妄想を形にするのも時間がかかるので1話だけ書いてみた
そんな感じのやつです。
気が向いた時に増えるかもしれないし増えないかもしれない
ここは最高の特等席だ。
"ニセモノ達の英雄譚"──通称"ニセタン"の舞台に俺はいる。
この話は主人公、
自分たちの存在意義を確かめ、成長しついには世界まで救っちまう、そんな王道のストーリー。
青野を始めとしたキャラクターたちも皆魅力にあふれたいいキャラで色々あるが最後にはみんな幸せ超ハッピーエンドな作品だ
こういう平和寄りの作品でよくあるのが曇らせ二次創作やバッドエンドIFで、この作品にも当然数多く存在する。
特に最大手の二次創作は全キャラ死亡の超バッドエンドとかで最悪だった、俺が好きなのは誰も傷つかないハッピーエンドだってのに。
話が逸れた、そんなわけで今俺はこの世界に転生し、しかも主人公の青野と同じクラスのモブ学生になっている。
なんて最高か、こんなに近くでニセタンの話を見られるなんて。
二次創作の中にもこういう転生ものでよくあるが、物語に介入して登場人物と仲良くなる展開がある
俺に言わせれば全くわかっていない、介入してあの黄金比が崩れたらどうするんだと言うんだ。
確かに俺も同じクラスなんで話したことくらいはある、その会話ですらこれだ。
「宿題のプリント集めてるんだけどプリントある?」
「あるよ、はい」
なんてすばらしい事か、俺は今主人公の日常の"その他大勢"になっているのだ。
この日常を崩さないように物語に関わらず俺は生きていく、そういう事に幸せを感じるんだ。
「おーい、
「あ、悪い どうした?」
「聞いたかよ、今日転校生来るんだってさ」
「へぇ、そうなんだ 男子?女子?」
「女子、それもちょー美人らしい」
「やっば、最高じゃん」
「だろ?」
まぁ知っている、本編最初第1話"ニセモノの彼女"の展開の一つだ。
青野が幼馴染に似ている少女の
お分かりだろうと思うが、この彼女が本作のメインヒロインだ、この二人を中心にこれからどんどんと仲間が集まっていく胸熱展開、楽しみで仕方ない。
因みに
「ホームルーム始めるぞー」
「「はーい」」
くたびれたおっさんのような先生が入ってきてそう言う、彼も登場人物の
「あー、聞いていると思うが今日、転校生が来る よろこべ、女子だ」
「「っしゃああああああ!!!」」
あぁテンプレ反応、しかし良きかなテンプレート。
俺を含めたクラスの男子が沸き立つ、主人公の青野は興味を示すが反応は薄め、こういうのでいいんだよ、こういうので。
「じゃあ入れ」
「はい」
姿勢よく、コツコツと足音鳴らしながら赤く長い髪を揺らして入って来る。
切れ目でまっすぐ前を向く姿が美しい気の強そうな美人、そう言った印象を与えてくるだろう
誰かが息をのんだ、ただそこに存在しているだけでこの場を支配しているほどの存在感だ。
「あいつ……」
青野がそうつぶやくと、赤井も気が付いたようで目を合わせている。
無言の一時、これが物語序盤の名シーンだ。
「
「わり、マジで見惚れてたわ」
赤井にというかシチュエーションになのは俺だけの秘密。
「じゃあ……っておい」
「ここですよね」
赤井はそう言うと、我が物顔で青野の横の席に座る、青野は窓際の後ろの席なので丁度主人公とヒロイン席になるのだ。
「お前、転校生だったのか」
「そうよ、何か問題ある?」
「ねぇけどさ……」
仲悪ーい!!!!
最高だ、最初はお互いツンツンとしているのに物語が進行するにつれてどんどんと惹かれ合うのがいいんだよ。
仲悪い原因はコンビニから出て来た赤井のアイスを青野がぶつかってダメにしたせいである。あれも良かった。
「知り合いか、じゃあ今日の所は青野に教科書見せてもらえ、放課後に支給する」
「「げっ」」
「じゃあホームルームはおわりな、俺は職員室に戻る、授業の準備しとけー」
灰崎先生はそうして出ていった
「教科書、よこしなさいよ」
「はぁ?俺の教科書は俺が使うんだ、他のやつに見せてもらえよ」
「あんたに見せてもらえって言ってたでしょ、だからよこしなさい」
「渡したら俺が読めねぇだろうが!」
「別のやつに見せてもらえば?」
「はぁぁ?」
早速喧嘩している、周囲のやつらも気にはしているが突っ込まない、ナイスモブである。
赤井から見ての反対側の席にも登場人物がいるのだが、今日は休みだ。
「ぐへへ」
「ぐへへてお前、顔とろけてるぞ」
「ごちそうさまです」
「なんだこいつ……」
そんな感じに反発しながら授業開始、本編でも描写されていなかったからか授業中は二人ともおとなしいものだった。
しかし昼休みに問題が起きる。
「学食、案内しなさいよ」
「なんで俺が」
「アイス」
「……わかったよ、今回だけな」
アイスの件を人質に赤井が青野を学食に案内させる展開だ、この後の展開を見るために俺も今日は学食に行く。
「ここが学食だ、食券をそこで買っておばちゃんに渡せばいいぞ」
「そう」
「おい!……ったく」
初期赤井の塩対応を見られるのは感動だ、フォローしておくと彼女は今はいっぱいいっぱいで他人にまで気をやっている暇がない状況なのだが、それはまた後ででいいだろう
「俺も買うか、今日はうどんにでもして……?」
青野がごそごそとズボンを漁るが、財布が見当たらないようだ
「まじかよ!? 今から教室に帰ってたら席が埋まっちまう! くそっ昨日も今日も最悪な事しか起きねぇな!!」
あぁ、助けてやりたい、助けてやりたいがすまないな青野、俺はこの後の展開が大好きなんだ。
ピッ
「え?」
「うどん、買うんでしょ お金は後でいいわ」
「……お前」
「勘違いしない事ね、案内の余剰分よ」
「……サンキュ」
「ふん」
てぇてぇ!!!!!!!!!!!
何ですかあの不器用な優しさは!
漫画でもアニメでも描写されていなかったが、赤井がずっと青野を見ていたのもいい!こんな所に俺の知らない良さがあったなんて!
この後はそれぞれ別の席で食べるので絡みが無いが、見れてよかった。
あーもう満腹です、大満足だ。
とはいえ腹は減ったので俺も食券を買う、今日は天丼の気分なので天丼だ。
「おばちゃんよろしく」
「あいよっ!」
物語の舞台でよく描写されていた学食、それを食べれるというのも一つの幸せ、生きててよかった!
まだ時間は早いので席はちらほらと空いている、メインキャラと関わらないように遠くで座る事にした。
先に座っている人がいたので一言だけ断っておく
「横いいですか?」
「はい」
さて、飯だ、食べたらまた二人を観察できる、ウキウキが止まらん
「赤井 月夜……」
「ん?」
なんか近くで赤井を呼ぶ声が聞こえた気がする、そんな展開あったっけ
「まぁいいや、食べよ」
この時、俺はよく考えずに食事を続行した
その事を後悔したのは三日後の事だった
「あ、あんた何者?」
「俺はブラック お前ら"ニセモノ"を壊すものだ」
「は?」
学校帰りの公園でたまたま赤井を見かけた、黒い装束の男と話しているようだったがこんな展開は知らない……
「なんだあいつ、アニオリか?リメイクでもしたのか?」
隠れながらそうつぶやく、当然誰にも聞こえていない。
「さぁ、苦しむといい」
「あんた何を──」
黒装束が黒い霧のようなものを出すと赤井の姿がすっかりと消えたしまった
こんな展開は知らない──まさか
「
偽物壊しと呼ばれるキャラがいる、物語中盤で出てくるちょいキャラなのだが、赤井やその他"ニセモノ"を無条件に捕らえて生命力や能力を吸収する力を持っているキャラだ。
"ホンモノ"である青野相手には能力が発動しないので登場から一話で簡単に敗北したキャラなのだが、設定だけ見れば最強格と言われている。
「まじかよ」
そしてそんな偽物壊しをメインキャラに置いた二次創作シリーズがあった。
"ニセモノ達の崩壊譚"──全員死亡の超バッドエンド作品だ、どうやら俺が迷い込んだのは夢と希望の世界なんかじゃなく、全てが台無しになる"二次創作の世界"だったのだ。
そしてこの後モブがチートやスーパーパワーも無しにモブらしく足掻いて原作を取り戻すお話
メインキャラにはあまり認知されないのがええんです
チートも無双もないしハーレムも無いやつなんで多分人気でなくて埋もれるんですよね、こういうの
続きません