終了!!
あの事件から6日経った。翌週の月曜日、俺は久々に小学校へ来ていた。とある理由によりしばらく学校を休む事になっていたからだ。
もうこの際、一生来なくても良いか、と思ったが、日野さんに連れてこられたのだった。と言うより休んだのは、日野さんのせいだ。
「ZZZZZZ」
「ホラ、起きなさい」
「zzz・・・zzz・・・。」
「蹴られても、踏まれても起きないとはね・・・疲れているのね。・・・夢ちゃん」
「ハーイ(^o^)/」
「ギャアアアアアアア!!!!!!!!!!」
俺は、夢のから目覚めた。悪夢から目覚めた。
「あら、おはようもう朝よ!どうかしら?ご気分は?」
「最悪だよ!最低だ!」
分かるか?いい夢を見てたら、途端に悪夢になった。この気分が?
「アハハ~一夜オモシロ~」
「・・・」
そんな夢をプレゼントしてくれた張本人である余世は、大爆笑していた。
あの後、日野さんの意識が戻りそれと同時に瀕死の余世が現れた。とは言え出現場所は、かなり遠くだったが。
恐るべきは日野さんの捜索網であった。なんだろうね?個人衛星って。
まあ、そんな事は別として、止めを刺すか迷っていた時に思いも寄らなかった事を言われた。
『この子を助けてやって』
と、日野さんから頼まれたのだ。なんでも、余世はとんでもない人生を歩んできて、それ故に狂ってしまったそうなのだ。
『アンタにだって、分かるハズよね。その気持ちが・・・』
日野さんの目が何故か俺のことを同情的に見ていた。一体俺に何があったと思っているのだろうか?
まあ、断る理由もなかったので、色々な条件を付ける事で復活させた。
1・記憶の消去。
文字通り、記憶を書き変えたのである。とは言え、流石は転生者であるだけあり、完全消去は、不可能だった。
いくら”大嘘憑き”とは言え、色々工夫しなくては、ならなかったので、時間がかかってしまったのだ。
因みにコレ。完全に洗脳である。
2・能力の制限。
初めは、消してしまおうと思っていたのだが、やっぱり不可能だった。原理は分からないが恐らく”禍負荷”と同じだからだと思う。生まれついての力は、完全には”無かった事”には出来なかった。
だが、何とか以前の10分1位には出来た。誰か褒めてほしい。
3・余世の面倒。
日野さんの調べによると、彼女の両親は既に・・・・・・。
なので、日野家に引き取ってもらう事になった。
お幸せに。
等の理由により俺は、学校を1週間位休む事になってしまった訳である。皆勤賞が・・・まあ、良いか。
「・・・・・・」
「ナニ?一夜?」
今、余世は、俺の目の前にいる訳だ。偽りの記憶を持った、偽物の人生に俺はした・・・。果たしてこれで良かったのだろうか?
時々・・・と言うよりここ毎日悩んだ。今の余世は、言わば1年前の俺と同じだ。目覚めたら・・・別人・・・。
「ゴメンな」
「??」
俺は、余世の頭に手を置いて言った。俺は、これからこの罪を背負って生きていくのだろう。こんな俺を見て”アイツ”はどう思うのだろうか?・・・下手したら、焼き殺されるかもな・・・でもまあ、一応は。
完全決着だよな。
次は番外編です。夢の過去の話です