:Iota

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二巻開始です。アンチ・ヘイトタグ、追加しました。


8話 暴力事件って何?

 

7月1日、早朝

 

「ハハハハハ!、お先に!」

と笑いながら俺たちを追い抜いていく変人。

「なに、アレ?」

 

「ん」

「「ん」」

反対方向から走ってくる眼鏡な会長に会釈する。

 

他のランナーを抜いたり抜かれたりすれ違ったり。校内を高遠と並んでぐるりと走る。

寮に帰って朝のランニング終了。

結構なペースのはずだが、女子な高遠は俺と同じペースで同じ距離を走る。予想していたとはいえ体力がすごい。

 

自室に帰るとシャワーを浴びて、フライパンを用意する。IHは趣味ではないが、寮生活では仕方ない。

ベーコンエッグを焼き、生野菜を手でちぎっていると玄関のドアが開き、自分の部屋でシャワーを浴びてきた高遠が顔を見せる。

「おはよう、じゃないか。いただきます?」

「はい、手を洗ってらっしゃい」

「はーい」

律儀に手を洗ってきた高遠とテーブルを囲むと、

「「いただきます!」」

朝ご飯タイムだ。

 

……別に普段からこんな半同棲みたいな真似をしているわけじゃないぞ。

ご飯食べながら作戦会議だ。今日は1日、ポイント支給日だ。

「で、Bクラスはちゃんとポイント支給されたんだな」

「うん、7万ポイントくらい入ってるよ」

三杯目のお替りをしながら高遠は答える。そのカロリーどこに行くんだ? ベタな台詞だが胸か?

「Dクラスは振込なしだな」実家からの小遣い分しか増えていない。「……変だな?」

「そうなの?」

「うん、6月は問題起こしてないし、中間テスト分のクラスポイント入ってると思ったんだけど」

「ホームルームで確認するしかないね」

「そうだな」

朝ご飯の片付けは高遠に任せ、俺は制服にお着換え。ちゃっかり鞄を持ってきた高遠と肩を並べ、登校。

美少女と肩を並べての登校。悔しそうな顔をしているクラスメイトがいるが、当然無視だ。

 

 

「おはよう諸君、今日はいつもにも増して落ち着かない様子だな」

今日のHRは茶柱のこんなセリフから始まった。

で、肝心なクラスポイントだがDクラスはなんと87。0じゃない。でも?

「今回、少しトラブルがあってな」

とポイント支給が遅れているとのこと。おかしい、Bクラスは支給されているのに。なにがあったのか?

トラブルが解消次第ポイントは支給されるそうだが、茶柱のセリフには嫌な響きがある。さて、と。

 

順調に授業も進み、昼休みになった。松下は軽井沢グループと何処かに行ったし、伊集院は山内達と。松下にしても伊集院にしても、山菜定食以外の選択肢はないので食堂にいるだろう。

1人で暇していた沖谷を食事に誘うと、なにやらポツンとしていた綾小路発見。相方の堀北はというとお弁当を広げている。綾小路の分を用意するという甲斐性はないようだ。

この女、女子力低いな。俺は時々高遠にお弁当作るぞ……、言っててなんか違う気がしてきた。

なので綾小路にこっち来るかと手招き。それに気づくとフリスビーを見つけた大型犬のように嬉々として来た。

「ん、じゃあ食堂で良いな」

「「おう!」」

男三人で食堂へ。

 

「で、結局山菜定食か」

「仕方ないだろ」「ポイントがないんだよ」

綾小路と沖谷は山菜定食。で、俺はリッチにカレーライス、ただしトッピングなし。素のカレーはコスパが良いのだよ。

「今朝の話、どう思った?」

話題は朝のトラブルについて。

「システムトラブルか何かじゃないの?」

甘いな沖谷クン。

「Bクラスはポイント支給されてるんだよ」

「あ、それって……」

「うん、マイちゃん情報」

「ああ」

沖谷は高遠と面識がある。中間テストの時、高遠は俺の勉強会に時々顔を出していた。松下と馬が合うらしく、引込思案な佐倉とも仲良くしていたのが凄い。高育最強の人たらしの称号をあげよう。なので、

「なんか面倒臭いことになりそうだね」

 

 

で結局、なんか面倒臭いことになった。

次の日、

「そこに座っている須藤とCクラスの生徒との間にトラブルがあったようだ。端的に言えば喧嘩だな」

とHRで茶柱が通告してくれやがった。

正当防衛だと騒ぐ須藤。

助けようという櫛田。

須藤を信じたいという平田と軽井沢。

なんか須藤の無実を証明しようと、クラスの方向が向いていく。

 

その流れに逆らって、俺は発言のない堀北の横に立つ。彼女の眼は冷えていた。

「今回は助けないのかい?」

「今の彼は助ける意味がないもの」

助ける意味ね、なるほど。

「今の須藤にはジセイリョウだけでなく、ジセイリョウも足りないということ、か?」

「聞いた口、叩くのね」

で、こっちにも冷たい眼。

自制力と自省力。それを区別できる堀北さんは頭は良い。だけど冷たい眼で見られて喜ぶ趣味は俺にはない。

スッとフェイドアウトしようとすると、綾小路の感心したような顔。なに?

「なんか頭よさそうな会話してるな」

お前ほどじゃないよ。

 

結局、知り合いや先輩に事件の目撃情報を聞こうという方向で意見がまとまる。

主力は平田チームと櫛田チーム。櫛田チームには池や山内もいる。

なんだけど、一言、これだけは言わせてくれ。

 

あと二週間で期末テストだって、忘れてないよね。

期末テストは中間テストより難度高いよ。

 




須藤の暴力事件ってよく考えれば7月頭だよね。時期的に7月半ばに期末テストがあるって、原作は忘れてないかな?
中間テストであれほど苦労したというのに、原作でもどの二次小説でも期末テストはあっさり突破している。
実際は過去問もなし、勉強会もやってる気配なし。
この頃の鈴音ちゃんは三馬鹿と距離を取っているので勉強会してるはずないし、平田も須藤問題で動いているのでそっちもなし。
良く赤点でなかったな。
あとちゃんと触れられてないけど、Dクラスって6月分もクラスポイント0で支給無しってことでOK?
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