スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

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漁夫の利を得た者が居るみたいです?


失念

 警視庁から抜け出した東福総監が向かったのは、

新庄健が警察から去る前に彼から貰った連絡先の住所だった。

まるでバラックの様な様相の建物に慎重に近づく東。

 

 罠を警戒しつつ中へと踏み込んだ彼の目に飛び込んできたのは

ゴミ屋敷の如く散らかった室内と飲み掛けの薬が飛び出た薬袋。

「新庄、お前…」よもや病気を抱えた身だとは知らなかった東が絶句する。

 

 作業用の机の上には彼が遺したらしいこれまでのカゲロウの行動指示票。

明らかに後から来るであろう者の為にワザと残しただろう多数の手がかりに東が眉を顰めた。

冴島総監に知古と言う事で帰庁後に聴取を受ける事になった東から勇太達に情報提供がされた。

 

 その情報によると、。エクセレント社で開発した潜水空母「アビス」に彼が居ると言う物だった。

恐らくそれはシャドウ丸に向けた彼からの挑戦状だろうと東は言っていたと言う。

「…判った。向こうがその気なら、私はその挑戦を受けるまでだ」シャドウ丸が気を引き締める。

 

 エクセレント社に問い合わせをした結果、新庄は既にその「アビス」に乗り込み、

マリアナ海溝での試験運用に向けて出港した後だと言う回答だった。

深海に潜られたら手も足も出せなくなるとシャドウ丸が先行する事に。

 

 だが、そんな彼を出迎えたのはアビスガードと呼ばれる忍者にも似た機動兵器群。

『来たか。シャドウ丸。お前に俺が殺せるのか?』その内の一体がカゲロウの声で喋り出した。

「ふざけるな。姿形を幾ら換えていたとしても、その声でもはや私を騙せると思うな!!」

 

 アビスガード達を追い付いたブレイブポリスの仲間達の手助けもあり退けた彼は単身、中へ飛び込む。 

アビスの中核たる指令室に乗り込んだシャドウ丸の前に病でやつれた新庄が現れた。

「ははは。カゲロウの超AIは既に初期化した。今やこいつはこの私の理想的な姿のコピーだ!」 

 

 シャドウ丸キラーと化した最後のアビスガードを新形態の戦車モードで倒したシャドウ丸。

「私がこのまま死んだとしても、理想の私がこの世に居続ける限り、私の勝ちだ!!」

だが、新庄の叫びとは異なり、画面の中の新庄の顔が苦し気に歪み出した。

 

 本物の新庄の命令も受け付けず深海に向けて潜行を開始するアビス。 

「どういう事だ。私は潜行命令なぞ出していないぞっ!?」

『死にたくない…』新庄が抱えるその心の闇をアビスの超AIは己への潜行命令だと解釈したのだ。

 

 『シャドウ丸…お前達だけでも生きてくれ』その時、僅かに残っていたカゲロウの意思が

緊急脱出用ポッドを起動させる。新庄をポッドに押し込み、脱出するシャドウ丸。

アビスはそのままマリアナ海溝の深海の闇の中へと消えていくのだった。

 

 

 ダイ・ガードの新装備、『ノットバスター』が完成した。下腕その物を発射装置とし、

銀色に光る極太の杭を炸裂火薬の爆発力でもってヘテロダインの核を撃ち抜くという

パイルバンカーとしての機能を集約した『ツール』である。

 

 改良の余地はあるというものの、現状でも核を撃ち抜くには十分だろうと説明する百目鬼。

階段でズッコケた際に眼鏡がずれその素顔を間近で見たという企画課の墨田洋介を引き連れている。

早速現場で使いたい所だったが、今度のヘテロダインは風船状の素早い球体の形をした凧の様な物体だった。

 

 アセンブリ・トレーラーで先回りと組み上げ解体を何回も繰り返し、ようやく相手を捕まえた。

だが、ツールを使った結果、法律違反だと言って防衛軍に没収されてしまう事になる。

赤木達が『火薬類取扱保安責任者』免許を持ってなかったのが原因だった。

 

 かくして防衛軍が喜々としてその『武装』を引き上げていったのは言うまでも無い。




 前半部分は何気にエクセレント社が一番徳をしている件。アビスと引き換えとは云えブレイブリスとの戦闘データは手に入るし、新庄のお陰で超AIの情報とかも引っこ抜ける環境だった訳ですしね。
ユ「最後のダイブも下手すらそう命令してた可能性はあるんでは?」
壊されるのが嫌だから潜行して安全な所に逃げるて事自体は潜水艦の習性みたいなもんだとは思うんですけどね…
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