さて、あれからしばらくたった。恐れていた通り俺の通う学校。”聖杯小学校”には、”なのは”と言う女の子がいた。
しかも、転校した先が彼女のクラス。テンプレだ。しかし、俺は持ち前のステルススキルで転校生と言う存在感を打ち消した。
その結果、余り気にされない存在になることが出来たのだった。イエー。
「ふ・・・しかもそれらしい事件は6月と12月に合ったからな。恐らく原作も回避成功だぜ。」
今は、年の瀬であり、次から4年生だ。
「ウンウン。順調順調。しかも転生者らしい奴らも見つけたし、これで俺の人生は大丈夫だぜ!」
転生者らしいのは、全員で3人いた。
1人は、赤神寿也。なのはの幼なじみであり彼氏らしい。
2人は、八神翼。 転校生であるフェイトと仲がいい。他称・彼氏
3人は、遠藤晴樹。八神妹の彼氏らしい。
と、こんな感じである。そんなことから、”なのは”の他に”フェイト”と”はやて”と言う子にも注意して行きたい。
「さてと、親にでも手紙を出しますかね。」
あの電話以来マジで、親は来なかった。来るのは家政婦さんばかりで、実際に顔を見たことがない。
しかし、それでもこの身体の親なのだ。手紙ぐらいは書いている。
「ヤべ・・・失敗か。」
インクが滲んでしまい字が消えてしまった。俺は時計を見るともうすぐ8時を刺す所だった。
どうしようか?うむー・・・・・・。
「コンビニで買うか。ちょうど腹も空いたしな。」
俺は、財布を持って、家を出た。コンビニまでは歩いて10分もかからない。そんな軽い気持ちだった。
『ありがとうございました~。』
と言う店員さんの言葉を聞き流し、買った肉まんをほうばりながら家路を急いでいると
「黙ってないで、なんか言ったらどうだ!このガキ!」
「全く・・・自分から絡んで来た癖にどうしてそう都合よく強気に出れるのか。理解に苦しみます。」
「んだと!」
女の子が酔っ払いに絡まれている現場を発見した。それにしても凄いな。顔は、暗くて見えないけど大人相手にそこまで言うか。
もしかしたら、転生者?
「失礼。私には、やることがあるので。」
「待てや!」
酔っ払いは、女の子の肩にてをかけると力いっぱい壁に押し付けた。
「キャ・・・!」
小さな悲鳴が女の子の口から上がった。
「糞ガキが!こっちが下手にでてりゃ調子に乗りやがって!大人の怖さ、タップリと体に教えてやる!」
そう言って・・・って!ええ!ヤバイ!具体的には言えないけどなんかヤバイ!
「い・・・嫌・・・止めて下さい!」
女の子も先ほどまでのクールな声ではなくどこか弱々しい声で言った。
だが、酔っ払いの手は止まらない。俺は傍観を一旦止めてポケットを探った。
「あった。」
そして・・・。
「”超電磁砲”かなりのご威力で。」
まさか、コイン一枚で酔っ払いを貫通して建物半壊とはな。
「アハハ・・・。」
俺は、ながば呆然としている女の子を無視して、9割方死んでいる酔っ払いに手をかけた。
「”大嘘憑き”やっぱ、チートですね。」
すると、酔っ払いも建物も先程までの惨劇が嘘の様に治っていた。
「・・・・・・。」
今思えば、酔っ払った事を無かった事にすればよかった。と言う罪悪感が湧かなくもない。
「なんですか?アナタは。」
そう聞かれたので俺は振り返りざまに言った。
「南一夜。ただの超能力者です。」
そして、失敗した。何故ならば。
「私は、”理”のマテリアル。星光の殲滅者です。」
そこには、俺が最も警戒すべき相手がいたからだった。