スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

106 / 110
家族にもいろいろ


秘する事情と再認識

 勇太の両親が再び海外へと旅立つほんのちょっと前の事。デッカードは少しばかり拗ねていた。

いつもの様に構って貰えないばかりか洗車すらすっぽすかされる状況に不満が募っていく。

挙句にいつもの日課を放り出して家族だけでデパートへと買い物に行ってしまうのだった。

 

 デッカードが落ち込む暇もなく、銀号強盗の一報が入る。

勇太抜きのまま出動するが、調子の出ないデッカードは射撃すらミスする始末。

だが逃走を図った相手のワークボットはダンプソンに取り押さえられようとした時に勝手に自爆。

 

 『紅X』という強制ブースト装置を犯人達に取り付けられたワークボットが過負荷に耐えられなかったのだ。

逃走を図った3人組を追ってアジトらしき建物に辿り着いたデッカード達だったが

そこに友永家が連絡が取れなくなったデッカードを探しに中に入り込んでしまうという事態に発展する。

 

 「緊急通信が入って無かったのか!?」と通信妨害されていた事に気付いたビルドチーム。

勇太達を庇ってデッカードが銃撃で穴だらけにされてしまうが今度は彼らが身を張って立ち塞がる。

突入して来たビルドチームによって助け出されたデッカード達に迫る一体の巨大機動兵器。

 

 銀行強盗達の操るデスメタルだ。繰り出すランスでビルドチームも穴だらけにしようとする。

『紅X』によって強化されたその機体は合体したビルドタイガーよりも確かに強かった。

「そんな後付けのシステムなんぞに負けるものか!」

 

 本来想定されていた能力を超えた体術によって投げ飛ばされたその機体は時間切れでオーバーヒート。

一回システムのスイッチを入れたが最後、任意で止める事が出来ないその仕様が仇となったのだ。

かくして犯人達は逮捕され事件も無事解決したのだった。

 

「彼は家族の友永パト吉です」空港で合体し敬礼して見送るジェイデッカーを隣の席の客に自慢気に語る勇一郎だった。

 

 

 その日現れたヘテロダインは極めて存在が薄かった。

まるで雲が四散したかの様にただそこ在る薄っぺらいその存在は、

赤木達の不和という形で彼らを翻弄する事となる。

 

 夜中の3時にたたき起こされたいぶきが寝不足が祟り、

オフィスで自分の机に突っ伏し寝てる所を空気を読まない赤木が揶揄い、大激怒。

再び現れたヘテロダインを迎え撃つべく出撃したものの、彼らの空気は重かった。

 

 結局ヘテロダインは存在しうるだけのエネルギーを使い果たして自己消滅。

不機嫌なままのいぶきやその顔色を窺う赤木をどうすればいいか迷う青山達の様子に

城田がそんな勤務態度が続く様ならパイロットを辞めてしまえ。と一喝する。

 

 「ダイ・ガードはお前達の玩具ではないのだ。不和を仕事に持ち込むな」

そう言い残し、城田は防衛軍に提出書類があるからと言って去っていく。

「申し訳ない・・・」お詫びにといぶきに彼女が好きな銘柄のビールを奢る赤木だった。

 

 「あれ?あれ青山君じゃない?何こそこそやってんだろ」「気になる…」

21世紀保証のOL達が見掛けたのは周りを憚るかの如く行動する青山の姿だった。

いつもの通り定時で帰宅の途に就くかと思われた彼が向かったのは都内の病院だった。

 

 「母さん。具合はどう?」彼が病室で見舞っていたのは自分の母親であった。

「大丈夫よ。それよか毎日通ってホントに仕事に支障がないのかい?」

見た目的には恰幅のいい普通の主婦にしか見えないのだが、虚弱体質なのか碌に退院出来ないらしい。

 

 心配する息子を病院のタクシー乗り場まで見送り健在ぶりを示すものの、

やはり具合が悪いらしく、辛そうな顔をすると病室へとゆっくりと帰っていった。

そんな様子を物陰から小柄な21世紀保証のOL、中原千秋がじっと見守っていた事を青山は知らない。




『紅X』が未完成のGNドライヴもどきの可能性があった件
ユ「毒性ばら撒く残像持ちで無くて良かったね案件て事かのぅ?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定