「ここは……?」
綾瀬 紫織。メロースパークの名前で活躍していた魔法少女は目を覚ました。
彼女はおどろおどろしい雰囲気の場所にいた。
薄暗く、ドクロや骸骨を基調とした調度品が並び、青白く燃える灯火が室内を照らしている。
自分はその横にとても長い一室の、安っぽいパイプ椅子に座らされていた。
横を見れば自分と同じようにパイプ椅子に座っている人間が遠くまで並んでいる。
老若男女、それどころか人種や格好も不揃いだ。
立ち上がって移動しようと試みるが、彼女はそれが出来なかった。
移動しようとしても、金縛りにあったかのように動けない。
「オトナシク、座ッテイロ」
すると、部屋の左側にあるドアの横に立っていた──紫織はガーゴイル像か何かだと思っていた──悪魔が警告する。
「こッ、ここはなに、あなたは?」
「……」
悪魔は彫像のように何も答えなかった。
「ここは死後の世界だよ、お嬢さん」
隣のパイプ椅子に座る、如何にもイタリアマフィアと言わんばかりの格好の大男が言った。
「死後の、世界? そういえば、私は確か……」
「俺も抗争で腹に鉛玉喰らっちまってな!!
まあ、俺も死後の世界だって知ったのは向こうの連中からの伝言ゲームで聞いた話だが」
紫織は力無くパイプ椅子に腰を下ろした。
安っぽいパイプ椅子が軋む音がする。
すると、僅かに景色が変わる。
いつの間にか隣のパイプ椅子に移動していて、隣には見知らぬ青年が座っていた。
「え、なに、ここ、俺は確か……」
「ここは死後の世界みたいですよ」
ここに来た人間の、ある種のお決まりのリアクションなのかもしれない。
紫織は隣人にされたように青年に説明した。
「え、あんた、もしかして、メロースパーク……綾瀬 紫織ですよね!!」
なんと、青年は紫織の事を知っているようだった。
よく見なくとも、彼は日本人だった。
「ええ。ご存じでしたか」
「それはもう、有名でしたし、ファンでした!!」
「それはどうも」
自分のアンチじゃなくて若干ホッとした紫織だった。
だが同時に、胸の奥にちくりとした、かすかな疲労感が走る。死んでなお、私は『メロースパーク』の看板を背負わなければならないのだろうか、と。
「なんだ、お嬢ちゃん、有名人だったのか?」
「ええまあ。日本で魔法少女をしていたもので」
「マジックガール……? ああ、聖女様の事な」
海外での魔法少女の名称は、“聖女”というのが一般的らしい、と紫織は思い出した。特にキリスト教圏は。
天使様が与える魔法は“奇跡”である、と言い換えているらしい。
『私はお前達が考える神話体系に存在する天使ではない。この世界の管理人である』
「じゃあなんで、そんな天使みたいなお姿なのですか?」
『私は人間にとって親しみやすい外見としてデザインされたからだ』
紫織は生前の、天使とのそんな会話を思い出した。
「あ、あの、メロースパーク!! 握手をお願いしてもいいですか?」
「ええ、まあ。どうぞ」
「ああッ、感激だなぁ。まさか死んだ後に有名人に握手してもらえるなんて」
紫織もまさか死後にまでファンサを求められるとは思っていなかったので、苦笑いで応じた。
そうしている間も、パイプ椅子の列は不条理な力で隣に進む。
やがて、この死後の世界の主が視界の端に映るようになった。
奈落のような赤い瞳の女だった。
まるで女社長のようにデスクの上に両腕を組んで、右端の人間に語り掛ける。
「なぜお前が私と相対したか、わかるな?」
「ひッ、ひぃ!! 俺は無実だ!!」
「ああ。現世では証拠不十分で、罪には問われなかったな。
だが私は知っている。私はリェーサセッタ。私は総ての悪を知り、悪を司る者」
「しょ、証拠は、証拠を出せよ!!」
唾を飛ばしながら、半狂乱の男はそう叫ぶ。
デスクの女が指を鳴らす。すると彼女の背後の空間に、目の前の男が今まさにとある女性をナイフで滅多刺しにする光景が、映像のように映し出された。
「左には来世への扉。右は地獄への扉」
リェーサセッタと名乗った存在は、左右の扉を指差しそう言った。
「好きな方に進むといい」
彼女の言葉に、殺人鬼だった男は飛び跳ねるようにパイプ椅子から立ち上がった。
だが、右の、地獄への扉が開き、その奥から無数の手が数珠つなぎになりながら罪人を追い始めた。
「い、いやッ、やめろぉ!!!」
無数の手が殺人鬼の足を捉え、地獄への扉へ引きずり込んでいく。
「はははははははははッ!!!!」
その光景を、この部屋の主は手を叩いて嗤って見ていた。
ばたん、と殺人鬼を飲み込んだ地獄への扉が閉まる。
紫織たちの、罪人たちの順番が、右にズレる。
そして女主人は、先頭に座ることになったパイプ椅子の女に目を向けた。
「わ、私は誰も殺してない!! ちゃんと現世で罪を償った!!」
「それが何人もの男の人生を破滅させたことに対する言葉か?」
「知らない、あいつらが勝手に死んだのよ!!」
「そうか。ではお前もそうなるのだな」
ピン、と不自然な動きでパイプ椅子から直立して立ち上がった女が、右の扉へと、まるでブリキの玩具のようにかくかくと進み始めた。
地獄の扉が開く。恐怖に引きつった女が、一歩一歩“勝手に”そちらへ進む。
扉の先は、断崖絶壁だった。だが、何人かの亡霊の如き男たちが底から彼女を見据えていた。
絹を裂くような悲鳴と共に、女が地獄へ墜ちた。
「ははははは!!!」
女主人が手を叩いて嗤う。
この光景を目にした順番待ちの人間達は、悟った。
この残虐な閻魔大王の如き女は、司法の番人でも法の守護者でもない。
罪人を私刑にかけていたぶるのを楽しんでいるだけだ、と。
かと思えば。
「お前は人を殺したな」
「し、仕方なかったんだ!! 反省もしてるし、ちゃんと更生にも努めた!!」
「それは事実のようだな。お前は麻薬を友人だと思っていた男に盛られ、陥れられた。良いだろう、私はお前を赦そう」
「ほ、ホントですか……?」
「お前の友人だった男へ、何か言いたいことはあるか?」
「……地獄へ落ちろ」
左の扉へ進め、と女主人は学生服の少年を促した。
彼は女主人に頭を下げると、左の扉へ進んで行った。
「やべぇな、あの女。うちのボスより怖いぜ。
自分の感情だけで地獄行きかどうか決めてる。裁判官ってよりかは、うちの母親みてぇだ」
紫織の隣のマフィアがそうぼやいた。
彼女の左の青年は、青ざめた表情で何も言わなくなった。
やがて、紫織の隣のマフィアの番が訪れた。
「さあて、女神様。俺は大勢を利益の為に殺したし、浮浪者に多くの仕事を与え、何人ものガキどもの世話をしてやった。
あんたは俺をどう裁く?」
「そのようだな。来世へ行くといい」
「……へぇ、その根拠は?」
「お前の人生は映画のように見ごたえがあった。個人的に好ましく思う」
それは、明確な賞賛であった。
「いい来世を。伊達男」
「へッ、ありがとよ」
マフィアは紫織にウインクをしてから、じゃあな、と左の扉へ去って行った。
そして、マフィアが座っていた一番右端の椅子へ、紫織の身体がいつの間にかスライドする。
女神リェーサセッタの、愉悦に濡れた赤い瞳が、ついに紫織をまっ正面から捉えた。
だが、その視線はすぐ隣にズレた。
「綾瀬 紫織。お前は次だ」
「え?」
紫織は拍子抜けして、素っ頓狂な声を出した。
勿論それは、目の前の存在の裁定をやり過ごせたわけでは無かったな。
「お前の罪を告白しろ」
「そ、それはッ」
「どうした。出来ないのか? なら私の口から言おうか? その代わりお前は地獄に行ってもらうが」
女主人はニヤニヤと紫織の隣の青年を見ている。青年は蛇に睨まれた蛙のようにガタガタと震えていた。
「お、俺は……なにも、ただ、好きになっただけで」
「誰をだ? 何をした?」
「しゃ、写真を、撮りました……」
「誰を、だ?」
「綾瀬 紬さん、です」
紫織は思わず隣の青年を見た。
「何の写真だ? 言ってみろ」
「と、登下校とか、普段着で遊んだりしているところとか……、こっそり敷地に忍び込んで、ふ、風呂場を──」
──バチンッ!!!
考えるより先に、紫織の右手が動いていた。
魂の境界線が弾けるような、凄まじい衝撃音が室内に響き渡る。
「あはははははははは!!!!」
女主人が声を挙げて嗤う。これが見たかったと言わんばかりに。
紫織は止まらなかった。青年の胸ぐらを掴み、床に引きずり下ろして殴りつけた。
何度も、何度も、拳が砕けんばかりの勢いで殴り続ける。そこにあるのは、純粋な侮蔑と軽蔑。そして、最愛の妹を汚されたことへの底無しの怒りだけだった。
「この、最低のクズが……っ!!」
かつて日本中を希望を示した高潔な魔法少女の、容赦のない苛烈な打擲。その凄惨な光景に、青年の後ろに並んでいた罪人たちが、完全にドン引きして顔を青ざめさせている。
「綾瀬 紫織」
ボコボコに殴りまくる紫織に、女主人は声を掛ける。茶番は終わりという通告だった。
「お前が選べ。その男は、右か左か」
「右で」
そう吐き捨ててから、紫織はこれが本当に自分から出た声なのかと一瞬疑った。
それほどまでに冷酷で、一切の温度を持たない、無慈悲な声だった。
「い、嫌だッ、助けて、メロースパークッ!! 俺はあんたのファンなのに!!」
「私はね」
紫織は怯える青年に言った。
「家族を守りたかったの。ただそれだけだったの」
ゴゴゴと地鳴りを立てて、右側の『地獄への扉』が開く。悪魔の獄卒が、ストーカー男の髪を掴んで引きずっていく。男は無様に泣き叫びながら、暗黒の深淵の中へと放り投げられた。
罪人の絶叫が響く。
人間の魂が、最も苦しむ方法で漂白されていく。
「……」
「さあ、座れ。お前の番だ」
「……はい」
女主人に促され、紫織はパイプ椅子に腰を下ろした。
「私の罪を裁く前に、教えてください。天使様を遣わしたのは貴女様なのですか?」
「違う」
紫織の問いに、彼女は否定した。
「分かりやすく言えば、部署が違う。
人間の住む世界は、概ね私と、私の盟友が治めている。私は死後担当だ」
「では、その御方にお伝えしてくれませんか。
私達にゲダモノと戦う術を与えて下さり感謝します、と」
「欧州の聖女でもないのに、あいつに感謝を述べるのか。良いだろう、伝えておく」
地獄の女主人は寛容にも頷いた。そして、どこからともなく分厚い資料を取り出すと、パラパラと頁をめくり始めた。
「では始めようか。
お前は魔法少女として、妹に代わり日本の為にゲダモノと戦う道を選んだ」
「はい」
「しかし、二十歳の折に世間に自らの素性を公表した。なぜだ?」
紫織はいつの間にか俯いていた顔を上げる。
その表情には疑問が満ちていた。
「……ご存じの筈では?」
「お前の口から言え」
「…………ゲダモノが人に擬態すると知れ渡り、人々に疑心暗鬼に陥ったからです」
紫織は当時を回顧する。
人間が怪人になると報道がきっかけに、ネットは地獄になった。
ネット上では特異事象災害から生き残った人々の個人情報を晒し上げる人々が大勢現れ、パニックが広がって行った。
それで職を失い自殺した者もいるし、自分が寄生されていないかと医療機関に怒鳴りこんだ者もいる。
政府は正しい情報を発表したが、焼け石に水だった。
隣人が怪物に変貌する。
その事実だけが流布され、人々は恐怖に怯え、混乱しきっていた。
ゲダモノが人間社会を直接混乱に陥れている、と陰謀論まで巻き起こった。
ゲダモノは人間に寄生する。確率的にそこまでは高くない。
人間がゲダモノに飲み込まれればほぼ即死だからだ。
潜伏期間も一日か二日。ゲダモノの粘液が体内で増殖するまでの日数がそれだった。
だからそんな陰謀論は的外れなのだ。
だが、人々は正しい情報を信じるのではない。信じたい情報を信じるのだ。
だから、希望の光が必要だったのだ。
混乱さえ塗りつぶす、衝撃的な真実が。
「そしてお前は、自らの素性を世間に晒した。
お前が広告塔になることで、ゲダモノは人間社会を意図的に陥れる知能は無いと、繰り返し伝えることで鎮静化を図った」
結果的には、それは成功した。
現場で戦っている魔法少女の言葉は、お堅い政府の発表よりもずっと人々の心を惹きつけた。
「まさしく自己犠牲。英雄的所業であると言えるだろう」
「そんな……私以外いなかっただけです。
私以外は、皆年下の子ばかりだったから……」
紫織は魔法少女の仕組みを、天使から聞いて人々に発信し続けてた。
『魔法少女達の個人情報が秘匿されているのは、天使様の意向です。
私達は完全に無報酬で活動をしています。アニメみたいに、活動の対価など一切ありません。魔法の私的利用も許されていません』
『私達に報酬が発生しないのは、義務や責任が生じるからだと天使様は仰っていました。
魔法少女として特異事象災害の現場に出動することは、完全に私達の自由意志です。仮にですが、ちょっとした用事があるから、という理由だけでも出動を拒否できます。天使様が我々に出動を強制する権利はないそうですから。
ですが、天使様曰く、今のところ出動要請を拒否した者は一人たりともいないと聞いています』
天使は未成年の少女のプライバシーと人権を、徹底的に保護することを優先していた。
彼は政府との接触は最低限だったので、天使の代弁者として最年長の紫織はとても重宝された。
紫織を中心に、政府と魔法少女との距離感が決まり、彼女達の情報を保護する法制度も決まっていった。
イグニスが最強の魔法少女だったのなら、メロースパークは最も日本で影響力があった魔法少女だった。
「世間でのお前の評判は、臆病者だそうだな」
「それは……。本当の事ですから」
メロースパークは決して強い魔法少女では無かった。
イグニスがゴリゴリの前線アタッカーなら、彼女は後衛のサポーター。
その戦い方を見れば、臆病者に見えるは当然だと彼女は考えていた。
「お前は分かっていた筈だな。素性を明かせば世間のバッシングの的になると。
それはお前が守りたかった家族にも矛先が向く。ままならないものだな」
「……家族には、迷惑を掛けたと思っています」
それは懺悔の言葉だった。
己の弱さと力不足を嘆く言葉だった。
「でも、最初にゲダモノが出現した現場を見た時、私はこれを使命だと思ったんです。
あんな酷い死に方をする人たちが、少しでも減らせればって。
私のような平凡な人間の、人生の使い道にしては上等だったと思います」
「だろうな。お前はお前の能力以上の、大勢の人間を救った。物理的にも、精神的にもだ。
お前が行動を起こさなければ、国内で魔女狩りが加速し、収拾がつくのが遅れたことだろう」
ぱさ、と女主人は書類をデスクに置いた。
「だが、それはお前自身と、お前の家族の犠牲の上に成り立っていた。お前の献身を後ろから石を投げて侮辱する者は多かったな。結果的にお前の寿命は減ったわけだ。
そうだ、教えてやろう。お前を追い詰めた者たちは、お前を死へ追いやったことなど忘れて、違う誰かを攻撃することに精を出しているぞ」
楽しみだ、と彼女はワインの熟成を想像するかのように昏い悦びに唇を歪めて笑っていた。
そうですね、と紫織も硬い表情のまま頷いた。
「でも、そういう歪んでしまった方々こそ、私が救うべきだったのかもしれません。彼らの不安を、最後まで払拭してあげられなかったから……」
「それは傲慢だ。本当に救いが必要な人間ほど、救いがたい醜い姿をしているモノなのだよ。なにより、私の楽しみを奪うようなことはしないでほしいな」
「……」
「そろそろお前の罪を提示しよう。まず、その思い上がりと傲慢さ」
紫織は緊張から膝の上で拳を握った。
目の前の存在は、罪の大小や数で地獄行きを決めてはいない。
──主観だ。自分の感情のみで、罪科を決めている。
それは人殺しのマフィアを赦し、ストーカー男を地獄行きにしたことからも明確だった。
それは逆に、どれだけの人間を救っていても、たった一度の瑕疵で地獄行きを言い渡される可能性を示している。
それはまさしく、“悪”そのものだった。
例えば、現世の裁判で凶悪犯の判決が出た時、大勢の大衆はこう憤る。──「罪が軽すぎる」「もっと苦しむ罰を」「法なんてクソ喰らえだ」と。
それは人間として当たり前の防衛感情であると同時に、法を無視して私刑を望む、人類共通の『悪』の側面そのもの。
人は人を正しく罰することが出来ないからこそ、不完全な法を頼る。
だが、目の前にいる存在は、その法をも超えた“人類の悪”そのものを司る者だった。
「お前は家族を蔑ろにした。お前の両親と妹を省みなかった」
「……はい」
「よし、決めたぞ。お前は地獄行きも、来世へも与えない」
「え?」
それはこれまで見た中で、一度も提示されなかった選択肢だった。
「実のところ、お前は私のところに来るべき人間ではなかった。
次の人生を提示する、私の盟友のところに行くはずだった」
「それは、どういうことですか?」
「私がお前に会いたかったのだよ」
困惑している紫織に、女主人は不気味に笑って見せた。
「お前は間違いなく、お前の国の歴史から見ても英雄だった。お前より強い魔法少女は幾らでも居るが、お前より聡明で、優れた在り方をした魔法少女は誰もいない。
私は悪を司る者。故に、お前のような正義の光を持つ者が居てくれなければ立つ瀬が無いのだよ」
それは冥府の女主人からのこれ以上無い、敬意と称賛だった。
「魔法少女メロースパークよ。こんなところで死んでいる場合ではないぞ。
ヒーローは悲劇と挫折を乗り越えてこそ、輝くものだ。
私はお前に試練を与えよう。お前を辱め、生の苦痛を最大化させよう」
その瞬間、紫織の耳の奥に、不意に遠くから響くような声が混ざり始めた。
──『我が声に答えよ、冥府へ歩む、その魂よ……!』。
どこか遠く、現世の底から響いてくるような、低く重々しい呪文の詠唱のような声。
「立て、立ち上がるのだ。立って、お前の為すべきことをしなさい」
紫織の意識が、急速に遠のいていく。何かに引っ張られるかのように。
「……ありがとうございます。神様」
「生憎と、私は自分を神などとは思ったことはない」
だが、とその輪郭が完全にぼやけ、光の中に消えかけていく紫織に向けて、女主人は最後に告げた。
「もし本当に神が居るのなら、それは努力した者が報われるよう背中を押すべき存在であるべきだろうな」
──『我が声に答えよ、今一度、現世へと舞い戻れ!!』
「ではな、もう会うことは無いと願っているぞ。綾瀬 紫織」
紫織は手術台にて目を覚ました。
彼女の目の前には、手術中の医者のような恰好をした誰かが彼女の顔を覗き込んでいた。
「よし、降霊術は成功だ」
「本当に、これで……?」
「ああ。綾瀬 紫織。意識はハッキリしてるはずだ。よく聞け」
彼女を現世に呼び戻した者は言った。
「いきなりで悪いが、お前の妹のピンチだそうだ。早速、働いてもらうぞ」
魔法少女、メロースパーク。復活!!
今回でメロースパーク編を終わらせたかったのですが、思いのほか長くなったので決着は次回。
できれば今日中にもう一度更新します。
でもそろそろネタ切れ。どうしよう!!
まあ、その時は感想や高評価次第ってことで。できればよろしくお願いいたします。
他にも更新が滞ってる奴もあることですしね!!
ではまた、次回!!