ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか-魔王と英雄- 作:凌介
探索開始から3日後ダンジョンから帰還し魔石を換金した後なぜかエイナさんに捕まった。
「ベリルく〜ん、何か私に言うことな〜い?」
「10階層探索してきました。」
「うんうん、それでぇ〜?」
「それだけですけど...何かあるんですか?」
「ちょっと前に8、9階層探索してるって言ったばかりよね?なぁんでまたすぐ到達階層増やしてしかもまた3日も潜ってるの!」
「何か問題が?色々確認するためにこの3日潜ってたんですけど」
「ベル君が色々厄介事にあったのに君はダンジョン探索してて良いの?少しは兄を気にかけなさい!」
「そう言われても...そこ抜けのお人好しに何言ってもあっちも譲りませんよ」
俺は肩を竦めて返答しつつ詳しく話を聞く
「でも、何があったか聞かせてください」
「それがね…」
どうもベル兄は1度ヘスティア・ナイフを失くしかけたらしい
たまたま近くを通った知り合いが見つけてくれたらしいが
エイナさんが気付かなければベル兄が気付くのはもっと遅れただろうとの事、そしてヘスティア様が飲み過ぎて浴びる程に飲んだ私が明け方眠りに落ちる頃だったらしい、そして夕方はなぜか他の女神様達と追いかけっこだったらしい
「本当に何やってるんですかね…」
ベル兄が少し愚痴っぽく言ってたらしくヘスティア様はミアハ様にも世話をかけたらしい
「はぁ〜しばらくはホームでお酒楽しんで貰えるようにやっぱり帰りに買って帰ろ」
「そうした方がいいわね…ってベリル君!なんでそんなに冷静なの!」
「そう言われても...どうしろと?」
「まぁ、起こったことに対して今更だけどさ...それでもなんかこうあるじゃない」
「後で声はかけときますよ!もう良いですよね?」
俺はちょっと強引に話を切り上げギルドを後にした。
-その後-
探索から帰ってきて早々のベル兄のナイフ騒動とヘスティア様&ベル兄の女神様達による鬼ごっこといい何故か探索するより疲れた気がするのは何故だろうか...
「でも、やっぱりあのリリってサポーターちょっときな臭いな...訳ありっぽい」
そうして聞いた話や噂を情報として整理する中目的の酒屋に到着し店内に入る
店内には色々な酒が売られている。
店内をくまなく見て回ったがソーマ・ファミリアのお酒は見つからなかった。
代わりに店のオススメのお酒とおつまみセットを買って帰った。
-ホーム-
帰還すると既にベル兄も戻って来ていた。
「ただいま帰りました。」
「お帰りベリル。ダンジョンどうだった?」
「いつも通りだよ、強いモンスターとかが出てくれればもう少し歯ごたえあったのに...」
「あっはは...そんな戦闘狂みたいな...」
「そんな事より、ヘスティア様」
「なんだい?」
「飲みに行かれたそうですね」
「あぁ、まぁ、飲みたい気分だったんだ...」
「なら、これあげますからあんまり外で他の神様に迷惑かけないでくださいよ」
俺はお酒とおつまみを渡した
「これ!このお酒!高かったんじゃないのかい!?」
「目的のとは違ったんですけど…まぁ、今回の探索で換金した分の半分ってところですかね?」
「君、2、3日潜っていくら位稼いでるんだい?」
「ざっと5~8万ヴァリスくらいでしょうか?結局装備のメンテだ、消耗品の買い物だって3万くらい無くなりますんでこんなものかなと」
「その考えもどうかと思うけど、まぁ、良いやステータス更新しようじゃないか」
「お願いします」
ステータスを更新してもらうと全ステータスBになっていた力と耐久はBの上くらいになってるとの事だった。
「ベリルもうステータスBなんだ…凄いな...」
「ベル兄だって幾つかの能力値Cになったんだろ?十分じゃんか」
「そうそう、焦ってもいい事はないよ、それよりも食事にしよう!」「はい!」
「そうしましょう」
そして食事中に明日の話になった。
「僕は明日休みなんだけど、ベリルは?」
「俺も消耗品の買い物と武器のメンテナンスに行く予定」
「そっか、僕は...何して過ごそうかな?」
「好きにしたらいいよ!休みだからって身体動かしちゃダメってことは無いんだからさ…」
「何か考えてみようかな…」
「まずもって豊穣の女主人のところのシルさんに弁当箱返して来いよベル兄、時々忘れてるから」
「あ……そうだった」
「全く...」
ヘスティア様の方はお酒とおつまみにご満悦であまりこっちの話は聞いていないみたいだ。
「飲み過ぎないようにしてくださいよヘスティア様」
「わかってるよぉ〜」
返答にやや不安を感じつつもその日は就寝する事にした。
-次の日-
昨日の夜の残りで朝食を済ませた俺は武器のメンテナンスを頼むためガンテツさんの店に向かった。
行き慣れた場所なのでもう迷うこともない。
店の前に立ち扉を開けて店内に入る
「おはようございます。ガンテツさん」
「お前さんか……また3日潜ってたのか?」
「えぇまぁ、でも余裕がありそうなので次は5日程潜って見ようかなと」
「なら、探索から帰ったら真っ先にここに来いそれだけの日数メンテナンスしないとヘスティア・ブレードじゃったか?あれ以外はボロボロになる可能性が高いしモノによってはメンテナンスって言うより修理になりかねん」
「わかりました。次からはそうします。」
「とりあえず全武器出してみろ」
俺は言われた通り全武器をガンテツさんの前に並べる
「中々武器に慣れてきたようだな、多少刃こぼれしとる部分もあるが、前ほど酷くは無い」
「まぁ、それなりに使ってますし、ステータスや武器に振り回されるようじゃまだまだですしね」
「まぁ、そうじゃの...ちと待っとれ」
俺は店内を見て回りつつガンテツさんの作品を見る
ガンテツさんはロングソードや短剣などを中心に店に並べている
斧等はあまり置いてないようだ
「ほれ、終わったぞ」
ガンテツさんが武器のメンテナンスを終わらせて戻ってきた。
「ありがとうございます。今回の分、いくら位ですか?」
「1万ヴァリスじゃ、ショートソードとロングソードは半分修理に近かったぞシャドウ・ソードはそうでもなかったがそろそろその剣は強化が必要かもしれん」
「必要素材はなんか候補あります?」
「難しいのぅ、なんせ特殊な剣ゆえのぅ...じゃが...」
「思い当たる節が?」
「うむ、」ワシが引退するきっかけになったモンスターガルードマンティスか、あるいはウォーシャドウの変異種のプラズマシャドウかのぅ...如何せんどちらも変異種じゃし中々会うことは無かろうて」
「ならウォーシャドウの指刃狙いで少し潜ってみます。もしも変異種に会えたら儲けものくらいで
とりあえず指刃で今できる強化をお願いします」
「まぁ、ないよりマシかの...わぁーった任せい!」
「それとな、お主に紹介したいヤツがおるんじゃがいいだろうか?」
「ガンテツさんの知り合いですか?別に大丈夫ですけど」
「なら着いてこい」
ガンテツさんは1度店を閉めて店のある路地から少し離れたやはりこれまた隠れ家的な店にやって来た。
「ここですか?」
「あぁ、そうじゃ、ちと待っとれ」
ガンテツさんが先に店内に入って行く
少し待っていると店の扉が開きガンテツが手招きするので店内に入るとそこには魔法使いの杖が並んでいた。
「ここって魔法使いの杖の専門店ですか?」
「そだよ〜ここは魔法使いの子たち専門のお店、それでアタシが店主のユア」
飄々とした喋りの白に近い水色の髪に眼鏡の女性...ハーフエルフだろうか?どことなくエルフの特徴を感じる
「失礼ですけどハーフエルフですか?」
「一応、そうなるのかな?アタシはハーフエルフってよりハーフヒューマンまたは先祖返りって感じなのよエルフの血は引いてるけど、3分の1くらいなのよ」
「なる...ほど?」
わかったようなわからないようなという感じだ
「一応こやつとは腐れ縁でな、同じファミリアの冒険者じゃった。
こやつは元々戦いに向かぬタイプの魔道士での自分の知識と経験、そして技術を活かして今は杖職人をやっとる」
「ずっと聞きたかったんですけど、ガンテツさんどこのファミリアなんですか?ヘファイストスファミリアじゃないですよね?」
「もちろん違うぞ、ワシは...いや、ワシらはアグニファミリアじゃったこれでも元Lv3じゃぞ」
「そだよ〜アタシも、ガンテツも元アグニファミリアのLv3
ガンテツは戦鎚の主(メイス・ロード)なんて呼ばれてたのよ」
「お主こそお得意の幻影魔法で幻影姫(ミステックレディ)なんぞと呼ばれておったろうに...」
「その、アグニ様は今どこに?」
「世界を放浪してるよ〜商売の神様と意気投合してファミリア解散してついて行っちゃったの!勝手でしょ!気まぐれなのよ」
「それはまたなんとも……」
話を聞く限り神の気まぐれがあったとしか言えないだろう。
「それで、その...ガンテツさんが俺を紹介したってことは何かお願いがあるんですよね?」
「そうなのよぉ〜実はね、杖を作るのに必要な鉱石なんかの素材集めをして欲しいのもちろん報酬は払うよ現物支給で!」
「俺、杖使わないんですけど」
「戦闘を補助するアクセサリーを幾つか作ってあげるって言ったら?」
「と言うと?」
「そうね...指輪とアンクレットなら戦闘の邪魔にもならなそう」
「そのアクセサリーを作ってもらえると?」
「そういう事、ギルドに依頼出してるから明日から頼めるかな?」
「1、2日で集まりますか?」
「必要なのはトレント材と上層で取れる鉱石だから大丈夫でしょ!」
「ならとりあえず明日1日潜ってみます」
「よろしく〜」
「鉱石な良いのがあればワシのところにも持ってこい修理代割引してやる」
「わかりました。じゃあ、今日はこれで」
「おう、またの!」
「まったねぇ〜」
2人と分かれミアハ様の店に行き消耗品を揃えてホームに戻ってきた
らこっちはこっちでベル兄とヘスティア様が何やら騒いでいる
「何騒いでるんですか?」
「ベリル良い所に!神様を止めて」
「止めてくれるなベリル君!時には神ですらどうにもならない事もあるんだ!」
「とりあえず、落ち着いてください。事情を説明して貰えませんか」
「た...たしかに...まずはアレコレ言う前にベリル君に説明しないとダメか……」
とりあえずヘスティア様を落ち着かせて事情を聞く
事情を整理するとベル兄がたまたま借りた本が魔導書(グリモア)でそのおかげでベル兄は魔法を覚えられたものの魔導書はパーになって処分をどうするかなとそういう訳だ
「なるほど...」
とりあえずベル兄の肩に手をおいて一言
「やっちまったな…ベル兄」
「うぇぇ!?やっぱり!?」
「まずもってこの魔導書(グリモア)がいくらするか知ってる?ベル兄」
「え……もしかして……凄く高い?」
俺とヘスティア様が同時に頷く
「俺が知る限りこの1冊でヘファイストス・ファミリアの1級品装備と同等って認識なんですけど、合ってますか?ヘスティア様」
「うん、その認識で間違いないよ...ベリル君はよく知ってたね」
「実は頼りにしてる鍛冶師の店にも魔導書があったので値段聞いたらそのくらいだって」
値段を聞いて顔を青くするベル兄
「まぁ、魔導書だって知らなくて渡した相手側も悪いっちゃ悪いんだろうけど…」
「そうだねぇ〜とりあえず魔法については明日にでもダンジョンで試して来るといいよ、ベリル君はステータス更新は必要かい?」
「いえ、今日は大丈夫ですよ」
「なら2人とも今日はもう休みな」
「そうします」
「はい...」
俺は寝床に戻るとバッグから灰色のロングソードを取り出して近くに立て掛けて置く
ダンジョンに長く潜ってる時の癖なので俺も別に気にしてない
「明日は早めにダンジョン潜るからもう寝よう」
眠ってどのくらい経ったかわからないが物音で目が覚める
見慣れた白髪がホームを出ていくのが目に入る
「やれやれ...なぁんで明日まで待てないかな…」
俺は立て掛けてたロングソードを持ってベル兄を追いかける
「どうせダンジョンだし、魔法試したいんだろうけど...ぶっ倒れてなきゃ良いけど」
魔法を使うと精神的疲労の方が強く出る【獄炎】で慣れている俺はなんとなくわかるが魔法初経験のベル兄はおそらく後先考えないだろう
ダンジョンに到着してからロングソードでモンスターを屠りながら
ベル兄を探していると倒れた所を介抱されているベル兄を見つけたので割って入ることはせず周囲を警戒するに留める
そしてしばらくして目を覚ましたベル兄は何故か転がるように逃げ出してしまった。
「やれやれ...なぁんでそうやって逃げ出すかな〜」
下手に声をかける訳にもいかないのでさりげなくその場を後にしホームに帰還した。
-早朝-
夜中にダンジョンから帰還した俺はそのまま眠りに落ちた。
そして朝、目覚めるとベル兄が泣き喚いていたので
それとなく声をかける
「泣くくらいなら逃げなきゃいいのに……」
「ベリル...?」
「夜中、抜け出したろ?」
「う...うん」
「物音で気付いて追いかけた。そんで倒れて介抱されてるのを見かけてとりあえず周囲を警戒してたら目覚めて逃げ出すのが見えた」
「最初から全部見てたの!?」
「うん、実はほとんど最から見てた」
「ベリルのバカぁぁ!」
「よし、泣き止んだな!ならほら!とりあえず準備してダンジョンだ!なんなら1度組手でもしてみるか?」
「嫌だよ!ベリル武器より素手の方が強いし…僕のナイフ奪って簡単に僕の首筋にナイフ当ててくるじゃん!」
「嫌ならダンジョンで強くなってこい!」
「うん!」
とりあえず俺は俺でギルドで依頼を受けて鉱石と素採取に繰り出す
目的地は9、10階層だ
10階層でトレントを狩っているがトレントの枝を集めているが
中々集まらない10本が目標数だが、まだ半分しか集まらない
「せめてトレント・スクワッドが出てくれれば良いのに」
現れるトレントの数が減ってきたので1度9階層に戻り
ウォーシャドウを狩る
「久しぶりに出番だシャドウ・ソード」
剣を鞘から引き抜き構える
「いくぞ!」
それからウォーシャドウ狩りをしながら指定場鉱石採取を行う
鉱石を採取し終えると再びトレントを狩りに行くつもりがウォーシャドウに囲まれる
「よく見たら上位種のヒュージシャドウがいるな...しかも2体、変異種じゃないのは残念だけど、狩っていきますか!」
シャドウ・ソードで周りのウォーシャドウを斬り裂く
幾つか指刃がドロップしているがまずは目先のヒュージシャドウだ
「連携して襲いかかって来るならば好都合なんだけどなぁ」
個別にしかも乱雑とも言える戦い方なので上位種とはいえ訓練にもならない
俺は面倒になり【獄炎】で焼き尽くす
「上位種とはいえこんなものか...とはいえ2体ともドロップアイテム落としてくれるとは運が良いね」
気を取り直してトレントを狩りに行く
そこでもまた特別なトレントに遭遇する
「トレントにしてはなんか青っぽい?こいつも上位種?まぁ、いいや!今日ツイてるって事で!」
シャドウ・ソードを鞘に戻し背中の鞘からヘスティア・ブレードを引き抜く
「付与(エンチャント)【獄炎】-ヘルブレイズ-」
時間にして10秒程度だが剣に【獄炎】を留めておけるようになった
「いくぞ!」
トレントは地面から根を伸ばして俺を拘束しようとするが俺は
【獄炎】を付与した剣で斬り裂き距離を縮めていくがトレントを中心に魔力が集まり水弾がこちらに飛んでくる
「【炎獄斬】」
咄嗟に炎を飛ばして相殺するが間髪入れずに水弾を飛ばしてくる
それを躱し炎の斬撃を飛ば相殺する
「キリがないな...」
俺はベル兄とは違い最初から魔法に該当するスキルが使えるため
耐性もあるがそれマインドダウンしないという訳ではない
「こうなったらマインドダウンしないギリギリまで魔力を振り絞って焼き尽くすしかないな!せめて相性のいい力が使えたら良かったんだけど、今の俺には炎しかない!」
「耐えろよ!ヘスティア・ブレード!」
俺は【獄炎】を限界ギリギリまで剣に纏わせる
黒炎は色濃く漆と表現するに相応しい色に変わる
「これなら!」
俺はギリギリまで体制を低くしトレントに接近し下から斬りあげる
「【炎獄連斬】!!」
ギ...ギ...ギャアァァァァァ!!
トレントは焼き尽くされ太い枝だけが残った
「ふぅーっやっと終わった……疲れた...こいつ上位種だったのか?」
「まぁ、いいや!帰るか...」
目的を達成したので帰還しとりあえずまずはユアさんの所へ
疲労の残る
身体を引きずりユアさんの店に到着する
「こんばんは、ユアさん頼まれてた素材集めてきました。」
「案外早かったね、その割になんだか怠そうだけど」
「えぇまぁ、ちょっと面倒な相手に当たりまして」
俺はその場に素材を出す
「ちょっと待って!」
「何か?」
「これ!」
水を含んでいそうな太い枝を持ちあげ見せる
「それが何か?」
「これ、希少種のトレント・アクアスって珍しいトレントの素材よ!組み合わせ次第ではかなり強力な杖になるトレント材なの!」
「強いだけのヤツじゃなかったんですね…」
「そりゃそうよ!アンタツイてるわね...まぁ、良いわ!報酬を渡すわ」
「もう出来てるんですか?」
「まぁね、ガンテツからある程度聞いていたからとりあえず、報酬は【迅雷のアンクレット】と【風魔の腕輪】よ」
「希少種の素材の報酬としては別だから、何か私の手が必要な事があったら言ってちょうだいな!必ず力になるわ」
「わかりました?何かあればその時は是非、頼りにさせてもらいます。」
その後依頼達成を報告し魔石を換金し消耗品を買い足す為に入った店でエイナさんに会った。
「エイナさん。ギルドにいないと思ったら何か買い物ですか?」
「まぁ、ちょっとね……」
エイナさんがこう言う時は何かある時だ...
「ソーマの酒や!ねぇ買うて!ええやろママ!」
「誰がママだ!私は消耗品を買いに来たのであってだな...」
ソーマの酒...せっかく巡り会えたんだこの気を逃す手はない
「その話、俺も混ぜて貰えませんか?なんならそのお酒の代金半分持ちますよ」
「なんや、お前確かどチビのところの子やろ?黒髪で青眼のヒューマンって聞いちょったしお前やろ?」
「どチビ?もしかしてヘスティア様の事ですか?」
「せや!胸と態度のデカイチビスケや」
「あはは、どうにもあなたとヘスティア様は仲が悪いようですね神、ロキ」
「まぁ、正直どチビのところの子がどうなろうと知ったこっちゃないけど、そっちのエイナちゃんやったか?その子の担当冒険者でもあるようやし、金出してくれる言うならそれの対価として情報はくれたるで」
「ありがとうございます」
「感謝します。神ロキ」
その後お金を払い店を出た後ロキとリヴェリア様の案内でロキ・ファミリアのホームに案内された。
「さて、何が聞きたいんや?」
「ソーマ・ファミリアの冒険者が以前魔石の換金で揉めているのを見ました。そして''アレ''が貰えないともそれが何かご存知ですか?」
「その聞き方、凡その仮説はたってるんやろ?聞かせてみ」
「わかりました。」
俺は仮説をロキに話すおそらく金が必要になる研究か何かを行っていること、その研究が冒険者の稼ぎで成り立っているであろうこと
「まぁ、当たってるわな...ただ研究ってのとは違うんや」
「と言うと?」
「ソーマ・ファミリアの連中が崇めてんのはソーマって神やない、そのソーマが作る酒や」
「酒ですか?」
「せや、この世に出回ってる酒ですらあの神からしたら失敗作なんや、稼ぎが多い冒険者にはちびっとだけその完成品を飲ませるそれがもう一度欲しくなり躍起になって稼いでくるって訳や、酒作りには金も手間もぎょぉーさん掛かるからな」
「なるほど...つまり、ソーマ・ファミリアの連中がいつも必死そうだったのはその完成品の酒が欲しくてある種の依存性から来るものだったと...」
「せや、お前中々に頭のキレる奴やな!1つだけ教えてやるわ!あのファミリアはソーマが酒造りの為だけに拵えたファミリアで神への崇拝もなんもありゃせん。金と酒だけが奴らの繋がりや」
「例えばですけど、入団、脱退等もお金が絡んだりしてますか?」
「そこまでは分からんけど、莫大な金は動くやろうな間違いなく
まぁ、ウチが知っとるのはこんなもんやけど、役に立ったか?」
「かなり、役に立ちました。ありがとうございます。ソーマ・ファミリアのお酒には及びませんが後日お酒とおつまみを持ってお礼に伺わせてもらいます。」
「殊勝なヤツやな!気に入ったで!どチビのとこが嫌になったらウチに来いや!」
「では、次、伺った際にガレスさんを紹介してくれませんか?」
「ガレスをか?それまたなんでや?」
「大型の武器の取り回しに興味があって」
「ほうか、そんなら一応ティオナも紹介したるわ!大型の武器ならあの子も適任やろ!」
「感謝します!」
「礼なら酒でええで!」
「オススメを見繕って来ます」
「期待しとるで〜」
ロキに見送られホームを出てすぐにアイズ・ヴァレンシュタインのLv6到達がロキ・ファミリアのホームから聞こえてきた。
「Lv6か...そこに至る道はまだまだ遠いな…」
そう呟きつつ自分のホームを目指して歩みを進めるのだった。
6話目です。キリが良いのでここまでとします。次回はリリ編解決とアイズさんとの訓練に1日だけベリルが合流しますのでお楽しみに
次回「神酒とリセット/1日だけの訓練」