とある市民の自己防衛   作:サクラ君

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プロローグ編終了。


第8話 これは罰ですか?いいえ嘘つきです。

一体何をしてるんだろうね俺。原作キャラを磔って。バカじゃねえの?

 

「”星光”の・・・友達?」

 

「ああ。一目惚れしたよ。」

 

アー恥ずかしい!でも、本当だ。

 

一目惚れだった。前の世界でもそんな事は無かった。

 

「・・・でも、出会って2時間位しか経って無かった。」

 

俺は、砂鉄を集め剣にする。漆黒の剣が俺の手に納まる。

 

「正直お前がなんなのか知らんが。」

 

俺は、剣で原作キャラの腕を切り落とす。原作キャラは、少し苦しそうな表情になる。

しかし、声は上げなかった。

 

「友達の事を馬鹿にしたら。」

 

次は、足を切り落とす。腕も足も失い原作キャラは、不様にも地面に落下する。

 

「俺でも切れるさ。」

 

そして最後に胴体へ突き刺し電流を流す。手加減無しの高圧電流だ。

 

「ガッツアアアアァァァ!!!!!!!」

 

「苦しいか?苦しいよな?そうだよな?これが”生きる”事だ。死にたい?良いぞじゃあ死ね!」

 

「ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!!!!!!!」

 

最早、元の姿も分からなくなるまで丸焦げにされても生きている彼女。

 

「このまま死ね!気付かれず死ね!惨めに死ね!家族や友人にも知られずに死ね!」

 

「あああ・・・。」

 

原作キャラはもう何も考える事は出来ていないだろう。

 

「・・・・・・。」

 

俺は、止めを刺すべく螺子を取り出した。

 

 

 

 

手足をもがれ、体を焼かれた。

これは、罰なのだろう。

やはり、私は生きていて良いハズ無かったのだ。

あの時。闇と共に消え逝くのが私の定めだったのだ。

だが、私は幸せだった。たった一時にでも幸せな夢が見れた。

赤神寿也の力によって、消滅までの時間が遅れたのだ。

闇の化物には、過ぎた幸せだった。

私は、”星光”を手にかけそして、その友に殺される。

良い最後じゃないか。

本当に。

ああ。

 

 ・ 

 

 ・

 

 ・ 

 

『何をしているのですか』

 

そんな時だった。”彼女”が目の前に立っていた。

 

「どうして、お前がここに?」

 

『どうしてって?分かりませんか?私は、貴方なのですよ?』

 

”彼女”はそう言うと手を差出してきた。

 

『さあ、立って下さい。そして”生きて”下さい。』

 

「もう、無理だ。私はお前の友に殺められた。」

 

『そうですか。』

 

「ああ。今更起き上がってもどうにもならない。」

 

すると、”星光”はクスクスと笑った。

 

『大丈夫ですよ。彼は嘘つきですから。』

 

「嘘つき?」

 

『ええ。貴方が考えを改めて”生きる”選択をすれば、きっと。』

 

私は訳が分からずクビをかしげる。

 

『まあ、やりすぎた事には、いつか、O・HA・NA・SHIとさせて頂きましょう。』

 

”彼女”は黒い笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

いつの間にか私は、ソファーに横たわっていた。

 

「”大嘘憑き”!」

 

と、突然そんな声が耳元で聞こえた。私は”手”で耳を塞ぐ。

 

「えっ・・・・・・・?」

 

私は、自分の体を見た。”手”所か、”足”も”体”も傷一つ無く”元”に戻っていた。

 

「さて、俺はもう帰る。じゃあな。」

 

少年はそう言うと私に背を向けて帰っていった。

 

 

 

 

本当に何してたんだろうな俺は。”星光”の頼みを聞くとは、全くアイツも厄介な頼みをしてくれたもんだよ。

 

「”生きて下さい”って、他人に言う事を聞かせるのは、一苦労なんだぞ?」

 

俺は、そう言いながら、家路についた。

 

 

 

 

 

その後、家に帰ると同時に口止めを忘れた事に気付き慌てたのは、また別の話。

 


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