スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
空中に浮かぶそれの底部から降りてくるドリルの様な錐。
第3新東京市の中央にある4ツ角交差点のど真ん中をそのドリルで穿いているのは
先の4角錐の底面同士を張り付けた様な使徒である。
「横倒しになってビームを発射するのかと思ったけど、思ったよりも原始的ね」
ネルフの発令所でミサトが呆れた様に呟くが、彼らの目的はターミナル・ドグマ
と呼ばれる遺跡の先のセントラル・ドグマと呼ばれる部屋にある。
「多分だけど、遺跡の『主』を傷付けたくないんじゃない?彼らにとっては聖域だろうから」
遺跡の名称に関してはどちらの名称の部屋を先と後とするかで上層部が未だ揉めているらしいが
リツコらにとっては関係ない。必要な情報として彼らが其処を目指してる。というだけで十分だった。
遺跡がきな臭い政治的な理由で発掘がままならない状態で放置され続けている事も不気味だが、
兎に角相手がその部屋を目指して侵攻してくる事は判ってるので、それを阻止するのが
ネルフたる組織の在り方でしかない以上、彼女らに出来る事は少ない。後は推察するだけだ。
かつてネオ・アトランティス帝国の首領が塩になってその命を終えた様に。
侵攻してくる使徒を止めなければ人類は亡びる。とされている以上それを阻止するのみだ。
「意外と理知的なのね。話が通じる相手じゃないのが残念だわ」
兎も角、使徒と地面がある意味地続きになってくれた現状はネルフとしても有難い。
タイムリミットこそあれど、これで相手がこちらの攻撃を避けにくくなったのは事実だからだ。
「初号機と零号機の配置を急がせて。こっちは連射は不可能だけど向こうに弾切れは無いわ」
もし万が一撃ち合いになったら確実にこちらが撃ち負ける事態は避けられないだろう。
最悪の場合、武装をかなぐり捨ててでもエヴァ2体をその場から逃がさなければならなくなる。
他の組織の機動兵器の武装が何処まで通用するかは未知数なのだから。
城田が防衛軍に提出した書類には、
これまでのヘテロダインの動向とその指向性が克明にまとめられていた。
その中で彼が最も強い関心を抱いたのが、「一部のヘテロダインは特定の電磁波に反応する」という記述だ。
それはまだ、ノットバスターが正式な『ツール』として形を成す前の、筑波における事件の報告書である。
その日現れた逆四角錐のような形状のヘテロダイン。その頂点には逃げ遅れたトラックが載ったままだった。
空中を浮遊するその不気味な姿は、箱根に出現した正八面体の『怪物』を強く彷彿とさせる物でもあった。
地層を思わせる多層構造の胴体を持つ『怪物』は、音もなく滑るように移動を続けていた。
その先にあるのは稼働中の原子力発電所であり、何としてもその侵攻を阻止せねばならない。
誰もが打開策を求め焦る中、城田が必死に過去の事例を遡ることで、ひとつの『特性』が浮かび上がった。
例外はあるものの、彼らは一様に吸い寄せられるようにダイ・ガードへと向き直り、進路を変えていたのだ。
意志なき自然災害であるはずの存在が、まるで好物を見つけたかのように、こちらを目指してやってくる。
間違いなく、そこには明確な『理由』がある。そうして城田が辿り着いた結論――それが、電磁波だった。
各部の内蔵電池を電源として駆動するダイ・ガードは、動けば動くほど敵を誘引する囮になっていたのだ。
確信を得た城田は自らの全権をもって政府へ掛け合い、狙われていた原発の発電機を停止させる。
この英断が、ヘテロダインの攻撃で半壊しかけていたダイ・ガードを逆転勝利へと導く大局の目となった。
そしてそれは同時に、『振動地雷』という布石型装備の、新たな可能性が拓かれた瞬間でもあった。
片やぶっ差し、片やぶっ差される。絵ずら的にはギャグっぽいかもですが、四角推的なのが悪いんや・・・
ユ「何か壺に嵌っとるようじゃからほっとこうかの・・・」