大学生活が始まり、毎日が忙しい!!
では、どうぞ!!
昔のお話です。
ある所にとっても優しくて美しい女の子がいました。
誰にでも平等に接する彼女の事を皆はとっても大好きでした。
そんな女の子も時が経ちとっても美しい女性へと成長しました。
当然その娘と結婚したいと思う人達は沢山いました。
しかし、彼女の両親は、お金持ち。彼女の結婚相手を勝手に決めてしまいました。
誰も両親の決定に口出し出来ませんでした。
結婚の相手は、外国のお金持ちの息子さんでした。
つまり結婚すれば、彼女は外国へ行ってしまうのです。
皆は、不安になりました。
不安。
しかし、彼女は、成長しても子供の様な笑顔で皆に言いました。
「大丈夫。だから心配しないで」
その笑顔に皆の不安は少し消えていました。
結婚式は外国で行われました。彼女の両親や親戚などが参加しましたが、彼女を慕う皆は参加できませんでした。
ただその姿を写真で見ることしか出来ませんでした。
1年後。とっても可愛い双子の赤ちゃんが生まれました。
皆は、喜びました。
しかも赤ちゃんの顔を見せに帰って来るともありました。
皆はもっと喜びました。
数日後。彼女は死んでしまいました。
殺されたのです。
赤ちゃんの一人は、外国のお金持ちに引き取られました。
もう一人は、彼女の実家が必死の交渉の末引き取ることが出来ました。
しかしその際に彼女の実家は外国のお金持ちに飲み込まれてしまうのでした。
もしこの世界に主人公の様な存在が居たならば、あんな惨劇を回避出来たのか?
答えは。
「ノーだろうな」
そもそもそれが、その世界の理なのだから。
バットエンドがハッピーエンドの条件だったなんてこの世界には腐るほどある。
たとえば、この世界の本来の主人公の一人と言える“フェイト・テスタロッサ”の母親はこの世界では死ぬのが運命であり、これから続く物語のための布石に過ぎない。
コレは、彼女以外のハッピーエンドの条件になるのだろう。
「でも、もしかしたら、主人公が変わることで何かが変わるかも知れないって、思ってる人も結構いるよね」
主人公が変わる。たとえば、転生者。
圧倒的な能力で原作を改変する存在。
主人公と匹敵する程物語に影響を与える存在。
「だけども残念ながら彼らは主人公とは言えない。ただ、主人公に匹敵するだけの存在なんだよね」
その証拠に物語りは、原作寄りに進んでいく。
誰を助けようとも。
誰を殺そうとも。
主人公を亡きものとしようとも。
「いずれにしろ、彼らは物語に引きずりこまれる訳だ。無意識の内にね」
エンドロールがどうあれ。
ハッピーエンドであれ。
バットエンドであれ。
「そう言う意味では、僕みたいな主人公になれない存在は楽でいい」
「はあ…」
海鳴病院の一室にて、とある存在と少女の会話である。
「あれ?どうしたんだい?そんな君の悪そうな顔をして?」
「いえ、いつもの『』がついていないもので、不気味といいますか、なんといいますか」
「あはは、皆の病院で『』なんてつけたら目立つじゃないか、全く非常識だなー」
「私からしたら、普段から悪役を好き好んでやっている貴方が、盲腸で入院している事事態が、非常識なんですけど?」
「僕は、人間なんだぜ?そりゃ、盲腸にもなるさ」
少女の呆れ顔に悪意はクスクス笑うと窓の外を見つめた。
「どうしました?」
「いいや、どうもしないよ。所で、最近のファーストの動きはどうなってるの?」
悪意は、近くにあった林檎を手に取り弄ぶ。少女は、呆れ顔になりつつ。
「いや、何故私が、頼まれもしていない事を調べていると思っているんですか?」
「え?君って、僕に付き従うミステリアスかつ有能な美少女じゃなかったの?」
「従っているのは認めますが、ミステリアスかつ有能及び美少女は余計です」
「そこは、認めようぜ?10人中7人は、美少女と答えると思うけどな~」
「…どんな趣味の人間ですか?それ?」
「天使の同類?」
「最悪ですね。」
少女の回答に笑い林檎をかじる。
「駄目ですよ。手術前に食べたら」
しかし、それは少女によって未然に防がれた。
「『鬼!』『悪魔!』」
「何故?ここで『』を?ともかく手術を受けるなら、食べたらいけませんよ!お医者さんにご迷惑がかかるでしょう?」
「…分かったよ。僕は“人間”だからね、その意見は聞き入れよう」
「何故?偉そうに?」
少女はさらに呆れた視線を送った。悪意は、さらに笑う。
「で?実際の所は?」
「はあ…ファーストは今のところ動きは余り見せていません。ただ…」
「ただ?」
「転生者と思わしき人間がこの町に入り込んでいるみたいですね。」
「さすがは、僕の相棒だね!今度、なにか奢るぜ!」
「では、フランス料理のフルコースを」
「勘弁して下さい!」
「では、そうですね… を」
「 か、相変わらず好きだね」
そのときドアがノックされ看護師が入ってきた。どうやら手術前の準備を行うようだ。少女は看護師に会釈すると、病室の外へと出て行った。
「しっかりした子ね」
「全く僕には勿体無いぜ」
「そうね、じゃあ、準備しましょうか?」
「そうだね!」
悪意は、笑顔で答えるともう一度外を見た。
「転生者ね…狙いは恐らく…さて、麻酔からさめたら確認に行かなくちゃね…」
悪意はさらに不気味な笑みを浮かべ小さく笑うのだった。