異世界チハたん(九七式中戦車)無双〜聖女召喚されたけど捨てられました~ 作:LA軍
「いったたたた……。お、お前という奴は~」
「いや〜。だって、御礼言われて悪い気分じゃないけどさー。いつまで経っても頭上げてくんないんだもーん」
そういう時、なんて言えばのか知らないしー。
「普通に、『御礼を言われるほどじゃない』とか、『お互い様だよ』とか、『貸しにしとく』とか色々あるじゃろうが、だのにお主という奴は……」
「あ、それそれ。そーいうの!」
やー。
とっさに思いつかなくてさー。
「なので、もっかいやっていい?」
「や~るか、馬鹿垂れー! ワシにだってプライドくらいあるわーい!」
あ、やっぱし?
「つーか、アークスよ。こりゃ、コイツなりの照れ隠しじゃよ」
「んな!」
そ、そそそそそ、そんなことないしー!
「ほ〜れ、動揺しとるじゃろ?」
「ホントですね。……なるほど、どーりで。少しコイツのことが分かりましたぞ」
にっと歯を見せて笑うアーくスちゃん。
コイツ、だいぶいい性格になってきたなー、なんか私とルーフデスで口調変えとるし……。
最初はただの傲慢な奴かと思ったけど、
どうやら一連のピンチを、トップとして切り抜けたことで、諧謔味を手にしたッポイ。
「では、そうじゃの──お前の言う通り、報酬の話をしようか」
「お、待ってましたー!」
ようやく支払ってくれる気になったかー。
「うむ。街もピンチを切り抜けて、民の財布の紐も軽くなってきておるしのー。それにオーガの武具にベヒモスやらゴルドの大穴から回収した魔石に、その他素材やらと、大量に入手できたゆえ、予算の目途がついた」
おー。
そういや、その辺の回収って雑にしかしてなかったね。
ギルドに頼んでその分の報酬ももらわないとな。
「──ゆえに金貨にして5万枚ほど渡そうと思う!」
「んな!」
ご、5万枚?!
「え、えーっと……」
金貨五万枚ってことは、
一枚10万円だから──………………ぶほぉ!
「ぬが?! き、きったなー!!」
ご、五十億え~~~~~~~ん?!
「はぁっぁあ?! 50億って、国家予算かよ?!」
「……いや。驚愕しとるとこ悪いが、顔面に
「あ、ごめんごめん。得体の知れないかどうかは置いといて──ふふ〜ん。とりあえず、
財布から千円札をピッ! と出して、ニヒルに笑う。
「釣りはいらないよ」
「いや、まず謝れや。あと、いきなり成金ムーヴすんなし!」
はいはい。
貧乏人の竜人族のロリBBAは黙ってどーぞぉ。
「むっかつくのー。……あと、千円は貰う。コンビニでアイスでも買うわ」
「くくくっ、アイスくらいなんぼでも
あーっはっはっは!
「国家予算ガールと呼んで貰おうかぁぁ!」
「こっかよさんがーるぅ!」
んー
んー
「ルルちゃんはいい子ぉ。そんで、ルーフ。アンタ悪い子。……いま、その顔は分かる。『ガールって歳じゃなかろう』って顔だよね、それ」
「うむ、正解じゃ……。『あと、国家予算は言い過ぎじゃー』の顔でもあるぞ。……ついでに言えば、『また軍刀で……』の顔もしとるがのぉぉおお! つーか、まさかそれで」
スパコーーン!!
「あいだー!?
「ふん、天罰だよ。天罰ー」
カヅッ! とした手ごたえが超気持ちいい~♪
「あっほぉぉお! 『きもつえぇ~♪』……とちゃうわ! 我は人間の幹部連中など-でもいいが、ここは、これでも一応は会議室で、こほ国のトップが集まっとるとこじゃろーに! そんなとこで武器を振り回すでなーい! あと我は大使じゃ大使!!」
ちっちっちっ。
まったくこれだからー。
「よく見なよ。鞘のままだよ──」
にひひっ。
殿中での抜刀は忠臣蔵まっしぐらコースなので、そのくらいに気は使ってますぅ~。
「いや、鞘付きなら殴ってもいいわけじゃないからな? つーか、忠臣蔵を知らんわ!」
あぁ~~ん??
「なに? BBAのくせに『赤穂浪士』も知らないのー?」
「年末じゃねーんだから、まだ見とらんわーい!」
あ、見る気はあるんだ。
ならばよしッ!
さすが、あっと言う間にハイテクに馴染む竜人族だぜ。こっそり動画も見てるっぽいし、リサーチ
「っていうか、マジでほどほどにせい! 見てみぃ、さすがにアークスどももどこから突っ込んでいいか、わからなーいって顔しとるぞ」
「いや、別にツッコミ待ちじゃないしー」
漫才のつもりはない。
私は常に本気だ! キリリッ(曇りなき眼ぉ)
「……いやもうマジで。本気で殴るの止めてほしいじゃが……。もちろん、力加減のこともいうとるぞ?」
「だって手加減したら効かないじゃん。アンタ」
固いんだもん。
「あ、あー……そろそろ、次の話をいいかの、ナガセよ」
「あ、ごめん。コイツが聞き分けなくて──」
「我は悪くなくね?! 唾ぶっかけられて、殴られただけじゃね?! マジでな~んもしてないからの?!」
うっさいなー。
涙目でピーピー言うくらいなら部屋の外で待ってりゃいいのにー。
「コイツ。も~やだー」
あ、マヂで泣いたー。
「ま、まぁまぁ、大使殿もその辺でー」
「お主までそんなことを……。我、竜人族なんじゃがのー」
はいはい。
「で、なんだっけ?」
「あ、おう。報酬の話じゃ」
ん?
報酬?
「まだくれんの?」
ずるっ。
私の発言にずっこけ掛けるアークスちゃん。
「お、お前は忘れとるんか?! 散々、ワシを脅したり、脅迫したり、脅喝したりしてきたじゃろうが!」
「どれも同じじゃん」
「そんだけ、脅しとったんじゃ!!」
そうだっけ?
「なんなんコイツ! もー! ワシがどんだけ苦心したとー!」
地団太地団太と、滑稽なダンスを踊るアークスちゃん。
「ダンスちゃうわ! 怒り狂ッとんのじゃぁぁ! はぁはぁはぁ」
まぁまぁ。
「お茶でも飲んで」
「お、おうそうであったな──……って、これお前の飲みかけじゃろうが!! あーもう!」
細かいなー。
「話しが進まないから、さっさと言ってよー」
「……これ、ワシが悪いのか?」
「我の気持ちわかったか? コイツ、いっっっつもこうなんじゃ!」
なに、キャラかぶりの二人で同じ顔すんのやめてほしいなー。
セリフだけだとややこしいんだよ。
「……殴っていいかの?」
「我も殴っていいかの?」
ええわけあるかい。
「それより、なに? 結局、追加の報酬くれんの? ボーナスなら大歓迎だよー」
金貨ならいくらあっても困らないしね!
今の私の瞳はドルマークになってる自信があるぜー。
「はぁ……。本気で忘れとるようじゃのー。……ほれ、そっちのチッコイ奴の話じゃ」
「ん? ルルの話?」
……なんだっけ?
「これ、マジで忘れとるのか?」
「そういう奴じゃ」
えー?
なんか頼んだっけ? ルルの話、ルルの話──…………あ!!
「あー
「そう、
そうだった。
そうだった。
忘れるとこだったわ、一番大事な話!!
せーの、
「「孤児院の話!!」