ズフ国の監獄が定期的に行なっているゲーム……処刑予定の囚人をこれまで数多くの侵入者を抹殺してきた警備システムに守られた軍艦島に送り、軍艦島の最深部に辿り着けば全員を無罪として釈放するという、文字通りの「
今回このゲームに参加することとなった囚人は五人で、五人の囚人達は最初こそ軍人に脅されて戸惑いながら軍艦島の中央にある建物を目指していたのだが、建物の中に入るとすぐに動きから迷いが無くなり真っ直ぐに最深部へと向かって駆け出した。
「さぁて……。それじゃあそろそろこの物騒な首輪を取ってくれないか、流星君?」
「分かりました。……こい『
五人の囚人達の先頭を走る白髪の老人が自分の顔にある変装用マスクを剥ぎ取ってルパンになると、その後ろを走っていた小太りの中年も自分の顔の変装用マスクて取ってエックスとなり、変装を解いたエックスは念能力を発動させて小さな板のような鍵を作り出す。
「まずは俺の首輪を外してっと……。次にルパンさん」
「おおっ! サンキュー!」
「それで他の皆の首輪も開錠」
エックスはまず自分の首輪を「ロックマン」で外すと次にルパンの首輪を外し、自分の首から監視装置兼爆弾の首輪が外れたことにルパンが嬉しそうにエックスに礼を言う。それに手を挙げて返すとエックスは続けて自分達と一緒に軍艦島に連れて来られた三人の囚人……に変装している仲間達の首輪を「ロックマン」を使って外した。
「ふぅ……。ありがとうエックス。助かったよ」
「全くだな。ルパンが考えたこの侵入方法は、あの首輪をどうするかが最大の問題だったからな」
「左様。ルパンの奴は自分ならすぐに首輪を外せると言っていたが、あの様な悪趣味な首輪はすぐに外せるに越したことはないでござるからな」
エックスに首輪を外してもらった三人の囚人達はそれぞれ変装を解いてクロロ、次元、五右衛門の姿となってエックスに礼を言う。
監獄の囚人となりすまして監獄のゲームを利用して軍艦島に潜入する今回の作戦はルパンが考えたものであり、次元と五右衛門が今回の作戦で不満に感じていた点について言うとルパンがそれに反論する。
「にゃにおう!? お前らだって、安全にズフ国の警戒網を突破して軍艦島に潜入できるって聞いてノリ気だったじゃねぇか? それともあれか? 小型ジャイロに三人で乗って、強引にズフ国の警戒網を突破する作戦の方が良かったってのか?」
「そんなの作戦とは言わねえよ、強行突破って言うんだ。それに監視カメラと爆弾がセットになっている首輪をつけられるだなんて説明されていなかったからな?」
「確かに作戦を決行する直前に首輪のことを聞かされた時はどうかと思ったぞ? 大体ルパン、お主は……むっ?」
ルパンの言葉に次元と五右衛門が言い返そうとしたその時、エックス達が床に捨てた五人分の首輪が爆発して、エックス達は一度立ち止まって爆発した首輪の方を見るがすぐにまた走り出した。
「どうやら外で監視をしていた獄長達が俺達のことに気づいて慌てて首輪を爆破したみたいですね。……これで獄長やズフ国に俺達が軍艦島に潜入したことがバレてしまいましたね」
「構いやしねえよ。軍艦島に入っちまえばコッチのものさ。悪趣味なゲームなんかをして囚人をここに送ることしかできない奴らに、俺達を追ってくる根性なんかねぇよ」
「それもそうですね。そう言えばここにあるって言う警備システムをって一体どんな……!?」
「これは……!?」
エックスがルパンに返事をしてから軍艦島にある警備システムについて聞こうとした時、エックスとクロロは違和感を感じて立ち止まる。
突然周囲から強大なオーラが感じられるようになり、まるで巨大な生物の身体の中に入り込んでしまったかの感覚にエックスとクロロが周囲を警戒していると、壁や床から植物にも機械のケーブルにも見える奇妙な紐状の何かが無数に生えてきたのであった。